木村元彦のレビュー一覧

  • オシムの言葉

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    なんとかビッチのビッチとは、息子という意味があるらしい。

    読んでいる最中は、『ビッチ、ビッチ、読みづらいなぁ〜』と
    思う章も正直あった。
    でも読み終えて思う。きっと世界中にオシムの息子は
    いるのだろう。ビッチが名前に付かなくても、
    彼を師や父と慕う才能豊かな息子たちが
    今日も世界中のサッカーの常識を変えているんだろう。

    そして本書を読んだ者たちも、オシムの言葉に
    耳を傾け、オシムの息子になるんだろう。

    名著でした。読んで良かった。

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    2013年05月27日
  • オシムの言葉

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    ジェフ千ユナイテッド市原や日本代表監督も勤めたイビツァ・オシムについて、本人へのインタビューやその半生をつづった本。監督就任後、脳梗塞で倒れてしまい惜しまれつつ監督の座を降りてしまったが、この人がそのまま監督をしていたらどうなったか?非常に残念で仕方がない。間違いなく、今の日本サッカーの躍進に貢献した人である。この本を読んでそれを感じざるを得なかった。
    とても含みのある、そしてユーモアにも長けた言葉がひとつひとつ心に響く言葉。日本とは対極のような国で生まれ育ったからこそ培われたその意志。サッカーへの並外れた愛情。
    自分の中にあるサッカー魂にも火がつきました。

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    2013年01月15日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ドラガン・ストイコビッチ。彼が日本でプレーしたこと自体が、引退した今でさえ信じられない。政治に翻弄された彼の選手人生がこの本を読むとよくわかる。良本。

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    2012年10月03日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    名古屋のスーパースター、ドラガン・ストイコビッチ。1993年にプロサッカーリーグのJリーグが開幕し、沸き上がる日本の中で唯一取り残されたのが、名古屋の名古屋グランパスエイトだった。観るのも悲しくなるぐらいの弱さ。まったく希望の持てないチームに、市民はサッカーから遠ざかっていた。
    そんな中、誰も期待していなかった空気の中に一人の男が入団した。そうドラガン・ストイコビッチ。リネカーという超大物外国人で大失敗をしているグランパスエイト。またどうせ期待外れだろう、名古屋市民はみんなそう思っていた。
    しかし、その空気は彼の魅せる異次元のプレーで変えられた。言葉では表現できないスーパープレーの数々。説明は

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    2012年08月30日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    かつてユーゴスラビア代表として活躍し、Jリーグ名古屋で現役を終えたストイコビッチのサッカー半生記。セルビア・モンテネグロサッカー協会の会長を経て、現在は鈴木隆行が在籍しているレッドスター・ベオグラードの会長を務めています。優れたサッカー選手としてだけではなく、ユーゴ内乱という激動の時代に代表チームの精神的支柱としてもキャプテンシーを発揮する姿が描かれていますが、偏狭なナショナリズムではなく本当に心の底から祖国を愛する姿にその偉大さをつくづく再認識しました。

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    2011年11月16日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ストイコビッチが日本に来た背景を、本書で初めて知りました。

    自分もストイコビッチはキレやすい選手だなとJの試合を見て思っていたんですけど、違ったんですね…

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    2011年11月03日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    サッカーと政治の冷たい現実

    「 7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国」ピクシーことストイコビッチなど数々のタレントを輩出してきた多民族国家旧ユーゴスラビア。1990年代の内戦、紛争を経て、1999年にNATOによる空爆を受ける中、それぞれのルーツを持つサッカー関係者が何を想い、何に直面し、何を感じたかを描いたルポ。

    ジーコジャパンなるものがドイツで幕を閉じ、川淵キャプテンの大失言によって次期代表監督はジェフ千葉のオシム監督に向かって急速に動いている。マスコミは彼の身長や、語録、若手起用などありきたりなニュースで盛り上がっているが

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    2011年06月13日
  • 「独裁者」との交渉術――ボスニア カンボジア スリランカ国連和平調停の舞台裏

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    いわずと知れた、国連事務総長特別代表。
    この人がいれば、世の中のすべての仲介がうまくいく。ような気がするほど、超人的な駆け引きと気遣いで、仲介を進める。

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    2010年12月01日
  • 「独裁者」との交渉術――ボスニア カンボジア スリランカ国連和平調停の舞台裏

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    この中に出てくる人物も事件も、「あー、聞いたことある」という認識しか持てない程度の知識しかない。
    これは、自分の中に眠らせておき、何かの折に思い出し、内省するような本なのだと思う。おこがましいとは思うが。
    ハウツー本ではないし、その手の本によくあるお為ごかしたトーンもない。言葉そのものは、両者ともとても平易。
    否定ばかりを繰り返していたら何も始まらないよ、というのを思い出させてくれる。もっともこの人たちの言葉はもっと現実的だけど。

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    2010年11月22日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ストイコビッチが大好きだから、大昔に読んだ。
    未だに家の本棚の一番手前に置いてある。
    彼が如何に優れたプレイヤーであるのかを知ることができると同時に、
    各個人のアイデンティティー形成に国家・文化がどのように影響を与えているのかを知ることができる良書。
    今思えば、民族紛争などに興味を持ったのもピクシーの影響を受けているからなのかもしれない。

    著者の木村さんも、丁寧に取材をしていて素晴らしい。

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    2010年03月01日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ワールドカップやオリンピックが近づくといつも読み返したくなる本。

    少しでもユーゴ紛争のことか、ストイコビッチのことを知っている人であれば、まえがきの
     -ワールドカップは誰のために戦いますか?
      「祖国のために」 
    これだけで良い作品だと感じてもらえるはず。

    あと作品を読みながら思い出すのは、深夜にかじりついて見てたEURO2000の中継。3点ビハインドを追いついたスロベニア戦でのユーゴスラビア!ユーゴスラビア!の大合唱。祖国を追われた移民の母国への純粋な想いと、ユーゴスラビア紛争により敵となったかつての同胞への異常なまでの敵意の爆発。
    youtubeなどで探せば動画も見つかると思います

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    2009年12月07日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    『誇り』がストイコビッチに焦点をあてた本であるのに対し、これはユーゴスラビアサッカー全体に焦点をあてた作品。
    そして、そのサッカーを切り口にして、ユーゴスラビア紛争やコソボ紛争などを見事に描きだしていると思う。

    自分がワールドカップを見始めたのが、98年のフランス大会。そこにはユーゴもクロアチアも出てたけど、「統一ユーゴスラビア」の代表をみたかったなぁ。

    ストイコビッチ、サビチェビッチ、ミヤトビッチ、ミハイロビッチ、ミロシェビッチ、ユーゴビッチ、シュケル、ボバン、ヤルニ、ボクシッチ、アサノビッチ、プロシネツキ…
    こんなドリームチームが失われてしまったのは、本当に残念。もちろん仕方ないことな

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    2009年10月04日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ピクシーとユーゴの物語。
    大学での勉強とリンクして、ユーゴで起きたことへの
    問題意識を更に新たにするきっかけになった。

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    2009年10月07日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    木村元彦のバルカン三部作
    政治的な問題が無ければバロンドールやビッグイヤーを間違いなく得ていたであろうピクシー
    優れたキャプテンシーを発揮し、注意深い言動で人間として尊敬を集めたピクシー
    そんな彼が、
    なぜフットボール発展途上国の日本にやってきて、
    そして長きにわたってい続けたのか、
    本物の戦争を知る彼が日本にいるということを通じて、
    この国の持つ特異な性質に気づいた気がした

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    2009年10月04日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    90年代に起こったバルカン半島の悲劇を、
    フットボーラーを通じて記している
    「皆が仲良くすれば戦争なんて起きないのに」とか思っている人は読むべき

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    2009年10月04日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    ネタバレ

    2007/6/17 阪神百貨店LIBROにて購入。
    2017/3/29〜4/11

    10年ものの積読本。オシムの言葉で有名になった木村元彦さんの初期作品。主役はそう、あのストイコビッチである。華々しいデビューから、内戦によるユーロ直前の締め出し、失意の中での日本への移籍、フランスワールドカップへの出場、と表面的なサッカーの出来事はよく知っていたが、その後ろにはこんなに悲しい事実があったとは。本当に人間は哀しい存在だ。
    そういえば、私はフランスワールドカップで、ドイツ代表対ユーゴスラビア代表の試合を生観戦したんだった。凄い試合だったのを覚えている。確か翌日は、本書にも頻出する因縁のクロアチア代表

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    2017年04月13日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    木村元彦氏のユーゴスラビア書籍第2弾ですね。誇りとともに、サッカーファンにはお勧めですね。今回はさらにサッカーだけでなく世界情勢まで含み、スケールアップした感じがしますは!儚くも美しいユーゴスラビアサッカーとその裏側にあるもの…

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    2009年10月04日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    明確な意図に基づいて行われる華麗なプレーで魅了するのがピクシーの本質。けれども、政治や不正、監督との関係、祖国に対する責任を乗り越えてプレーしていたことが何よりも彼を一層輝かせていた。

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    2009年10月04日
  • 蹴る群れ

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    短編集。面白いのだけど、木村氏はやはり大作の人だなと感じた。
    この素材だともっと分量が必要だろうと思ったり、この素材だと木村氏である必要を感じないなと思ったり。
    読者サイドが勝手にハードルを引き上げている面もあるのだろうけど。

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    2025年09月16日
  • 在日サッカー、国境を越える ――国籍ってなんだ?

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    スポーツ選手には才能と努力できるひとにぎりの人しかなれないことは知っていたけど、ルーツという自分ではどうしようもないもののために活動を制限されている人たちがいることを知って愕然とした。ConIFAのことも初めて知った。

    ヘイト、差別に抗うには、まず知ることからだと思う。知らないから怖くて攻撃してしまうけど、知ってしまえば負の感情は溶けてほどける。

    それにしてもヨンハさん、行動がいちいちイケメンすぎる。これはファンにならざるをえない!

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    2025年01月21日