ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
シングルマザーの貧困問題は、日本の社会問題の集積点である。それは、就労・家族・社会保障制度の3分野にまたがる問題を凝縮したものといえる。その貧困の「実像」とはいったいどのようなものだろうか。6人への聞き取り調査を交え、シングルマザーの「現実」と家族政策や文化規範との齟齬やその背景に光をあて、日本の社会制度、雇用慣行、家庭生活それぞれの抱えている問題をあぶりだす。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
自分にとっても社会にとってもシングルマザーの存在は大きく支援をしていくのは子供の生活を支えることも含めて大切である。ルポと筆者の考えが現代社会を表しており、母子世帯に対する政府や社会の冷遇を無くし、一人でも救われる母親が増えるように自分もNPOでさらに励んでいこうと思った。
日本のシングルマザーの現状を数人の事例をもとにまとめられている。 身近にも何人かいるけれども、あらたに知ったことがいくつかあった。 ・"経済的貧困"だけでなく"時間的貧困"もある ・日本の主流労働者の働き方は「ジョブとメンバーシップの一体型」 →仕事をする...続きを読むことよりも会社村の一員であることのほうが重要とされる 冷静に事実と説明が記載された文章で、とても読みやすかった。
今日の社会であらゆる面で自由競争が標榜される一方実質的に女性が一人で子供を産み育てる自由は乏しい。それはこの国の女性が本当の意味では「生む自由」を手にしてはいない証左ではないか。 ・「子供のいる世帯」の多数派は両親と18歳未満の未婚の子供から成る「標準世帯」である。家族政策もこの家族像を中心に作られ...続きを読むてきた。近年はこの常識は崩れつつあり、一人親が着実に増加傾向である。 ・2011年調べで日本の母子世帯は推計123万8千世帯、父子家庭は約22万3千世帯と推計されている。子供のいる世帯数は約1180世帯。子供のいる世帯のうち約12%はひとり親。8世帯に1世帯が一人親。 ・保育の利用希望者はおおむね昼間7時間以上の継続就労があり、近隣に肉親がいないなどの細かい審査基準をクリアしなければ入所の優先順位は上がらない。ましたや非正規で、夜勤の仕事をする必要がある仕事は例え認可保育入所できても条件面で折り合いはつかない。最後に本書の最後に「どのような世帯類型でも家族環境に育っても子供はその能力を生かして幸福な大人になる権利を持っている。現状への一人親への冷遇は子供たちの権利を奪うことに他ならない。」とまとめられた一文。感動した。社会は離婚した女を差別しているように見えて結果的に子供たちを苦しめ、結果、差別を生む社会それじたいの質を自らで下げていこうとしているように思う。
第三次安倍内閣が発足した。 女性が輝ける社会というものを掲げているこの政権がどのような対策を取っていくのか。 今までの実績を見る限り、旧式かつステレオタイプな人物ばかりで固めているような気もするが、是非とも、実現してほしいものだ。 さて、私自身シングルマザーの家庭で育っている。 中高大と全て私立で...続きを読む進学できたのはひとえに母のおかげだ。 もちろん自分でも貸与、給付の奨学金がもらえる努力はしたが、三人の学齢期の子どもを抱え、仕事も家事もこなしていた母は私の誇りである。 だが、「かわいそうな家」「かわいそうな子」という見方をされることがあり、不愉快な思いをしたこともある。 「かわいそうな子」に対して、自己満足でしかない同情をされた後、母への批判になるからだ。 そして最後は自己責任論。 ふざけるなと声を荒らげたい。 あなたの言う、「普通の」家族とはなんですか? 「かわいそう」ならなぜ手助けをしないのですか? 本書では6つのケースからシングルマザーの問題を提起する。 社会の母子世帯に対する眼差しであったり、DV問題、養育費等の問題、また、諸外国と比べた際の日本の政策や母子世帯事情など、興味深い内容である。 日本の母子世帯に対する理解、支援が進まない現状の背景にある日本の文化規範に対する資料が日本の硬直化を示しており、母子世帯に対する問題を考える上で重要な資料となっている。 超少子化、超高齢化の時代が進んでいる。 経済政策はもちろん大事だ。 しかし、弱者を切り捨てながら向かう先には何があるのか。 自己責任論ではもはや立ち行かないことに我々は目を瞑りすぎではないか。 子供の相対貧困率は上昇を続けている。 貧困の再生産、これが続けば、いずれこの国は破綻する。 破綻はすぐそこまで迫っているのだ。 本書ではシングルマザーに的を絞って論じているが、シングルファザーに関しての研究はまだ発展途上である。 著者はそれも含めて研究していくことを決意しているようだ。 もはや「標準家庭」などない。 何が必要で、何を解決しなければならないのか。 今、我々は大きな転換点に立っている。
体験とデータ、そしてデータ解説とコンパクトにまとまっていて好感。「おわりに」を読んでびっくり。この本の担当編集者が、拙著を担当してくれた小松現さんだったからだ。
シングルマザーの置かれている困難な状況がよくわかった。 働かなくちゃいけないけど、雇う側には敬遠され、別れた夫からは養育費ももらえず……。 私は女性も男性と同じように正社員で働くことが大切だと思っている。「子どもがかわいそうじゃないか」という声も相変わらず多いけど、少なくとも離婚によって子どもを「か...続きを読むわいそうな」状況にするよりよいのではないだろうか? そもそも、すべてを夫に寄り掛かるということが、リスク高すぎだと思った。
スウェーデン54.7%、フランス52.6%と、婚外子出生が非常に高い国が世界にある一方、日本は非婚率、離婚率が上昇しても、婚外子出生率は2.1%と超低水準。 決して婚外子出産を推奨するわけでないが、多様な生き方を社会が認めサポートする社会保障や雇用政策は色んな方法が可能であることを、諸外国の例からも...続きを読む教えてもらった。 「標準家族」制度ありきの施策だけでなく、制度からはみ出すシングルマザーの実状に合わせた支援が前進することを願います。
この本、いいなぁ。新書やけど、データの量も豊富で。なかなか重い気分にさせられるけど、すごく大切なことを書いている本。貧困、シングルマザー、少子化、などの問題に目を向けさせてくれる本。 家族っていうものへの認識が、いまの社会の現状に追いついていない、というのがとても印象的。世間のひとたちの想像力が、こ...続きを読むういうひとたちのほうへすこし向くだけでも、現状はよくなるんじゃないかと思わされる。
シングルマザーはほんとにしんどかろうと思う。パカッと使える支援って、本当に必要だと経験的にも思う。手助けできるといいんだけどね。
感想として、 恋愛は非日常、結婚は日常というものを痛烈に感じた。パートナー選びの際は好きの感情は一旦抜きにして冷静に見極める必要がある。 また結婚出産を機に正社員を手放し経済的自立を失うと身動きが取れないため、子育ての際は親にサポートしてもらったりベビーシッターなど積極的に活用して自ら正社員を手離さ...続きを読むない。 【まとめ】 シングルマザーの貧困率は5割であるが、それは 一旦結婚出産を機に正社員を辞めると正社員として復帰しにくいため。(企業側が未就学児を抱える人材を雇うのはハイリスク) そして子供に充分な教育を与えることができず、 子供が就労の際に不利になる。 ちなみに女性が離婚する理由は旦那が生活費を渡さない、暴力を振るう、精神的に虐待する、子供の教育に悪いなど。おまけに旦那は義理親と疎遠であったり、友人がいないなどネットワークがないと 周囲のサポートも受けられない。 そして慰謝料、養育費を貰わない理由として『旦那の給料では期待できないから』 またウィークカップル、パワーカップルのように 同類婚が増えることで世帯の格差が広がる。 優秀な人のパートナーになるには自分もそれなりになる必要がある。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
シングルマザーの貧困
新刊情報をお知らせします。
水無田気流
フォロー機能について
「光文社新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
「居場所」のない男、「時間」がない女
黒山もこもこ、抜けたら荒野~デフレ世代の憂鬱と希望~
現代用語の基礎知識 2024
多様な社会はなぜ難しいか 日本の「ダイバーシティ進化論」
離れていても家族
母と娘はなぜこじれるのか
試し読み
「水無田気流」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲シングルマザーの貧困 ページトップヘ