中西輝政のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近はコンサルタントが書いたロジカルシンキング系の本が人気だが、内容はどれも似通っている。そこで、今度は全く違う立場の人が書いた「考え方」についての本を読んでみたく思い手に取った。(著者は京都大学教授で国際政治を専門に研究)
まず前者と比べて改めて思ったのは、ロジカルシンキングは大切な発想だが、結局は考えるためのツールに過ぎないということ。それも、課題の原因を明確にして、その為の解決策を論理的な繋がりで結び付けるための手段なのだ。しかし、本著を読んで、物事を考えるにはその前に大切なことがあると感じた。それは結論が論理的に正しいとかそういう次元ではない。「人として先ずどう考えるか」という、思考の根底をなす考え方(捉え方)であると思った。筆者は冒頭で次のように述べている。
『正しい「ものの見方、考え方」というのは、できるだけいろいろな立場や視点から物事に光を当てて、曇った眼鏡や色眼鏡、歪んだレンズで物事を見ないようにすることから始まります。そのために何が大切かというと、既に出来上がっている他人の考え方に染まらないで、いかに「自分の頭」で考えるかということです。』
これは一見当たり前のことのように思える。しかし、実際に自分と相手(対象)の立場・状況を歪んだレンズ無くして捉える事は中々難しい。なぜなら情報は主観や多くのノイズに影響されてしまうためだ。そうならない為にも筆者は「本質を見抜く考え方」を身につける必要性を説いている。 -
Posted by ブクログ
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・道徳の頽廃とその社会の活力の衰えとは表裏一体であるとした上で、文明の衰退は内なる要因、特に精神的、文化的要因などの自己決定能力の喪失から発するという観点から、衰退のケースとしてローマ帝国・大英帝国を、反例として外部文化を巧みに自己化することで文化の破綻を防ぎ1000年以上命脈を保ったビザンチン帝国と、普遍的な理念を持ちえることで継続していた中国とアメリカの繁栄の要因が解かれていた。
・文明の成長は創造的な少数者にて行われ民衆は機械化された仕組みのもとでエネルギー効率の上昇を図るべきであるという普遍的な理論を『よき指導者と馬鹿な大衆の組み合わせが高度成長の要因』 と標榜した上で、『しかしエネルギー効率に傾倒すると組織が硬直化するために、予防としての普段の柔軟性と自発性という創造力もまた重要である』とし、日本の衰退の一要因を指導者の後継者が育たないことである、と主張している。
やや脱線するが、日本の更なる問題点は、創造的な少数者が現れて改革を成し遂げようとしてもその成果は一日にしてははかりしれない上に、改革とは既成権威にとって本質的に害となりうるために批判的な権威がメディアを用いて、盲目の激情に身をゆだねがちな大衆を眼前の取るに足らない問題の糾弾へと誘導し世論を形成させることで、改革を阻害することにあると思われる。そこで、次はメディアリテラシーについて学ぼうと思う。
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ただ、本書において数例の例示にとどまっている点と実例と主張の間でやや論理の飛躍がなされていると感じた上に、論旨の根幹箇所にて『思う』などの主観を交えた文章が多用されていた点から筆者の主張に説得力が薄く感じた、新書という枠では収まりきらない論点であったことにも起因していると思われるので著者の他の本も読むことで論旨の補完をおこないたい。
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・ローマ、大英帝国にて精神の弛緩、新奇さや派手さに傾倒、自己規律の欠如、新興宗教が衰退要因。極端に物質主義に傾斜する時期と逆にそれへの無意識の罪悪感が働き不合理な迷信なようなものに敏感に反応する時期が交錯する中で、いかに国家としての体制を保つか。
・ビザンチン帝国は自己の国家体制と文明構造のなかに位置づけなおす、習合という文化摂取方法にて伝統を継続と外部要因への適応力を維持することで命脈を保つ。
社会科学、現実の社会が当面している問題を関心から搾り出し、極狭い歴史の視野から解決策をみいだす。
ポストモダニズム、近代を超克、退廃の現象
・文明の更地性や論理性・合理性と抽象観念などの純粋な理念のみが表出する普遍主義的な性格ゆえに特別な論理の必要性のある米中。
国の本質として膨張する活力のはけ口を力にて実行しその行動理念を民主主義と据え置き、その力の名のもとに世界を蹂躙しようと試みたのがアメリカ
儒教と共産主義による世界の解放というイデオロギー、中華的な普遍性を放棄せざるを得なくなった上で、国家として掲げるべき理念が消失し対日感情の勃興させることで民意
の矛先をかえ、中央への支持をなんとか維持しているのが中国 -
Posted by ブクログ
概要
・おかげ参りは江戸時代のカタルシス。
・日本史は物質的な欲の時期と、迷信のようなものを信じる人が多くなる時期が交互にくる。
・天明のききん、浅間山の噴火などの災害⇒田沼の失脚
田沼時代はバブルの時代であり、不道徳な時代
モラルの破壊の時代
・寛政の改革 きゅうくつな時代と思われたかも・・・
田沼の時代を奇妙に時代にあったともちあげる歴史学者や江戸を論ずる人が今もいる
改革とは高い志が必要になる!!日本をどうすべきか真剣に考えた改革だ!
アクションプラン
・今の時期、この令和の時代のあるべき国家像とは何だろうか、それを自分なりに考えていきたい。だから、もっと本を読んでいきたい。
・松平定信の改革は中西輝政氏が言うほどそんなに評価されるべき改革なのか、寛政の改革をもっと知りたい。 -
Posted by ブクログ
意外だったのは、
戦争を憎み、軍縮を正義とする日本の反戦教育は、幼稚な精神論で危険だという批判と、
一国の超大国、二番手グループ、その他大勢の第三グループの3層構造になったとき、世界に安定が訪れる、という点。
反戦教育がどういう背景で生まれたものなのか、今の時代に照らして、どういう議論が足りてないのかを考えないといけない。
第一次世界大戦は国家が国民を騙す戦争だった。
そこから、アナーキズムや社会主義、共産主義が出てくるわけだが、それも20世紀末に頓挫し、国際政治の秩序は崩壊し、次なる秩序が生み出される時代だが、その答えは明示されていない。
グローバリズムとナショナリズムは繰り返す。
グローバル化が終わりを見せたとき、どの国に属しているかが大事。環境、金融などの危機に財力を持って対処できるのが国家の強み。
国家や政府の批判ばかりではなく、国家とその要素である私たちに何ができるのか考えさせられる本。