蒼月海里のレビュー一覧
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【感想】
サクサク読める第三巻。間が開いたのでかなり忘れてたが登場人物も少ないのであまり問題なし。
【一行目】
朝日が眩しい。小鳥の鳴き声がする。
【内容】
新キャラ、二人目の未来から来たアンドロイド、エクサ。社会勉強し未来に生かすのが目的とのことだがどこか胡散臭い。レギュラーになるのか?
一葉くんの恥ずかしい二つ名が暴露される。
▼地底アパートについての簡単なメモ
【エクサ】一葉が「遅刻しちゃう」とおにぎりをかじりながら曲がり角で運命的なぶつかりをしたイケメン。同じ大学への留学生にして二人目の「未来から来たアンドロイド」。マキシとは異なる時間軸の存在のようだ。
【加賀美薫】2 -
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本が鳥のようにバサバサ飛び本の森とも言える古書店が幻想的。
迷い込んだ人達を導いて救ってくれる自称魔法使いの亜門と司。本と人で紡がれる短編集なので読みやすく優ししいストーリーにホッとします。
物語としては亜門との出会いから始まり亜門の正体は?と謎がとけて終わるまでで、まだまだ序盤という印象。
ゆっくり身構えずにサラッと読めますが、スピード感や大きな起伏は感じないので物足りないと感じる人もいるかもしれません。
次巻から亜門と司の新たな関係でのスタートになるので、二人のこれからや迷い込む人達がどんな人達なのか続きが気になります。
作中色々な作家さんの著書がでてくるので、そちらも読みたくなってしま -
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お稲荷さんの祠の近くにある小さな書店。店主のおじいさんはいつもお稲荷さんに手を合わせ、対の白狐像を可愛がってくれている。そんなおじいさんが目の前で急に倒れたものだから、白狐たちは大慌て。おじいさんを助けたいという願いが通じ、白狐のうち弟が人間の少年の姿に変身します。
少年が四六時中店を手伝っていたら、学校はどうなってるねんと通報されそうだと思うのは野暮でしょうか(笑)。少年が自分の素性を明かしても、おじいさんや近所の書店のアルバイト青年は驚かない。当たり前のように受け入れるのが温かい。御利益を売りつけようとする化け狸もどこか憎めなくて、やわらかい物語です。
狐からいきなり人間になったのに、 -
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ネタバレなるほど、あのシリーズから世界観が続いているのか。
道理で見覚えのあるメンツがちらちらと。
特にそのシリーズを知らなくても困りはしないが、知っていたらニヤリとできるかなと。
ただキャラ紹介のところで「その正体は……」と勿体ぶって書かれていた彼については、シリーズ知らないと「で、正体は何だったんだよ?」になっちゃうので。
困ると言えばそのくらいか。
ホラー文庫ながら怖さはほぼなく、寧ろほっこり系の物語である。
ライバルであろうキャラすらライバルに成りきれていない部分もあって、結局みんなが家族みたいな雰囲気。
過去の光景を映せるカメラっていいなあ。
色々条件はあるけれど。
個人的には電車の付喪 -
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強い助っ人、イケメン千牧の登場で華やかになったきつね堂。ヨモギと千牧の相乗効果で、お客様がどんどん増えてきたけど、根底には、おじいさんを思う気持ちと、お客様を増やそうとするヨモギの努力があって、前作同様、ヨモギの姿勢を真似られたらどんなにいいだろうと思った。
最後の章で登場した、凄く紳士で素敵な感じがする亜門さんが、「一体何者なんだろう?」と気になって印象に残った。
「本」にまつわる物語なので、読書好きの自分にとって身近に感じ、知ることや学べることも多く、そして終始微笑ましく、楽しく読むことができる。第3弾も出て、シリーズ化されていくのだろうか?まだまだヨモギの奮闘っぷりを見たいので、それを期 -
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おじいさんのために奔走するヨモギの姿に、読んでいる自分も心が救われるような、そんな気持ちになり、終始微笑ましく気持ち良く読んでいました。
そして、読むまでは、こんなにおしえてもらうことがある作品だとは思いませんでした。
読書好きな自分にとって、本屋さんのお仕事にどんな仕事があるのかを知れたことが、大きかったです。また、時代は常に移り変わるものだから、変わらないとついていけないって事も肝に命じたような気がしました。
他にもヨモギやおじいさんの姿勢から学ぶことも多かったです。特に、ヨモギの神様に対する姿勢は、倣わなければいけないと思います。
起動にのりはじめたきつね堂がどうなっていくのか、続編が楽 -
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ネタバレこの表紙ならどうせラノベ、怪談と言ったってそう怖くはないだろうとナメてかかったら、最初の怪異はそれなり以上に怖かった。ひとり暮らし、深夜にドアノブがガチャガチャ鳴って、ドアスコープから覗いたら人の気配なく真っ暗、でも廊下には灯りが点いているのに真っ暗は変、向こうからも誰かが覗いているということ!?って、今こうして書いていても寒気がゾワ~っ(笑)。でもそこから先は震え上がることもなく落ち着いて読めます。怪異の正体は「向き合うことを無意識に避けていた自分」というのがいい。
謙虚に見える主人公が、この世の者ではない喫茶店の主から「浅葱と呼んでください」と言われてホントに「浅葱」と呼び捨てにするのは -
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稲荷の祠を敷地内で祀る小さな書店。祠の前には一対の白狐像がいるのだが、その阿吽の白狐の一匹であるヨモギが、ある事情で店主のお爺さんのために、本屋の経営を、ご利益と縁を使いながら学び、建て直していく話。
何よりヨモギ可愛いし良い子ですね。神様の使いだけど、三谷さんも満更でもない感じで撫でちゃうし、狸もツンデレ感出てきちゃうし。
人と本、というよりは人と人(その他常世に縁のある者)同士の縁がいかに大事かを感じさせる話だっま。
少し不穏な感じを巻末で残しつつ、書店の建て直しの愉しい未来を想像できる終わり方は、さすが続編ものを多く書いている蒼月さんである。