冬目景のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
美術予備校に通う「もも」と彼女をとりまく友人たち・家族たちの話。
恋愛ごとに疎いももの初恋(?)に始まり、予備校生活の中で少しずつ親しくなる松本くんとの恋を中心に据えている。
けど、自称芸術家の父、絵画教室を営む母や、その抑圧に反抗して違う道に進んだ兄姉とのエピソードのほうが胸に残っているかも。
家族みんなそれぞれ適度な距離を保ってそれぞれを思いやっている関係がいいなあと思う。
ちょっとおせっかいなくらいの友人たちとの関係もいい。いつも眠くてぼんやりで遅刻魔で恋にうといもも、周りの人たちはほっとけない気分になるんだろうなあ。
かわいいお話でした。冬目さん初期の漫画しか読んだことなかったのでこんなほのぼのしたお話も描けるのねー、ってちょっと驚いた。 -
Posted by ブクログ
建物が持つ記憶が見える
建築科の大学1年生、土神 東也(にわ・とうや)。
東也と幼なじみの女子大生、
円海 卯(みつうみ・あきら)。
祖父の家で見つけた
古い写真にソックリな
土神と同じ能力を持つ謎の少女
深沢 真百合(まゆり)。
土神の妹で
園芸部の菜南(ななみ)。
家が持つ記憶に共鳴し
出されることのなかった手紙や
戦時中隠さねばならなかった青い目の人形を探し出したり、
解体される運命の建物に
最後に海を見せてあげたり、
かつて住んでいた人たちの
果たされなかった想いを
成仏させる手助けをする
土神と真百合。
いやはや、
この設定一本に
激しく心惹かれましたよ。
(陰のある美少女が次第に心開いていく展開もツボ)
建築をテーマにした漫画って
スゴく新鮮やったし、
昭和初期の生糸仲買商が住んでいた
和洋折衷の建物、
ステンドグラスが扉に散りばめられた
古びた洋館、
昭和初期から
時代の荒波を乗り越えてきた
外国人アパート、
庭にはバラ園と
ヴィクトリアン様式の英国家具が並ぶ
昭和20年代に建てられた重厚な洋館など
毎回趣のある建物が見られるのも
マニアには楽しいかも(笑)
古い建物が身近にある社会は豊かだというセリフがあるけど
ホンマその通りだと思う。
どんなモノであっても、
重ねた時間の分だけ深みや味わいや
美しさを増していく不思議。
古い建物を見ると
なぜかドキドキする。
時の変遷に耐えうる
芯の強さと、
それとは裏腹な滅びゆく美学を
どこかに感じて、
今はいない人の声に耳をすましてみたり。
物は物。
そこには魂はないのかもしれない。
けれど亡き人の思い出は
やはり物と共に在るのは
間違いのない事実なんですよね。
建築科の学生たちの恋と成長を描きながら
古きモノの声を埋もらせることなく伝えてくれる
ロマン溢れる傑作です。
現在2巻まで発売中〜(笑)