木村元彦のレビュー一覧

  • オシムの言葉

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    ・作り上げることは難しい,でも作り上げることの方がいい人生だと思いませんか?
    ・モチベーションとは考えることの手助けだ.
    ・君たちはプロだ.休むのは引退してからで十分だ.
    ・リスクを冒して攻める
    ・ライオンに追われたウサギが逃げ出すとき肉離れをするか?準備が足らないだけ.

    など至言多数.

    祖国分裂・人種対立など,現代日本で生活していると想像できない環境下の
    中サッカーを続けてきたその精神力.脱帽.

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    2018年10月09日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    サッカーはよく分からない。ルールは知っているし、日本リーグの頃は
    閑古鳥鳴く国立競技場にさえ行った。でも、Jリーグになった最初の1年
    だけは試合の結果も追っていたが、諸事情によりサッカー観戦を止めた。

    ストイコビッチをはじめ、ユーゴ出身のサッカー選手は辛うじて名前を
    知っているくらいだ。だから、本書は読み通せるか不安だった。

    案じることはなかった。多分、まったくサッカーを知らなくても読める。
    副題に「ユーゴスラビアサッカー戦史」とあるように、旧ユーゴスラビア
    全土をくまなく回り、選手や協会関係者、サポーターに取材し、試合の
    経過も記されている。

    それでも、本書を貫いてい

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    2018年01月13日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    われわれがさして関心がない事柄でも、マスコミの報道というのは知らずしらずのうちに耳にはいってくるもので、その点ではマスコミの力は大きい。

    当時からテレビも新聞もあまり見ておらず、ユーゴスラビア紛争やコソボ紛争に特に関心があるわけではなかったけれども、セルビアに関する悪評はなんとなく知っていた。民族浄化という名の下に恐ろしい虐殺を行っているらしいということを。

    NATOによる爆撃が開始され、それまで加害者であったはずのセルビア人が急に被害者になり、一般的には正義の側と思われていたNATOがどうもそうでもないらしい気配がただよってきて、セルビア人のサッカー選手であるドラガン・ストイコビッチが、

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    2017年11月18日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    「ストイコビッチ戦記」というサブタイトルが思い浮んだ。

    ストイコビッチがベンゲル監督の名古屋グランパスで活躍していたころは、現在ほどJリーグを見ていなかった。
    博多の森にも来ていたんだろうな。彼を見逃すとは、なんて惜しいことをしたものだ。

    われわれがピッチ上のサッカー選手を見るとき、そこで動いているのはわれわれの操り人形ではなくて、一人の人間であるということ、われわれと同じ感情と個々の歴史を背負った一人の人間であるということ、そのことをついつい忘れてしまってはいないか。

    私は試合に敗れて怒るが、彼は怒らないかのように。
    私は傷つくが、彼は傷つかないかのように。
    これだけわれわれから応援さ

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    2017年11月18日
  • 橋を架ける者たち――在日サッカー選手の群像

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    ★個人と民族と国家をまたぐのがまさにスポーツ★以前から疑問だったのは、資本主義の日本で育った選手が北朝鮮代表に入って、チームメイトとどのように交流するのかだった。本書はこの点にはあまり触れていないが、個人の責任とは全く異なる理由で苦境に置かれた選手たちとそれを支えた市政の熱い環境(Tリーグ)、そして離散者とマイノリティーのW杯であるCONIFAのルポは予想を超えたところで興味深かった。特にCONIFAは、参加チームを尊重するがナショナリズムの発揚は拒むところにスポーツの素晴らしさがある。

    サッカーを通して民族と国家の狭間を描けるのは、著者ならではの分野だ。

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    2017年04月26日
  • 橋を架ける者たち――在日サッカー選手の群像

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     これまでも、何人かの筆者が、このテーマに取り組んでいる。最初期よりも、選手の活躍の場は広がっている しかし、いつまで経っても、日本社会の偏見は消えないのか。
     WBCを見ていると、パスポートに拘るが故に、野球自体は各国に広がってはいないが、それをプレーする者達は、ずいぶんと多様性を持っていることを学んだ。また、ラグビーのように協会主義を取ることによって、より豊かな代表チームが編成できることもある。
     

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    2017年04月10日
  • 爆走社長の天国と地獄 ~大分トリニータv.s.溝畑宏~(小学館新書)

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    官僚が地方の自治体にやってきて、その間、好き勝手にふるまって、多額の負債を残して国に帰っていった。残された人たちには怒りしかない。さて、なぜこのようなことが起こったのか。
    …という本かと思ってました。
    木村さんのように事実をきちんと調べて伝えてくれる人がいる限り、中途半端な情報をうのみにするのはやめようと思います。

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    2017年08月28日
  • 橋を架ける者たち――在日サッカー選手の群像

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    サッカー選手として成功して、サポーターから愛されて、国籍なんてどこでもいいじゃない、なんて軽く考えていた自分を反省。何もわかっていなかったけど、この本を読んで少しわかってきたことがある。もっと知らなければいけないことがたくさんあるな。

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    2017年02月27日
  • 終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

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    現場からの取材から伝わってくる民族紛争の悲惨さ、やるせなさが痛々しい。冒頭は読み続けるのも辛い事実が続く、恨みの連鎖には言葉がない。

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    2016年02月20日
  • オシムの言葉

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    ノンフィクション本。ミズノスポーツライター賞の最優秀作品を取ってるらしい。
    読んだきっかけは施川ユウキ先生の『ド嬢曰く』で紹介されていたからなんやけど。。

    面白かったです。凄かった、という表現の方がしっくり来るかもしれない。

    オシム元監督について述べる時、どうやらサラエボの内戦などの世界情勢と切り離せないようなのですが、そういった歴史や世界各国に散らばっている関係者への取材を含め、圧倒的な情報量に驚かされます。
    これらの背景を踏まえるがゆえに、オシムのインタビューや会見の問答にもより一層の深みが増しています。
    単純に意味深な言葉を面白がるのではなく、それらを通してオシムの人生を描き出したい

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    2015年09月11日
  • オシムの言葉

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    サッカーに詳しければ、より一層楽しめたんだろうとは思うけど、出てくる名前を殆ど知らなくても、監督の言葉だけでも十分味わい深かった。ネガティブな発現の引用が一切なかったから(本当にないのかもしれないけど)、良い点しか見えてこないという難点はありそうだけど、それを差し置いても、示唆に富む発現をたくさんしているんですね。カリスマ性が垣間見えて、勉強になりました。

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    2015年07月08日
  • オシムの言葉

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    以前、単行本で購入したが、読みやすさ重視で文庫本を再購入して読んだ。文庫本にはオシムさんが日本代表監督のとき、倒れた後の話も追記されている。オシムさんのインタビューの内容も書かれているが、オシムさんのサッカーの背景が自分にとって大きく印象に残った。1991年から始まったユーゴ紛争。つい20年前の出来事だが、この本で知って、あのころ、こういうことが起きていたのかとショックを受けた。

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    2014年04月20日
  • オシムの言葉

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    サッカーだけじゃなくて、メディアの報道の仕方、切り取りかたも勉強になった。

    ユーゴスラビアのことももっと知りたくなった。

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    2014年02月28日
  • 終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

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    あくまで現地取材にこだわった筆者のルポ。
    他民族国家の旧ユーゴとしてまとまっていた国が、あっという間にここまで分裂、崩壊してしまうとは...。民族の違いとは何なのかすら今ひとつ実感として刷り込まれていない自分のような日本人には、本質的に理解してない(出来てない)部分があるような気もする。

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    2014年01月04日
  • オシムの言葉

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    「シュートは外れる時もある。それよりもあの時間帯に、
    ボランチがあそこまで走っていたことをなぜ
    褒めてあげないのか。」


    「作り上げることより崩すことは簡単なんです。
    でもね、作り上げることのほうがいい人生でしょう。
    そう思いませんか?」

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    2013年11月29日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    カバーの写真(”NATO STOP STRIKES"と書いたアンダーウェアを着ているストイコビッチ)のシーンは、TVのニュースで見ておぼろげながらに記憶に残っている。しかし、あの時ストイコビッチがどんな苦悩の中にいたのかを当時の自分は全く想像できていなかった。
    著者の(あくまで、サッカーを題材にした)取材を通して、旧ユーゴが、そしてプラーヴィ(=タレントの宝庫だった旧ユーゴ代表)が、解体せざるを得なかった状況が見えてくる。少なくとも、当時のニュースを通してなんとなく信じていた「セルビア・ミロシェビッチ悪玉一元論」とはかけ離れたものであろうことが...。

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    2014年12月08日
  • 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記

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    スロベニアとクロアチアには観光で行ったこと有り。あの時、世話になった人々(私と同年代の人もいた)は大変な時代を生きてきたのか。色々思う所がある。また読み直そう。

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    2012年08月30日
  • 終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

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    数年前、ボスニアヘルツェゴヴィナを旅した。ヴィシェグラードという国境付近の街を目指して、スルプスカ側(セルビア人共和国側)に入ったとたん、旅行者の目にも何となく貧しさが感じられた。そういうものの背景に何があるのか、どういう事態が引き起こされていて、それに対しひとりひとりどんな気持ちでいるのか、じっくり考えることが出来るルポだった。

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    2012年06月07日
  • 終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

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    1999年のコソボ空爆以来、西側には終わっていると報道されている現地の状況報告。何年も現地で丹念に取材した、ルポタージュ、報道(ジャーナリズム)とは、このようなことに原点があるのだと思う。

    アカデミズムとは一線をおいた現地の現状であるので、その評価は読者やそれを読んだ人にゆだねられていると思う。

    近親憎悪という形や、恐怖が次々と惨劇を生んで行くことなど、人間の業の深さを感じてしまった本だった。巻末の東大の柴教授との対談もよかったと思う。

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    2012年04月15日
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡

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    今の名古屋グランパスの監督・ストイコビッチの話。これほど偉大な選手が草創期のJリーグに来てくれて本当に感謝。

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    2011年11月06日