酉島伝法のレビュー一覧

  • 無常商店街

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    初めて読んだ作者。最初は「なんだ、これは。どうすればいいんだ」と戸惑うばかりでしたが、途中からだんだん慣れてしまってこの世界に取り込まれていく感覚がありました。
    使われる漢字も言葉も独特で「これって辞書で調べれば出てくる単語なのか?造語なのか?」と戸惑っていたが、だんだん気にならなくなり。

    怪しい世界にズルズルと取り込まれたい人におすすめです。
    続編が欲しいですが、宮原氏が人間に戻れなくなっても困るしなぁ。

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    2026年02月26日
  • るん(笑)

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    ネタバレ

     あまりにも毒々しい表紙と謎の「(笑)」で思わず手に取ってしまった。
     スピリチュアルと科学の逆転というあまりにも斬新なテーマに心惹かれる。

     作者の造語センスが光りすぎていて本当に怖い。「疒なんてとっちゃいましょう」だなんて何を食べてたら思いつくんだ。
     ちょうど昨年頃に大きく話題・ネットミームになった「マコモ湯」もこれだったのかと。わからんでもないがうーん…
     造語まみれでわけがわからなくなり2,3回読み返す羽目にはなったけれどもきらいなわけではないかなとは思った。何処か別の世界を読んでいるような感覚。「ウ''ィエ''」を制作したバーバパパさんと近しい何かを感じた。
     作者の想像力とそれをここまで実感の湧く文章に落とし込む文章力に脱帽してもしきれない。
     それでは皆様ご一緒に…「るん(笑)」

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    2026年02月16日
  • 無常商店街

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    酉島さんの今までの『ヌフレツン』や『るん』などの言語実験性から少しフェーズが上にいったような、吹っ切れた新境地の開拓という感じがする。

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    2025年12月17日
  • 宿借りの星

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    ネタバレ

    ある星に移民した人類は、異星生物と意思疎通も不可能のまま交戦状態に入り滅亡。それから200戦。(年なのかな)人類は異性生物体内の寄生生物に形を変えて生き残っていた。すごい設定だ。
    人類(の成れの果て)に寄生された宿主は精神が変容し、やがて彼らの社会も変えていってしまう。人類は昆虫に寄生するハリガネムシのようだ。
    造語の嵐で当初は困惑しますが、非常に濃厚な読書体験でした。

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    2025年08月23日
  • 宿借りの星

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    奇妙な世界。文字通りならおぞましい世界。
    だけれど、途中からとても魅力的で、なぜか居心地の良さすら感じる。
    とても(語弊があるけど)素敵な、ずっと旅していたい世界だ。
    まったく異質な生態や文化が、そこに住む者たちの視点で次々描かれる。我々…卑徒(ひと)に向けた説明はない。
    あれはなんだこれはなんだ。
    けれど読み進めると、我々卑徒にもなんとなくこんなものかな?がわかってくる。
    事細かに詳細を説明しなくても、その文化がわかってくる。
    最初は面食らう異世界だけれど、主人公たちとめぐるうちに「身についてくる」。
    そう、語座跨ぎって本来はタブーだよね…。
    そうして、異質な世界、異様な生態で生きる者たちのことも、知り合いか親戚、職場の苦手な人や友人のような気持ちになる。
    実に不思議。
    主人公、その相棒?、彼らのお目付け役の夫婦…彼らも異様で異常な生命体だが、どこまでも親しみをもって読める。
    あの3人組(4人?)は本当に好きだ。
    ラストは久々に泣きそうになった。
    うーん、この展開は弱いなぁ。

    以下、より卑徒な感想。
    「おぞましい世界観なのに、まったく後味が悪くなく、むしろ登場人物を中心に愛おしく、素敵な物語」。
    この話に近い印象なのは、アニメ『JUNKHEAD』。
    異様な地下世界で、人死も出るのだが、出てくる登場人物はクセがありながらも、割合普通な人が多く、時に優しさや、卑徒臭さも感じられて、愛おしくなる。それに近いかも。
    結局は世界観以上にそこの住人次第なんだろう。
    お昼のドロドロドラマより、人間関係がこじれるイベントのある青春小説より、こちらの世界のほうがストレス無しで読める。

    そして、日本に住む卑徒としては
    「漢字ってすげえ、日本語ってすげぇ」。
    これに尽きる。

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    2025年03月02日
  • 宿借りの星

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    ネタバレ

    そこに広がるのは、虚空。黒々と深淵たる、虚空。

    カニとサソリを足して2で割ったようないかつい姿のズァングク蘇倶・マガンダラと、アリが直立したような姿のラホイ蘇倶・マナーゾの、異世界弥次喜多珍道中。
    ・・・と思いきや、最後の最後にとんでもなくスケールの大きいハードSFの芯がぶっ刺さり、文字通り世界がひっくり返る、壮大無比な作品です。

    作品の舞台となる惑星・御惑惺様<みほしさま>には、かつて卑徒<ひと>を滅ぼしたといわれる甲殻類めいた生き物たちが、様々な蘇倶<ぞく>に分かれ、ある時は闘い、ある時は協力し、ある時は捕食し捕食されながらも、独自の社会を形成し、巨大な甲殻類の御侃彌様<おかんみさま>を核とした倶仁<くに>を築いています。
    この生き物たちが、もぅとんでもなく魅力的!兄貴肌のマガンダラ、おっちょこちょいに見えて意外と気が利く子分肌のマナーゾ、マガンダラを敵視しつつも親しみを感じているズンバルカ、泰然自若とした頑固肌の砲載様・・・姿かたちは人間から全くかけ離れているのに、マガンダラと一緒にこの世界を旅することで、いつのまにか彼ら彼女らに親しみを覚え、その生き様に慈しみを感じるようになっていきます。特に、ガゼイエラとラジュリンワの両姐さんの、小股の切れ上がった女っぷりの良さといったら(甲殻類ですけど)!心底惚れ惚れしますわ。
    登場人物たちのみならず、衣食住や土地の様子などの世界観を、酉島節全開の造語を駆使しながら分厚く緻密に織り上げてゆく様は、まさに酉島作品ならではの面白さです。やっぱり長編向きの作風なんだなー。

    そんな楽しくユーモラスな世界の中に一石を投ずる、卑徒<ひと>の姿をした「仲裁者」の登場。
    どうやら卑徒<ひと>は姿を変えて生き残っており、ある策略を長期に渡って秘密裏に進めていることが、物語の中盤で明らかにされます。
    そして最後に明かされる、驚愕の真実。

    御惑惺様は、もともとこの宇宙にあったのではなく、別の並行宇宙に存在していたこと。
    その「別の宇宙」は、この宇宙よりも年老いてエントロピーが増大し、「熱的死」を迎えつつあること。
    マガンダラたち各種蘇倶<ぞく>は、「別の宇宙」の諸惑星から御惑惺様の意思によって寄せ集められた者たちの末裔であること。
    御惑惺様が生き物たちを集めたのは、自らの表面(!)に存在するワームホールを通って若い並行宇宙に移動し、「熱的死」を避けるためであること。
    しかし、その結果、この宇宙全体の質量総量が増大してしまい、時空のバランスが崩れてしまったため、御惑惺様は卑徒<ひと>=地球人類によって破壊される運命にあること。
    破壊を免れるには、再びワームホールを通って元の宇宙に帰還するしかないこと。

    卑徒<ひと>=地球人類によって体内に卑徒虫を宿した者たちは、この宇宙に残ることが許され、御惑惺様を離れます。
    しかし、マガンダラは御惑惺様に留まり、それまで宇視<うみ>の底の穴だと認識していたワームホールを潜り抜け、元の宇宙に到達します。
    遠くない未来に熱的死を迎える宇宙は極限まで広がっており、目に見える範囲に恒星はほとんど瞬いていません。
    そんな漆黒の深淵を、永遠の虚空を、仰ぎ見るマガンダラ。共に元の宇宙にやってきた、今は亡きマナーゾの妻と子供たちを守り抜くことを心に決め、この物語は幕を閉じます。

    御惑惺様がマガンダラたちを載せて自らの表面にあるワームホールを潜り抜ける描写は、圧巻の一言です。古典落語「頭山」の世界ヽ( ´—`)ノこれぞSF、といえる驚愕の世界が広がります。
    しかし、この物語の本質は、ラストシーンでマガンダラが虚空を仰ぎ見て感じる壮絶なまでの寂寥感にあると、鴨は思いました。それもこれも、ここに至るまでの登場人物たちの楽しくて豊かなやり取り、いつの間にか引き込まれてしまう異世界の描写が徹底しているからこそだと思います。

    読者の「酉島伝法リテラシー」が試される作品ではありますが、前作長編「皆勤の徒」よりも遥かにエンターテインメント性が増して読みやすいです。ぜひチャレンジしてみてください!

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    2025年01月31日
  • 奏で手のヌフレツン

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    世界は球面で、その中を這い回る太陽と暮らすかなり過酷な世界の話。このファンタジー世界の真実を暴く的な話じゃなくてファンタジー世界の(読者から見たら変な)価値観の中でめちゃくちゃがんばる。そこがなんか身につまされたというか宇宙人から見たら自分もこうなんだろうなと思って共感できた。(でも真実を暴くパートも読みたかった!なんでジラァンゼが空の夢を見たんだ)
    めちゃくちゃがんばる中で仲間ができたり仕事がうまくいったり挫折したり家族ができたり世代交代したりの大河感も楽しめた。
    灌水役をやる前に親と喧嘩しちゃうジラァンゼとヌフレツン、君たち似たもの親子だよ……

    ラストで「地面掘るのが禁忌になってるのってそういうことか〜」と分かったのは良かった。
    欲を言えば終盤のヌフレツンパーティの掘り下げもっと欲しかった〜 陽採り手の奴らすごい良いキャラしてる。

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    2025年01月02日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    ネタバレ

    すごく読み応えがあった。理解するためにたくさんメモを取った。奥深く作り込まれた世界は一度読んだだけでは把握しきれない感があり、解説を読んで驚くことがいくつかあった。
    やはり最初の『皆勤の徒』に抜群に惹かれた。ここから始まる未知の世界にじわじわと馴染んでいくのが楽しい。想像力を働かせる読書の楽しみを最大限得られた。
    今現在の人間とはかけ離れた者たちが登場するが、行動原理が意外にも理解できるところがポイントで、仕事があり暮らしがありここにもひとつの社会があると気づく。それがなければ本当に放り出されたような気持ちになったかもしれない。
    たくさん登場する造語も、つかわれている漢字や読みでなんとなく意味が分かるようになっているところがすごい。
    設定やストーリーの面白さだけではなく、読ませる文章の巧みさがあると思う。デビュー作というのがまた驚きだ。

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    2024年06月18日
  • 奏で手のヌフレツン

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    24/05/10
    実写化かアニメ化か漫画化かしてもらい、映像の答え合わせをお願いしたい…!!
    世界のイメージを朧げに掴んでからは一気でした。零號琴を読んだときのことを思い出した。

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    2024年05月12日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    ネタバレ

    面白い。同音異義語(?)がワラワラ出てきて言葉遊びが楽しい。
    描写が妙に生物的でグロテスクなので、耐性が無い人には辛いかもしれない。

    表題作が一番訳がわからない(といっても世界観がとてつもなくユニークで引き込まれる)話で、徐々にこの世界の仕組みが分かっていく構造になっている。解説を読まないと完全な理解はできないだろうが。

    解説には同じような世界観として『地球の長い午後』や『新世界より』など私にはイマイチな印象だった書籍が出てくるが、それらと共通するのは「空想の生態系が出てくる」という点だけだと思う。方向性も描写の仕方も異なる。
    …と思ったら、解説を読み進めていくとちゃんとそう書いてあった(列挙された作品とは格が違うことも)。

    本書の内容は海外に出てもウケると思うが、言葉遊びの面白さは他国語に翻訳するときにとても悩まされそう。
    あまりカタカナ語を使わず、本来なら外来語で呼称するものを敢えて独自の漢語(= 表意文字)で記載することでイメージと共に異世界感が強烈に表現されている。SFで軌道エレベーターや脳インプラント、脳内のインターフェイスがワクワクする単語であるように、海外ではこの漢語的な語呂が魅力的に見えるかもしれないなと思う。あえて漢語を残してルビを振っても面白がられるかもしれないが、漢字の意味が分からないと面白さが伝わらないか。書籍への印刷や2バイト文字は画面への表示も大変で、労多くして・・かな。

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    2024年03月24日
  • 奏で手のヌフレツン

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    ネタバレ

    この人の作品はいつも知らない世界へと連れて行ってくれる。最初は世界に中々馴染めないけども笑。世界観に慣れたら割とスラスラ読める。

    「思考は言葉に縛られる」と言う通り、自分の知ってる言葉以上の世界を見る事や理解する事は出来ないから、こういう造語の物語って全く自分の埒外の世界を見られるという意味では希少な作家だし作品。圧巻の一言。

    理解力が乏しくて、ラストの「起」かどの時点の記述がちょっと解らない。ヌグミレがいなくなるの少し切ない。

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    2024年01月28日
  • 奏で手のヌフレツン

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    「奏で手のヌフレツン 」(酉島伝法)を読んだ。
あゝ読み終わってしまった。
    
壮大なる新しき世界誕生神話出来!
    
浮揚感と高揚感とゾワゾワ感。稀に心拍数の上昇。
これが世に言う『酉島伝法酔い』なのか!
(嘘です。私が勝手に命名しました。)
    
他に類を見ない世界観と目眩く造語の数々がたった一人の頭の中から湧き出してくるってのが信じられないわ。
    
『 ''でょでょでぃ、でょでょ——"
隕星はときおり、鳴き声とも呼吸ともつかない音を洩らす。』(本文より)

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    2024年01月14日
  • 奏で手のヌフレツン

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    喃鵺粘《なんやねん》。前々忌若乱《ぜんぜんいみがわからん》。出毛転載《でも天才》。始終こんな調子で濃厚な文体だが、ずっと物語に浸ってぐいぐいと読んでしまった。純文学なんだけど、純文学を超えている。前衛ってこういうのを言うんだと思う。

    こういうの書いてみたいんだよなぁ俺も。夢裡鴨痴内《むりかもしれない》。霧鸝堕浪《むりだろう》。一価薗討《いつかそのうち》。

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    2024年01月13日
  • 旅書簡集 ゆきあってしあさって

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    おもしろーい!実際にはない場所だけどあるような感じがちゃんと出てて、すごい!
    3人とも違うところにいて文通してるって、なんか夢見る女の子の夢叶えた感じするー!

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    2024年01月06日
  • 旅書簡集 ゆきあってしあさって

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    面白かった!各々の先生が旅した様子すべて面白かったのですが、やはり酉島伝法先生の手紙には毎回吹き出してしまいました。
    そして何より、カッカ・ピィ(仮)……!
    あのキャラクター(神?)はすごいです。こんな風にお互いの旅でからみ合い、驚きをもたらしてくれるとは。大好きです。

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    2023年05月08日
  • 旅書簡集 ゆきあってしあさって

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    ネタバレ

    ほんタメで紹介されていたので、読んでみた(もちろんあかりん帯のものを購入)。

    最初は「なんだこれ?」という感想だったが、五通目の手紙を読んでこの小説の面白さに気づいた。まさかあの蟹頭がこの物語の主要メンバーに入るとは……。でも、ある物があるところでは人気者になっていて、あるところでは忌むべき存在とされていて、さらにあるところでは言ってはいけない言葉として扱われているなんて、結構あることなのかもしれない。


    「旅をして地図上のまったく同じ地点に立っても、見える景色はまったくちがったもので、それぞれの眺めは厳密なところ、まったく同じ景色として共有することは不可能なんです。(…)ただ逆を言えば、私が見た景色は当然間違いではないし、だれに何も文句を言われることはない、とも考えられるんですよね。これは不安なことでもあり、また同時に心強いことでもあります。」(262〜263ページ)

    景色を見た時に「すごーい」「感動した」という感想が出がちだけど、その感情になる背景は一人一人違うんだな、と。だからこそ表面的な感想だけじゃなく、景色を通して自分の深いところに問いかけをして出てきた言葉に耳を傾けたい(自分探しの旅ってこういうこと?)。

    多分この小説を読んで思い描いた風景だって一人一人違うんだろうな。


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    2023年01月22日
  • 紙魚の手帖Vol.02

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    ネタバレ

    22/1/20 コラム
    22/4/12 沈黙のねうち
    言葉を失うってどういう気持ちなんだろう
    22/4/12 コラム
    22/10/13 羅馬ジェラート
    小市民シリーズを読み終え、やっと読めた
    小山内さんまたまた美味しく食べられず

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    2022年11月18日
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

    購入済み

    実は初BLAME!でした。

    有名な作品なのに、初BLAME!がこの本でした。飛浩隆先生目当てで買いました。
    予備知識なしで読み始めたのですが、とても面白かったです。一番最初の「はぐれ者のブルー」を読むと、世界観を大まかに理解できるので、その後の話もスムーズに入って来ました。そして、その後の話も新しい情報を提供してくれるので、どんどん世界が広がります。
    どの話もワクワクするような世界観で、BLAME!の世界に引き込んでくれます。原作の漫画も読みたくなってしまいました。

    #ドキドキハラハラ #ダーク

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    2022年09月29日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    文体に慣れる必要があるけれど、独特な世界観がやみつきに!表題作「皆勤の徒」が一番好きになった。学園モノテイストな話もあったが、読者に媚びず、これからも作者の想像力を爆発させていって欲しい。

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    2021年06月10日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    異形の未来世界を描く連作短編集。とにかく漢字の造語に圧倒される。見た目、発音、文字自身の持つ意味が混然となって新たに作り上げられた「言葉」として頭に入ってくらくらする。絵にしてしまえば(本には作者自身の手による挿絵があるが)ペクシンスキーやギーガー、弐瓶勉らの描く世界の延長線上にあるものなだろうと貧困なイマジネーションの限界の中で感じてしまうのだが、それをオリジナルの言語で語られることで非イマジナルというか超イマジナルというか、具体的ではあるけれど像を結ばない世界が頭の中で出来上がっていく。読んだというより体験したという方が近い感覚(昔に読んだ筒井の「虚航船団」を思い出した)
    頭の中で音読しないと文字が読めないので、造語の読みを覚えられず読むのに大変苦労したがその価値はあった。
    収録作の中では表題作である「皆勤の徒」が一番良い。解説などでは「蟹工船」と評されていたけど、自分の中では初期の「ダメおやじ」が頭に浮かんだ。この世界感でサラリーマンの悲哀を描くという発送が絶対に頭おかしい。文句のない大傑作。

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    2021年01月27日