武藤陽生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ショーン・ダフィシリーズ第5巻
4→3→1→2→5というめちゃくちゃな読み方をしたせいで時系列がめちゃくちゃだ
しかも直前のはずの4巻はうっすら忘れけけている
当たり前だこのヤロウ!
もう二度とシリーズものをこんな読み方しないと誓う
このレビューをご覧になった方にはぜひともこの愚かで哀れな男の行いを教訓として活かして頂きたい
さて本編だ
毎回触れているかもしれないがこのシリーズの土台となっているのは1980年代の北アイルランドにおける悲しみと憎しみの連鎖に他ならない
つまり警官であるダフィが出かける前に必ず実行する車の下に爆弾が仕掛けられていなか確認するルーチンに象徴される時代背景というこ -
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第二次大戦中の北大西洋での駆逐艦とUボートとの戦いは、いろいろな物語が生み出されている。
映画「眼下の敵」では米駆逐艦艦長をロバート・ミッチャム、Uボート艦長をクルト・ユンゲルスが演じて、日曜洋画劇場などでおなじみのタイトルであった。
この本も半世紀以上前の作品であるが、2020年6月トム・ハンクス主演の映画公開に伴い再び日の目を見た。映画は日本ではコロナの影響もあり?Netflixでの上映になってしまったのが残念。
物語は、三人称ではあるがほぼクラウス艦長の視点と思考の一点で時系列に進む。それはまるで艦長の公開日誌をもとにしたドキュメンタリーのように映像化される。
輸送船の護衛という任務 -
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ネタバレショーン・ダフィシリーズ五作目。
車に乗り込むたびに、爆弾を仕掛けられていないことを確認するために、
車の下を覗き込むダフィ。
とうとう、車に爆弾を仕掛けられた。
カウンセリングを受けるように、休みをとらされる。
しかし、IRAの爆弾と、
友だと思っていた男に裏切られるのと、
どちらが精神的ショックが大きいのだろう。
フィンランドからの電話会社の一行が工場用地の視察が訪れる。
同行していた経済誌の女性記者が観光スポットでもある古城で、
転落死した。
城は密室状態で、ダフィは刑事人生二度目の密室事件を捜査することになる。
その最中、警視正がIRAの爆弾で殺される…。
まさか、被害者の飼って -
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管轄、域を超える事件
事件は富豪家族の不可解な殺害で大胆に素早く動くダフィー刑事らが捜査する。原因は「主犯格3人の分配金問題で仲間割れ」、一人の男が兵器密約計画を立てた男の両親、その男、その恋人、友人を殺害、さらに兵器製造工場のもう一人の主犯格管理専任者へと証拠隠滅を図り殺害計画。事件は国家機密と警察の域を超えるまでに発展する。「仲間割れ」ほど後味が悪いものは無い。共同経営など企業でもそうだが、些細なことで分裂始めると派閥になり、会社が倒産するような事態にもなりかねない。そこにはこの小説にある「欲に絡んだ分配」だ。 人は貪欲になると必ず問題を起こすのだ。 -
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ネタバレショーン・ダフィシリーズ四作目。
裏表紙には「第四弾にして最高潮」とあったし、
訳者もぜひここまで翻訳したいと力を入れていたけど、
ちょっと肩透かしに遭ったような感じ。
金持ちの夫婦が殺され、息子が行方不明と単純な事件だと、
部下のクラビーにまかせるダフィ。
だが、息子は自殺で見つかり、その恋人も後を追う。
なにか裏があると事件を追っていく。
意外と使えることが次第にわかってくる新人刑事の存在が
面白かったが、
事件よりもダフィがMI5に誘われたことの方が気になってしょうがない。
ちなみに、
武満徹という日本人の作曲家の曲が出てきて「隠れた宝石」と書かれていたが、
全然理解できなかった -
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ネタバレショーン・ダフィシリーズ三作目。
ただの巡査部長に降格されていたダフィは、
さらに一般人をひいて怪我をさせた罪を着せられ、
退職に追い込まれる。
そこへ、MI5が助け舟を出してくる。
幼なじみのIRAメンバーを探し出すことを条件に、
復職したダフィ。
捜査をはじめると、今度は幼なじみの元妻の母から取引を持ちかけられる。
元妻の妹の事故死の真相を突き止めれば、居場所を教えると。
今回は、密室トリック。
暴力がうずまく北アイルランドのミステリーとしては、
唐突な感じが否めないが、面白かった。
そして密室トリックが解けた後、
あっさり片づけられるかと思った幼なじみとの対決も、
サッチャーの命を助 -
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ネタバレ『アイル・ビー・ゴーン』から『ガン・ストリート・ガール』を一作飛ばしてのエイドリアン・マッキンティ。
1980年代の北アイルランドを舞台に宗教対立、国内紛争を下地にしつつ、仲間思いで義理深く、それでいて大きな力にも汲みしないショーン・ダフィ警部補を主役に置いたハードボイルド風味の効いた警察もの。
『アイル・ビー・ゴーン』は島田荘司が解説を書くほど、いわゆる新本格めいた密室殺人事件を扱っていたのだが、またしてもと言うべきか、なんと今度はと言うべきか、本作で扱うのは密”城”殺人事件。
おもしろいと思ったのは、唯一的な容疑者がいる状況下での事件だということ。
自殺でないのなら、犯人はあいつしか -
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ネタバレショーン・ダフィシリーズ二作目。
フィンランド紛争が発生し、
不景気は相変わらず、
ダフィも車の下を覗き込んで爆弾がないこを確認するのは
相変わらずだが、
前作ほど緊迫感漂う感じではない。
またもや切断された死体が
工場の跡地から発見され、アメリカ人だと判明。
死体が運ばれたスーツケースの持ち主も死んでいたが、
そのずさんな捜査に疑問を持つダフィ。
捜査を行った刑事がテロリストに殺されたが、
事件とは無関係なのか…。
アメリカまで飛んで事件を解決しようとしたのに、
刑事を辞めさせられてしまって気の毒。
前作で一緒に住居侵入までしたローラとも別れたし。
もっとも、
同僚に事件関係者と女性に -
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帆船小説といえば必ず題名が上がる「ホーンブロワー」シリーズの作者であるセシル・スコット・フォレスターが第二次世界大戦の海戦を描いた作品。
第二次世界大戦の大西洋は、ドイツUボートが跳梁跋扈する恐るべき海域であった。
Uボート同士が連携して獲物を駆り立てるウルフパック(群狼)戦術により膨大な数の輸送船が撃沈され、英国の命運は風前の灯火であった。
物語は、まさにこの大西洋での厳しい戦いを扱っている。
37隻の輸送船団を護衛する僅か2隻の駆逐艦と2隻のコルベット艦が、Uボートの昼夜のない攻撃から船団を守り抜く三日間の死闘(まさに字義通り死闘という言葉がふさわしい)を描いている。
前頁が緊迫感に満ち -
Posted by ブクログ
ネタバレ「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。
最近読んだ同じ様な暴動の話よりも、
北アイルランドの暴動のこの話の方が面白かった。
社会背景の配分量が多すぎないのが良いのだと思う。
プロテスタントのエリアで、
主人公の巡査部長ショーンがカトリックだというのも。
死体の切り取られた右手は別人のものだった。
体内からは楽譜が発見され、警察には犯人から手紙が届く。
異常者による同性愛者の連続殺人なのか。
全体的には悪くないのだが、
謎解きがちょっとやっつけ仕事。
法律で罰せられない犯人への私刑も気に入らない。
ショーンが家で襲われた時に、
六軒隣に住んでいるテロ集団の管区将校が、
俺のシマだと言 -
Posted by ブクログ
久しぶりにハードボイルドを読んだ
ミステリーでもサスペンスでもなくハードボイルドだ
フォローしている誰かのレビューを読んでエイドリアン・マッキンティに興味をもったのだが誰かは忘れた
くそったれ
ハードボイルドを構成する要素は4つある
ドラッグとセックスと暴力、そして能書きだ
こいつには全て詰まっている
そしてハードボイルドの主人公つまりこの場合はショーン・ダフィの野郎は決して幸せにはなれない
それがハードボイルドだからだ
文章がハードボイルドになっている
影響を受けたということだ
つまりは面白かったということだ
高倉健の映画を見たあとに無口になるように(例えが古い)寅さんを見たあとに「お兄 -