水無田気流のレビュー一覧
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他の本と併読をおすすめ 「母と娘はなぜこじれるのか」
「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか
(NHKブックス)」を読んでからこちらを読むことをおすすめします。
著者の斎藤さんが、母娘問題にゆかりのある方と対談していきます。
角田さんの小説は同じ日に読み終わったばかり、
萩尾望都さんの「イグアナの娘」はマンガもドラマも見、
信田さよ子さんの「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」も
読んでいたので対談の背景を知った上ですっと読んでいきましたが、
今、実際困っている人は、「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)」、
「母が重くてたまらない―墓守 -
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母と娘の間には
母と娘の間にある問題がクローズアップされてきている。
母は娘を支配しようとし、娘はそれに応えるために必死になる....
その問題を5人の女性と対談形式で齋藤環が論じる。
一番興味深かったのが水無田気流氏との対談。
現代の育児の負担というものが女性に過剰に負担を強いているという論調であるがこの点は非常によくわかる。
保育園が見つからない、見つかっても子供が病気になれば休まなければならない、夫は帰って来ない、孤独感を募らせていく......
これは現代の母親には感じるものがあるのではないだろうか。
ある程度の社会基盤がある人ならば公的サービスを受けられる(それがあることを知ること -
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うーむ。
なるほど……。と言おうかなんと言おうか。
女性が生む性だからなのか、産む性で有ることを社会的に期待されているからなのか、母、祖母、とさかのぼり、もしかしたらミトコンドリア・イブにまでたどり着く呪詛を感じる。すげーわ。
社会や人情、世間の常識に照らし合わせて間違っているとしても、本人が辛いならば「辛い」って言うのは当たり前なんですよ、と言うことを切々と語っているなぁと。
そして何より、逆もありき、と言うのが新しかった。端から見てどんなに辛そうでも、本人が大丈夫ならばそれでいいい。
本人にとっては、本人が感じていることが真実なのだし、それを大切にしてほしいと思いました。 -
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自分は筆者である水無田さんのファンであり、彼女のことをもっと知りたいと思い
エッセーのつもりで読んだ。
語り口が軽快で、各所の表現もおもしろく、一気に読める。
内容は社会学チックだが、体系立ったものではない。
バブルを膨張期に子供時代を送り、崩壊を就職直前に経験した筆者の世代。
価値観や社会のシステムの転換に翻弄された世代を
主に自身の親世代と比較しながらメタ的な視点で捉えている。
ご自身もあとがきでおっしゃっているように、私憤がこもっている面もある
(もちろん、何か対して直接的に文句を言っているわけではない)が、
ゆえにリアルにその世代の経験を感じられる。
今日は経済・社会の変動が大 -
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マイミクさんの紹介で読んでみた。軽妙な筆致でどしどし読み進められた、楽しくも意外と内容の深い良書。
「黒山もこもこ、抜けたら荒野−デフレ世代の憂鬱と希望」は、読み終われば秀逸なタイトルだと思ったけど、本屋で見かけて手に取るタイトルかな?と心配したり。著者と同世代なので、8割方「そうそう!」と共感して読めました。以前誰かの文章で読みましたが70年生まれ前後は「オールナイトフジに代表される女子大生ブームと、その後に来た女子高生ブーム(ルーズソックスを履いたり、、)のはざま世代」という、時代の波に乗れていない世代なんだとか。
私個人としては、第三章「世代観闘争」が興味深かった。世代間のギャップに -
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夫婦の問題やLGBTQ、障害、戦争…考えていくなかの手がかりとして多様性というものがあるが、勉強していくと壁を感じる。そのなかで、多様性と言うのは簡単だが、どうやったら、乗り越えられるのか、を知るためにこの本を手に取った。
内容はデータをもとに、男女格差を中心に社会現象と結びつけ、「世の中は多様性といいつつ、多様ではない」を明らかにしていく形式。
個人的には、著者の意見も聞きたかったが、"理解し合えることを「祈る」""社会が変わることを「願ってやまない」"といった形の話が多く、じゃあどうすれば社会をいい方向に変えていけるのかまで言及していない点で、目 -
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感想として、
恋愛は非日常、結婚は日常というものを痛烈に感じた。パートナー選びの際は好きの感情は一旦抜きにして冷静に見極める必要がある。
また結婚出産を機に正社員を手放し経済的自立を失うと身動きが取れないため、子育ての際は親にサポートしてもらったりベビーシッターなど積極的に活用して自ら正社員を手離さない。
【まとめ】
シングルマザーの貧困率は5割であるが、それは
一旦結婚出産を機に正社員を辞めると正社員として復帰しにくいため。(企業側が未就学児を抱える人材を雇うのはハイリスク)
そして子供に充分な教育を与えることができず、
子供が就労の際に不利になる。
ちなみに女性が離婚する理由は旦那が -
Posted by ブクログ
女性の就業率は上がっても、政治経済の要職に就く女性はいまだ数少なく、ジェンダーギャップ指数が先進国で最下位の日本。この国の「かわらなさ」の正体とは?近年話題をよんだトピックをとりあげつつ、ダイバーシティが根付かない日本社会の、問題の深淵に迫る。
帯が良くて手に取りましたが、結局、前半は日本の現状がいかに進んでいないか実感するだけで終わってしまって、もう少し深い議論が欲しかった気もする。ただ後半は、なぜ日本の女性がここまで社会進出が難しく、少子化も進んでしまうのかということがリアルな共働き夫婦の言葉として表れていて、ほんとそうだよなあと共感しまくりでした。私も前は結婚して子育てしたいなって気持ち