木村元彦のレビュー一覧
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★3部作、最後は薄味に?★サッカーを切り口にユーゴを描いてきた著者にとって、オシムの来日は興奮する出来事だっただろう。オシム語録が話題になれば、取材のスタートラインも全く違うだけになおさらだ。内戦の際にサラエボに戻れず、国外でサッカーチームの指揮を執り続けた心中はいかほどだったか。実情を知る著者だけにオシムの言葉の背景を伝えるのに最適だろう。
ただ前作と比べると、どうも密度が薄く思える。こちらが読み慣れてしまったのか、平和な日本でのオシムの言葉が中心にあるからなのか。
通訳がオシムから信頼を得るために、ギャグはギャグとして伝え、重複する記者の質問は訳す前に遮る。通訳の話が面白かっただけに、オシムを呼んできた祖母井氏の話も欲しかった。 -
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ネタバレ・ネトウヨは本を読まない。読むのはタイトルと目次だけ。
・書籍『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった』(工藤美代子著)は、その証拠として当時の新聞に掲載された「朝鮮人による暴動」記事を紹介している。
朝鮮人が暴動を起こしたため、自衛として反撃したのであり、虐殺ではない主張している。
しかし当時、震災で大新聞社がほとんど倒壊し、情報が混乱する中で、地方紙はデマ情報まで真実のように掲載した背景がある。その翌月には警視庁から「朝鮮人による暴動」記事内容が否定されている。
そういう事実を書かず、当時のデマ記事だけを証拠としてあげている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「レーニンは『勉強して、勉強して、勉強しろ』と言った。私は選手に『走って、走って、走れ』と言っている」p31
「言葉は極めて重要だ。そして銃器のようでもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。ジェフを応援しているのか。そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」p44
「サッカーとは戦術が一番だと思っている監督がいるかもしれない。しかし私はムービングこそが、最も重要だと思っている」p140
「同時にサッカーにおいて最も大切なものもアイデアだ。アイデアのない人間もサッカーはできるが、サッカー選手にはなれない。でもアイデアは練習だけでは身に付かない。鍛えられない。バルカン半島からテクニックに優れた選手が多く出たのは、生活の中でアイデアを見つける、答えを出していくという環境に鍛えこまれたからだろう」p323 -
Posted by ブクログ
国連事務総長特別代表としてカンボジア、ユーゴスラヴィアで
和平交渉にあたった明石康氏の交渉術、とあるが、
実際には「交渉術」というようなハウツー本ではない。
もっと生々しい、人間同士のギリギリのやりとりが語られている。
知らなかったが、明石氏のやり方は欧米では
元アメリカ国連大使ジーン・カークパトリックに
ヤスシ・アカシという人物は災禍だった。国連の歴史にも特筆される大災禍だった。
アカシのためにボスニアでの平和維持活動(PKO)は歴史上でも最も効率の悪い軍事行動となってしまったのだ」
と非難されるなど極めて評判が悪かったらしい。
だがそれはセルビア人=絶対悪として空爆を主張したアメリカ、
NATOの側からの一面的な見方であったように思う。
ああいう状況ではおそらく、誰もが被害者であり誰もが加害者で
ありうるという、相対的な見方が必要だと思う。
だからこそ明石氏は悪の権化とされたミロシェビッチとも
何度も直接会い、交渉を続けたのだ。
その後、イラクやアフガニスタンにおける国連軽視の
アメリカ主導による軍事制裁ありきの政策をみると、
明石氏のようなやり方のほうがいくぶんマシだったような
気がしてならない。