酉島伝法のレビュー一覧

  • BLAME! THE ANTHOLOGY

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    劇場版が面白くてノベライズを探していたけれど、このアンソロジーもとても面白かった。
    設定資料集とか関連資料を探して読みたくなる気持ちが分かる気がする。
    原作を読みたい気持ちも高まった。
    181103

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    2018年11月03日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    おぞましい腐肉の世界の蟹工船から一転、臓物の臭いが鮮やかに香る青春学園モノが始まった時には驚きましたね。見様によってはジュブナイル・・・?
    初っ端からこんなん読むの無理ですやん・・・てなりますけど、遠未来の物語も一応日本語らしき言語で書かれていて良かったです。慣れれば結構読めます。

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    2018年03月25日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    ネタバレ

    異形の生物が続々と登場、有機物が畝り、ぞわぞわと増殖し…。奇怪なイメージの奔流に翻弄されるだけだった表題作。
    連作を読み進めるうちに、人類文明は衰退して異形の進化をしているらしいとか、人類の記憶がデータ化されているらしいとか少しずつ分かってくるけど、解説を読まないと全部は理解できないな。
    人類社会を模している、でもグロテスクにズレている異形の生物たちの生態が面白く、背景設定がわからなくても結構楽しめます。

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    2018年01月04日
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    どの作品も内容が濃くて読み応えがあった。中でもallo,toi,toi は傑作で何度も読み返してしまった。

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    2017年10月05日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    ネタバレ

    筒井風ダジャレ落語かと読み始めたら、噂どおりハードSFの設定がチラリと目をかすめた瞬間から怒涛の迷宮が浮かびあがる。吾妻ひでお描く異星のぬるぬるぐちぐちょ生物が、カフカ的な生真面目な不条理世界を徘徊する様に驚く。(非)日常のルーチン描写かとみせかけて、世界のひみつを覗き見させるポリティカルスリラーっぽい展開もすごい。それにしても、あとがき解説のおかげでやっとわかった描写がいくつもw 噂どおりの傑作だった。

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    2016年02月15日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    とてもとても面白かったのだけれど、自分の想像力の浅さでは3割くらいしか理解できなかった。しかし面白かった。なんだこれ。でろっでろでずるっずるでぐっちゃぐちゃのスプラッタっぽい謎生物たちの跋扈する圧倒的な世界観。確かに円城さんが帯でいう“人類にはまだ早い系作家”だった。
    収録4編中では「洞の街」が一番好み。最後の「百々似隊商」はナウシカの蟲使いをイメージしていた。

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    2016年01月08日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    サイバーパンクの直系でかつ極北。異質過ぎてどんな世界か脳内にうまく立ち上げられなかったけど手探りで面白かった。言葉や単語のずらし感がとても楽しい。

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    2015年12月07日
  • 皆勤の徒【創元SF文庫版】

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    ネタバレ

    果てしなき、あまりに果てしなき、切なさの旅路。

    第34回日本SF大賞受賞の本作、いろんなところで数々のレビューがなされていますので、今さら鴨ごときが紹介するまでもないでしょう。
    円城塔氏の文庫版帯の紹介文「人類にはまだ早い系」がものすごくしっくりくる、認識のパラダイム・シフトを前提として構築された圧倒的な世界観。「冥刺(めいし)」だの「遮断胞人(しゃだんほうじん)」だのといった言葉遣いがただのジョークじゃないの?という論評も少なからずありますが、そうしたユーモラスな言葉遣いが表現する世界の骨組みを朧げながらも読み取ると、全身に鳥肌が立つ空前絶後の言語SFでもあります。

    この余りの異形ぶりに

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    2015年09月07日
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    冲方丁と小川一水が良かった。いわゆるエクストラボレーションとしても優れている。あと、谷甲州と眉村卓。特に眉村卓は、未だ誰もたどり着いていない領域まで行ってるのでは?

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    2011年10月30日
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    今年はSFを読もうと思う。年齢が変わり、この歳では何を目標にしようかと考えていた矢先、ふと思いついた。



    僕はSFのことをあまりにも知らない。ただゲーム好きな私が店頭に置かれていたメタルギア4の小説を読み、その著者であった伊藤計劃の虐殺器官というブームに乗っかる形でSFに興味が沸いただけである。


    SFは非常に器の広いジャンルである。同じSFでも時間がテーマになったり宇宙がテーマになったりすると性格がまるで違うものになる。共通しているのは、「今おこっていない空想の世界に対して現実をどれだけ近づけるか」ということである。



    時にそれはロマンになる。絶対叶わないけど、それでも一度は夢見た

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    2011年08月21日
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    編者も述べているようにど真中のSFてんこ盛り。「ゼロ年代の臨界点」「メデューサ複合体」がおすすめ(^-^)v

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    2011年08月13日
  • 奏で手のヌフレツン

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    5つの太陽の恩恵で暮らす8つの聚楽がある球地(たまつち)に住む人々をリナニツェ、ジラァンゼ、ヌフレツン、ヌグミレの4代の数奇な運命を通して描く大河。異世界でも友情あり親子愛ありのドラマにハラハラドキドキ。太陽、月、星が地表を動き、太陽の動きを音楽で制御する世界、楽器の名前が千詠轤、焙音璃など面白い。喇炳筒らへいとう だけ判らなかったが他はイメージできた。
    第一部ジラァンゼ編が面白すぎて、第二部ヌフレツン編はちょっと尻すぼみ感があったので星4つ。

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    2025年05月14日
  • 金星の蟲

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    ネタバレ

    どの短編も想像力を掻き立てられる興味深い世界が広がっていたが、特に好みなのは表題作だった。寄生虫を治療せず、街にも異様な事態が起き始めているのに、それを瞬時に受け入れていくところが恐ろしく、面白い点でもあった。話が進んでいくと次第に知らない言葉が増えてきて、波のように押し寄せる変化がたまらない。何かが広まっていくのはあっという間で、それに慣れるのもあっという間なのだ。
    どの作品も肉体に対する考え方が一貫していて面白かった。この先いつか人間が最初の肉体を捨てて乗換えたり、使い捨ての体や人格があったり、自由に意識を移動したり、記憶を外部保管したりする時がくるのだろうかと考えると楽しかった。変化を受

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    2024年12月07日
  • 宿借りの星

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    甲と殻と肉と糞と異様言語とSFと。
    ポストヒューマンSFでまさか甲殻類とは。
    「皆勤の徒」はまだ人型だったのでイメージしやすかったが(ほんとか?)、本作の突き抜け具合にはついていけな……くはないギリギリのところだったので、読み終えられたが、決して埋め込まれたネタや筋をわかったとはいえない。
    が、それこそが読書の快楽で、快楽たっぷりで全部乗せで、こんなにサービス精神にあふれた作家、なかなかいない。
    日本語が読めて、よかったー。(織田裕二式裏声で)

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    2024年12月03日
  • 奏で手のヌフレツン

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    最初のうちは造語だらけで圧倒されるが慣れてくるとはまる。
    人らしきものたちは集落ごとに一つの太陽を持っており、月や星は太陽を追って勝手に動き回る獣のような存在。
    「裁定者」の神話を信じている者達の住むエリアだけ裁定力(重力みたいなもの?)が働くという設定が面白い。
    主人公たちの肌や髪の色はほぼ描写されてないけど皆同じなんだろうか。

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    2024年06月21日
  • 金星の蟲

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     短篇集。一篇を除き、挿画も著者によって描かれている。造語が多用されており、いったいどういう意味なのか最初のうちは考えながら読んでいたが、ひとつひとつの造語の意味を考えるよりも、さっと読み飛ばしていったほうが作品全体のイメージが浮き上がってくる作風の方なんだな、と気がついた。全体として観るという意味では、絵画的な作風なのかも。『ウルトラマン』や『BLAME!』とのコラボ作品も収録されているが、どちらも私の知識がまるでないため、単独の作品として鑑賞。表題作が一番読みやすく、心地よい気持ち悪さに満ちている。

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    2023年12月29日
  • るん(笑)

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    ネタバレ

    ここは化学よりもスピリチュアルが信頼されている世界…血液型占い似た血液型カースト、やまいだれは不吉だから病院は丙院と呼ばれる、身を清めるために風呂の入れ替えをしない世界は受け入れられるか

    受け入れられません!

    自分が理系よりの学問を専攻しているせいかこんな世界は嫌だ、どんな世界?の大喜利の回答をめちゃくちゃ詳細に書かれたような本だった
    スピリチュアルを信じるのは個人の自由なので個人的には好きな範囲で信じれば良いと思うが、それが世界単位で信じられてしまうと狂っちゃうかも、怖い
    しかし、この世界は優しくて信じれば、縁を結べば救われ次の世界に旅ができる最強ポジティブ世界は、現実に近しい話だと思っ

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    2023年11月18日
  • るん(笑)

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    ネタバレ

    異様言語異様生物異様世界観SFの「皆勤の徒」は既読。
    (一刻も早く文庫化してほしい「宿借りの星」は未読。)
    「群像」2015年4月号で「三十八度通り」は既読。

    その当時はあまりピンとこなかった。
    コロナ禍を経て単行本化された本作は話題になり、(「宿借りの星」に先駆けて)文庫化したので、再読含め読んでみた、
    ら、凄かった……。

    おそらく冒頭の「三十八度通り」は、最も突出したシチュエーションゆえ、グロテスク性が際立っている。
    これだけ読んでも、戸惑うだけに、なってもやむなし>当時の自分。
    が、コロナで社会の胡乱さや政府の適当さ(重視すべきは科学的根拠より支持率)や分断が際立ってから、「千羽びら

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    2023年10月23日
  • るん(笑)

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    タイトルの るん(笑) が何を示しているのかがわかった時は複雑な気持ちになった。

    世界観と文章が独特で読みづらさは多少ある。

    設定がわかった上で読み直すのがいいかもしれない。

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    2023年10月07日
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    冲方 丁「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」
    小川一水「アリスマ王の愛した魔物」
    上田早夕里「完全なる脳髄」
    津原泰水「五色の舟」
    白井弓子「成人式」
    月村了衛「機龍警察 火宅」
    瀬名秀明「光の栞」
    円城 塔「エデン逆行」
    伴名 練「ゼロ年代の臨界点」
    谷 甲州「メデューサ複合体」
    山本 弘「アリスへの決別」
    長谷敏司「allo, toi, toi」
    眉村 卓「じきに、こけるよ」
    酉島伝法「皆勤の徒」(第2回創元SF短編賞受賞作)

    伴名 練「ゼロ年代の臨界点」が面白かった。「皆勤の徒」はもう読み切れる年齢ではなくなった。

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    2023年06月16日