野梨原花南のレビュー一覧

  • レギ伯爵の末娘 ~よかったり悪かったりする魔女~

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    女の子が強くてかっこよくてかわいい。野梨原さんの持ち味ですね。男の子たちはやるときはやってかっこいいんですが、よか魔女も女の子にまずは惚れます。ミュージカルの主役にいそうな赤毛にそばかすのキュートな魔女っ娘は性格男前だし、呪いをかけられた娘は見た目も中身も男前。よかったり悪かったりする魔女がいてもいいんじゃないかとヒロインが言うのですが、それって、人間がそうなんですよね。完璧にいい人もいなければ悪い人もいない。その時々の判断と、見方、立場によっていくらでもラベルが変わるのです。結局は本人がどうしたいのか、どうするのかということ。当たり前のことだけど、言葉にするのは難しい。そんなテーマが描かれて

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    2013年06月16日
  • ちょー美女と野獣

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    ネタバレ

    野獣へと姿を変えられた、穏やかで穏便な王子様と、ちょー美しいお姫様のお話。
    王子様の名前はジオラルド。お姫様の名前はダイヤモンド。
    ジオラルドが親友だと思っていた魔法使いタロットワークに獣になる魔法をかけられたところから物語は始まっていて、そんな獣の姿のまま山にこもっていたジオラルドのもとに、人間にはあまり魅力を感じないダイヤモンドが無理やり押しかけ女房をしにきて、真実の愛に目覚めた二人は、見事呪いを解くことに成功する、めでたしめでたし、のはずが。
    ダイヤモンドは、ジオラルドの獣の姿の方が好きだったと言い出し、もう一度魔法をかけてもらうために、ジオラルドの生まれ故郷へと旅立つ……

    という話で

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    2013年05月23日
  • フリンギーの月の王 ~よかったり悪かったりする魔女~

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    カイの恋に一応の決着。
    ある意味一番残酷な形かもしれないけど、「マダー様」と呼ぶようになったように本人にとっては大きな変化なのでしょう。

    一方個人的お気に入りのピーターはほとんど登場せず…も、離れてるからこそポムグラニットにも心境の変化があったようで。
    ピーターのことを想って極地を乗り切ったポムグラさん。
    現在の心境やいかに。

    あとなんかアストレアがいいヤツっぽくなってきてムカつくw

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    2013年02月25日
  • 侯爵様の愛の園 ~よかったり悪かったりする魔女~

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    物語の中心は相変わらずマダーだけど、個人的興味はすっかりピーターに。

    チャコーレアに二人の関係を勘ぐられ、

    「あたしとピーターはそういうんじゃないの!」
    「って言ってるけど、実際どうなのそのへん?」
    「あっ、えーと、さぁどうなんでしょう」

    ここまではよくあるパターンだけど、その後二人になった時に

    「お前が、俺のことそんなんじゃないってチャコーレアさんに言ったとき、俺、なんかちょっと複雑だった」

    こう言えるキャラはなかなかいない。
    自分の想いをはっきりと自覚しているわけじゃないから自然と言えるのかな。
    そうだとしたら、その後さらりと手をつないで歩くあたりも含め、相当なたらしだわw
    そん

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    2013年02月24日
  • 公爵夫人のご商売 ~よかったり悪かったりする魔女~

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    よかったり悪かったりする魔女第二弾。
    今回はアザーの幼なじみのカデットが登場。
    色々頑張ってるんだけど、マダーにやりくるめられている様子が一番可愛かったw
    しかもマダーは意識せずにやっているっていうからね。
    天然キャラってあまり好きじゃないんだけど、こういうのは好きだw
    そりゃカイも苦労するわ。

    今回のポムグラさんは「やや悪い」魔女といったところか。
    カイに渡した薬の騒動、ジャッロが紳士(笑)だったからよかったものの…。
    数人(しかも身内)を除いてみんな寝入っちゃってる状況って、冷静に考えると恐ろしいよね。

    しかしカデットの使った薬については、
    「あたし、ひどいかなぁ」
    「人の心を弄んだり

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    2013年01月31日
  • レギ伯爵の末娘 ~よかったり悪かったりする魔女~

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    普段はまったく読まないジャンルだけど、友人からお勧めと貸してもらったので読んでみた。
    ドキドキわくわくですごく面白いというわけじゃないけれど、安心して読める面白さ。


    魔女を目指す主人公のポムグラニットは、「おとぎ話に出てくるのは大抵よい魔女か悪い魔女」なので自分は「よかったり悪かったりする魔女」を目指すという優柔不断なんだかしっかりしてるんだかよくわからないキャラクター。
    このひねくれていながらも友情に熱く、序盤の頼りないものの話が進むにつれてどんどんかっこよくなっていく様は読んでいて微笑ましく、応援してあげたくなるね。

    作品の雰囲気もよかった。
    語り手であるポムグラニットのキャラクタ

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    2013年01月15日
  • 8月10日が待ち遠しい! 才媛(眼鏡クールストーカー気味)と隣国の貴族(腹黒笑顔伯爵)

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    ネタバレ

    同じタイトルでも登場人物が違うから、違う話かと思ったら、続編でした。
    しばらくぶりだったので、前のストーリーをすっかり忘れてましたけど、だんだん思い出して、そうそう、エロさんのお話でしたね。

    エルンストはまたしてもあぶれて(っていうか、エロさんを諦めてたら、ちゃんとエッティラとくっつけてたんですけど)、横からかっさらわれちゃいました(^^ゞ

    デービットも初恋を9年も温めて、始終、エッティラへの気持ちがダダ漏れしてるのは、なんかいいです。

    気になったのは、なんか空白が多いんですよね。口調っていうか、なんていうか、それがちょっと読みづらかったです。

    まあ、この状態だと最後8月10日が来るま

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    2012年10月29日
  • 王子に捧げる竜退治

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    ちょーシリーズの、スピンオフ続編です!
    野梨原さんのファンタジー観が全開です!
    話はとってもシンプル、王道!先が読めるところもあるけれど、ところどころに期待を裏切ってくれるのはさすがです。
    ちょーシリーズを知っている人にはニヤリとさせられ、知らない人もなんだろう?って思いながら読めると思います!

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    2012年09月13日
  • 逃げちまえ!

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    表紙に魅かれてジャケ買いしたけれど、軽く読めて面白い。
    マクロードが頭良いのか悪いのか解らないところが好き。
    ふっ、と笑える作品。

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    2012年07月13日
  • ちょー美女と野獣

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    このシリーズは一応読破しました!
    魔法をかけられ獣になってしまった王子と
    それを愛した姫…
    と、ここまでなら美女と野獣のお話と同じなんですが、
    王子の姿に戻った彼を見た姫の反応がもうwww

    結構長く続くのですが、
    第一部、第二部とありますので、
    続きもぜひぜひ!

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    2012年06月13日
  • 占者に捧げる恋物語

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    「ちょー」シリーズに次ぐ、野梨原先生のファンタジーシリーズの一作。

    実は「ちょー」シリーズの前にこの本をうっかり買ってしまい(汗
    しかもこの本、魔王シリーズでも二作目という…。
    昔のシリーズを読んでいると更に楽しめますが、
    この本が面白くて他のシリーズも読んだくらいなので
    何ら支障は無かった、と、思います!

    読み終わったのは大分昔なのですが、今でも恋愛モノが読みたくなると読み返してしまいます。
    宮城とおこさんの挿絵も透明感があってとても素敵!

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    2012年06月10日
  • 8月10日を楽しみに 守護天使(チビで巨乳)と王子(イヤミで口が悪い)

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    キャラの軽さが気になったりとか王子がイヤミっていうかヘタレっぷりが残念だったけど、アップテンポの軽さとは裏腹なせつなくてやさしいお話でした。
    この話が始まるまでのエローラの9年間、動かなくなっていく身体で戦い続けた8月10日を待ち続けたのを思うととても切ない。

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    2012年06月05日
  • 姫婚オールアバウト

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    ネタバレ

    「うるさいなーそれとらないと服まで破くわよ意味なく」
    「なんで脱ぐんだよ!」
    「ああ、じゃ、こうしましょ。上の布取るか、服全部脱ぐかどっちかでいいわよ」
    「だからなんで服脱がなきゃならないんだよ!」
    「あらぁ、いや・がら・せー。以外の何者でもないわよ。いいからとっととどっちかとりなさいよ」

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    2012年01月15日
  • 姫婚オールアバウト

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    ネタバレ

    薄さもそうですが、なんか軽いノリでさくっと読めてしまいました。姫君とは思えない庶民派のレッカ、元気が良すぎです。

    いかつい風貌でエプロンドレスを着たネリネが、挿絵からも気になりどおしですけど、あんまり女言葉は使ってなかったですね。初代ネリネの弟さんだったんだったとあって、ちょっと納得。

    最後どうなるのかと思ったら、みんなOKっていうのにも驚き。元夫のリナルがちょっと不憫です。

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    2011年07月22日
  • 姫婚オールアバウト

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    雪リコさんが挿し絵だと!? と手に取ったら野梨原さんの作品で、迷わず購入しました。
    一口に、いろいろ軽いなあ、と(笑)
    野梨原さんの文章ってそうですけど、小説らしからぬコメディ色です。ファンタジーといえばファンタジーですが……ドラゴンのくだり、すごく好きだ。
    結末も結末で、通して楽しい作品でした。

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    2011年04月25日
  • 天使から百年1 魔人と主人と廃棄物

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    人生の半ばを過ぎた人間がカバーをかけずに読むにはなかなかに表紙が辛い。

    野梨原花南の物語の中には《大人》が存在しないな、とふと思った。
    けなげに頑張る少年少女とすべてを悟りきった老人だけで世界がまわっているように感じる。
    もちろんまったくもっていないわけではないのだけれど、大抵は、主人公たちに都合のいい脇役として登場する。
    (例外は『マルタ・サギー』の探偵事務所所長くらいか)
    物語にがっつりからんでくる《大人》を見てみたいなと思う。

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    2011年04月19日
  • 姫婚オールアバウト

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    野々原先生のファンなら買いの一冊?かも。軽いのに密度濃いめ、変化球と見せかけて真っ直ぐ。とりあえず姫様が健気で可愛いのにカッコ良くてヒーロー。

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    2011年03月14日
  • マルタ・サギーは探偵ですか?7 マイラブ

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    “言うとマルタは、ベストの内ポケットからカードを一枚抜いて、立てた。
    そのカードを見て、デアスミスは失笑した。
    「ここで『名探偵』のカード?」
    失笑はやがて大きくなり、デアスミスは身を反らして笑った。
    「はは、ははは、ははははははは!!」
    部屋に笑い声が響いた。
    「なんのつもりだね。ここに、解かれるべき謎はないだろう?そのカードの使いようがあるのかな」
    「あるさ」
    マルタはデアスミスを見据えて言う。
    「あんたは強くて僕は弱い」
    マルタの真っ黒な瞳が、デアスミスの青灰色の瞳を射抜く。
    マルタの顔は泥と血で汚れきっていたが、視線は澄んでいた。星のように。
    「どうやったらひっくり返せるかって、それは

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    2011年02月11日
  • マルタ・サギーは探偵ですか?6 オスタスの守護者

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    “「リッツ」
    マルタの困った声。それを聞いてもリッツは顔を上げる気にならない。なにか、強い感情で頭ががんがんする。
    七年。
    七年だと?
    なんで。
    なんだそれ。
    「リッツ」
    心配する声。
    マルタの。
    リッツは強く目を閉じる。涙がこぼれた。耳鳴りがする。七年。二十五歳。マルタ。マルタ一人で。モリカワさん?知らないところで。知らない人と。でもマルタがここにいるってことはきっと必死で戻ってきたんだ。帰りたいと思って七年。
    それでなんでこんなに胸が痛いんだ。なんで苦しいんだ。
    この一週間のことを思い出す。
    懐かしいものを見るようなまなざしや、老人のような微笑や。
    ヘンリーのデリを。
    僕の紅茶を。
    泣きそ

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    2011年02月11日
  • マルタ・サギーは探偵ですか?5 探偵の堕天

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    “色々あったが、丸太はバーチが好きだった。
    あんな男になりたいと、あんまりにもかけ離れていたからそれは思うことはなかったが、それでも尊敬していた。
    彼の正体がマリアンナだとわかったけれど、それでも別に問題はなかった。
    たとえばマリアンナがどんな姿でも、丸太はもう、マリアンナを忘れられない。
    いつの間にこんなに魂の中に彼女が入り込んでいたのかと思う。
    デートに誘わなかった悔恨が、彼女への思いを強くさせているのかと考えたが、それならそれで、もう、いい。
    バーチがマリアンナなら、バーチも愛する。
    それはなんだか滑稽に感じたが、少しの笑いもこみ上げてこない。
    蓑崎で七年経って、何にも自分は出来ていない

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    2011年02月11日