水無田気流のレビュー一覧
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ネタバレ若新雄順さん・水無田気流さん・小川仁志さんが各専門分野を交えて自分の体験談を交え文章にしています。
若新さんは『なぜぼくは、他の誰かでは無いのだろう?』ずっと疑問に思っていたそうです。
そんな周囲との葛藤・関心・違和感に気にしてしまう性格だった。
大学に進学して、僕は、自分が今いる環境、今知ってるものの範囲だけを『社会』だと考えていたから、これまで窮屈だったのかもしれない事を知る。
大学院を卒業後、鯖江市役所JK課を立ち上げる。
前年の『NEET株式会社』を発足する。
水無田さんはが、最初に違和感を覚えたのは子どもの頃の体験からでした。
『男の子って何のためにいるんだろう?』というジェンダーに対する疑問です。
もう一つは社会という集団についての疑問です。
二つの違和感を原点として、詩人になり、社会学者になった!
小川さんは、大学へ入学した時に、天安門事件は起きました。
イベントサークルの活動、バンドの練習、合コンをめいいっぱい謳歌していました。
授業にほとんど出ていなかったのにもかかわらず、さぜか無事に卒業したばかりか、伊藤忠商事という一流企業に就職できてしまいました。
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前情報なしに手に取ったため、思っていたよりきちんと研究色の強い本で面食らった。が、興味深いトピックが多かった。
"「子どもを持つ」、「育てる」、「過ごす」をすべて同じ人に一致させようとする力学が働く限り、誰もが子どもを産む状況は想像しがたいが、このような厳しい環境のもとで、あえて子どもを持つ選択をした親に大切に育まれた人びとが次世代の社会を作るなら、近未来社会の価値意識には意外なほど急速な地殻変動が起きる可能性はあると思う。"
日本では男女での家事育児にかける時間の差が5倍以上ある、というデータは、自分が子育てしていても実感するところ…
自分の子どもは男女両方いるが、どちらも家事はできるようになってほしいし、理系文系偏りなく学んでほしい。自分がエンジニアをしているから余計思っているのはかもしれないが、周りで子育てをしている人でそう思う人はそれなりにいる印象。
そういう人がさらに増えれば、ジェンダーでの役割分担も、自分たちの子供が成人する頃あたりまでに急速にかわるのかもしれないとも感じた。
あと、イギリスみたいにホームパーティーしないといけないような風潮は自分に向いてなさすぎるとも感じてしまった…
どの国も子育て環境に関しては一長一短って感じかなとも思った。 -
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家族で食事を共にできない日本。 社会学者の品田知美氏ら4名の共著による家族論。
日本とイギリスとの家庭に関する意識調査、比較が面白い。
(韓国および)日本の男性は有償労働の時間が諸外国の中では突出して多く、家事労働の時間が極端に少ない。日本の家庭は父親不在が普通で、母と子で「家族」となっている現状がある。母が無償労働(≒家事)の多くを担っており、負担に感じている部分が多い。ただしガーデニングやペットの世話など、日本では趣味と考えられているものがイギリスでは家事(無償労働)と捉えられるなど、家事の時間を多く取れることが生活にゆとりをもたせることにも繋がっている可能性がある。
イギリスの家庭では他の家族を家に招いてホームパーティーを行うことが多い、そのためか、リビングの風景には子供の私物は殆ど見られない。一方で、日本ではリビングに子供の私物が当たり前のように置かれている。これは国民性の違いもあると思われるが、日本では休日は家族が共に過ごすための時間を取るのが精一杯で、他の家族を招いたりする余裕がないという要因も大きい様に思われる。
公私は日本では闘争となり伝統的に公が私より優先(すなわち男>女)される。一方でイギリスは公私分割社会。 -
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ネタバレタイトルの問いの答えが知りたくて読む。
主に女性活躍推進について日経新聞に掲載された記事の総集編。
女性活躍推進って2012年の話なの!?
しかも2020年になっても全く改善していないうえ、日本でこの基準達成は無理だと、目標が下方修正されたという…。
マジですか。。。。知らなかった。。。
まぁうちの会社の女性役員比率も1%だしね…。
筆者は女性活躍推進関連政策を「日本女性超人化計画」と読んだそうです。
「成長戦略としての女性の活躍推進」
①労働力人口の増加
②優秀な人材の確保
③新たな財・サービスの創造
「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%に」
→この基準は1990年からずっと言っているが、30年たっても改善していない
(日本の男女平等ランキングは年々下がり続けて、2020年 120/120ワースト国)
筆者の言う活躍推進の政策にはいくつもの落とし穴があるという。
◆問題1 女性を指導的役割に、というわりに…
①待機児童問題が解消していない
②賃金格差も是正していない
③男性側の意識改革は何も議論されていない
男性側にとって面倒に感じる改革には手を付けておらず、環境が改善していない。
↓
結局周りのサポートを受けられる人や、親の地位が高いお嬢様、結婚出産をせずに死に物狂いで立ち向かった鉄の女性だけが指導者に立てる
↓
対多数の一般女性の環境は改善しないので、
ワーキングマザーの指導的女性が増えるわけない
(血のにじむような思いをしてまで上に立ちたいと思わないし、立てる見込み希望もない)
平和と平等の祭典であるオリンピックで、森元首相が女性蔑視発言で日本の恥を海外に晒したうえ、男女平等格差ワーストを達成したわけだが、
海外メディアにめちゃくちゃ批判されて、やっと外務省以外の政府の人間が、あ、あれ一般社会では言っちゃアカン発言なんだと気づいたんだろう…。
グローバルな大企業はいち早く抗議文を出したけど、焦っただろうな。足元しか見ておらず、国内すら見えていないようなのに、みんな投票するんだよねぇ。
◆問題2 高度成長期が忘れられなくて…
バブルを経験している役員世代は、今の仕組みを変える気概も体力もない
「合理性」とは、ある一定の一時代的な条件の下での最適解で、条件が変わればおのずと時代遅れになり、たちどころに非合理・非効率になる(p44)
→IT化とグローバル化は進み、超高齢化・少子化で不景気、地球温暖化による資源枯渇・自然災害は増えてるのに、まだ40年前のやり方を踏襲しようとしているからひずみが生まれる。
あと10年程度で、現役世代に高度成長の恩恵を受けた人はいなくなる。そうなるとおそらく一気に変わるのだろうなぁ。政治も経済も。
定年が遅くなるにつれて、やり方についていけなくなる高齢者の雇用問題も増えるだろうし、定年後が第二の人生ではなく、仕事とプライベートを両立し続けて常に収入口を複数持つ働き方がスタンダードになりつつある。
◆問題3 イクメンの実態 言うほど行動伴わず
6歳未満の子持ち家庭の夫の家事育児参加率
2011年:父 1時間7分 母 7時間41分
2016年:父 1時間23分 母 7時間34分
※※調査方法変更「男性の家事・育児参画状況実態調査」を追加確認
2018年:父 3時間33分 母 8時間34分
2021年:父 3時間34分 母 8時間54分
別調査で勤務時間は1時間ほど平均で短くなっており、残業は減っているし、コロナで在宅率が増えたはずなのに、男性の家事育児参加に伴う負担が女性のみ明らかに増えている。また、男性の育休取得が義務化されたけど、最低限の連続5日間しか取らない人がほとんどだった。
実際に男性1か月育休を取得した人がいるが、現場別メンバーの残業が増えたという。
一人抜けて崩壊するほどゆとりが一切ないプロジェクトをマネジメントをしなければならないなら、リーダーも取得するのを渋るよねそりゃ。
筆者は、「妻が忙しい時、体調が悪い時にクリーンヒットを飛ばせるかが肝心である」という。
俺はよくやっている方だという主観的なコメントは意味がなく、妻が一週間不在でも対応できるかどうかが基準となる。また、第一子の時の家事育児の協力度合いと第二子の出生率が正比例しているという。
つまり男性の家事育児参加は少子化にも直結しているということである。
調査報告を読んで少し救われるのは、家事だけだが20代の場合格差が割と低めであるということ。
(20代は3:2、30代以上は2:1の比率)
残業規制で長時間労働の抑制があり、共働きが当たり前の感覚で、サービスや家電を使うことに抵抗がないからだと思う。
でもそれでもそれっぽっちしか変わってないのかぁ…。 -
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2022. 06
日経のコラムを読んでなかったのだけど
各コラムの後に5〜7年前の日付を見て
何も変わってない、とか
こんなことがあったあ、とか
この数年を改めて振り返りながら
色んな感情になった
「女性活躍掲げれど音速の人生設計まるでF1」など
ワードチョイスや例えが面白くて楽しく読んだ
P4 この国で異物は、目には見えないが強固な同化圧力により、日々排除されていく。おそらく排除されていることすら気づかれずに。
P27 第二次安倍政権発足の2012年の段階で、日本のジェンダーギャップ指数は135カ国中101位であったが、2020年の日本の順位は153カ国中121位となっている。つまり日本は、ジェンダー平等にについて「頑張ってはいるが、国際社会ではどんどん取り残されている」結果となっている。
P99 「他者への不寛容」は、そこに正義があると信じられれば歯止めが効かなくなる。
P259 ジェンダーのみならず、マイノリティの問題は「問題視すらされないこと」の方に多く潜んでいる。 -
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面白かった。
自分にはない考えもあり、なるほどと思った。
今、はたから見て成功していると思われるような人たちの失敗とみられる体験談や過去の悩みというのはその人に対して親しみを持つためによりよいスパイスになるなあと心理学的に感じた。
当の本人たちからしたら、あくまで実体験を語っているだけでそんなつもりは更々ないのだろうが。
ハイリスクハイリターンで何かを得るには何かを失い、挑戦する必要があるのだなあ。
JK課地元でもやってみたい、哲学カフェ行ってみたい。
p32そこそこ満たされた人は、「ここからは、決まった答えやゴールはない」という出発点に立つ必要があるのです。
p33「正しい、あるべき状態」を設定するのをやめて、絶えず変化や広がりを求め、どんどん実験してみることや、新しい発見をえようと「試行錯誤そのもの」を楽しむことだと思うのです。
p64たくさんの言葉を知り、大量に捨てることで表現する言葉には重みが生まれる。
p92日本という国は、「今のままでいいや」という傾向が強い国。
これは本当にリンゴなのかと疑う視点をもつ。
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「企業におけるダイバーシティーとは、達成すべき目標ではなく、多くの人たちのより良い協業を可能にする『土台』である」という筆者の言葉が印象的なこの本には、日本のダイバーシティー&インクルージョン活動の現状、活動に対する日本人の反応、日本でなぜこの活動が進まないのか、について書かれています。
男性中心の職場編成が持続する理由についての著者の考察が印象的でした。
・日本では、育児や家事の手間数が多く、完璧さ丁寧さ美しさが求められすぎている
・そしてその育児や家事の大半は、言うまでもなく女性が担っているし、委託先(夫または親権者、託児所、行政サービス)が充実していない
・国政は女性の就労を推進しているが、上記理由から、女性が分身の術を使えない限りまともな就労は難しい、だからパートや有期契約社員としてしか働けない
・有期で変則的な働き方の女性は企業のメインプロジェクトにアサインしにくく、結果として男性中心の職場編成が持続する
・一方でメディアは、育児も家事もしながら進学したり起業した一部のレアポケモンみたいな女性の成功体験を取り上げて報道することで、働きたいすべての女性にスーパーキャリアウーマン化を求めてしまい、結果として多数の女性の気力を奪ってしまう
ダイバーシティー活動が進まない理由を語る上で筆者は、キング牧師の「善意の人々による浅い理解は、悪意ある人々からの絶対的な誤解よりも腹立たしいものだ。生ぬるい受け入れは、はっきりした拒絶よりもはるかに当惑させる」という発言を引用した上で、日本人の多くはダイバーシティー活動についての理解が浅く、権力者ほど本音ではダイバーシティーを敬遠し、ダイバーシティー活動を許容するフリをして言葉による深い議論を避けてきたため、マイノリティーの言葉は議論前に圧殺されてしまい活動が進まない、と述べています。
この本には、こういったダイバーシティー活動について日本が抱える問題や筆者が感じる不満が述べられていますが、一方で、じゃあどうすれば良くなるの?という解決策の提案はあまり多くありません。
これは著書の批判では決してなく、むしろこれだけ日本のダイバーシティー活動について深く理解され考察されている筆者でも、解決策が思いつかないほど深刻な状況にあるのではないか、と思わされてしまいまいした。
僕も家族を持つひとりの人間として、本当にいろいろと考えさせられる本でした。 -
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本書は三部構成となっており、第一部では男性の、第二部では女性の、現代に生きることの難しさが、様々な統計数字を以て論じられる。ひとつひとつは皆既に周知の事実ばかりであるが、こう羅列されると、この国で幸せになるということは、本当に不可能ではないかと思わざるを得ない。
そして第三部、これらの問題に対する筆者の対策案が論じられる。これも斬新なものは皆無だが、非常に説得力があり、効果が期待できるものばかりだ。勿論そこには人々の考え方を変えないといけない要素があり、困難は伴うに違いないが、今この道を踏み出さないと、この国の幸せは遠い。というか、永遠に手の届かないものに成り果ててしまうだろう。良書。 -
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第三次安倍内閣が発足した。
女性が輝ける社会というものを掲げているこの政権がどのような対策を取っていくのか。
今までの実績を見る限り、旧式かつステレオタイプな人物ばかりで固めているような気もするが、是非とも、実現してほしいものだ。
さて、私自身シングルマザーの家庭で育っている。
中高大と全て私立で進学できたのはひとえに母のおかげだ。
もちろん自分でも貸与、給付の奨学金がもらえる努力はしたが、三人の学齢期の子どもを抱え、仕事も家事もこなしていた母は私の誇りである。
だが、「かわいそうな家」「かわいそうな子」という見方をされることがあり、不愉快な思いをしたこともある。
「かわいそうな子」に対して、自己満足でしかない同情をされた後、母への批判になるからだ。
そして最後は自己責任論。
ふざけるなと声を荒らげたい。
あなたの言う、「普通の」家族とはなんですか?
「かわいそう」ならなぜ手助けをしないのですか?
本書では6つのケースからシングルマザーの問題を提起する。
社会の母子世帯に対する眼差しであったり、DV問題、養育費等の問題、また、諸外国と比べた際の日本の政策や母子世帯事情など、興味深い内容である。
日本の母子世帯に対する理解、支援が進まない現状の背景にある日本の文化規範に対する資料が日本の硬直化を示しており、母子世帯に対する問題を考える上で重要な資料となっている。
超少子化、超高齢化の時代が進んでいる。
経済政策はもちろん大事だ。
しかし、弱者を切り捨てながら向かう先には何があるのか。
自己責任論ではもはや立ち行かないことに我々は目を瞑りすぎではないか。
子供の相対貧困率は上昇を続けている。
貧困の再生産、これが続けば、いずれこの国は破綻する。
破綻はすぐそこまで迫っているのだ。
本書ではシングルマザーに的を絞って論じているが、シングルファザーに関しての研究はまだ発展途上である。
著者はそれも含めて研究していくことを決意しているようだ。
もはや「標準家庭」などない。
何が必要で、何を解決しなければならないのか。
今、我々は大きな転換点に立っている。 -
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日本男性は「関係貧困」。家庭には居場所がなく、仕事を引退したら友だちもない。妻に先立たれると、あまり長生きできない。孤独死も自殺も男性のほうが深刻。
日本女性は「時間貧困」。母の愛情は「時間」をどれだけ費やしたかで計測される。共働きでもダンナは家事を手伝わない。そもそも結婚して子どもも産んで仕事も……となると、若いうちから安穏とはしていられないうえ、その3つをこなせるのはもはや「超人」レベル。
豊富な事例をもとにこの現実をあぶり出すが、著者の視線が学者のものというより、当事者として対象に寄り添っている気配があって、この手の本にあってはめずらしくイラッとこない。
これまで当たり前だった働き方や、ライフスタイル、ケアのあり方について、手遅れになる前に考えなければいけないと素直に思わされる。