【感想・ネタバレ】サイモン・アークの事件簿1のレビュー

あらすじ

オカルト探偵アーク登場!73人もの人間が崖から飛びおりた、謎の大量自殺事件を取材に出かけたわたしは、現場の村で不思議な男性と知り合う。その男は、悪魔の存在証明や真の超自然現象を追い求め、世界を旅しているのだという。年齢2000歳とも言われる彼の名は、サイモン・アーク――。シリーズ第1作にしてホックのデビュー作でもある短編「死者の村」を巻頭に、自薦作品の中からさらに精選した10編を収録した、オカルト探偵アーク待望の第1短編集。黒魔術、狼男、悪魔崇拝、妖精……世界じゅうで起きる怪異な事件に、快刀乱麻の推理力で挑むアークの活躍をご照覧あれ。

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Posted by ブクログ

古書店にて半額以下で購入。悪魔や超常現象を捜し求める二千歳のコプト教僧侶か、はたまた理知的なオカルト探偵か……自分好みの探偵像や巻末の『ザディーグ』への言及が気になり、何度か手に取り、書棚に戻しを繰り返していたものの、20%オフのセールに乗じて遂に購入。但し読み始めるまで一年近くかかったが……。究極の悪(P26)を捜すというその信条は矢吹駆のようでもあり、黒い服着て超常現象のまやかしを追い回す様は京極堂を彷彿させるものがある。ミステリとしては実に正統派で、時が経つにつれオカルト色が薄れていくのも時代故か。

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2014年11月28日

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何これ、
超面白いんですけど。
新刊ためらわずに買った自分を褒めてあげたい。
しかし、巻末になってくると、割と主人公(語り手)の年齢が厳しくてシリーズ続くの?って思ってしまった。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『死者の村』

73人の村人全員が崖から飛び降りた村。取材にきた「私」が出会った謎の人物サイモン・アーク。燃やされたアウグスティヌスの『告白』。アクシダスという名の男。隔絶された村に起こった新興宗教。村が壊滅後に配達された手紙の秘密。

『地獄の代理人』

 《地獄の代理人》と呼ばれた男フランシス・ブライアン卿の死の謎を解く本『悪魔崇拝』をめぐる殺人事件。『悪魔崇拝』のありかを知っていた男・ヒューゴ・リチャーズの殺害。3本の矢で磔にされた遺体。古い新聞を張られた地下室のあるパブで行われたミサの秘密。

『魔術の日』

エジプトで出会った殺人事件。戦後墜落した飛行機の積み荷に隠された謎。発見されたパイット・リンドハーストのシガレットケース。前日密閉されたクローゼットの中から現れた女性リマ・ジャクソン。殺害された謎の男。魔術師ウィザードの変装。砂漠で消えたリマ。

『霧の中の埋葬』

インドで手を触れずに女を殺す男ダゴンを目撃した男ブルーマーがサイモン・アークに助けを求めてきた。ブルーマーが持つ日本軍が隠した金塊についての秘密。ブルーマーを狙うダゴン。被害者の身長にかくされた秘密。休火山に隠された秘密。心臓発作で死亡したブルーマーの埋葬。

『狼男を撃った男』

自宅に侵入した狼男を撃ったと証言した州知事候補ヒューゴ・モルツ。撃った時は確かに狼だったが死体は人間に代わっていたという証言。被害者が連れいていた犬の秘密。被害者とヒューゴの妻の関係。

『悪魔撲滅教団』

 「悪魔撲滅教団」にゆすられたネプチューン出版。サイモン・アークの仕掛けた罠。強請りの現場での逮捕をもくろむが・・・。爆発した金のはいった封筒の謎。指定されされなかった紙幣にかくされた秘密。

『妖精コリヤダ』

ロシアのサンタ・妖精コリヤダが現れるという集落。殺害されたトレヴィッツ教授。コリコリアダに触れられた一瞬で凍死していたトレヴィっツ教授。。

『傷痕同盟』

イスタンブールの美術館で傷つけられる絵画の謎。傷跡同盟の秘密を教えるとアークに手紙を渡した男の殺害事件。小説家ピザス、秘書のダーシャ、アークの友人メッガー教授。第2次世界大戦後ドイツの戦犯を逃がしていた組織の情報。

『奇跡の教祖』
  
サディアス・ラスクという男の興した新興宗教。取材に訪れた「私」とアーク。ラスクに母親の治療を依頼したケリー。死んだ母親。洗車機に車を入れ車ごと消えたケリー。宗教儀式の最中に燃え上がったサディアス・ラスク。

『キルトを縫わないキルター』

「私」の妻シェリーのキルトサークル。招待されたアークと「ミス死神」と呼ばれるマンディー・スナイダー。マンディー・スナイダーの語るサークル参加者の過去の犯罪。1本のビールを飲み帰宅したマンディ。支払われた50ドルの謝礼金。転落した自動車。本物のマンディの登場。

 2009年1月24日初読

 2011年1月20日再読

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2011年01月20日

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怪盗ニックと同じ作者だったので。

サイモン・アーク、千五百歳ぐらいの元コプト教の僧侶にして、
悪魔を求めて世界を旅する男。
墜落した飛行機を捜しにエジプトの砂漠へ向かったり、
オオカミを撃ったはずが男が死んでいたと主張する男のところへ行ったり、
ジャワ島を占領した日本軍が残した黄金を巡る殺人に遭遇したり。

最初の「死者の村」では、
村の人間がみんな崖から飛び降りて死んでいた。
金鉱ねらいの犯罪だろうとは気がついたが、
新興宗教を標榜する男がやってきて村のみんなが熱狂していった、
と証言した、村に住んでいた女性が怪しいと思っていた。
まさか、その女性が主人公(普通の人間の男性)と結婚するとは。
自分の汚れ具合が少し嫌になった。

それにしても、付け髭したぐらいで女性が男性に見える?

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2020年01月30日

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二千年生きてるというオカルト研究家のサイモン・アークと友人の編集者。
一見不思議な殺人事件を、サイモンがスパッと解決。

とっかかりはオカルトだけど、中身は殺人ミステリ。
歳をとらないサイモンが一番のオカルトです。
これは楽しめました。

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2017年02月22日

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ミステリ。短編集。10作。
1作30ページほどで、文章が簡潔なこともあり、非常に読みやすい。
怪奇趣味と不可能犯罪の組み合わせが、どことなくジョン・ディクスン・カーを思わせる。どの作品も謎が魅力的。良作。
ベストは「妖精コリヤダ」、次いで「狼男を撃った男」。

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2016年12月11日

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自称二千歳のオカルト探偵とはなんとも個性的な探偵過ぎる…!が、もう少し二千歳な部分が出ててもいいかなあと思いました。短編集は読みやすいです。

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2012年01月24日

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悪魔に精通し、オカルトを追い求め、齢何百年と自称する、ミステリアスな人物、サイモンアーク。
物語は僻地の事件から、彼と知り合った男性の視点から語られる。
ひとつひとつの話が短めなので、厚さの割には、楽に読めると思う。
ちょっと値が張るけれど、気軽に読める推理小説。

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2011年04月19日

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サイモンアークは二千年以上生きてて、悪魔探しに関心がある。高尚なインディジョーンズという感じでした。なかなか面白かったけど、短編じゃなくて長編で読んでみたかったかも。

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2011年02月03日

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短編ミステリの名手、ホックの最も愛したシリーズ。
探偵役のサイモン・アーク自信が超常現象研究家なのもあって、採り上げられる事件はオカルト風味のものばかり。
宗教や妖精、予言、悪魔信仰などがふんだんに盛り込まれている。
かといっておどろおどろしいものではなく、いつものホックの通りスピーディーな展開と謎解きが味わえる。

むしろオカルト系が好きな人は嫌いかもしれない。
でも、とことん「本格」を楽しむにもちょっと向いてないかな?
多少謎解きとかトリックにゆるいところもあるけど、それも含めてこのシリーズの魅力かなぁ。

サイモン・アークは、自称2000歳のコプト教徒で、悪魔や超常現象を追って世界中を旅していると語る謎の人物である。
主人公の「わたし」は疑っているが、初登場時から近年まで変わらず70歳代の格好をしているという設定で、これがシリーズ最後まで残った謎ともいえる。
ホック死んじゃったからなぁ……。

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2010年09月26日

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ネタバレ

思いっきり怪しい設定でこれまた怪しい自称2000歳のゴーストハンターが謎を解く。
怪奇現象?と思われたものがどれも合理的に解決する、という落ち。
これがこの作品の特徴なのだろうが、なんか寂しいなあ。
と言うわけで半分くらい読んで返却しちゃった。

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2024年03月15日

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超常現象が絡んでいそうな不可解な事件を、これまた年齢不詳の不可解な人物が解決するシリーズ短編集。
合理的な解決とちょっと割り切れないところのある余韻が特徴かな。
コズミックホラーとは別な派閥に属しているようなので、そっちの方を期待すると残念に思う人もいるでしょうが、そもそも短編推理小説が得意な作家さんなので、推理小説が好きなら楽しめるのではないかと思います。
作者さんが亡くなってしまいましたが、翻訳は引き続き出版を続けてほしいものです。

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2018年11月12日

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自称2千歳、悪魔を探し続けるミステリアスな探偵サイモン・アーク。
事件の始まりはオカルト風、それがサイモン・アークの手にかかるときちんと理論的に解明されるというパターン。

短編集なので気軽に読めるしハズレはなし、私にとってはいわゆる優等生な本かも。
読むものがない時に大事に読んでいきたいシリーズ。

色々な不思議を解いていく中で語り部の『わたし』はどんどん年老いていくのにサイモン・アークは最初に出会ったころのまま・・・実はそこが1番気になります・・・よねw

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2012年11月08日

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この作者の作品を初めて読みました。
巻末の作者紹介を読むと、短編ミステリーの第一人者だそうです。

自称二千歳のサイモン・アークとワトソン役のわたし。
サイモンとわたしが初めて出会った事件から、
40年以上の間に起こった事件が収録されています。
その間に、わたしは結婚したり、
新聞記者から編集者に転職し、部長になった後引退したりしますが、
サイモンはずっと見た目が変わらないらしいです。

オカルト探偵ということでしたが、
特にオカルトチックな話ではありませんでした。
当初人間には不可能と思われた事件に対して、
サイモンが理にかなった推理を展開して解決するというものです。
短編なので起承転結がはっきりして良かったです。
人それぞれですが、私はこの翻訳物独特の雰囲気が好きですね。

ただし、文章が硬かったです。
もちろん原文を読んでいないので、
忠実に翻訳されているんだったら翻訳者の方に申し訳ないのですが。
日本語の言い回しに違和感を感じました。
内容に引き込まれる前に文章につまづくといった感じでしょうか。
テンポ良く読めたらもっと楽しかったと思うので、
その点が残念でした。

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2017年10月14日

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最初の話が一番面白くないかも。話が進むにつれ、小気味のよい連作短編集として楽しめる。結局は反オカルトの立場でネタばらし的な要素が強い。

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2011年03月25日

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自称二千歳以上の謎の人物サイモン・アークが遭遇するオカルトめいた事件をあつめた短篇集。
長期間にわたって続いたシリーズが各年代ごとに数篇づつ収められているのが嬉しい。第一編はなんとホックのデビュー作!!
怪奇譚よりだった初期作から、ミステリ寄りの後期作へと作風が大きく変化しているのも興味深い。

リーズ最大の謎はサイモン・アーク自身だよねw

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2011年01月26日

Posted by ブクログ

面白い話と、「うわ、つまんね」って思う話が混じってる気がします。
きちんと伏線張ってあるものに関しては、間違いなく面白い。
さすがホック。
オススメは、「妖精コリヤダ」と「狼男を撃った男」。
ちょっと惜しいなぁ、と感じた一冊でした。
オカルト要素も、意外と薄くて、この探偵ならではの独自性はあまり感じられなかった気がします。

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2010年04月21日

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