木村二郎のレビュー一覧

  • うしろにご用心!(新潮文庫)

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    故買屋のアーニーからの頼みで、大金持ちの投資家プレストンがペントハウスに秘蔵している美術品など金目のものを盗み出す計画を立てたドートマンダー。その頃、カリブ海のリゾート地にいたプレストンには謎の美女パムが近づいていた。彼女の目的は、誘惑ではなく誘拐。プレストンの元妻の親族からの依頼で、プレストンを召喚させようとしていたのだった。ところが、投資家は海に飛び込んで脱出しほうほうの体で自宅に帰りつく。そんなこととは露知らず、ドートマンダーと泥棒仲間たちはプレストン宅に忍び込むのだったが……。

    今までウェストレイクもリチャード・スタークも読んだことがなかった。ドタバタぶりを楽しむ小説。

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    2025年06月16日
  • うしろにご用心!(新潮文庫)

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    CL 2025.5.13-2025.5.16
    OJバー&グリルの危機と富豪からの掠奪という2つの事件を軸にドートマンダーといつもの面々が活躍。もちろんどこまでも不運はついて回るのだけど、この2つの事件がうまく絡まり合って面白い!

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    2025年05月16日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    『刑事コロンボ』の脚本家コンビによる
    短編小説集ですね。

    前に『刑事コロンボの帰還』に
    収録されていて読んだことのある
    コロンボの習作「愛しい死体」も入ってた。

    わりとアンハッピーな結末が多いので
    それを倒叙で描くスタイルにした
    コロンボものがうまくはまったんだろうな。

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    2024年10月27日
  • 怪盗ニック全仕事1

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    ニックは仕事先で魅力的な女性とよく会うのに、グロリアと飽きずに付き合っていられるね。グロリアも仕事していないみたいなのに、ニックと退屈じゃないのかな。
    どうやって依頼人はニックの顔や連絡先を突き止めるんだろう。ニックは不安じゃないのかな。
    依頼人の真の目的がミソだね。勿論盗み方も興味深いけど。
    グリムの7羽の兄弟鴉は知らない。アンデルセンの7羽の白鳥王子とその妹の話なら好きな話だけど。

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    2024年04月10日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    ネタバレ

    思いっきり怪しい設定でこれまた怪しい自称2000歳のゴーストハンターが謎を解く。
    怪奇現象?と思われたものがどれも合理的に解決する、という落ち。
    これがこの作品の特徴なのだろうが、なんか寂しいなあ。
    と言うわけで半分くらい読んで返却しちゃった。

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    2024年03月15日
  • 七つの裏切り

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    ここでのハードボイルドは、無駄をそぎ落とした簡潔表現をスタッカートで叩きつける、ハメット流の文体のことらしい。舞台は禁酒法時代のアメリカで、正体はよく分からないが、堅気ではなさそうな主人公がギャングや犯罪者たちのもめ事に巻き込まれるというのが基本のプロット。お話のスタイルからして、「非情な」結末を期待しがちだが、案外とハッピーエンドが多く、無駄な人死にもあまり出ない。肩透かしなどと言うのは筋違いで、こちらの思い込みの方がずれてるのだろう。なかなか愉しい。

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    2023年02月16日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    ネタバレ

    まずまず。
    コロンボの原作に興味があり読んだ。
    少々古い。短編で読みやすい。
    外国の小説は、微妙な表現がわからず面白さが半減する。

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    2022年07月16日
  • 怪盗ニック全仕事2

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    依頼を受け「価値のないモノ」を盗む怪盗ニック・ベルベットシリーズの全集二巻目

    「今日あたり帰り道には今読んでる本を
    読み終えて、読むものなくなるなぁ」とか、読む本が途切れる合間合間で読み進める。
    毎話よく出来てる。

    1冊目を読み終えてから、このニックの本だけをずっと読み進めようと思わないのは何故なのか?を考えていたが、なんとなくわかった。

    毎回パターンは違えど数ページで完結するため、なかなか設定やら人物名を覚えようと言う気が起きない。
    短編なんだから仕方がないが、短編の中で少しずつ増えていく常連のキャラクターや時間の経過を読み解く事で楽しみ方が増えるかもしれない。
    せっかく全集に纏まって

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    2019年12月07日
  • 怪盗ニック全仕事6

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    文庫版全集もこれで完結。初訳含めて14篇。今回、ニックの彼女であるグロリアとの馴れ初め話が入っていたり、白の女王が登場する話も多くて(←好きなキャラ)、二人が時に協力したり時にライバルになったりとシチュエーション様々で楽しい一冊でした。

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    2019年02月19日
  • サイモン・アークの事件簿1

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    超常現象が絡んでいそうな不可解な事件を、これまた年齢不詳の不可解な人物が解決するシリーズ短編集。
    合理的な解決とちょっと割り切れないところのある余韻が特徴かな。
    コズミックホラーとは別な派閥に属しているようなので、そっちの方を期待すると残念に思う人もいるでしょうが、そもそも短編推理小説が得意な作家さんなので、推理小説が好きなら楽しめるのではないかと思います。
    作者さんが亡くなってしまいましたが、翻訳は引き続き出版を続けてほしいものです。

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    2018年11月12日
  • 怪盗ニック全仕事5

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    89年~96年に発表された作品を収録。ここまで来るとネタも現代のモノが出揃ってきていて、なんだかとても『今』の物語になってる。凄い。
    長寿シリーズゆえ、マンネリになるかと思いきや、今回収録された作品はヒネリとバリエーションが素晴らしく、どれを読んでも飽きない面白さでした! (この本に収録された、ミステリアス・ブックショップは実際NYに遊びに行ったときに伺った事を思い出しました)

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    2018年06月17日
  • 怪盗ニック全仕事5

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    もともとホックの短編は大好きで、機会あるたびに手にとって入るのだけど、その中でも怪盗ニックのシリーズは、一番最初に好きになった作品群である。価値がないもの専門の泥棒というのはそれだけでびっくりするような発想だと思う。大金を払って価値のないものの盗みを依頼するのはなぜかという謎が当然発生するし、作品によっては殺人が起きてその犯人を捜したり、もちろんどうやって盗み出すかという興味も生むし、敵役との対決や警察との駆け引きというサスペンスもある。なんとも贅沢な楽しみかたができる短編シリーズである。

    それにしても、こんな集大成の短編集が出ていたのは知らなかった。ホックがなくなってからもう10年も経つわ

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    2018年06月09日
  • 怪盗ニック全仕事2

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    依頼人から高額の料金をもらって価値の無いものを盗むニック。なぜ価値の無いものに高額なお金を支払うのか。それがこのシリーズのミソ。以来主に盗品を渡して報酬を受けとると、xその理由を謎解きしてみせる。そんな短編のシリーズ。
    隙間時間に詠むのにピッタリ。

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    2018年04月21日
  • 怪盗ニック全仕事1

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    価値のないものを専門に盗む怪盗ニック。そんな彼のもとには、さまざまな依頼がやってくる。斑の虎やプールの水、プロの野球チームなどなど。それらをどうやって盗むのか。


    短編でなかなか面白かった。確かに、ニックが盗むものは価値がないもので、誰もそれを盗んでまで欲しいとは思わない。だけど、なぜ依頼者はそれを盗めというのか。それが解き明かされたときが面白かったなぁ。


    なかなか読みやすい短編集だった。

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    2017年12月03日
  • 怪盗ニック全仕事4

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    今回も夜寝る前に1編ずつ読みながら堪能。(ある意味フォーマットが出来上がっちゃってるので連続して読むのには適さないよねw)
    今回はニックの周囲でイロイロあって毎度奇妙な依頼もありますが、人間模様が面白い。新キャラの白の女王・サンドラもステキでした。

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    2017年06月19日
  • サイモン・アークの事件簿3

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    ミステリ。短編集。シリーズ3作目。
    1作目のデビュー作「死者の村」や、2作目の中編「真鍮の街」のような、中心となる作品がない感じ。
    それでも安心して楽しめるのは流石。

    「焼け死んだ魔女」学生たちの体調不良と魔女の焼死。シンプル。
    「罪人に突き刺さった剣」ミステリ好きなら意外に思いそうな結末。
    「ツェルファル城から消えた囚人」人間消失。謎が魅力的。
    「黄泉の国への早道」ロックライブ。シリーズでも異色の場面か。
    「ヴァレンタインの娘たち」墓地の周りを走る娘たち。想像すると奇妙な風景。
    他3作品。全8作品。

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    2017年02月25日
  • 怪盗ニック全仕事3

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    夜、寝る前に1編ずつ読む楽しみ。読み終わってしまった。どれも面白かった。3に入ってから微妙に状況が変わったり、依頼料を取り損ねたりとイロイロありますが、依頼者の裏の動機を探るホワイが目立つ感じでしたね。

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    2016年07月20日
  • 怪盗ニック全仕事1

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    ネタバレ

    依頼を受けてプールの水全部とか、プロ野球一チームとか、価値の無いものばかりを盗む泥棒ニックの話。盗みの部分に加えて依頼人はなぜ、そういうものを盗んでもらいたいのかという謎解き部分もあり二度楽しめる。
    一話20ページほどでテンポもよい

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    2016年05月21日
  • サイモン・アークの事件簿4

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    ネタバレ

    ❖前の三冊(作者自選)は明快なエンタメ色あるものが選定の基準であったように思われる。今回は選者が訳者に代わって、収録作品の傾向・印象も変わった。鬱とした陰翳の濃いものに・・重い読後感というか魅力ある余韻を残す作品がならんだように思う。特に語り手の身内二人が死亡する『黄泉の国の判事たち』はそうで、サイモン・アークの事件解明後も事件の残影は暗鬱を刻む。『悪魔がやって来る時間』『切り裂きジャックの秘宝』も犯人の負った心の傷が事件に反映している。後者はまたジャンルを形成する題材であるが、犯行動機に独自の解釈を示した快作。

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    2016年03月03日
  • サイモン・アークの事件簿3

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    ❖オカルトじみた怪異な事件(その状況)に隠された真相(すべては合理的解決がされる)を暴くシリーズ短編集。主要登場人物の二人は、サイモン・アーク=ホームズ、わたし(語り手)=ワトスンという古典的盟友関係にある。なぜ現場(事件)はこういう状況(状態)になったのか?・・魔術めいた謎に惹きこまれ、そうした不可思議を成立させた著者のロジックの技巧(アクロバティック)に感心させられた・・着想のその多彩さは驚異的。『ツェルファル城から消えた囚人』などは十分に長篇にふくらませられる内容に思われ、モッタイナイ感じも。

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    2016年02月26日