木村二郎のレビュー一覧

  • サイモン・アークの事件簿4

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    ネタバレ

    ❖前の三冊(作者自選)は明快なエンタメ色あるものが選定の基準であったように思われる。今回は選者が訳者に代わって、収録作品の傾向・印象も変わった。鬱とした陰翳の濃いものに・・重い読後感というか魅力ある余韻を残す作品がならんだように思う。特に語り手の身内二人が死亡する『黄泉の国の判事たち』はそうで、サイモン・アークの事件解明後も事件の残影は暗鬱を刻む。『悪魔がやって来る時間』『切り裂きジャックの秘宝』も犯人の負った心の傷が事件に反映している。後者はまたジャンルを形成する題材であるが、犯行動機に独自の解釈を示した快作。

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    2016年03月03日
  • サイモン・アークの事件簿3

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    ❖オカルトじみた怪異な事件(その状況)に隠された真相(すべては合理的解決がされる)を暴くシリーズ短編集。主要登場人物の二人は、サイモン・アーク=ホームズ、わたし(語り手)=ワトスンという古典的盟友関係にある。なぜ現場(事件)はこういう状況(状態)になったのか?・・魔術めいた謎に惹きこまれ、そうした不可思議を成立させた著者のロジックの技巧(アクロバティック)に感心させられた・・着想のその多彩さは驚異的。『ツェルファル城から消えた囚人』などは十分に長篇にふくらませられる内容に思われ、モッタイナイ感じも。

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    2016年02月26日
  • サイモン・アークの事件簿2

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    ❖主人公が事件を探っていくと、どの話もその先に欲得や怨恨といった人間の生臭い感情の絡む動機へと行き着くワケだけれど、不思議とワンパターンといった冷めた印象・感想は抱かない。それは毎回奇妙・怪奇なシチュエーションを展開させ、巧い語り口で読者をおもてなししているからというアタリマエの話になるが、本書でもその多彩を十分愉しませてもらった。
     「百羽の鳥を飼う家」は細部まで計算されていて感心。「宇宙からの復讐者」は異色作で、優秀なはずの登場人物と物語背景の大きさの割に動機のセコさが際立つ。その落差のバカっぽいとこが好みであった。

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    2016年02月26日
  • 怪盗ニック全仕事2

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    価値のないものしか盗まない怪盗ニックが主人公。
    宝石とか有名絵画とか価値の高いものを盗む怪盗は世にたくさんいるが、価値のないもの例えば普通の壁掛け時計とか、センスの悪い石像とか、普通の犬とかを盗むことを生業としている怪盗はそう多くないのでは。

    なぜ価値のないものを盗むのかがポイントでページ数の少ない短編のなかで、その辺りの理由をきちんと説明付する技量はなかなかすごいなと思います。

    良くない点をあげるとすると主人公が怪盗なので、やっぱり悪党なのには違いないということ。
    いくら価値がないものとはいえ人の物を盗むのは犯罪ですから。
    その辺りを上手く咀嚼できるようであれば楽しい作品だと思います。

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    2015年10月12日
  • サイモン・アークの事件簿3

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    自称二千年も悪魔を追い求めて超常現象と見ればどこへでも行くのに、いつも論理的に事件を解明してしまう、ある意味可哀想なサイモン・アークの短編集第3弾。
    今回も刑務所となっている古城や、ガラス張りのエレベータからの人体消失、魔女の呪い、過去から飛んできたナイフなど不可能犯罪てんこもりだが、初期の頃の怪奇な味が薄れて普通のミステリになってきた気がする。それでも巻を重ねても一定のレベルを保っているのはお見事。
    アークがロックコンサートに行ったところは想像するとちょっと笑える。

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    2014年09月04日
  • サイモン・アークの事件簿5

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    ホックの本はつい、買っちゃいます。残念ながら、このシリーズもこれで最後。オカルト探偵といいつつ、全然、オカルトじゃなく、おもしろい。

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    2014年03月21日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    自称2千歳、悪魔を探し続けるミステリアスな探偵サイモン・アーク。
    事件の始まりはオカルト風、それがサイモン・アークの手にかかるときちんと理論的に解明されるというパターン。

    短編集なので気軽に読めるしハズレはなし、私にとってはいわゆる優等生な本かも。
    読むものがない時に大事に読んでいきたいシリーズ。

    色々な不思議を解いていく中で語り部の『わたし』はどんどん年老いていくのにサイモン・アークは最初に出会ったころのまま・・・実はそこが1番気になります・・・よねw

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    2012年11月08日
  • サイモン・アークの事件簿2

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    わかっちゃえばなあんだかもしれないけど、わかる前の文章全体から漂う雰囲気が好きだ。ぞわぞわする。今のとこ真鍮の街ベスト。私がシェリーだったら、絶対に一緒について行くんだけどなあ。

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    2012年05月04日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    この作者の作品を初めて読みました。
    巻末の作者紹介を読むと、短編ミステリーの第一人者だそうです。

    自称二千歳のサイモン・アークとワトソン役のわたし。
    サイモンとわたしが初めて出会った事件から、
    40年以上の間に起こった事件が収録されています。
    その間に、わたしは結婚したり、
    新聞記者から編集者に転職し、部長になった後引退したりしますが、
    サイモンはずっと見た目が変わらないらしいです。

    オカルト探偵ということでしたが、
    特にオカルトチックな話ではありませんでした。
    当初人間には不可能と思われた事件に対して、
    サイモンが理にかなった推理を展開して解決するというものです。
    短編なので起承転結がは

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    2017年10月14日
  • 夜の冒険 現代短篇の名手たち8

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    落ちのある話ばかりで、話として完成しすぎていて、ものたりない印象を受ける。余白というか余韻が感じられなかったので、2回読むことはないと思う。

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    2011年08月30日
  • サイモン・アークの事件簿2

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    オカルト探偵もの。
    ま、少なくとも事件の見た目はオカルトですね。(^^;
    ホックの作品らしく、リーダビリティも高く、また、ホラーの畑の人じゃない分、ちゃんと推理小説になっているところが良かったと思います。
    作者を見ても中身がホラーだと思っちゃった人には、ちょっと物足りない感じがするかと思いますが、それでも楽しめる作品集じゃないかと思います。

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    2011年04月12日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    最初の話が一番面白くないかも。話が進むにつれ、小気味のよい連作短編集として楽しめる。結局は反オカルトの立場でネタばらし的な要素が強い。

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    2011年03月25日
  • サイモン・アークの事件簿2

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    「オカルト探偵が~」というキャプションほど
    オカルト感なし。

    「オカルトに見せかけて、実は」って筈だけど
    そのひっくり返し薄かったなぁ。
    ちと残念。

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    2011年02月05日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    自称二千歳以上の謎の人物サイモン・アークが遭遇するオカルトめいた事件をあつめた短篇集。
    長期間にわたって続いたシリーズが各年代ごとに数篇づつ収められているのが嬉しい。第一編はなんとホックのデビュー作!!
    怪奇譚よりだった初期作から、ミステリ寄りの後期作へと作風が大きく変化しているのも興味深い。

    シリーズ最大の謎はサイモン・アーク自身だよねw

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    2011年01月26日
  • サイモン・アークの事件簿2

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    概して普通。作品中では「百羽の鳥を飼う家」が、後味がよくて、一番評価できる。『真鍮の家』は長い割にイマイチな気が。。。

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    2011年01月03日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    面白い話と、「うわ、つまんね」って思う話が混じってる気がします。
    きちんと伏線張ってあるものに関しては、間違いなく面白い。
    さすがホック。
    オススメは、「妖精コリヤダ」と「狼男を撃った男」。
    ちょっと惜しいなぁ、と感じた一冊でした。
    オカルト要素も、意外と薄くて、この探偵ならではの独自性はあまり感じられなかった気がします。

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    2010年04月21日