武藤陽生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ血の日曜日事件に代表される紛争真っ只中の北アイルランドが舞台。
カトリックでありながらプロテスタント優位の警察で奮闘するダフィが主人公。
テロ組織絡みの殺人事件が発生し、一旦は同性愛連続殺人事件に物語が進んでいくが、最後はまた紛争絡みに戻る。
ラストのダフィが襲われたあたりからはMI5も参戦し、イギリス連邦にまたがって事件は広がり、怒涛のラストを迎える。
北の大地でカトリックでアイルランド紛争、もう設定そのものがハードボイルドである。
また、アイルランドの日常が何ともなまなましい。
車に乗る前に爆弾が仕掛けられているかどうかを確認する、
パトロール中にデモに巻き込まれ狙撃される、など常に死と隣り合わせでいるダフィに一種の無常観さえ感じる。
好きなシリーズの一つとなりそうだ。 -
Posted by ブクログ
うだうだ書いてあるが最後の訳者あとがきに簡潔にまとめてある。
既存企業がデジタル・ディスラプターに対してどのように立ち向かうかは、4つの対応戦略しかない。これを見る限りでは、ディスラプションに逆らうことはできず、立ち向かうか・喰われるかの2つしかないと分かる。
1.収穫戦略
既存事業の顧客体験や価格を改善して既存事業を守る戦略
2.撤退戦略
中核事業分野を諦め、利益が出るニッチ領域に集中する戦略
3.破壊戦略
既存の中核事業に対して自らディスラプションを起こす戦略
4.拠点戦略
ディスラプションと対峙するポジションを市場内に確保する戦略
既存企業のバリューチェーンは、物理世界に拘束されていて、企業と企業のつながりで成り立ってきた企業の場合、変えるのが難しい。
自らディスラプションする組織を立ち上げるのがよい?
自分なりの答えを探したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレチャールズ皇太子とダイアナが結婚式を挙げる時代のアイルランドを舞台にしたミステリー。同性愛者が連続で殺される事件を主人公のダフィー巡査部長が解き明かす。ダフィーはどこか一匹狼の、ある意味よく小説に登場する刑事であり、キャラの魅力で本作を読み進められる。後半は意外な真相に迫り、ダフィーが危機に陥りながらも逆転するところなどでは心拍数が上がる。
さて、本作品ではイギリスとアイルランドの複雑な関係について少し知識を入れてから読んだ方がもっと楽しめると思う。IRAは知っていたけど、それ以外の組織は知らないので、混乱した。また、カソリックとプロテスタントの関係も予備知識として持っていた方が良い。 -
Posted by ブクログ
DXの壁に直面している。縦割りの組織は断じて交わろうとせず、各々の利益のためにのみ行動する。それは顧客のためという建前さえ持たず、つながることが目的だと言う始末。
デジタルビジネス・トランスフォーメーションはこれまでのチェンジマネジメントとは異なるという。非線形な変化?らしい。→概念すぎてわからない。
読んでいていまいちしっくりこなかった。組織の壁、エントロピーの大きさ、もつれが大事なのはそうなのだが、自分ごとに落ちない。理論の話なのだろうか?
■ デジタルビジネス・トランスフォーメーションにどこから着手すればいいか、どうやってロードマップを策定すればいいか
デジタルボルテックス:市場に起きる破壊現象であり、デジタル化できるものはすべてデジタル化されるという一点に向かって企業を否応なしに引き寄せる
■本書でのデジタルビジネス・トランスフォーメーションの定義
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること
第一に企業業績を改善することがその目的であり、第二にデジタルを土台にした変革であること
→日本で言うデジタルトランスフォーメーションの定義と少し異なる。
■ 直面している問題と組織が持つ3つの特徴
・規模
・相互依存性
・ダイナミズム
旧時代の競争力学に成り下がったコスト構造とバリューチェーンを背負い込んでいる。こうした構造やバリューチェーンが競争力を高めたい企業の足かせになっている
■ カスタマーバリュー3つの形態
・コストバリュー(コストを下げる、もしくはなんらかの経済的見返りを生み出す)
・エクスペリエンスバリュー(より迅速でより便利なよりパーソナライズされた顧客体験をもたらす)
・プラットフォームバリュー(買い手と売り手にこれまでなかったつながりを創出する) -
Posted by ブクログ
とある部長のおすすめ。日経新聞でも取り上げられていた。
本旨と異なる以下の箇所が興味深かった。当社ないし日本特有の課題と思ったら、全世界中で同じようなことが起きているらしい。
悲惨な結果がもたらされるかもしれないというのに、調査対象になった企業のうち、45%が「取締役会で議題にするには値しない」とデジタル・ディスラプションを甘く見ている。
IT部門は、社内で最も変化を嫌う部門になりがちだ。その結果、彼らが企業の実行力を鈍化させてしまうケースが往々にしてある。というのも、IT部門の責任者の場合は「問題がない」ことを評価されるからだ。…彼らにとって、確実性の減少やリスクの増加、新しい問題が発生する可能性を意味する「変化」は鬼門なのだ。そのため、IT部門は反抗の文化を育むようになり、結果として「ノーしか言わない部門」と揶揄されるようになる。
…たとえば営業部門や経理部門など、本来ならIT部門の「社内顧客」とでもいうべき部門は、IT部門を避けて、よりスピーディで柔軟性のある外部技術企業(だいたいの場合、クラウドサービス)にじかに依頼することが増えている。多くのIT部門がコストバリューやエクスペリエンスバリュー、プラットフォームバリューを提供できておらず、自社事業とのかかわりを維持できていない。そして、その結果、ディスラプトされてしまっている。
…
…IT部門の予算の80%以上が無数のアプリやハードウェアのインフラ、レガシーシステムなどの管理や維持といった複雑きわまりない既存の技術環境のために使われていることがわかっている。既存のIT環境はもともと複雑だったが、デジタル機器やアプリ、サービスの前代未聞の増殖を受けていっそう悪化している。
ただし、注意しなければならないのは、ビジネスの要求に応じてあまりにたくさんの新しいアプリケーションやITサービスを導入してしまうと、かえってITの複雑性が増し、皮肉にも実行力が鈍ってしまうことだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレオリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」を補完しようと読んでみた。
本書の前半は、映画の香港でのシーンそのままだ。本書を読んで、スノーデンの決意、その貴重な情報をいかに効果的に世に問うかに煩悶とする<ガーディアン>陣営の苦悩が良く理解できた。本書を読んで、映画を再度見直したくなった。
映画ではジョセフ・ゴードン=レヴィットが実に人間味のあるスノーデン像を演じきっていて、実物以上の好人物と思って観ていたが、本物のスノーデンも実に知的で思慮深く、なにより覚悟が素晴らしい。
言葉のひと言ひと言が、実に深い!
「マスメディアの自由闊達な精神の保持とインターネットの自由のために戦ってください。私は政府の最も暗い一画で働いてきました。彼らが恐れるのは光です。」
「われわれは原則を強化すべきなのです。権力を持つ者がプライヴァシーを享受できるのは、一般人も同じように享受できる場合に限られるという原則を。人間の方策としてというより、自然の摂理として働く原則を。」
そして逃げ隠れせず、自ら名乗った思いも素晴らしい。
“自分が何者なのかを合衆国政府に定義させるのではなく、世界が見つめる中で自ら定義する”
情報ソースが秘匿されることで回りに及ぼす被害にも配慮したという(自分が情報を抜き出したという証拠すら残してきたというのだから恐るべしだ)。
さらに、身元を明かした上で、必要以上に、その身を晒すことはしない。それは自分がリークした情報、“真実”の中身から世間の注目を逸らしたくないからだと。 お金にもなる、保身にも、身の安全にもなる各種のメディアからの取材要請を一切拒否し、”名声を求めるナルシスト”という、合衆国政府寄りの罵倒を封じ込める。
そんな毅然とした行動を、僅か29歳のエンジニアが取れるものだろうか。余程、己が接してきた「政府の最も暗い一面」の闇が深かったと思わされる。恐るべきことだ。
本書の中盤からは、持ち出された情報の一部が紹介されるが、そこは斜め読み。その情報の重要性が正直イマイチ理解できなかった。
そして後半は、スノーデンの話題から離れて、記者として著者の身に及ぶ影響、こうした反政府的な情報を取り扱うことの危険などが語られて、それはそれで面白い
“ジャーナリストの肩書がなくなると、報道の正当性が疑われる”、
“さらに、”活動家”にされると、法的な面にも影響が出てくる“、
“いったん”活動家”の烙印を押され“、”活動自体が犯罪と見做される“
そういったことを、著者グレンは、身をもって学んだという。ジャーナリストが政府の秘密を発表するのは一般的に合法とされるが、それが重要な秘密ともなると、法ですら守ってくれないということか・・・
そんな、世界の真実に迫ろうとする記者たちの闘いの話も実に興味深いが、やはり、香港を離れてからのスノーデンのその後も、もう少し知りたかった(が、それをスノーデンが望んでいないことも理解できる)。
<ガーディアン>がスノーデンの情報を発表した時に、そのサイトの冒頭にこう記した;
“ダニエル・エルスバーグやブラッドリー・マニングと並び、スノーデンは合衆国史上最も影響力を持つ内部告発者としてその名を歴史に残すだろう”
そのスノーデンに、著者グレンが“何度も繰り返し質問した結果”、最後にたどり着いた、“本物と思える回答”、 スノーデンの本心を備忘として記しておこう。
「人間のほんとうの価値は、その人が言ったことや信じるものによって測られるべきではありません。ほんとうの尺度になるのは行動です。自らの信念を守るために何をするか。もし自分の信念のために行動しないなら、その信念はおそらく本物ではありません」