あらすじ
一見もっともらしく見える他人の判断や見解に惑わされることなく、「自分の頭で考える」ためにはどうしたらいいか。国際政治学者として、また歴代内閣ブレーンとして、つねに新しい情報を集め、検証し、自分なりの見解を導き出さねばならない立場の著者が初めて明かした、世の中の真実に迫るための53の実践的思考法。
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Posted by ブクログ
「本質を見抜く」のタイトル通り、国際政治に限らず、仕事や人生のさまざまな場面に適用できる"本質"がわかりやすい文章で書いてあった。
【問い】
一見、もっともらしい他人の考え方に染まらずに、「自分の頭で考えて」、「本質を見抜く」ためにどうすればよいのか?、を本書から学んだ。
【答え】
自分の言葉で仮説を立てて、事実と数字を集めて判断し、自分と他者の心を見る経験を積むこと、が本質を見抜く力を養う、と学んだ。
これからは、以下の3つを心がける。
日本人の心のあり方「明・浄・正・直」を思い、正しい歴史観を持つ。
ニュースで見たことを(当てずっぽうでも)「〜〜は〇〇だ」と仮説として定言命題化する。
人や心の内面を学ぶ気持ちで歴史に触れる。
Posted by ブクログ
「考えるエンジン」でも紹介されていた名著。
改めて読み直してみる。
・請求に答えを求めず「宙ぶらりん」に耐え、寝かせながらじっくり考える。
・仮説を立てることの重要さは誰もが言うが著者は一歩進んで「一旦言い切る」癖をつける。
・「作用反作用」を念頭に置く。「動あれば反動あり」。
・相互理解で対立がなくなり融和、などの優等生的な話は嘘くさいと感じる皮膚感覚を持つ。
・効率の良さは別のリスクを生む。
・わざとらしい「ボランティア」よりも自分の仕事、自分の本分を貫く。
・変わるものだけに目を捉われずに、「変わらないもの」を意識するようにする。
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イギリスで学んだ中西先生の本質を見極める考え方は、多くの気づきを頂きました。モヤッとしていた自分の考えも整理出来た気がします。他の著書も読んでみたいです。感謝
Posted by ブクログ
1.本を読んでも思考力がついているのかどうかわからなかったので、自分の考え方を見直すために読んでみました。
2.なぜ考えることが必要なのか、それは世間の情報に惑わされないで行動するためだと思います。そのためには情報を集めたうえでとにかく結論を出すことが大切です。たとえそれが間違いであってもまた修正してやり直せばいいだけのことです。著者の主張では、この考え方を前提として世間の情報を疑い、自分で解決するための思考法として6章立てで述べています。非常にわかりやすく述べておりますが、すぐに身につくわけではないので、トライアンドエラーを繰り返していくことが必要です。
3.とても良い勉強になりました。印象的なのは考え方27の効率と精神のバランスをとるです。効率だけを求めると人間の精神が壊れていく、現代に当てはまることだと思いました。
自分にとって考えるための要素として分解・組み立て、循環、バランスの三要素を心掛けています。これを基に、この本の技術を実践していきます。そうして自分の考えをしっかりと主張できる人間になりたいです。
Posted by ブクログ
仕事に使える「考え方」を探ろうと読んでみた。ここで述べられている考え方は仕事という枠組みではなく、歴史から学べる「考え方」であった。まさに「本質」なのであるが、仕事ではそのまま使えないのではと一瞬後悔してしまった。が、「本質」なのだからビジネスに応用出来るはずであり、すべきであると反省した。
参考となったのは下記の点。
① 敵(他者)を知る。→自分を知るために
② 考えを言葉にする。
③ 欧米:論理優先、日本:感性優先
日本人である自分は論理を補完的に使用する。
④ 「早く見つけ、遅く行動し、粘り強く主張し、潔く譲歩する」
タイミング重視
⑤ 変化の前に不変のものを考える。
⑥ 情報戦略:目的意識を明確に
フランス型の総花的な大量収集よりもイギリス型のピンポイン
トの収集で
⑦ 性急に分かりやすい型にはめない。
⑧ ばらばらの事実から真実を見つけ出すこだわりをもつ
ビジネスどころか自分の本質的な考え方を磨く上で有用な知恵となることが分かった。
Posted by ブクログ
国際政治学者による、わかりやすい表現で書かれた、考える際のアドバイス
イギリスでの生活や歴史を学ばれたことによって培われた教養が滲み出ていてとても興味深く、もっと色々な話を聞いてみたくなった。
Posted by ブクログ
中西輝政氏によるまさに考え方の羅針盤となる良著
基準を作る。明確化を進める。
メモ
・自分をまず知ること。そのために鏡となる敵を知ること。
・必ず言葉にしてみること。なんとなくではなく、表したい言葉を探す。自らのオリジナリティは考えを言葉にすることでしか、だすことはできない。
・仮説を立てる。基準をたてることで他の考え方が明瞭に見えてくる。言い切りで仮説をたてる。そうすることで情報に対する感度が高くなる。
・最初に得た直感を思い出す。
・難しいものを優しい言葉で表現、言語化してみる。真の理解につながる。
・三つのセオリーを当てはめてみる
作用反作用、慣性、鹿威し。
・問題を三つの要素に分ける。整理やまとめに向く。
・どんな情報も歴史に還元する。過去に学ぶ、歴史に学ぶことがものごとの真偽を教えてくれる。
・問題の外に出てみる。自分の立場を離れてみる。
・よき異端を目指す。異端の考えを取り入れることで考えに深みが出る。
・逆説を愛する心を持つ。
・迷うことは考えが広がることであり、深まることであり、最終的にもっとも効率のよいこと。
・択一より共存を意識する。
・社会と人間は元来うまくいかないもの。相容れないもの。それを前提とすること。
・自分の本分を貫くことで社会貢献に役立てる。
・ふと浮かんだ疑問を封じ込めない。
・誰も疑わない美しい言葉こそ疑ってみる。美しい言葉は人の思考停止を誘うので。
・全員一致はまず間違いと心得る。
真剣に考えていたら一致などするはずないというユダヤ人の教訓。
・変化を見る前にまず不変を見る。変わるものばかりに目を奪われているともっとも大切なものを見失う。変化とは全く違うものに変化するのでなく、不変であるものが常にそこに流れている。
・バラバラの事実と数字を見つめ直す。一見バラバラに見えても、支流が集まって本流になるように、やがてその本質が見えてくる。ものごとの本質を見極めるには一見バラバラに見える事実を根気よく集積することが必要。
Posted by ブクログ
全てのものの見方、考え方は正しい自画像を出発点にして始まる。
そして相手、敵を正しく認識する。
敵との対比で自分自身をよりよく知ることも出来る。
正しい判断のためには、しばらく答えの出ない宙ぶらりんの状態に耐えることが必要。
考えを必ず言葉にしてみる。
自分なりの仮説を立て、結論を出してみる。
最初に得た直感を思い返す。
難しい話をやさしく話す。
行動しながら考える。
答えより、考え方の重要性を知る。
何か問題を考える時、違う立場の意見を読んだり、聞いたりしてみる。あえて外に立ち、大局的に問題を見てみる。
迷いは将来への素晴らしい投資と捉えて、迷うことから逃げない。
自分に都合のいい論理を調達しない。
世界を国単位ではなく、文明単位で見る。
評価でなく、事実だけを見る。
天下国家も自分のこととして考える。つまり、大きく考える癖をつける。
国を知るには、まず神話を知る。
ふと浮かんだ疑問を封じ込めない。
人は言葉で考える。ただ誰も疑わない美しい言葉こそ疑ってみる。
問題を早く知り、 そのタイミングを知る。
全員一致は、まず間違いと心得る。
不変に目を向けることで、一層よく変化の本質が見える。
情報を積み上げ、それを磨く。つまり、インフォメーションをインテリジェンスに変える。
その情報の9割はオープンソースである。
目的意識を明確にする。
情報収集と判断は切り替えて行う。判断の際に予断や先入観を持たない。
著者の考え方がよく現れた書である。
Posted by ブクログ
考え方について知りたくて読書。
思考停止に陥らないためには常に自分の頭で考えること。
では、考えるとは何かをもっと知りたい。
自分自身と対峙して、仮設を立てては実証するを繰り返すこと。
己を知ること。
歴史をチャンネルにして考える。
その国を知りたかったら神話を学ぶ。
日本人を、日本をもっと知ることは海外にいるので、日々その必要性を感じている。まだまだ努力不足だと反省。
常に新しいことを学び、素直さ、勇気、慈しみの三拍子を意識することが古来からの日本人を象徴する人間の要素だそうだ。
最後の長期予測が当たらないのはその通りで、それに縛られて、思考停止になる方が弊害が大きいと言える。しかし、予測する努力は必要で、そのためには的確な情報に絞り、シンプルに考える。
奥が深い。
読書時間:約50分
Posted by ブクログ
今や国際政治学者の中西輝政氏。国際政治の中でもイギリスを専門に学んだ氏だけに、イギリスの強さをじわじわと描いている。本棚から出して7年ぶりに読んだけど、ポイント②を証明するかのように古さは全く感じない。
①早く見つけて遅くに行動し、非常に頑強に主張し続けながら一瞬にして妥協する
②人間の本質は変わらない。全ての情報を歴史に還元して理解を図ること。
③事実を見つめることが大事。バラバラの数字や事実を見ながら、自分流に情報を組みたてることが真の英知(インテリジェンス)である。
この本のポイントとして上記の三つが挙げられると思うが、どれも現代の我々日本人には苦手なことばかり。各ポイントに対する私見は、
①じっと「宙ぶらりん」の状態に耐えることができない。拙速で単純な行動や結論を好む。「郵政選挙」「大阪都構想」等が好例。
②戦後教育の中で「過去の破壊・否定=進歩」という辿ってきた我が国。例えば、自分の意見や考えに対して「It is old.」と言われたらどう思うだろう?多くの日本人は否定的に捉えると思うが、イギリスでは「それはいい」という意味が込められる。「信用できる。親しみがある。」ということ。
過去や歴史を否定というか、振り返ることを習慣化できていないと次に起こる出来事を予想したり、今起こっていることを正確に理解できない。常に「歴史は繰り返す」。
③我々日本人は事実に対して、都合の良いストーリーや結論を好む。先ごろのサッカーワールドカップの敗戦を受け、「本田の調子が上がらない中で戦ったために負けた」「ザッケローニ監督が初戦試合途中、長谷川から遠藤に代えたために逆転負けした」とか色々な話を聞くが、事実としてはFIFAランキング46位のチームが8位(コロンビア)・12位(ギリシャ)・23位(コートジボアール)に負けただけです。
もっと事実を見ていくと、同大会ではFIFAランキング30位以下のチームは我が国を含めて、8か国が参加し合計24試合を戦いましたが、その内30位以下のチームが勝ったのは1試合だけです。
情報があふれ出る現代社会の中で、本質を見抜くにはどうしたら良いか?その手法を提示してくれる一冊です。
Posted by ブクログ
欧米人は、一神教の影響を受け、魂の世界(ミッション)と日常生活(ゲーム)を分けて考える。レンガの家を建てるように分解して考える。また、征服できない敵は、体制内に取り込み、洗脳しようとする。
Posted by ブクログ
このように、ニッポンや日本人というものを客観的に分析してくれる本は好きです。自分が知らずにら陥っている穴というようなものに気付かせてくれる。
相手に物事を納得させる際、「つまりね、こういうことだよ」と言えたら分かっていただける事が多いですが、この本はこの「つまりね」をきちんと書いて下さっている、そんな気がします。
安心して読める良書です。
Posted by ブクログ
すごくわかりやすく、納得できる部分も多かった。「考え方を学ぶ」類の本の中ではなかなか良書だと思いました。もう一読して、自分の中にしっかりと消化していきたい。
Posted by ブクログ
『大英帝国衰亡史』の中西輝政さんの作品。自らの頭の中や思考方法を開陳した一冊。「どん底」から復活を考える、の章で、閉塞感ただよう現代にこそ適切なよい言葉を見つけた(禍福はあざなえる縄のごとし)、、、。
Posted by ブクログ
昨晩眠れなくて(カフェインのせい・・?)薄暗い中半分読み、今日続きを読みました。
「考えるってどういうこと?」「考えを深めるとは?」「一元的にならない考え方は?」など疑問を持った人はぜひ読んでほしい。著者は『難しいことをいかにわかりやすく伝えるかが学者の仕事』と言っているだけあって、時事問題などを元に、わかりやすく「考えること」について説明してあります。
「ともかく、性急な結論、これこそが諸悪の根源なのです。」
Posted by ブクログ
国際政治学者が書いた、思考力をどう高めていくのかを説いた本。
留学中の友人に約一年前に進めてもらったのをようやく読み終えた。
大事なのは、常に何かしらに疑問のアンテナを高く張って、自分なりの答えを複数用意しておくこと。
それに加えて、自分の答えを作る方法として、過去の歴史から学んだり逆張りをするなど様々な方法について実際のケースを用いて説明されている。
いきなり全ては身につけるのは難しいので、一日一つずつのペースで身につけていけたらと思う。
Posted by ブクログ
最近はコンサルタントが書いたロジカルシンキング系の本が人気だが、内容はどれも似通っている。そこで、今度は全く違う立場の人が書いた「考え方」についての本を読んでみたく思い手に取った。(著者は京都大学教授で国際政治を専門に研究)
まず前者と比べて改めて思ったのは、ロジカルシンキングは大切な発想だが、結局は考えるためのツールに過ぎないということ。それも、課題の原因を明確にして、その為の解決策を論理的な繋がりで結び付けるための手段なのだ。しかし、本著を読んで、物事を考えるにはその前に大切なことがあると感じた。それは結論が論理的に正しいとかそういう次元ではない。「人として先ずどう考えるか」という、思考の根底をなす考え方(捉え方)であると思った。筆者は冒頭で次のように述べている。
『正しい「ものの見方、考え方」というのは、できるだけいろいろな立場や視点から物事に光を当てて、曇った眼鏡や色眼鏡、歪んだレンズで物事を見ないようにすることから始まります。そのために何が大切かというと、既に出来上がっている他人の考え方に染まらないで、いかに「自分の頭」で考えるかということです。』
これは一見当たり前のことのように思える。しかし、実際に自分と相手(対象)の立場・状況を歪んだレンズ無くして捉える事は中々難しい。なぜなら情報は主観や多くのノイズに影響されてしまうためだ。そうならない為にも筆者は「本質を見抜く考え方」を身につける必要性を説いている。
Posted by ブクログ
◯問い
どうすれば本質を見抜けるようになるか
◯答え
・本質は目に見えないもの
・目に見えるものを手がかりに「ああなれば→こうなりやすい」に当てはめる。
◯根拠
・歴史は繰り返されており、物事の本質は大きくは変わらないから。
◯やること
・思い込みなく物事をありのまま見る
・肯定と否定、過去と未来で考えて視野を広げる
・時事ニュースとか色んな場面で上の考え方を繰り返し、「ああなれば→こうなりやすい」の精度を上げる。
Posted by ブクログ
情報戦略などのソフトウェアがまるきしダメなのは戦前から。相手は日本を分析して戦いを挑んでくるのに、対する日本は?
敵を知り己を知れば百戦危うからず、大事なことは基本に立ち返ること。
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必ず言葉にしてみる!考えることが重要。
とにかく一度、結論を出す!あとでチェック可能。
難しい話を、優しく言い直す!
問題を3つの要素に分ける!
直感が本質であることが多い!保険として論理を持つ。
全員一致は、まず間違い!
Posted by ブクログ
ハウツーの解説もしてくれてますが、彼の思想も覗かせます。
他にも、イギリスで体験したエピソードが盛り込まれていたり、田中角栄・キッシンジャーのエピソードが盛り込まれていたり。
私には面白く読めましたが、ハウツーとしては魅力がイマイチで、人を選びます。
Posted by ブクログ
仕事をしていて難問に直面したときに大切なのは、その問題の本質は何かを素早く把握することです。これができてしまば、解決できる問題なのか、だめと思われる場合にはどんな対策をとるべきかが自ずと分かってきます。
しかし実際に難しいのは、本質を見抜く技術だと思います。この本では、そのための技術を大きく6つの観点から解説しています。本に書かれている技術は私の経験ではそのまま適用しても効果が少ないと思っていますが、そのエキスを理解して(本質を理解して)自分のアレンジを加えて今後の社会人生活に活用していきたいと思いました。
特に印象に残ったのは、ユダヤの法則にある「全員一致の決定は無効」(p184)というものでした。
以下はためになったポイントです。
・自虐的にしか自分を見れないのは、自分を映す鏡(歴史観)が歪んでいるからである(p21)
・日本人がまずやらなければならないのは、全ての考え方に安易な「人間愛」をの世界を持ち込まないようにし、1つのテーマに最低3つの仮説を立てること(p34)
・難しいことを難しく言うのは簡単だが、難しいことを易しく言うには、相当深くそのことを知らなければできない(p41)
・3つの仮説を考えるポイントとしては、「作用反作用=動あれば反動あり」、「慣性=動き出したら止まらない」、「鹿威し=突然バランスを失って局面の大転回がおきる」である(p53)
・3という数は、印象に残りやすく脳を落ち着かせる作用がある、「正反合」という考え方は、ある命題に対してまず肯定し、その否定を媒介として、より高いものに思考を発展させるもの(p55)
・人生で迷ったときの決断するポイントとして、「自分がおもしろいと感じるほうを選ぶ」、理屈や条件をもとに「おもしろい」と推測されるものを選ぶ(p81)
・日本においてバランスが崩れている現象として、「物と心のバランス」、「進歩と伝統のバランス」「個人と共同体のバランス」がある(p100)
・世界には「論理」を優先する民族と、「感性」で行動する民族がいる、歴史的には論理思考をするゲルマン民族(北ヨーロッパ)のほうが、発展や効率という面で優位に立っている、一方で日本人は、感覚が鋭敏で反射や直感で行動を選べるが、時にはとんでもない間違いを犯す危険性がある(p107)
・正しいこと(真理)と、効率的なこと(論理)の両者がそろわないと世界は成立しない(p113)
・海外の圧倒的に多くの水は硬水だが、日本の軟水はカルシウム含有量が少ない、そのため日本人は「せっかち」で、縄文時代から1万年以上、木の実を食べてきた民族であり海外の国々とは違う(p119)
・日本独特の風土(非常に温暖、自然の宝庫、水が豊富)は、日本に独自の文明を築かせた、風土は文明をつくり、文明は人間の考え方や心のパターンを決定づける(p129)
・ヨーロッパは、ノルマン人によるイングランド支配のように、外からやってきた民族が現住民族を征服し、社会の上層部を占めたという千年の歴史があり、人種的にも遺伝的にも一般大衆とは異なる、一方日本は遺伝子がお互いに混ざり合っていて階層ができない(p154)
・日本では2、3世議員が多いというが、欧州では10代続く国会議員がざらにいる(p155)
・ブッシュ政権は「日本占領の成功」が大きなヒントだと言っていたのに、その時とは異なって、旧フセイン政権の警官・公務員をすべて失業させた(p164)
・あまり見事な「反論の余地のない議論」は、「先に結論ありき」だと疑うべき(p179)
・ユダヤ人がサバイバルのために身につけてきた歴史の大教訓は、何かを決める際に、全員一致の決定は無効となり、議論をやり直す必要があるというもの、その根拠として全員一致とは、誰一人として真剣に考えていない証拠であると看做すから(p184)
・イギリス型の情報戦は、予算も少なくピンポイントの情報収集を行った、それに対してフランスは総花的に情報収集を行ったので、イギリスの弱点を素早く見つけられなかった、これがアフリカ植民地をイギリスに奪われたことに繋がった(p202)
・世の中の変化は大きく2つのパターンがある、1)規模は大きくないが、突発的に変化がわかるもの、2)ソ連型の崩壊のように大規模な変化で、事前に予兆があるもの(p211)
・アメリカ政府は1935年に長期人口予測(1965年に人口は3分の2)を行ったが、第二次世界大戦が始まると出生率が上がった、イギリスは20世紀初頭に出生率が大きく低下して、14例の人口予測を出したが、完全に外れている(p216)
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歴史から学ぶ本質の見抜き方と言ったところ。途中から取っ付きにくい感じが。なんとか読みきりましたが、個人的にはずきゅーんと来ませんでした。すいません。
Posted by ブクログ
読んでいると、一々うなずかされることが多い。
しかしながら、読み終わるとあまり頭に残っていない。
つまり抽象的すぎて、自分の中で消化しきれていないことが、
多いのではないだろうか。
読んだのは2回目だけど、やはり印象が薄い!
Posted by ブクログ
友人の勧めで。
○むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに(井上ひさし)
○歩きながら(言葉にしながら)考える
○3つのセオリー「動あれば反動あり」「慣性の法則」「鹿威し」
○明・浄・正・直
Posted by ブクログ
物事の本質を捉える本かと思ったら、どちらかというと筆者の他人の考えと違うところを紹介するような本だった。筆者のその考え方を通じて、マスコミや周囲に惑わされない考え方を学ぶって感じ。
Posted by ブクログ
今まで読んだ本と少し変わった視点での考え方の本(国際政治や外交などの観点での記載が多い)。参考になった。
●いろいろな場面で、自分はどんな人間であり、どんなことを大事に思い、これだけは絶対に譲れないものとして何を持っているか問われる。しっかりと発信することで、自分自身の座標軸を定め、行動に移すことができる。
●自らのオリジナリティは考えを言葉にすることでしか出すことはできない。「考え」に具体的な「言葉」を与える、しかも自分の言葉を与えることこそ、考えるという作業そのものの具体化になる。
●あいまいだった考えを、言い切りで仮説をたてることで、考えをはっきりさせることができる。
●何らかの結論を出しておくと、自分の感度が走りすぎたりしているというような弱点に気づくことができる。
●井上ひさし氏
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに」
●3つのセオリー
「作用反作用」
「慣性」
「ししおどし」
●いつも「異端の哲学」を持って、これは本当に正しいのか、ほかの考えはどうなのかを検討することで、考え方に広がりと深みが出る。
●外交の本質は「早く見つけ、遅く行動し、粘り強く主張し、潔く譲歩する」
●どの職業につく人も、「ボランティア」の考えがなくても、自らの仕事、「自分の本分」を貫くことによって、社会貢献を考えることができます。
●国や世の中のあり方は、わが身の問題ととらえる視点を持って、大きく考えるクセをつけることが重要。
●「全員一致したらその決定は無効」。ユダヤ人の大教訓。誰一人真剣に考えていない証拠である。
Posted by ブクログ
「考え方」において直感したものを論理的思考で振り返り、確認作業として活用する。論理は間違えないための「保険」
全員一致の見方は絶対に間違い→ユダヤ人の教訓
一人一人が真剣に考えれば、色々な意見が出て当然だ!
Posted by ブクログ
(K) 起こっている現象を表面的に捉えていては、物事の本質を知ることはできない。物事の本質は、様々な利害関係を持った人間たちの行動の結果であり、人間行動の原理・原則を知らなければ本質を見抜くことはできない。そして、原理・原則に基づく現象は繰り返されるものであって、それは歴史を知ることによって何が繰り返されているのを知ることができる。
「人間この信じやすき者」の中でも、人間がいかに先入観を持って物事を判断しているのかを解き明かし、私自身の考えに大きなインパクトを与えたが、本書でも類似の感覚を覚えた。
先入観が強く、思い込みが先行する人に是非とも一度読んでみて欲しい。きっと、少なくとも一つは物事を見るときの切り口を増やしてくれるに違いない本である。