武藤陽生のレビュー一覧

  • アイル・ビー・ゴーン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ショーン・ダフィシリーズ三作目。

    ただの巡査部長に降格されていたダフィは、
    さらに一般人をひいて怪我をさせた罪を着せられ、
    退職に追い込まれる。
    そこへ、MI5が助け舟を出してくる。
    幼なじみのIRAメンバーを探し出すことを条件に、
    復職したダフィ。
    捜査をはじめると、今度は幼なじみの元妻の母から取引を持ちかけられる。
    元妻の妹の事故死の真相を突き止めれば、居場所を教えると。

    今回は、密室トリック。
    暴力がうずまく北アイルランドのミステリーとしては、
    唐突な感じが否めないが、面白かった。
    そして密室トリックが解けた後、
    あっさり片づけられるかと思った幼なじみとの対決も、
    サッチャーの命を助

    0
    2022年05月15日
  • レイン・ドッグズ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『アイル・ビー・ゴーン』から『ガン・ストリート・ガール』を一作飛ばしてのエイドリアン・マッキンティ。

    1980年代の北アイルランドを舞台に宗教対立、国内紛争を下地にしつつ、仲間思いで義理深く、それでいて大きな力にも汲みしないショーン・ダフィ警部補を主役に置いたハードボイルド風味の効いた警察もの。

    『アイル・ビー・ゴーン』は島田荘司が解説を書くほど、いわゆる新本格めいた密室殺人事件を扱っていたのだが、またしてもと言うべきか、なんと今度はと言うべきか、本作で扱うのは密”城”殺人事件。

    おもしろいと思ったのは、唯一的な容疑者がいる状況下での事件だということ。
    自殺でないのなら、犯人はあいつしか

    0
    2022年05月14日
  • サイレンズ・イン・ザ・ストリート

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ショーン・ダフィシリーズ二作目。

    フィンランド紛争が発生し、
    不景気は相変わらず、
    ダフィも車の下を覗き込んで爆弾がないこを確認するのは
    相変わらずだが、
    前作ほど緊迫感漂う感じではない。

    またもや切断された死体が
    工場の跡地から発見され、アメリカ人だと判明。
    死体が運ばれたスーツケースの持ち主も死んでいたが、
    そのずさんな捜査に疑問を持つダフィ。
    捜査を行った刑事がテロリストに殺されたが、
    事件とは無関係なのか…。

    アメリカまで飛んで事件を解決しようとしたのに、
    刑事を辞めさせられてしまって気の毒。
    前作で一緒に住居侵入までしたローラとも別れたし。
    もっとも、
    同僚に事件関係者と女性に

    0
    2022年05月07日
  • 駆逐艦キーリング〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    帆船小説といえば必ず題名が上がる「ホーンブロワー」シリーズの作者であるセシル・スコット・フォレスターが第二次世界大戦の海戦を描いた作品。

    第二次世界大戦の大西洋は、ドイツUボートが跳梁跋扈する恐るべき海域であった。
    Uボート同士が連携して獲物を駆り立てるウルフパック(群狼)戦術により膨大な数の輸送船が撃沈され、英国の命運は風前の灯火であった。
    物語は、まさにこの大西洋での厳しい戦いを扱っている。
    37隻の輸送船団を護衛する僅か2隻の駆逐艦と2隻のコルベット艦が、Uボートの昼夜のない攻撃から船団を守り抜く三日間の死闘(まさに字義通り死闘という言葉がふさわしい)を描いている。
    前頁が緊迫感に満ち

    0
    2022年04月25日
  • コールド・コールド・グラウンド

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。

    最近読んだ同じ様な暴動の話よりも、
    北アイルランドの暴動のこの話の方が面白かった。
    社会背景の配分量が多すぎないのが良いのだと思う。
    プロテスタントのエリアで、
    主人公の巡査部長ショーンがカトリックだというのも。

    死体の切り取られた右手は別人のものだった。
    体内からは楽譜が発見され、警察には犯人から手紙が届く。
    異常者による同性愛者の連続殺人なのか。

    全体的には悪くないのだが、
    謎解きがちょっとやっつけ仕事。
    法律で罰せられない犯人への私刑も気に入らない。

    ショーンが家で襲われた時に、
    六軒隣に住んでいるテロ集団の管区将校が、
    俺のシマだと言

    0
    2022年04月22日
  • ガン・ストリート・ガール

    Posted by ブクログ

    久しぶりにハードボイルドを読んだ
    ミステリーでもサスペンスでもなくハードボイルドだ
    フォローしている誰かのレビューを読んでエイドリアン・マッキンティに興味をもったのだが誰かは忘れた
    くそったれ

    ハードボイルドを構成する要素は4つある
    ドラッグとセックスと暴力、そして能書きだ
    こいつには全て詰まっている
    そしてハードボイルドの主人公つまりこの場合はショーン・ダフィの野郎は決して幸せにはなれない
    それがハードボイルドだからだ

    文章がハードボイルドになっている
    影響を受けたということだ
    つまりは面白かったということだ
    高倉健の映画を見たあとに無口になるように(例えが古い)寅さんを見たあとに「お兄

    0
    2022年02月25日
  • レイン・ドッグズ

    Posted by ブクログ

    北アイルランドにある古城の中庭で女性の転落死体が発見された。事件当時の現場は、城門は固く閉ざされ、城壁を乗り越えない限りは中に入ることは出来ない完全な密室状態だった。さらに、事件の捜査に臨むショーン・ダフィの元に警察高官が爆殺されたという連絡が入る。彼はIRAの手によって殺されたというが……。

    シリーズ第5作。パズラーだけでなく、警察小説、ハードボイルド、国際謀略ものなど、いろいろな要素がてんこ盛り。次回作も楽しみ。

    0
    2022年02月22日
  • ガン・ストリート・ガール

    Posted by ブクログ

    富豪の夫妻が射殺される事件が発生した。当初は家庭内の争いによる単純な事件かと思われたが、容疑者と目されていた息子が崖下で死体となって発見される。現場には遺書も残されていたが、彼の過去に不審な点を感じたショーン・ダフィ警部補は、新米の部下と真相を追う。だが、事件の関係者がまたも自殺と思しき死を遂げ……。

    シリーズ第4作。ジャック・ヒギンズの作品で言えば、「嵐の眼」と同時期ぐらいか。
    中盤まではやや中だるみかなと思っていたが、見事な着地であった。
    当時のポップス以外に武満徹の作品が登場。

    0
    2022年02月17日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

    Posted by ブクログ

    DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

    読者想定は大企業、イメージ員数500名以上のイメージです。
    ヒアリング、調査対象がグローバル企業であるため、中小企業に置き換えると対岸の風景に見えてしまう可能性ありです。

    一方で、大企業ですら、DXなるものが未完成でありつづけている現状は、DXがビジョンを含めた戦略であることと理解できます。


    1.定義
    DXとは、ビジネスモデルと組織を環境に適応。変化させて、業績を向上させることです。

    2.ビジネスモデル。3つの方向性
    ①コスト削減。
    ②顧客体験向上
    ③プラットフォーム価値向上
    欧米スタートアップは、この1.2.3.の合算で既存市場の破壊を行な

    0
    2021年11月23日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

    Posted by ブクログ

    なぜDXなのかを紐解きながら、オーケストレーション(結びつきのアプローチ)で経営層としての意思決定者は全体で推進させる力となることの重要性がよく分かった。そのうえで、各組織がデジタル化プロジェクトを推進する責任を追うという分担は理にかなっていると思った。ただ、なかなかこれを伝えることの難しさ、特に各組織・更にはその所属員たる社員にどのようにミッションを追わせていくのか、難しい問題に思った。会社の方針としてDXやデジタル化などが言われているが、実際の自分の業務として捉えてもらって、社員がデジタルの協力者や推進者になってもらうにはどうしたらよいのか、そのメッセージや進め方は更に考える必要がありそう

    0
    2021年07月05日
  • スーパーベターになろう!──ゲームの科学で作る「強く勇敢な自分」

    Posted by ブクログ

    ◾️概要
    ゲームによる自己啓発の手法を知るため、読みました。最も印象的だったのは「大きなストレスとチャレンジを生み出す有意義なプロジェクトやミッションを進んで引き受ければ、いつでもポストエクスタティック・グロースを獲得でき、トラウマなしにPTGを享受できる。」です。科学的根拠に基づき、修羅場経験によらずとも、楽しいゲームでPTGが得られるとする主張は驚きでした。

    ◾️所感
    ゲームを通じて、自己を客観視するのがポイントと感じました。誤解を恐れずに言えば、人生をRPGゲーム、自身をその主人公と捉えれば、客観的・正しい判断ができ、結果として前向き・有意義に過ごせるということと理解しました。直面する

    0
    2021年05月02日
  • 駆逐艦キーリング〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    これぞ究極のお仕事小説。敵の潜水艦の攻撃を躱し撃退する戦闘シーンもさることながら、多国籍・官民寄せ集めの部隊(艦隊)を率いる中間管理職の苦悩がこれでもかと実感できる。熱々のコーヒーとたまごサンドをお供に是非。

    0
    2021年04月08日
  • コールド・コールド・グラウンド

    Posted by ブクログ

    北アイルランド ベルファスト都市圏の片隅にあるキャリックファーガスの王立アルスター警察巡査部長ショーン・ダフィが主人公。Stiff little fingers やラモーンズを好んで聴いたりキャッチ22を愛読するなど魅力的な人物で周囲の刑事たちも「あい」と土地訛りで返事したりしてて小気味良い感じ。物語は最近にありがちな、なかなか犯人探しが進まず、枝葉の物語だけがどんどん伸びてくパターン(の気がする)。
    それにしても80年代のベルファストはまるで紛争地帯。ヨーロッパもいろいろあったし、今もあるんだろうなぁ。
    このシリーズ、書評では絶賛なんだけど、次はどうするかな。
    たとえばボッシュやピケットのシ

    0
    2021年03月07日
  • アイル・ビー・ゴーン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    舞台は北アイルランド。
    凶悪犯を収監する刑務所から大規模脱獄が発生した。

    かねてからの素行の悪さが仇となり、警部補から巡査部長へ降格され、国境付近で死と隣り合わせのパトロールを続ける日々を苦々しく耐え忍んでいるダフィは、脱獄班の一人であるIRAの大物テロリストであり旧友であるダーモットの捜索を秘密裏に命ぜられる。
    捜査の過程でダーモットの親族から過去の密室事件を解決すれば、彼の居所を教えると持ち掛けられ事件をほじくり返すことに。

    こてこてのハードボイルド調からの密室事件というなんとも異色な組み合わせ。
    また、北アイルランドというなかな稀有な舞台の政治的背景の興味深さ、骨太で奔放な行動をしつ

    0
    2021年01月17日
  • ガン・ストリート・ガール

    Posted by ブクログ

    北アイルランド問題がピークだった頃のアイルランドを舞台とした警察小説の邦訳最新。すごく大雑把に背景事情を説明すると...プロテスタントのイギリスに領有されていたカトリックのアイルランドが独立した時にアイルランドのプロテスタント住民が多い北部だけがイギリス領として残った、そこの領土問題。北アイルランドの警察はいわば支配国家イギリスの出先機関でそこに勤務するカトリックの刑事である主人公は警察内でも異分子とされ、カトリック内部では例えばテロ組織として有名なIRAからも裏切者として狙われる、そういう立場にある。本作では富裕な夫婦が射殺されその息子が行方不明となりやがて自殺と思われる状況で息子の遺体も発

    0
    2021年01月13日
  • ガン・ストリート・ガール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1作目の段階で翻訳者の方から「4作目を読んでほしい」とお聞きしていたので、読めてほんとうによかった。

    そして5作目がすごいらしいので、絶対にそこまでは読みたいと願っていましたが、読めそうですね。うれしいです。え、6作目はもっとすごい⁈

    1作目からショーンも『あい』も偏愛しています。
    はまる人はどハマりします。

    実際に起きたあの事件のことだとわかった時は震えました。
    ショーン・ダフィを史実に乗せてしまうとは。
    恐るべきマッキンティにもっと原稿料あげてください。

    今回、レッド・ツェッペリンは一箇所しかでてきませんでした…

    0
    2020年12月17日
  • ガン・ストリート・ガール

    Posted by ブクログ

    随分読みやすくなって取っ付きやすくなった。
    『あい』は一作目から響き好きやったよ、訳者さん。いい仕事してはる。

    0
    2020年10月17日
  • 駆逐艦キーリング〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    とてつもなく面白い。ヨーロッパ への物資輸送の護送船団を守る駆逐艦の艦長の海洋冒険小説。

    無防備な羊である輸送船を守る駆逐艦と、狼の様な狡猾なUボートとの死闘描く。
    緊張感が半端ない。主人公と同じ不眠不休を読者に擬似体験させてくれる名作。

    戦記ではあまり語られない地味で退屈なはずの護衛任務に、スポットを当てた本作は素晴らしい。

    0
    2020年10月03日
  • DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる

    Posted by ブクログ

    既存の大企業におけるDX推進の方法について書かれている。

    特にDXを各個人・各部門の仕事としてではなく全社の仕事として捉えるオーケストレーションというモデルが印象的。

    デジタル推進などの新規課題は経営層が社内リソース(データ、人、インフラ)を把握し、自らが指揮をとる必要があると言うことを、ぜひ経営層には今一度認識してもらいたい。またそれぞれの楽器(部門・個人)のつながりを促進する責任の所在について明確にする必要があると認識した。

    またコルディナティという部門間の橋渡し役についてもその付加価値の無さなどについて記載されており、自身の上司と重なる部分があった!笑

    DXの導入や推進の具体的な

    0
    2020年07月25日
  • 対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方

    Posted by ブクログ

    既存企業が、いかにスタートアップに勝つかという視点は、あまり見ないテーマ。

    デジタルの破壊を、デジタルボルテックス(渦)と表現。

    デジタルは、
     コストバリュー、エクスペリエンスバリュー、プラットフォームバリューの3つを可能としている。

    スタートアップがバリューバンパイアとなり襲いかかってくる。

    既存企業は、以下の戦略がありえる。
    収穫戦略、撤退戦略、破壊戦略、拠点戦略

    デジタルのアジリティーは、以下の3つ。
     ハイパーアウェアネス、情報に基づく意思決定、迅速な実行力

    0
    2020年07月05日