木村元彦のレビュー一覧

  • 在日サッカー、国境を越える ――国籍ってなんだ?

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    在日コリアンサッカー界のスーパースターの半生をとてもわかりやすくまとめてくれた一冊。
    もっと深掘りしてほしい部分もあるが、本の対象や作りからすると仕方がないのかと。
    最後に紹介されているのヨンハの言葉にもグッとくる。
    同じくサッカーをする子どもに読ませてようと思う。

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    2025年01月13日
  • さらば、ヘイト本!  嫌韓反中本ブームの裏側

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    排外主義を煽るいわゆる「ヘイト本」がなぜ出てきては消えることを繰り返すのか。
    このことを「ヘイト本」がどのように作られるのか、作り手がどんな人たちなのかという視点から説明してくれる本。

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    2024年05月27日
  • テレビみたいなことはするな

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     ルポルタージュの手法で描かれるEXテレビなどのエピソードはたしかに面白くはあるのだが、いまひとつ最後までしっくりこないのはなんんだろう。倉本美津留"以外"の部分が身内褒めみたいに見えちゃうからなのかも。
     だがそれも、倉本美津留に憧れたテレビマン向けの本として考えればこんなもんな気もする。
    「すごい(が、フォロワーにゃ真似できないだろう)」みたいなところが透けているあたりに引っかかりを覚えているのかもしれない。

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    2024年05月22日
  • オシムの言葉

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    サッカー、というかスポーツ全般に興味がない。
    オシム監督の名前は聞いた事があったけど、
    具体的な事はほとんど知らなかった。
    脳梗塞を起こして外国に電話して救急車呼んだ人、
    ラジオCMで脳梗塞後の速やかな救急搬送の重要性を伝えていた人、というイメージの方が強い。
    祖国が崩壊して家族を人質に取られた様な状態でサッカーチームを指揮し、結果を出していた、とか、
    選手一人一人を見て公平に接する教育者の様な一面は本作で初めて知った。

    哲学者であり、経営者であり、教育者である名将。
    祖国を失ったけれども、民族の誰からも好かれるコスモポリタン。
    こんな素晴らしい人が同時代にいたのに知ろうとしなかったのをもっ

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    2024年04月14日
  • 徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

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    今の日本代表監督である森保監督を育てた名将。読むまでは知らなかったが、その人柄と先まで見通す力、努力と行動力。すべてが尊敬に値する。こんな人物になれたら…後輩を抱える地位にいる、すべての人へ贈りたい一冊。

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    2024年02月21日
  • 争うは本意ならねど 日本サッカーを救った我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール

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    JFAやJリーグにおけるガバナンス欠如案件についての本。よってカテゴリは「スポーツ」ではなく「法律」に分類した(「ビジネス」でもよいけど)。

    ほんの30年前までスポーツの競技団体なんてどこも手弁当で有志(?)が運営していたので、人材の欠如や偏りがあるのは必然である。
    その中でいちはやく自立に道筋をつけたのがJFAやJリーグであるが、そんなに一朝一夕に解決できるとは思えない。本書の事例は2007年の出来事であるから、なおのこと。

    ガバナンスの欠如そのものには「しょうがないね」と思う部分もあるのだけど(本当はしょうがなくない)、それよりも暗い気持ちになるのは、指摘を受けてからの態度。
    それがポ

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    2023年08月11日
  • オシムの言葉

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    東欧の民族問題をおうジャーナリストの書籍。ユーゴスラビア代表監督として、W杯ベスト8の栄光と祖国崩壊という惨劇を経験したオシム監督。戦争により最愛の家族の会えない中でも、真摯に監督業を勤めながら、自分の信念を貫いた半生がそこにある。

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    2023年08月10日
  • コソボ 苦闘する親米国家 ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う(集英社インターナショナル)

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    いかに限られた、あるいは一方的な、情報のなかにいるか。ウクライナ侵略についても。そして、サッカーにみる希望。

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    2023年06月18日
  • オシム 終わりなき闘い

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    サッカーを通して見たボスニア・ヘルツェゴビナの今(2010年代半ば)をリポートしている。実は今起こっているウクライナ危機ともつながっている・・・
    日本代表監督を辞した後もオシムは確かに戦っていたし、人生・サッカーを楽しんでいるようにも見える。
    オシムさんが亡くなったことにご冥福をお祈りいたします。

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    2022年05月22日
  • オシムの言葉

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    改めて読み直して、愛に溢れた方だなという思いに至った。そして、祖国での悲しい出来事に今を重ねてしまう。この素敵な方がいた時代を共に出来たことをこの本を通して感じた。

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    2022年05月13日
  • オシムの言葉

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    「オシムの言葉」木村元彦

    加筆があったので単行本→文庫買い直ししたもの。
    通訳をしていらした千田さんの本や、Numberもどこかにある。
    これはすぐ出るところにあるのでした。

    一時期ジェフ千葉を応援していたのは、ひとえにこの方のおかげで、成長していく選手やチームを見ているのがとても楽しかった記憶があります。

    2000年代の日本人に何かしらを残した人じゃないかなあ。
    バブル後様々なことがグローバル化していく中、
    "日本人が自覚すべきこと"を、
    サッカーに留まらず社会全体へ示してくれたような名将でありました。

    今年は、どのような思いでいらっしゃったのかしらね。

    ご冥福

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    2022年05月02日
  • 徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

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    ネタバレ

    サンフレッチェ広島を築きあげてきた今西和男氏の広島時代、そしてFC岐阜時代の話。広島時代は社会人、そしてJリーグと一歩先を行くチーム作りをしてきたストーリーが書かれている。今、様々な指導者として活躍している面々の多くが今西氏の元を経由しているのが興味深いし、こことここが繋がっているのかと感心したり。ご本人も陸上の為末大とは親戚というのが初耳だった。
    FC岐阜ではいろいろな外的要因でうまくいかなかったが特にライセンス制度の部分ではJリーグに謀られた話がさもありなんという感じで読めた。ライセンス制度、必要ではあるが今の状況を見ても果たして正しいやり方のかは疑問が残る。
    FC東京ファンとしても森重、

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    2021年05月04日
  • ぼくは挑戦人

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    ネタバレ

    僕は挑戦人

    著者:ちゃんへん.
    構成:木村元彦(ゆきひこ)
    発行:2020年8月21日
    ホーム社

    やっと順番が回ってきた人気本。久々に「あー面白かった」と読後に発した本だった。タイトルの「挑戦人」という当て字というかひねりだけ、ちょっと無理がある(しっくりこない)感じだったけど、中身はとても優れた本だった。

    著者は京都府宇治市のウトロ地区で生まれ育った在日コリアン。1985年生まれ。父親を幼い頃になくし、クラブを経営する母親と祖父母に育てられた。小3の時にクラスメートから言われるまで、自分が在日であることや外国人と日本人との違いすら知らなかった。4年生になると上級生からひどいいじめを連日

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    2021年03月30日
  • オシムの言葉

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    オシム氏がどのような人か、事実のみで再現されていて、丁寧に、粘り強く、取材をされていたのが見て取れる。
    人物ルポの鑑の一冊。

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    2021年03月23日
  • 徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

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    サンフレッチェ広島の基盤を築いたひとにして、岐阜で泥を被った男今西を通じてJリーグ、そして日本をみる。偉大すぎる男がなぜ傷つかなければいけなかったのか?単なる企業の宣伝媒体から地域密着を掲げる社会性を急激に纏わなければならなかった日本のスポーツの光と陰。そして描かれる男のスケールよ。

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    2021年02月25日
  • 爆走社長の天国と地獄 ~大分トリニータv.s.溝畑宏~(小学館新書)

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    本編はホントに面白くて。改めてこのクラブのサポーターでいられた幸運に感謝しかない。この本では美化しすぎな気もするけど、一方で彼がいなかったらクラブは存在しなかったというのは紛れもない事実。2021年の今だからこそ、感慨を感じたり面白がれたりするのだけど。
    ただ、もちろん本書の元々の範囲外ではあるけど、2010年から2015年までが語られてないどころかさらっと黒歴史のように書かれているけど、2013年の県民を挙げての寄付活動とJ1昇格は2009年の転落からの一つ区切りとしてはっきりと存在しているということだけ言っておきたい。それがあったからこその2016年以降の飛躍があるから。相変わらず社長は県

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    2021年02月05日
  • ぼくは挑戦人

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    いっきに読んだ。ヘイトスピーチに参加する人との交流が印象的だ。こうした人との繋がりが彼の生き方を支えているのだろう。それは彼の家族の姿を背景としているのかもしれない。少しの憧憬を感じながら、性奴隷など存在しないといまだ言い放つ国に住むことに震える。

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    2020年11月07日
  • ぼくは挑戦人

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    前向きで明るく、周囲を惹きつける求心力が魅力的

    品質の良さに気付いてくれる人を待つ
    その間技に磨きをかける

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    2020年10月23日
  • オシム 終わりなき闘い

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    以前読んだ「オシムの言葉」の続編というか、脳梗塞に倒れ、帰国したあとの後日譚に当たる。

    旧ユーゴスラビア解体の動きの中で、それまでの隣人同士が銃で撃ち合うような事態に発展したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦火に、家族もろとも翻弄されながらサッカーを続けてきたオシム氏。

    サッカーは、分断された国にとって唯一のアイデンティティーとさえ言える存在だが、やはり分裂状態にあったサッカー協会を再び一つにまとめ上げ、ワールドカップへの出場を成し遂げるまでの「正常化委員会」での大仕事を中心に描く。

    クロアチア・セルビア・ムスリムの3つの民族が入り乱れているだけでなく、社会格差も拡がる分断のさまは余りにも

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    2019年08月28日
  • 終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

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    ユーゴスラビア解体後の”セルビア・モンテネグロ”の戦慄する現状がレポートされている一冊。
    著者が直接現地に赴き、取材を重ねて、その現状を赤裸々に綴っている。

    セルビア人が他民族を「民族浄化」したことは間違いない、しかしその”逆”が現在行われているのが現実。。。
    「暴力」は絶対悪なのに、”される”側と”する”側が入れ替わりそれが消滅しない現実、思考を破壊する”憎悪”、、、。

    どうすれば解決できるのか...!
    解決には長い”時間経過”を待つしかないのか。。。
    答えが出てこず、今も考えているっ。

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    2019年05月06日