無常商店街

無常商店街

小説・文芸
1,799円 (税込)

8pt

姉から猫の世話を頼まれ、 見知らぬ町に滞在することになった翻訳家の宮原。ある日、 近づかないように忠告されていた商店街にうっかり足を踏み入れてしまう。常に景色が変容し、 重なりあった異界が垣間見える商店街の深淵から、アリアドネの伊藤と名乗る人物に救出されるも、姉が異界の町の御神体にされたという事実を知らされる。事態を打開するには、 来たる 「掌紋祭」 の 「踊り合い」 で異界に近づく必要があるという。宮原は祭りに参加するべく、 町のダンス教室で猛特訓を積むことに。言葉とイメージの奇術師・酉島伝法が贈る往(ゆ)きて踊りし物語!/【目次】無常商店街/蓋互山、葢互山/野辺浜の送り火/巻末特別対談 カシワイ×酉島伝法

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無常商店街 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ作者。最初は「なんだ、これは。どうすればいいんだ」と戸惑うばかりでしたが、途中からだんだん慣れてしまってこの世界に取り込まれていく感覚がありました。
    使われる漢字も言葉も独特で「これって辞書で調べれば出てくる単語なのか?造語なのか?」と戸惑っていたが、だんだん気にならなくなり。

    怪しい世界にズルズルと取り込まれたい人におすすめです。
    続編が欲しいですが、宮原氏が人間に戻れなくなっても困るしなぁ。

    0
    2026年02月26日

    Posted by ブクログ

    酉島さんの今までの『ヌフレツン』や『るん』などの言語実験性から少しフェーズが上にいったような、吹っ切れた新境地の開拓という感じがする。

    0
    2025年12月17日

    Posted by ブクログ

    日常からズルズルと逸脱していく先に広がる異界。最初の「無常商店街」でなんじゃこりゃ…と思いながら「蓋互山、蓋互山」であーなるほどと世界観が飲み込め、「野辺浜の送り火」では最初は普通なのでいつくるかいつくるかと身構えてこの言葉は普通だよね?といぶかりながら単語を吟味しついにキター!ってゾクゾク感が味わえた。独特な言葉が面白い。一番好きな場面はやっぱり最初の踊り合いかな。一四二三一四二三安穏ビバージョ、一五六四一五六四息災ヌミラート、次々繰り出される決まり技!業罪ゴンフォート、超弦マスゾーヌ…
    淡々としてあまり感情を表に出さないように見える宮原さんは実はとても家族思いで情に厚いところも好き。
    以前『奏で手のヌフレツン』は難しくて途中で脱落したけど、今なら読めるかも!?

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    2026年07月22日

    Posted by ブクログ

    何がどうというわけではなく筋があるわけでもないが、古ぼけた商店街のすぐ隣にある異界をふらふらと散策しているような気分が味わえる。ユニークな言語感覚とグル-ヴ感というか。がある。
    海産物の焼けたちょっと磯臭い香りが漂うひなびた漁村、締め切りに追われて書いたはずの原稿が「ここにテキストが入りますここにテキストが入ります」に置き換わっていたとか、なぜか葬儀に参列することになっててでも慶事用の白いネクタイをしている自分がいて外そうにも外せなくてどんどん首が締まってくるとか、棺に入れられて火葬されかかるとか、自分にもあるあるの悪夢がなんともおかしくて、忙しい日常から現実逃避ができる。

    P33 脳というのは大した機関でしてね、とんでもなく複雑で支離滅裂な世界を一つの姿に見せかけてくれているんです。

    0
    2026年04月18日

    Posted by ブクログ

    西島さんの作品は初めて
    表題の『無常商店街』は独特の文体に慣れず読み進むのが大変だったけど作品の傾向がなんとなくわかってくると面白くなってくる
    多々田ダンス教室で踊りを習いたい……

    0
    2026年02月17日

    Posted by ブクログ

    こうの類の、奇想天外が好きみたいで面白かった。
    何故かSFを書く人は、理数系の人が多くて  フレミングの法則でついていけない。あ~磁石のÙの字の、コアかースクリュー出来るなとか・・
    宮沢賢治が「春と修羅」の冒頭で人間は、電磁波の様な物的なこと言ってなかったですか? 霊魂と実体があるならば、二又に分かれてもあり得るかと
     最後お姉さんは生きているの?・・・・・









    ^

    0
    2025年12月23日

    Posted by ブクログ

    姉を探して無常商店街に迷い込んだ私はアリアドネの伊藤さんに助けられ、神輿に封じられてしまった姉を救うため踊りあいに参加することになった。
    要約を見て意味ワカランと思ったけど読んでみたら本当にそういう話であったでござる。
    言語感覚とイメージが特色。音読すると多分楽しい。

    0
    2026年06月14日

    Posted by ブクログ

    酉島伝法氏の小説を初めて読んだ。こういうのもSFというのかな? 日本的な何かと空想的な世界観を混ぜ合わせた感じ。著者の作った造語がたくさん出てくるので、それも現実とはちょっとずれた世界観というか空気感を作っているが、造語だけにイメージが全くわかない。それは味なのかもしれないが、せっかくの商店街や町並にという舞台が思い描けず、本の字をそういうものかなと思いながら追っていくだけのページもあった。それさえなんとかなれば、こういった奇妙な世界はとても好きなので、楽しく読めた。あと、柳井は最初やべー奴だと思ったら、だんだん頼もしくなって宮原弟氏と良いコンビになっていたのが良かった。でも、イメージできないのでAIで無常商店街や蓋互山、野辺浜がどんなものか画像化できないかなー。印象に残った言葉「なぶら天秤」

    0
    2026年02月11日

    Posted by ブクログ

    酉島伝法の本がまたもや創元日本SF叢書から出た。皆勤、宿借りに続く3冊目となる。「金星の蟲」を読み終わった時に、もう酉島伝法の本は読みません!と宣言したものの、創元日本SF叢書から出るならば少しは改心したのかなと思ったが・・・全然改心していなかった、はぁ~~。とは言うものの、少し違和感がある。酉島伝法ってSFマガジンの最後に毎月毎月キモチワルいイラストを描く。だから新作の装画もキモチワルいと予想したが、この本の表紙は親しみやすい装画だった。作品の扉絵も同じ。作者は漫画家でイラストレーターの「カシワイ」さんだった。これで、この本へのハードルが一気に下がった。俄然読む気になったが、作品の内容は従来と同じだった・・・カシワイじゃなくてカナシイ。

    さて、作品だが、いつも通り序盤は至って普通。だけど、いつ造語が来るのかと待ち構えていたら、来ました「ビー語」。英語(エー語)に対応する造語なのだが、一旦現れると堰を切ったように造語が押し寄せてきて、一気に読書速度が1/10以下に低下する。でもこれは既に織り込み済み。造語の意味を理解することをやめる、感覚的理解に切り替えて読み飛ばす。つっかかっていたら前に進めない。このスキルにより読書速度をアップできたが、余りの多さに心が折れそうだ、脳が確実に麻痺していくのが判る。

    ジャンルとしては異世界もの。最近、アニメで流行っている異世界ではなく、強いて言えば宮澤伊織の「裏世界ピクニック」シリーズに近い。知らない間に(最近では行き方が判ってきた)異世界に入り込み、トラブルを解決して元の世界に戻る。そう考えると、本作品は正統派異世界SFとカテゴライズできる。

    1作目の「無常商店街」をキッチリと時間をかけて読み込み、そのパターンをきちんと理解することで、2作目、3作目の作品の読書速度は著しく速くなり、理解度も高まる。特に中編の書き下ろし3作目「野辺浜の送り火」はエンディングに向けての大きな盛り上がり・高揚感を気持ち良く感じ取ることが出来た。

    最後に、編集者を交えた酉島伝法とカシワイさんとの対談集がおまけで付いていた。造語の作り方が披露されていた。また、本作品を作るにあたってきちんと取材をしているとのこと。写真のイメージが作品の幅を広げる役割を担っている様だ。

    これで、無常商店街シリーズの接し方を完全にマスターしたので、次作で長編が来ても大丈夫。でも、これで完結するかもしれないし、舞台を少し変えてまた会えるかもしれない。いずれにせよ、受け入れ態勢はもう万全なので、あとはワクワクしながら待つだけ。

    0
    2026年01月27日

    Posted by ブクログ

    5年、いやもっと振りに本を読もうと借りたうちの一冊。

    見慣れない単語が飛び交い、脳が疲れたのか全然読み進めなかった。

    返却前日に1話目を読み切り、最終日に休み休みながらではあるが徐々に要領を得、三話目はスンナリ楽しく読めた。薄々分かってたとはいえ二話で明かされなかった柳井のことも判ってスッキリ。

    最後の対談での効率重視さがちな現代において、無駄や手間が大事という話に激しく共感。
    それもあってイミフワードの解読をちゃんとすれば良かったと反省させられた。

    0
    2026年01月18日

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