藤崎翔のレビュー一覧
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神様のようと言われた、清廉潔白な元教師・坪井誠造が亡くなった。通夜に集まった人々は皆坪井を偲んで涙を流した。通夜の席に集まった坪井の娘、教え子、元同僚の体育教師、隣に住む主婦、アパートの店子の6人が思い出を振り返ると、坪井は殺人犯だったのではないかという疑惑が湧き上がる。「神様」には裏の顔があったのか?
結末にびっくり。清廉潔白な人ってすごいけどやっぱりどこかマイナスのところがあってほしいと思っているんだろうか。教え子の斎木が手のひらを返したところからそう思った。こんな風に手のひらを返す人にはなりたくないなぁ。
そして坪井の娘の将来が少し心配になる。このままだと未来は暗そう。友美はずっと誰かの -
Posted by ブクログ
設定のユニークさに惹かれてすらすらと読み進められた。けれど実際、自分が長年信頼していた人が実は殺人犯だったかもしれない、しかもいくつもの殺人・傷害事件に関わっていたかも、という事実が発覚したら、めちゃくちゃ怖いし、彼らのように冷静ではいられないだろうなぁ。
坪井先生と関わりの深い登場人物たちばかりの中で、寺島は唯一関わりがさほど深くなく、先生への思いも大きくなかったから他のキャラクターたちと違う立ち位置でおもしろかった。事件を紐解くキーパーソンとなったのも、真実を知りたいとかそういう熱い想いからではなく、晴美に良いところを見せてあわよくば付き合いたいという下心100%で動いていて、どこか憎めな -
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ネタバレ逆転美人がおもしろくて、藤崎翔さん2冊目を購入。
どんどん疑いが深く広く繋がっていき、状況証拠が固まっていく一方で、藤崎さんのことだから、きっとこのまま先生の仕業として終わることはないのだろうと思いながら読み続ける。
最後にすべてが分かった時、予想もしていなかった結末に相当驚いた。
でも、これってちょっとズルいような気もする…。
もちろんすれ違いや奇跡的な連鎖の構成は評価されるべきなんだろうけど、二重人格を取り入れちゃうと騙されざるを得ないような…。
と思いつつ、総じていろんな人物の目線で先生や事件がテンポよく描かれていくので、飽きることなく楽しめた。 -
Posted by ブクログ
3人の幼馴染が織りなす物語です。
裕福な医者の息子、貧しい家庭の息子、そしてハーフの少女。
異なる背景を持つ3人の登場人物の関係が高校生まで続きます。
これが物語の大半を占めます。
物語のクライマックスで、立場が逆転しますが少し違和感を感じました。
叙述トリックを活かした作品ではあるものの、最後に「なるほど、そういう事だったのか」と素直に納得できませんでした。
仕掛けが強引で、あたかも後出しジャンケンの様な印象を受けました。
伏線の提示が不十分で、結末が唐突に感じられたため、騙されたという快感というよりは不快感が残りました。
最後に病院に連れてくる手段が大袈裟すぎてリアリティを感じれれな