あらすじ
大学を卒業して入社した会社がすぐに倒産し、無職となってしまった名取司が、どこからともなく漂う珈琲の香りに誘われ、古書店『止まり木』に迷い込む。そこには、自らを魔法使いだと名乗る店主・亜門がいた。この魔法使いによると、『止まり木』は、本や人との「縁」を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店らしい。ひょんなことからこの古書店で働くことになった司だが、ある日、亜門の本当の正体を知ることになる――。切なくも、ちょっぴり愉快な、本と人で紡がれた心がホッとする物語。
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神保町を舞台にしたファンタジー。
主人公が不思議な店主の経営する古書店に遭遇するのが始まり。神保町というよく知る場所を舞台にしているから馴染みが深く、またその風景が簡単に想像できるのがいい。
コーヒーにもこだわりの描写があるのか、様々なコーヒーが出てくる。あと甘味も。クリーム餡蜜とか特に美味しそうだった。
こうしてホッと出来るような小説は素敵だと思う。
Posted by ブクログ
再読。中学生の頃に読んだきりだったので読み返したくなった。
シリーズものがあまり得意でない私でも、最新刊を待ちきれないくらい好きな話だったことを思い出した。何より亜門が好きで仕方なかった。
英国風の紳士、古書、珈琲、なんて豪華な組み合わせだろう。しかも、ユーモアたっぷりで少しズレた紳士。美味しすぎる。そこにツッコミ役の主人公、名取司が加わることでテンポ感のある上品な漫才が完成。司が若干押され気味のようにも感じるが。
初めは表紙の亜門に惹かれて購入した覚えがあるが、内容は困りごとを抱えた人たちを救済する、心温まる話であった。有名な文学作品の雑学も知ることができて一石二鳥である。ページ数も少ないので疲れた時にサクッと読むことをオススメする。
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サクッと読めるファンタジー小説。表紙の絵も相まってわかりやすい世界観。情景描写や柔らかなストーリーが私が好みでした。
私は普段は最近の小説しか読まないので、作中に登場する『飛ぶ教室』や『砂男』などの小説にも興味が出てきた。
タイトルにもある通り、珈琲も沢山でてくるので実際に飲んでみたいところ。(一緒に甘味の描写も出てくるのでそちらも食べてみたい…)
古書店、から察するアンティーク調の品の数々も心地よい。必要ないけどステッキ、ランタン、に興味が湧いてきてしまう…。
また、亜門やコバルトの金銭感覚がバグっているところも悪魔としてのリアリティがあってすんなりと読めた。
全体的なページ数も少なく、2、3話入っているので1話の話も短い。あんまり頭を使いたくない時に読めるお手軽な本。
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『珈琲香る、魔法使いの古書店【止まり木】にて…』
縁を無くしそうな人だけが入店できる古書店【止まり木】。
店主 亜門のもとで働くことになった司は、そこで不思議な体験をしながら、自らの人生を綴った本のページを埋めていく。古書店がらみの小説は、古典の勉強になることが多いので、シリーズで読んでいきたいと思った。
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蒼月さんの本は異形の者を受け入れる人間っていう設定が多いね。好きです。
今までの主人公の中で一番現実的な気がする。
思った以上に早く亜門さんの正体が分かってしまったけど、
それを踏まえた上で物語が進んでいくのが楽しい。
実在する本のことも出るから読みたい本が増えた。
コバルト君もそっち方面の方なんだろうか
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このシリーズのおかげで、今まで読んでいなかった文学作品に興味を持てるようになりました。
ちゃんと大まかなあらすじや解釈も書かれているのも良い。
教えすぎず、教えなさすぎす、絶妙なラインなので
読むのが楽しみになりました。
シリーズ続編にも期待できます。
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再読3回目。
こういうの、いいわね。日常にこれぐらいの不思議が入り込む余地なんて、いくらでもあると思う。あって欲しいと思う。続きも楽しみです。
何処かで、会った!
ここに出てくる人?達には、何処かで会った事が有る!
あっ!そうだ!「稲荷書店きつね堂」に、ちょこっと、やってきた人?達だ!
ちょこっとしか出てこないのに、やたらと存在感が有ったけれど、やっぱり、ちゃんと、お話が有ったのね(笑)
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読みやすくて、サクサクと読めてしまった。
現実には起こり得ないだろう不思議なことが起こっているのに、ふとした拍子にこの現実に繋がっている感じが現れて先に先にと進めてしまう。
古書店の主人・亜門と司のやり取りが楽しくて、何より珈琲がすごく美味しそうでたまらない。ブラックは飲めない私だけど、一度飲んでみたい。
また、作中に出て来たモチーフになった作品の原作を読んでみたいなあと思った。
司の友人の三谷という人物が少し気になりつつ、今後の二人が楽しみだ。
Posted by ブクログ
普段は好んで読まないファンタジーの要素があるストーリー。
古書店の店主は魔法使い...魔神...悪魔...いや、純粋に人としての心を持つ優しい店主。
少し切なく、でも爽快に読み進めれる一冊です。
説明
内容(「BOOK」データベースより)
大学を卒業して入社した会社がすぐに倒産し、無職となってしまった名取司が、どこからともなく漂う珈琲の香りに誘われ、古書店『止まり木』に迷い込む。そこには、自らを魔法使いだと名乗る店主・亜門がいた。この魔法使いによると、『止まり木』は、本や人との「縁」を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店らしい。ひょんなことからこの古書店で働くことになった司だが、ある日、亜門の本当の正体を知ることになる。切なくも、ちょっぴり愉快な、本と人で紡がれた心がホッとする物語。
Posted by ブクログ
神保町の某書店にて見つけた本です。神保町周辺を舞台にした心温まるファンタジー。
ボリュームはないので物足りなさはありますが、気軽に読めるのでふとした時に読むのにお勧めの一冊。
Posted by ブクログ
神保町・三省堂書店が舞台の作品。
大好きな神保町に、珈琲にまつわる話など読んでて心地良い。
できれば短編よりも、話全体をもう少し掘り下げてストーリー展開してほしい。司の白紙の本は、今後どのように付け加えられていくのかとても楽しみだ。
Posted by ブクログ
神保町の古書店を舞台にしたファンタジー小説
古書店の店名は「止まり木」。
店名の由来は記されていないが、
店主亜門がある鳥に例えられていたのもあるから、おそらく休憩する場所という意味だろうか?
この店には縁を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店。
何となくハリー・ポッターの9と4分の3番線のようなイメージかな。
亜門と主人公司が来店した客の失った縁を紡いでいく話。
その報酬が面白い。亜門の趣味でもあるが、その人の○○を本にしてしまう。
自分の場合はどんなものになるのだろうかと好奇心をくすぐられる。
また亜門の正体がファンタジーすぎて二度三度驚かされる。そこまでいくか!と
でも、逆に彼の人間臭さに愛着が持てる。
美味しい珈琲の薫りが漂うのもこの店の魅力のひとつ。
亜門は珈琲や食べ物にもこだわりがあるので読んでいると珈琲がとても美味しそうに感じられついつい珈琲が飲みたくなってしまう。
主人公の司や客も薫りにつられ店に来るが縁を失くした者の前にしか現れないので結構暇そうなので商売が成り立つのか?ふと疑問に思ったが、あることで謝礼を貰っているので大丈夫どころか余裕そうである。
古書店が舞台なので本に携わる事件や謎解きもあって面白い。実在する本が出てくるので読み手も親しみやすいと思うが、海外の本ばかりだったので私は今一つ親しみが持てなかった。
実在した飲食店やホテル、スイーツなども登場するので食べ物小説も味わえてまさに二度美味しい。
今巻は亜門の過去と正体が主の様だったので
本や古書店に携わる事件や謎解きが増えればもっと面白くなりそうだ!
Posted by ブクログ
同じ作者が書いたおばけ駄菓子屋よりこっちのほうが好きでした。
実際の本が出て来るのでちょっと興味湧きました。
ただ、ちょくちょく気になるところが。
主人公の一人称が「私」なんですが、普通の男子大学生で「私」なんて言うキャラクターに見えないのですごい違和感がありました。
また、文章に「~であった。」が頻繁に出てくる。これもなんか不自然でした。
Posted by ブクログ
全編にわたって優しさを感じるストーリーだった。珈琲の香りと共に神保町の街や書物の魅力も伝わってくる。幕間の山の上ホテルでのお話が好きだった。亜門と司の関係がこれからどう進んでいくのか楽しみ
Posted by ブクログ
御茶ノ水界隈に行きたくなる。山の上ホテルのダッチコーヒーはついつい調べてしまった。笑
物語は始まったばかり。これからどんなことが起きていくのだろう。期待がふくらむ。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
大学を卒業して入社した会社がすぐに倒産し、無職となってしまった名取司が、どこからともなく漂う珈琲の香りに誘われ、古書店『止まり木』に迷い込む。そこには、自らを魔法使いだと名乗る店主・亜門がいた。この魔法使いによると、『止まり木』は、本や人との「縁」を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店らしい。ひょんなことからこの古書店で働くことになった司だが、ある日、亜門の本当の正体を知ることになる。切なくも、ちょっぴり愉快な、本と人で紡がれた心がホッとする物語。
令和5年5月22日~23日
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本に纏わる話のようなので、手に取りました。ビブリア古書堂のような展開を期待していましたが、少し異なるようです。 続きもあるようですが、読むかどうか思案中…
Posted by ブクログ
本が鳥のようにバサバサ飛び本の森とも言える古書店が幻想的。
迷い込んだ人達を導いて救ってくれる自称魔法使いの亜門と司。本と人で紡がれる短編集なので読みやすく優ししいストーリーにホッとします。
物語としては亜門との出会いから始まり亜門の正体は?と謎がとけて終わるまでで、まだまだ序盤という印象。
ゆっくり身構えずにサラッと読めますが、スピード感や大きな起伏は感じないので物足りないと感じる人もいるかもしれません。
次巻から亜門と司の新たな関係でのスタートになるので、二人のこれからや迷い込む人達がどんな人達なのか続きが気になります。
作中色々な作家さんの著書がでてくるので、そちらも読みたくなってしまいます。
Posted by ブクログ
久しぶりの読破。
司視点で基本話が進むけど、今まで読んできた登場人物視点での作品では結構年齢を感じ。
そのため、最初は少し読みにくさを感じたけど、読み慣れてくる内に気にならなくなりました。
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大型書店の中にあるとびきり美味しい珈琲を煎れてくれる奇妙な古書店。そしてそこにいるイケメンで古風な物言いをする魔法使い。そこでアルバイトすることになる司くんが主人公なんだけど、私の頭の中に現実と虚構がイマイチ上手く入ってこなくて、その世界に入り込めるまでにかなり時間がかかりました。
最後の魔法使いのイケメン亜門の正体がわかるところはとても面白くてようやくのめり込むことができました。
本屋さん(これは私が行った現実の本屋さん(笑))の文庫本コーナーに全巻ディスプレイしてあって、きっと人気なのだろうと買ってみたのですが、この先、続きを買うか、迷うところです。8巻まであるので、ぼちぼち揃えるかなぁ…
Posted by ブクログ
会社が潰れて無職になった主人公が訪れた本屋の中に不思議な喫茶、古書店へ迷い込む。店主も不思議で、人生の本が作れちゃう自称魔法使い。
こんな古書店があったらいつまでも居座っちゃうし、働きたい。主人公が羨ましいです。
シリーズものなので、続きも機会があったら読みたいです。
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コーヒーと古書店と魔法使い、なんとロマン溢れる設定だろう…
失職した主人公と魔法使いが出会い、本に関する問題を解決していく、よくありそうな内容ではあるが、魔法使いが英国紳士風であることで想像が楽しい。
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このレーベルってライトノベルのレーベルだっけ??
初めからそのつもりで読んでいたらよかったけど、「ラノベ今から読むぞ~脳」じゃない状態で読んだので最初はちょっとしんどかった。あと、主人公が亜門と話すときのそつのなさすぎ具合がちょっと違和感。
てか、シリーズ7冊も出てんの!?1冊目の終わり方で割と満足でしたよ。
続き読むかは微妙…
Posted by ブクログ
大好きな街、本好きの聖地、神保町が舞台。
文体は非常に読みやすく、ページ数も多くないので、さらさらと読めました。
職を失ってしまった青年・司が、神保町で不思議な古書店『止まり木』を経営する店主・亜門と出会い、そこで働くと言う話です。
本を読むときには、お供に甘味と飲み物が欲しいタイプの人には、ぜひおすすめします。
読書と喫茶って親和性高いですよね。
作中出てくる古書店『止まり木』は、喫茶店も兼ねた古書店であり、作中にもちょくちょく、色んな種類の珈琲や、ケーキなどの甘味が出てきます。
ぎっしりと詰まった高い本棚に囲まれ、一杯の薫り高い珈琲を味わう…。うわぁ、本当にこんな古書店あるなら超行きてえ。
舞台のせいもあるかもしれませんが、全体的にどことなくレトロな空気の漂う作風です。この作品で珈琲を語るときは、『コーヒー』ではなく、『珈琲』と記述されなければならない。
もし仮に、あなたが神保町に行ったことがあり、あの場所漂う、古書の香りが好きだとするなら、どうか一度、手にとっていただきたい。
Posted by ブクログ
話の設定は嫌いじゃなかったのですが、キャラ設定やたまに言葉のチョイスが馴染めず…いや、全然違うんですけども、なぜか、どこか、BL臭がするというか…
最初諦めそうになりましたが、読んで損はなかったのかなと。
Posted by ブクログ
会社が倒産し、突如無職に。
資格の本を、と思ってよった本屋には友人と
不思議な空間が存在していた。
連続短編で、果たして店主の正体は?! ですが
場所が場所なだけに、珈琲と本の話がすごい。
うっかり飲みながら読みたい、と思ってしまう状態です。
1冊で2度美味しい、という状態ですが
彼の人生本の『白紙』も気になります。
しかし本屋で再開した友人は、よくも信じたものです。
主人公の人柄の問題なのか、友人の心の広さなのか。