木村元彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読みたい本リストに『橋を架ける者たち』ってあったから市民社会や社会的企業に携わる人たちの話かと思ったら在日コリアンのサッカー選手やサッカーにかかわる人たちの話だった。在日コリアンも興味・関心があるので、そうかそっち路線の興味・関心で読みたい本リストに入れたということだったか。
日本人ならすることがない苦労や過酷な現実に直面しながら、好きなサッカーで身を立てるために、サッカーを通じて世界をつなぐために奔走する人たち。ただサッカーがうまいだけでなく、人間性のすばらしさに関するエピソードにも驚かされる。在日コリアンの人たちは苦労が常のようなところがあって苦労耐性が強いかもしれないけど、それにしても良 -
-
Posted by ブクログ
★3部作、最後は薄味に?★サッカーを切り口にユーゴを描いてきた著者にとって、オシムの来日は興奮する出来事だっただろう。オシム語録が話題になれば、取材のスタートラインも全く違うだけになおさらだ。内戦の際にサラエボに戻れず、国外でサッカーチームの指揮を執り続けた心中はいかほどだったか。実情を知る著者だけにオシムの言葉の背景を伝えるのに最適だろう。
ただ前作と比べると、どうも密度が薄く思える。こちらが読み慣れてしまったのか、平和な日本でのオシムの言葉が中心にあるからなのか。
通訳がオシムから信頼を得るために、ギャグはギャグとして伝え、重複する記者の質問は訳す前に遮る。通訳の話が面白かっただけに、オ -
Posted by ブクログ
ネタバレ・ネトウヨは本を読まない。読むのはタイトルと目次だけ。
・書籍『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった』(工藤美代子著)は、その証拠として当時の新聞に掲載された「朝鮮人による暴動」記事を紹介している。
朝鮮人が暴動を起こしたため、自衛として反撃したのであり、虐殺ではない主張している。
しかし当時、震災で大新聞社がほとんど倒壊し、情報が混乱する中で、地方紙はデマ情報まで真実のように掲載した背景がある。その翌月には警視庁から「朝鮮人による暴動」記事内容が否定されている。
そういう事実を書かず、当時のデマ記事だけを証拠としてあげている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「レーニンは『勉強して、勉強して、勉強しろ』と言った。私は選手に『走って、走って、走れ』と言っている」p31
「言葉は極めて重要だ。そして銃器のようでもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。ジェフを応援しているのか。そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」p44
「サッカーとは戦術が一番だと思っている監督がいるかもしれない。しかし私はムービングこそが、最も重要だと思っている」p140
「同時にサッカーにおいて最も大切なものもアイデアだ。アイデアのない人