武藤陽生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公語り手系のスパイ小説。17と呼ばれるスパイ(エージェント)が主人公(タイトル)、数字は歴代の最高実力者スパイの意味、初代から15代目までは他のスパイに殺されている。16代目は突如行方不明になって消息が分からない状態。
序盤17のスパイとしての活躍が描かれた後、ハンドラー(スパイの斡旋担当者)から16を見つけて殺害するよう依頼される。
17と16の戦いが中盤から後半のメイン。そしてこういう小説ではお決まりの、中盤でのライバルが結託して真の敵に挑むクライマックスでボルテージあがりまくり。
独特の個性が溢れた登場人物たち、女性陣のたくましさとしたたかさ、下品でガラの悪い語り口調、スパイ活動 -
Posted by ブクログ
パンデミックに世界が慄いたころに映画化されて公開間近だった。劇場公開はあきらめストリーム配信での公開となってしまったわく付き作品の原作。
第二次大戦時のUボートから通商船団を護衛する駆逐艦船長の2日間の戦いを描く。
まずはマネジメントの人みんな読め!自分の夢の実現のために従業員を会社資産の消耗品扱いしている経営者の人みんな読め!
これは戦争文学であると同時にすぐれたマネジメントの書でもある。
常に戦闘配置においたら、兵員は緊張状態を維持できず消耗してしまう。消耗してしまっては戦いに負ける。こういうシフト管理をきちんと行えるか、価値観の異なる多国籍船団の船員に感情を配して意図を正しく伝えられる -
Posted by ブクログ
ネタバレイギリスの作家、ジョン・ブロウンロウのデビュー作。脚本家や映画監督らしい。
暗殺専門のエージェント17。彼の前には16人のエージェントがいたが、そのうち15人は既に死んでいる。前のエージェントを殺すことで代替わりを行うからだ。ただ、16だけは姿を眩ましており、行方不明のはずだったが…
ハヤカワ文庫の白背表紙からわかるように、バリバリのアクション小説。中身半分以上、戦闘描写だったような。キャラクター描写も良く、主人公の17はもちろん、16やモーテルの女主人も非常に魅力的。その点だけでも読ませるのに、展開も良く飽きさせない。
続編があるとのことで、ぜひ続けて翻訳してほしい。 -
Posted by ブクログ
★5 殺やるか殺られるか! 軽々しい語り口にニヤリとしちゃうサバイブアクション #エージェント17
■あらすじ
スパイとして活躍しているエージェント17。彼は依頼があれば粛々と任務を遂行し、必要があれば暗殺も行う。これまでNo15までは次のエージェントによって殺されてきたが、No16だけは殺害されることなく姿を消していたのだ。
ある日、エージェント17に暗殺の依頼がなされる。スパイ作家ということだったが、その正体はエージェント16。彼らの生存競争の末にある、隠された陰謀とは何だったのか…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 おもろいっ! アメリカ諜報機関のエージェントたちによるサバイブア -
Posted by ブクログ
私立探偵アルバート・サムスンの事務所に訪れた男は、自らを“エイリアンと人とのハーフ”だと言い、自宅が空き巣に入られたから調査して欲しいと依頼した。エイリアンの父が残した手形を取り返したいとのことだが……連作短編集→
自称エイリアンの息子である依頼人がいいやつで、アルバート・サムスンもいいやつで、でも事件の関係者はそうでもなくて。その、バランスがすごくいい、そんな探偵小説。サムスンの語り口調がいいんだよなぁ。好きな話は最終話の表題作。じんわり、ラストは目の前がぼやけた。→
3話目も面白い。妻に痩せろと言われて、でもダイエットしたくない夫がサムスンに助けを求める話。なかなか怖い話やった。そうい -
Posted by ブクログ
クソ面白い
もちろんクソ原文ではshitですわな
クソ作中クソ700回くらいクソクソ言う(ほんとはそんなには言わない)
ショーンが目出し帽の男とその仲間たちに森の中を歩かされて、自分を埋めるための穴を掘らされた上に、拳銃を向けられる絶体絶命のピンチを迎えるプロローグから物語はスタート
しかし、ギャリックファーガス署の管内で発生したのは麻薬の密売人が殺されるという北アイルランドでは特段珍しくない事件(それはそれでどうかと)
唯一珍しいのは兇器がボウガンというところ
「薬の売人が背中を矢で撃たれて殺された」
「犯人は地元の法執行機関の手をさんざんに煩わせてる、シャーウッドの森のあの悪党か? -
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
本作を読んで一番に思ったことは、やはりシリーズ物は順番に読むべきだということだ
とりあえず興味をそそられたので評価点の高い4作目から読んでみよう(なぜ4作目から読み始めたか思い出した)というのはFBIが仕掛けた罠なので気をつけたほうがよろしい
それにしても本当にハードボイルドらしいハードボイルドといえるシリーズで、バーボンウイスキーはショットグラスで飲むという方には是非お勧めしたい
ハードボイルドといえばひねくれ者で頑固なタフガイが主人公と相場は決まっていて、本作の主人公ショーン・ダフィもまさにその通りの人物であり、実は自分はそのタイプの主人公はあまり好きではないのだ本来は
しかしながら -
Posted by ブクログ
刑事ショーン・ダフィーシリーズの第1作です
何故かは忘れましたがこのシリーズは4作目から読み始め、次に3作目を読みすごく面白かったんです
そして5作目もすごく面白そうだったので、さすがにここらで1作目を読んでおこうかと思い今日に至ります
次は2作目を読む予定
4→3→1→2→5
うーん、変なの
何かの暗号か?
で、こんな変な読み方をすると、「あ、あれってそういうことだったんか!」というのが随所に出てきてそれはそれで面白い
そしてシリーズを読んですごく思うこと
この日本語訳すごすぎない?訳者の武藤陽生さんは控えめに言って天才だと思う
今回ダフィーのチームはダフィー本人とクラビーとマティ -
-
Posted by ブクログ
ショーン・ダフィのシリーズも6作目を数える。宗教対立と内戦下の北アイルランド、キャリックファーガスの田舎警察を舞台にした毎作のストーリーも凄いが、プロテスタントとカトリックの対立、政治思想の対立で分裂する世界一危険な国家に生きる状況を背景にして、この主人公の個性を描出する作家の書きっぷりも凄い。
それでいながらこのシリーズでは食っていけなくなり、ウーバーの運転手で生活を凌いできたという現実の作家の生活っぷりも信じ難い。でも『ザ・チェーン連鎖誘拐』という独立作品で作家に戻った。その作品も実に出来が良い。これだけの作家が食っていけなくなる国というのは何なのだろうか。
さて、本書。そしてダ -
Posted by ブクログ
ネタバレショーン・ダフィシリーズ六作目。
正直に言って、最も衝撃的だったのは「解説」だった。
このシリーズは三作ごとの三部作、
つまりあと三作、書かれる予定らしい。
いやー、もういいでしょ。
一匹オオカミだったダフィが、
娘とその母(結婚していないので妻ではない)と住み、
チームで大事件を解決して、
都合の良い人事を受け入れさせ、
半ば引退する予備巡査の道をつかみ取り、
幸せなラストで自分としてはとても満足していたのに。
今まで登場していなかった父母が登場したり、
警察署で体力テストがあってジョギングしたり、
ダフィが娘のおむつを替えたりと、
いろいろ面白かったが、
やはり圧巻はIRAの暗殺部隊 -
-