あらすじ
この中に名探偵は…いません!
笑いと殺意とどんでん返しの傑作短編集
折田~遠藤間を結ぶローカル線、通称〈オリエンド鈍行〉の緊急停止した車内で死体が発見された! 居合わせた7人の乗客は犯人探しを開始する……が、かの名作とは違い、名探偵不在の車内で犯人が見つかるはずもなく、なぜか事件と無関係な問題ばかり解決されていき――。表題作「オリエンド鈍行殺人事件」他、笑いあり涙ありどんでん返しありの短編&ショートショート全10編。面白さ最上級!
【目次】
タイムスリップ・リアリティ
勇者たちのオフ
君のためなら死ねる
ファーブル昆虫記を読んで
オリエンド鈍行殺人事件
〈ショートショート〉
過保護
猫じゃらしとマイクロチップ
流れ星
こっくりさん
崖
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
幕間のショートショートも含めると全10編のミステリー短編集。短いながらラストにあっと驚く仕掛けが施されていてどれも面白かった。表題作はもちろん世界的に超有名な某ミステリー小説のパロディ。ネタバレ対策をしつこいくらい非常に丁寧にやってくれているので未読の人も本作から先に読めますw個人的には教科書に載せられるお手本のような伏線回収をメタ的に扱ってみせた『ファーブル昆虫記を読んで』が一番好き。
Posted by ブクログ
短編集とショートショート集。
さすが藤崎翔さん!という感じで、どの話も読みやすいのに面白かった。
「ファーブル昆虫記を読んで」が特にお気に入り。
最後を読むまですっかり騙されました。
Posted by ブクログ
とびぬけた発想力と創造性に降参です!バラエティと機知に富んだ短編&掌編集 #オリエンド鈍行殺人事件
■きっと読みたくなるレビュー
何、このタイトル! 爆笑! こんな露骨なタイトル、藤崎翔先生しかありえない。本作は短編5作、掌編5作のミステリー短編集。本作もとびぬけた発想力で楽しませてくれます。
特におすすめなのは『ファーブル昆虫記を読んで』『オリエンド鈍行殺人事件』の二作、もうやりたい放題。そして掌編では『こっくりさん』がイチ推しですね、独創性というか、目の付け所がユニーク。どなたでも肩の力を抜いて楽しめる、ゆる~いミステリー。通勤通学のお供にぜひどうぞ。
■各作品の簡単レビュー
○タイムスリップ・リアリティ
高校時代の同級生が事故で亡くなったと連絡が入る。大切な友人だったこともあり悲しみに暮れていたが、ある日、目を覚ますと高校時代にタイムスリップしてしまうのだ。
タイムスリップもの『不適切にもほどがある』のような、コミカルなお話かと思いきや… 過去に戻るストーリーですが、まぁ他ではありえないアプローチ。これぞ人の本質だと思うわ。
○勇者たちのオフ
勇者たちがラスボス魔王を倒すために立ち向かう、まさにクライマックスの瞬間…
このフレーズ、気持ちわかるな~。でもポジティブ思考の私としては、吐きたくないフレーズなんです。体壊すほど真面目にならなくてもいいよ、うんうん。
○君のためなら死ねる
あるアイドルのファンが自宅を突き止め、自宅に侵入する暴挙にでる。そこにアイドルが帰宅してきて…
人を好きになるのは良いことだけど、表現の仕方を間違えるとこうなるよね。幸せなのか、不幸なのか、ただただ悲しかった。
○ファーブル昆虫記を読んで【おすすめ】
読書感想文か作文の宿題に向き合う少年。シングルマザーである母と付き合っている作家に相談すると、作文のコツを教えられるのだが…
中盤までは、へーなるほどって思いながら読んでましたが、後半からの変化に腰が抜けました。終盤はやりたい放題、まさかこんなネタもぶっこんでくるとは思いませんでした、最高。
○オリエンド鈍行殺人事件【おすすめ】
北関東の山中を走る各駅停車の遠藤線、地元では「オリエンド鈍行」と呼ばれていた。ある日、乗客を乗せて電車が走っていると、土砂崩れによって立ち往生してしまうことに。さらに血まみれになった乗客が見つかり、既に脈がない状態だった… 列車の中で犯人探しが始まるのだが…
おもろい! 創造力、発想力が素晴らしい。
作中にオリジナルである『オリエント急行殺人事件』の犯人に対するくだりがあるんだけども、こんなアプローチで書かれる小説は初めて。★マークまで使って… すげーな、もう。
謎解きとかどうでもよくなるんだけど、実はプロットが凝っていて、単なるネタで終わっていない。やりたいことがしっかりと練られていて、ミステリーとしても読み応えがあるんです。オリジナルに対して敬意も感じられるから、ミステリーファンとしても嬉しくなりますね。
Posted by ブクログ
短編集で読みやすかったのが一つ。
特にお気に入りは「ファーブル昆虫記を読んで」かな。
おぉ!急展開!かと思ったら、なーんだ(笑)みたいな奇想天外の展開が面白くて、一気に読んでしまった。
Posted by ブクログ
電車内で殺人事件が発生するも名探偵不在の中で捜査は一向に進まず、何故か乗客のプライベートな問題ばかり解決していく表題作の他にタイムスリップへのアンチテーゼというべきものや読書感想文に施した仕掛けが絶妙なものを含んだ五編の短編と五編のショートショートが収録された短編集で、どれも面白く特に表題作はコミカルなやり取りから一転する予想外のラストに驚かされた。
Posted by ブクログ
表題の話は微妙な感じ
オリエント急行のネタを使っているからこそ期待値が上がり過ぎてしまった気がする。
タイムスリップの話で、助けたかった友人に過去の世界で会ったら精神年齢が離れすぎて、いいやつでもなんでもなかったというのは、今までのタイムトラベルものになかった視点な気がしておもしろかった。
好みが分かれるものが多い気がするが、メッセージ性があって自分的には好きなものが多かった。
ただ、オリエンド鈍行があまり好みではなかったため、評価はひくめ
Posted by ブクログ
タイトルがおもしろいと思って読んでみた。
短編集だからサクサク読める。
こっくりさんの話がおもしろかった。令和の子どもたちこっくりさんよりもAIにきくよな…
Posted by ブクログ
『オリエンド急行殺人事件』好きとして題名に惹かれて購入
表題作含め5作の短編とショートショート
タイムスリップ、RPG、ストーカー、各短編の読ませる筆力、記憶に残る話作りは見事
でもブラックコメディだったのが想定外でnfm
「笑あり涙ありどんでん返しあり…面白さ最上級」という裏表紙の紹介からもっと楽しい話かと思ってた