武藤陽生のレビュー一覧

  • サイレンズ・イン・ザ・ストリート

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    <刑事ショーン・ダフィ>シリーズの第二作目。前作では然程意識しなかったけれど、このシリーズがハードボイルドの様式美に則っていることを改めて実感。本筋にデロリアン社の没楽という史実を絡めるのは面白い試みだが、謎解きに関しては前作以上に後出し感が強く、終盤の展開も些か芸がないような気がする。ミステリーの骨子までチャンドラーに倣わずともよかろうに。どん詰まりのブレナン警部を尻目に、クラビーとの信頼関係が育まれる様子には心惹かれるものの、ショーンに対してこの冗長な物語を牽引する程の魅力が感じられないのが難点です。

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    2021年12月22日
  • コールド・コールド・グラウンド

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    北アイルランド紛争に関する知識がない私は、解説なしでは各組織の対立関係を全く理解出来なかったと思う。一触即発の紛争地域が舞台ではあるものの、警察署の面々の牧歌的な雰囲気やウィットに富んだ会話により、緊張感は適度に抑え目。インテリな設定に反して直情径行な主人公・ショーンには共感し難いが、今作がダークヒーロー誕生というシリーズの序章的位置付けならば、終盤の展開はさもありなん。しかし、こと謎解きの点においては冗長さの割に不満の残る仕上がり。続編も読もうと思うが、シリアスなシーンに『あい』はやはり不似合いな気が。

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    2021年11月04日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    degital transformation
    既存の組織をデジタルで稼ぐ組織に作り変えるための考え方を述べた内容

    orchestration
    各部門が個別に対応するのではなく、オーケストラのように各部門が協同することで漸くDXは成し遂げられる。

    ツールとして、デザイン思考、カスタマージャーニーマップなど登場。

    humble 謙虚さ
    adaptable 順応性
    visionary 長期の方向性に明確な意識を持つ
    engagement 積極的な関与

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    2021年05月03日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

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    【感想】
    この本を読んでいるとき、通信傍受に関する事件が日本国内でも発生していた。

    LINE株式会社が自社のサーバーを中国に置いており、LINEに登録されている日本人の個人情報やプライベートな会話を、システム管理を委託していた中国企業の技術者が閲覧可能な状態にあった。その後同社は中国からのアクセスを完全に遮断し、サーバーを日本国内に移すことを発表している。

    このニュースを見て、私は、「今さらなんだ」という感想を抱いてしまった。LINEが個人情報を外国に流していることなど周知の事実であり、それを割り切りながらサービスを使っていたのではなかったのか、と考えてしまったのである。

    そして同時に、

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    2021年04月14日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    企業がデジタル変革を成功させるには、どうすればよいか?組織のリソースを活用し、協働させることで変革に導く「オーケストレーション」について解説した書籍。

    「デジタル・ディスラプション(デジタルによる創造的破壊)」が進む今日、様々な企業にとって、デジタルによる「トランスフォーメーション(変革)」の実行は急務。

    自社を変革するには「カスタマーバリュー創出」「ビジネスモデル」「対応戦略」の3 要素を合わせた「変革目標」を設定し、変革プログラムを実行する必要がある。

    大きな成功を収めるディスラプター(破壊的な企業)は、次の3つのカスタマーバリューを創出している。
    ①コストバリュー:
    コストを下げる

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    2021年03月04日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    DXは今どの企業も(デジタルネイティブ企業以外)躍起になって実行しようと空回りをしているテーマ。

    わたしも実務遂行の中で体感があるが、DXをIT部門、ましてや他のどこかの一部署に委ねては決して実現しない。

    それに対してどのような打ち手があるのか。。とあいうことをイメージする一つの材料にはなったと感じる。

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    2020年12月02日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    DX実行に必要なのは結びつきのアプローチ。複数のリソースが結びついたネットワークとしての組織にて相乗効果を起こしていくことが必要

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    2020年11月02日
  • 対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方

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    詳細は紙に記載。

    デジタルがもたらす3つの[カスタマーバリュー」
    ?コストバリュー
    ?エクスペリエンスバリュー
    ?プラットフォームバリュー

    4つの対応戦略
    1.収穫戦略
    2.撤退戦略
    3.破壊戦略
    4.拠点戦略

    デジタルビジネスアジリティ
    1.ハイパーアウェアネス
    2.情報に基づく石決定力
    3.迅速な実行力

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    2020年09月21日
  • 暴露―スノーデンが私に託したファイル―

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    アメリカの度を越したぶりを内部告発し、大きなニュースとなり一躍名が広がった元NSAとCIAに勤めたスノーデン。ジャーナリストである著者が彼から受け取った多くの機密文書とともに、告発に至った経緯を綴る。定番のやりとりなんかはスパイ映画さながらで、これがリアルに行われていたのだからなおさらドキドキ。US政府やマスコミによるキャンペーンの実情や大手通信会社とのつながり。監視にかけられている税金額もすごい。みんなが知っておくべきことだと感じた。

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    2020年08月26日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    既存企業のDXにおける振る舞いを詳説。ディスラプターが、顧客価値を創出する方法は、
    ①コストバリュー
    ②エクスペリエンスバリュー
    ③プラットフォームバリュー
    の3つ。伍していくには、4つの対応戦略「収穫」「撤退」防御戦略「破壊」「拠点」攻撃戦略を実行する。ここまでは、最近よくある論調。

    その実現性は、一重にトップの力とオーケストレーションにかかっている、との論旨がこの本を特徴づけている。この部分、正直ぴんと来なかった。

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    2020年05月22日
  • コールド・コールド・グラウンド

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    ネタバレ

    血の日曜日事件に代表される紛争真っ只中の北アイルランドが舞台。

    カトリックでありながらプロテスタント優位の警察で奮闘するダフィが主人公。

    テロ組織絡みの殺人事件が発生し、一旦は同性愛連続殺人事件に物語が進んでいくが、最後はまた紛争絡みに戻る。

    ラストのダフィが襲われたあたりからはMI5も参戦し、イギリス連邦にまたがって事件は広がり、怒涛のラストを迎える。

    北の大地でカトリックでアイルランド紛争、もう設定そのものがハードボイルドである。

    また、アイルランドの日常が何ともなまなましい。
    車に乗る前に爆弾が仕掛けられているかどうかを確認する、
    パトロール中にデモに巻き込まれ狙撃される、など

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    2020年02月22日
  • 対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方

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    うだうだ書いてあるが最後の訳者あとがきに簡潔にまとめてある。

    既存企業がデジタル・ディスラプターに対してどのように立ち向かうかは、4つの対応戦略しかない。これを見る限りでは、ディスラプションに逆らうことはできず、立ち向かうか・喰われるかの2つしかないと分かる。

    1.収穫戦略
    既存事業の顧客体験や価格を改善して既存事業を守る戦略
    2.撤退戦略
    中核事業分野を諦め、利益が出るニッチ領域に集中する戦略
    3.破壊戦略
    既存の中核事業に対して自らディスラプションを起こす戦略
    4.拠点戦略
    ディスラプションと対峙するポジションを市場内に確保する戦略

    既存企業のバリューチェーンは、物理世界に拘束されて

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    2020年02月21日
  • コールド・コールド・グラウンド

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    ネタバレ

    チャールズ皇太子とダイアナが結婚式を挙げる時代のアイルランドを舞台にしたミステリー。同性愛者が連続で殺される事件を主人公のダフィー巡査部長が解き明かす。ダフィーはどこか一匹狼の、ある意味よく小説に登場する刑事であり、キャラの魅力で本作を読み進められる。後半は意外な真相に迫り、ダフィーが危機に陥りながらも逆転するところなどでは心拍数が上がる。

    さて、本作品ではイギリスとアイルランドの複雑な関係について少し知識を入れてから読んだ方がもっと楽しめると思う。IRAは知っていたけど、それ以外の組織は知らないので、混乱した。また、カソリックとプロテスタントの関係も予備知識として持っていた方が良い。

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    2020年02月05日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    とても実践的な内容で、「デジタル化は目的ではないよ」という主張はそれを裏付けていると思う。

    ただ、全体を俯瞰した説明がないように感じられるのと、前書を横に置いておかないとわからないので、理解するのが難しかった。手順だけまねしてもだめなのだろう。

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    2020年01月24日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    DXの壁に直面している。縦割りの組織は断じて交わろうとせず、各々の利益のためにのみ行動する。それは顧客のためという建前さえ持たず、つながることが目的だと言う始末。

    デジタルビジネス・トランスフォーメーションはこれまでのチェンジマネジメントとは異なるという。非線形な変化?らしい。→概念すぎてわからない。

    読んでいていまいちしっくりこなかった。組織の壁、エントロピーの大きさ、もつれが大事なのはそうなのだが、自分ごとに落ちない。理論の話なのだろうか?

    ■ デジタルビジネス・トランスフォーメーションにどこから着手すればいいか、どうやってロードマップを策定すればいいか
    デジタルボルテックス:市場に

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    2020年01月17日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

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    ネタバレ

    アカデミックな文章。
    いかにも海外の大学教授の論文を訳した本という印象。


    組織・リソースをオーケストラに例えるフレームワークは新しさを感じた。

    その上でマエストロ=経営者目線。

    現場の課題解決といった点では少し視野が広いが、それだけの規模の取り組みということを認識させられる本。
    担当レベルでは実践できることは少ない。

    導入はとっつきやすいが、徐々に読みにくくなる印象。

    終章〜巻末を読んでから、索引や目次で振り返る方が効率よく知識が線になっていくと思った。

    根来教授の解説は最も分かりやすい。

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    2020年01月14日
  • コールド・コールド・グラウンド

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    訳文がしっくりくるまで時間がかかった。主人公たちが使う「あい」という返事の原文は何かわからないがそう訳す必要あり?またアイルランドの複雑な政治宗教事情も理解が難しい。でもこちらは分かってくるとだんだん面白くなってくる。ストーリー自体は楽しめた。ただ主人公については本作ではあまり魅力を感じなかった。次作以降どういう展開になるか読んでみたいとは思います。

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    2019年04月14日
  • コールド・コールド・グラウンド

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    「IRA=テロ組織」くらいの知識しかなかったので、カトリックとプロテスタントそれぞれに根ざしたいくつもの組織の複雑さに最初は混乱してしまった。それでもだんだん何となくわかってきて、どんどん読んでいけた。とにかくその背景設定が新鮮。

    ただ、何と言うかその背景の割に展開と主人公のキャラが軽いような気がする。それと、翻訳を絶賛している評を見かけたけど、私はどうもなじめなかった。「あい」っていうのがなあ…。

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    2018年12月27日
  • 対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方

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     とある部長のおすすめ。日経新聞でも取り上げられていた。
     本旨と異なる以下の箇所が興味深かった。当社ないし日本特有の課題と思ったら、全世界中で同じようなことが起きているらしい。

     悲惨な結果がもたらされるかもしれないというのに、調査対象になった企業のうち、45%が「取締役会で議題にするには値しない」とデジタル・ディスラプションを甘く見ている。

     IT部門は、社内で最も変化を嫌う部門になりがちだ。その結果、彼らが企業の実行力を鈍化させてしまうケースが往々にしてある。というのも、IT部門の責任者の場合は「問題がない」ことを評価されるからだ。…彼らにとって、確実性の減少やリスクの増加、新しい問

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    2021年08月08日
  • 対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方

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    ディスラプターへの対抗策ではなく、ディスラプトの波の中でどのように対応していくべきかを示唆してくれる。

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    2018年02月23日