第34回横溝正史ミステリ大賞受賞作!
ずっと気になっていたので読んでみた!
あらすじ
「まるで神様のような方でした」
老若男女誰もがそう評する元中学校長の”坪井誠造”
彼が亡くなり開かれた葬式では、なんと8割を超える参列者が涙していた。
坪井の教え子、元同僚、お隣さん、アパートの店子など、あらゆる関係者が集まったが、各々坪井に対してとある疑念を抱えているのであった…
いや、もう終始面白すぎて!
結局ほぼ一日で駆け抜けるように一気読みしてしまった笑
•まず、ずっと、めちゃくちゃ笑えました!
登場人物達は葬儀中に坪井との過去を振り返るのですが、もう全員面白い。
登場人物達は決してふざけているわけではないけど、そこは元芸人さんの藤崎翔さん、一見なんでもないことでも書き方一つでバンバン笑わせてくるので、読んでてほんとに楽しかったです。
ドトールでニヤけながら読んでしまった笑
•登場人物達の話を一つ一つバラバラに聞いても何も思わないのに、それらを繋ぎ合わせる見えてくる疑惑に、あの清廉潔白の坪井が実はトンデモナイ犯罪者だったのでは?と見え方がガラッと変わります。
•笑わせられて油断し切っていたところに、背筋が冷えるような真実が明らかになったりと、展開が目まぐるしく変わるので、ただ笑って終わり、みたいな作品ではありませんでした。
こんな人にオススメ
•とにかく笑いたい
•物語の展開が変わり続ける作品が好き
•伏線回収が見事
※以下ネタバレのため注意
物語の展開が凄すぎた。
皆の話を突き合わせていくと、まるで坪井誠造がとんでもない連続殺人鬼で間違いないように見えます。
しかし、芸人の寺島を中心に、いくつもの疑惑について一つ一つ冷静に考えると、坪井が犯人であるとはいえないという結論に達していくという展開。
大勢の意見にのまれて真実を見誤ることの恐ろしさが、常に笑いながら読んでいてもじっとりと感じられました。
やっぱり坪井誠造は清廉潔白で「神様のような存在」だったんだなぁと安心していたのに…
束の間、坪井の娘の姉•坪井晴子と妹•坪井友美が実は同一人物で、疑惑の◯人事件についてほとんどが彼女(達)の仕業であったという、ラスト数十ページの衝撃の真実に、笑えるだけの作品ではない、ミステリー小説としても完成度の高さを見せつけられました。