【感想・ネタバレ】日本人が知らない世界と日本の見方(PHP文庫) 本当の国際政治学とはのレビュー

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Posted by ブクログ

もう少しいい題名を付けられなかったか? と思う。
題名から想像する中身よりも相当濃い内容。2008年に行われた京大での国際政治学の講義を本にしたものらしいが、国際政治学がどうあるべきかを語る本でもないし、他国の考え方を紹介するだけのものでもない。歴史的にパックス・ブリタニカ、パックス・アメリカーナの時代が既に200年くらい続いている現在、各国、特に国連安全保障理事会常任理事国がどういう関係性を持ってどのように考え、何を目指そうとしているか、について文明、地域国家連合、国という単位で説明している。その単位の重要性がこれまでどう変わってきて、今後どうなっていくのか、についても触れ、日本は何でもアメリカに追従するのではなく、そういうことを独自に考えていかなければいけない、としている。長期的視点を失わずに物事を見て、何を目指していくか考える。そして実践・努力する。
自分も一人の日本人として、ノンポリではいられない。本を読んで考え、自分なりの意見を持っておきたいと思う。

この人の別の本も読んでみたいし、中で引用されていたサミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」も読んでみたいと思った。

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

これから国際関係を学ぶ上で、とても良い本と巡り合えたと思います。
グローバルとナショナリズムは繰り返され、今あるグローバル化もいずれは国家にもどっていくとゆう考えには思い至らなかったので、すごく勉強になりました。

これからの世界で起こる様々なことを、この本で書かれていたことを思い出して見てゆきたいと思います。

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2015年05月20日

Posted by ブクログ

最後の方で「日本は大国側の国」という記載がある。
たしかに過去の歴史では大国としての尊厳を持っていたような気がする。
でも今はなぜ「大国」でないといけないのかすらわからなくなっている。アメリカの指示に従うことに何の不満も感じていない人も多いのでは?
他国に侵略されても生きていればいいって平気で言うよね?
そもそも何故2位じゃダメなんですか?
何故第3グループじゃダメなんですか?
もうみんなわからないんじゃない?
本当に悲しいけど。

でもやっぱり誇れる国であって欲しいよ。

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2023年02月12日

Posted by ブクログ

"近代の国際社会では、どんなことが起こってきたのかを、アングロサクソン的な思想体系から読み解く。
自分の中で、良い気付きとなったところをメモしておく。

「現実主義」とは、「自分はあえてそれを選ぶという姿勢」であり、起きてしまった出来事を容認するものではない。

共産党宣言
国家と革命
ンムの戦い
西洋の没落
構造革命
大東亜戦争肯定論
文明の衝突
国家の主権とは?
パクス・ブリタニカ
パクス・アメリカーナ
坂の上の雲
歴史の終わり"

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2018年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2008年、京都大学での著者による「現代国際政治」の講義録。国際政治学への入門編ということだが、近代史を踏まえた戦争と国家の覇権、インテリジェンス、軍事力と金融支配力、そしてグローバリゼーションや官から民への流れに対する国家の再浮上論など、認識を新たにさせられる刺激にあふれていた。
それだけに単純に鵜呑みにしてはならないし、自分で集めた情報による見識を持つことを心がけたいと感じさせられた。
15-102

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2015年04月25日

Posted by ブクログ

この本を読むと、
知らなくてゴメンなさい、
知ろうとしなくてゴメンなさい、
分かってないことも分かってなくてゴメンなさい、
と、ひたすら謝りたくなる。

自分の置かれた立場も実力も知らず、情報も備えもない状態で、アメリカにケンカを売った(売らされた)先人たちが気の毒ながら、文句を言いたい!

あなた方のせいで、後に続く者がどれだけ重荷を負わされたことか…

この経験から、日本はもっと賢くなったか?
むしろ、通すべき筋を失って昔より情けない有様ですが、このイカみたいな状態が意外と有効なのか、私にはよくわからない。

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2015年04月12日

Posted by ブクログ

意外だったのは、
戦争を憎み、軍縮を正義とする日本の反戦教育は、幼稚な精神論で危険だという批判と、
一国の超大国、二番手グループ、その他大勢の第三グループの3層構造になったとき、世界に安定が訪れる、という点。

反戦教育がどういう背景で生まれたものなのか、今の時代に照らして、どういう議論が足りてないのかを考えないといけない。

第一次世界大戦は国家が国民を騙す戦争だった。
そこから、アナーキズムや社会主義、共産主義が出てくるわけだが、それも20世紀末に頓挫し、国際政治の秩序は崩壊し、次なる秩序が生み出される時代だが、その答えは明示されていない。

グローバリズムとナショナリズムは繰り返す。
グローバル化が終わりを見せたとき、どの国に属しているかが大事。環境、金融などの危機に財力を持って対処できるのが国家の強み。

国家や政府の批判ばかりではなく、国家とその要素である私たちに何ができるのか考えさせられる本。

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2021年01月22日

Posted by ブクログ

中西輝政の筆体じゃないなと思ったら講義録だった。普段の中西輝政よりはるかに読みやすい。聴講生に向けてのメッセージが臨場感があり、読みながら気持ちが熱くなってくる。志もって国際社会を学ぶべき。

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2016年08月01日

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