あらすじ
黄昏の薄闇に包まれた街に、ぼんやりと提灯の灯が浮かぶ。通りは煉瓦や木造の建物で明治か大正時代のレトロな雰囲気。家々からは異形の影が現れる。ここは華舞鬼町、新宿とはちがうもう一つのカブキチョウだ。大学生の那由多(なゆた)は東京神田の万世橋で、祖父の形見のカメラを盗まれてしまう。しかも、しゃべるカワウソに。二足歩行で建物の隙間に逃げ込んだカワウソを思わず追いかけた那由多、しかしビルの隙間から抜けたそこは、さっきまでいた秋葉原の街並みではなかった……。異形に襲われそうになったところを、粋な羽織を被った青年、狭間堂(はざまどう)に救われる。「ようこそ、おばけの街、『華舞鬼町』へ。華舞鬼町総元締めの狭間堂は、きみを歓迎するよ」彼は異形ではなく、人間だというが一体その正体は?
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Posted by ブクログ
シリーズ1作目。「那由多と華舞鬼町」カワウソにカメラを盗まれる大学生。ほのぼのした雰囲気の隣町と比べて、華舞鬼町はちょっと妖しい華やぎを感じる。「那由多と十二階」江戸川乱歩の世界観。「那由多と祖父のカメラ」ポラロイドカメラという呼称が懐かしい。私もインスタントカメラを恋しく思う時がある。「狭間堂と隣町の……」最初のピーナッツ推しから、そんな感じはしていた。黒猫は子供のカワウソ相手でもブレないな。
Posted by ブクログ
幽楽町シリーズと同じく、主人公は入学したての大学生。
でもおじいさんの形見のポラロイドカメラで写真を撮れるというところがこのシリーズの特徴。
最初はわからなかった狭間堂も最後の最後で正体が明かされる。
もう、キターーーーーーという感じです。
ぜひ幽楽町を読んでから楽しんでください。
次が楽しみ。
第3話が良かったです。振り返りたい過去をこれから作ればよいというセリフ。そのとおり!と思います。
Posted by ブクログ
過去のいじめが原因で人と目を合わせて話すことができない、人が怖い・・
幽落町の彼方くんとはまた違った現代っ子。
もしドラの一葉くんを彷彿とさせる主人公那由多くん
すでになくなっている思い出の場所を写真に撮ることができるって凄いよなあ・・素敵な能力
狭間堂の正体はなんとなく分かっていたけれど、最後の余話で叫びたくなった。
立派になったね・・・
異能まで身に着けちゃって・・・
次巻が楽しみ
Posted by ブクログ
まさかのあの彼が総元締めになっているとは!背も伸びたんだね。那由多くんの成長もこれから楽しみだし、また濃いキャラが周りにたくさんいて掘り下げられるのも楽しみです。
Posted by ブクログ
最初はうーん、って思ったけどだんだん面白くなってきた
最後の狭間堂さんの「過去を作る」って言葉がじーんってきた
私も学生時代色々あっていい思い出がほとんどないからこれからを頑張ろうって思えた
Posted by ブクログ
幽落町の続編的な立ち位置
彼方君が狭間堂さんとして頑張っている
那由多君も狭間堂さんや妖の皆といることで少しずつ変わっていく
幽落町と同じようにほっこり系で、幽落町の含みにちょっと笑っちゃったり
Posted by ブクログ
幽落町シリーズの続編と言うかスピンオフと言うか。幽落町読んでる間はそれほど思い入れはなかった気がするのに、華舞鬼町で彼が立派になったのを見ると何とも言えない嬉しさがこみあげる。しみじみ。続きが楽しみです
Posted by ブクログ
なるほど、あのシリーズから世界観が続いているのか。
道理で見覚えのあるメンツがちらちらと。
特にそのシリーズを知らなくても困りはしないが、知っていたらニヤリとできるかなと。
ただキャラ紹介のところで「その正体は……」と勿体ぶって書かれていた彼については、シリーズ知らないと「で、正体は何だったんだよ?」になっちゃうので。
困ると言えばそのくらいか。
ホラー文庫ながら怖さはほぼなく、寧ろほっこり系の物語である。
ライバルであろうキャラすらライバルに成りきれていない部分もあって、結局みんなが家族みたいな雰囲気。
過去の光景を映せるカメラっていいなあ。
色々条件はあるけれど。
個人的には電車の付喪神の彼女が好き。
今回はあまり出番がなかったので、もう少し絡みやら活躍やらが欲しかった気はする。