カズオ・イシグロのレビュー一覧

  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    ネタバレ

    最初は翻訳感が強い文章で、背景もイマイチ読めないまま外れかな、なんて感じで始まるものの、途中でだんだん引っかかるものが出てきて、その違和感がだんだん形になっていく中で一気に読んでしまった。
    ある種ディストピア的でミステリ的で、最後も別に明確に終わりがあるわけではない、という点で個人的には消化不良感がある。

    最終的には提供者として死んでいく。その中で幻かもしれないが人生の素晴らしさ、それは主に創作とこの小説の中ではされてると思うけど、それを味わえたことをよしとしているのか、いや残酷だというところなのか、そこの判断はある種委ねてるのかなとは思う。

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    2025年11月29日
  • 日の名残り

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    後半一気に面白くなるタイプの本。ナチドイツ周辺の歴史的な知識があればもっと面白く読めたかもしれない。信念を突き詰めるのもひとつの素敵な生き方だと思うが、スティーブンスは色々なものを引き換えに差し出しすぎたのだろうと思う。人間臭くてよかった。ストーリー展開の派手な物語ではないので、時々眠くなるけれど、日の名残り、というタイトルがしっくりくる穏やかでノスタルジックな小説だと感じた

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    2025年11月24日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    この作品の肝である残酷な事実を除いて読むことが出来たとして、幼馴染の3人とその思い出の場所に馳せる思いは、まんまと語り部のキャシーを肯定するかもしれないけど、その設定を受け入れればルースやトミーと肩を組みたくなる。

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    2025年11月20日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    他のレビューで見たような、最後の語りから想像できる部分が、私にはよく分からず、残念だった。もう一回読んだら分かるかな。
    マリコはどうなったの?と分からないことばかりで、放り出されたような気持ちになった。
    これもこの小説の良さなのかな…
    ただ、戦後長崎の価値観が変化していく様や、その中で逞しく生きていく女性たちの生活感あふれる情景など目の前で広がっていくようだった。
    そして当時の生や死の近さも、とても辛い描写もあったが、その分生々しさがとてもよく伝わった。

    もう一度読んでみたい。

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    2025年11月16日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    映画化されていた為、読んでみた。わかりやすい会話ですーっと読めてしまうが、何をいいたいのかがわからずに最後もあっけなく終わってしまった。解説を読んでぼんやりと感じていた事が明確になった。強烈なインパクトがある話ではないが、なんとなく記憶に残っていく気がする。

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    2025年11月08日
  • クララとお日さま

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    子どもの友達として開発された人工知能を持ったロボットであるクララの一生を描いたSF小説。

    身体が弱いジョジ―の家族に迎えられ、ジョジ―の幸せを願って行動するクララ。
    相手の気持ちをおもんばかり、感情すらもつクララが純粋な心を持った人間のように思える。

    対して、処置した人としない人、人間とロボット、第2世代と第3世代…と何かにつけて比較し態度を変える人間たち。

    人間を人間たらしめるものは何か。
    知能が高いロボットは、人間に使われるべき存在なのか。
    考えさせられた1冊だった。

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    2025年11月02日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    映画を見て、すごくよかったので原作も手に取った。
    むずかし〜〜〜もうちょっと考えないと咀嚼しきれない!
    もう一回読もうかな!

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    2025年10月28日
  • 日の名残り

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    かなり前に読んだものの再読。

    前半部分はわりと覚えていたのに、ミスケントンと再会する場面を全く覚えてなかった…。
    でもそのお陰で新鮮に楽しく読めました。

    当時も思ったけれど、私みたいに歴史的背景や知識がなくても、主人公の執事としての日常や矜持、過去の日常についての独白が続くのに、退屈せずにどんどん読める。

    スティーブンスは執事としては忠誠心があって優秀かもしれないけど、遊びがなくて、人に対して不器用で鈍感で空気が読めないところがイラッとしつつ段々と可愛らしく思えてくる。

    個人的には言葉遣い一つで登場人物の印象も変わると思っているので、作家さんが書いた言語で読みたいのだけれど、こちらの訳

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    2025年10月21日
  • 忘れられた巨人

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    ネタバレ

    かなり読み終わるまで辛かった。難解。
    老夫婦が息子のの住む村に行く間のファンタジー?
    記憶が消されたり、夫婦が離れ離れになったり、とてもついていけなかった。
    老夫婦はその後どうなるのか?
    私の読解力のなさで、なんかモヤモヤ霧に包まれたように終わった。

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    2025年10月12日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    広瀬すずさん主演の映画を観た後、わからない感があったので原作を読みました。とてもスッキリです。カズオ・イシグロさんの作品の深さを知りました。

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    2025年10月11日
  • 日の名残り

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    序盤から中盤にかけて退屈だなあと思いながら読んだ。執事たるものこうあるべきとか御主人のこととかそういうことばかりで。ところが中盤以降、徐々に小さくゆらゆらと燃え上がる何かが起こってくる。ちょっと先が気になってきたという状況がやってくる。最後にその燃え上がる何かが弾けるのかと思いきや、そのままゆらゆらして消えていった。そんなお話でした。あと読んでいて感じたのは、スティーブンスに対して「ええ、それはなあ…」という場面が多かった。もちろんこれは自分が現代の日本で生きているという状況で、かつ執事文化にもイギリス文化にも馴染みがないものにとってはなかなか書かれているもの全体を深く味わうことが難しかった。

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    2025年10月10日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    人間であるということはどういうことか。
    誰かの犠牲のうえに成り立っている何かを見ないふりをする社会をあなたはどう感じるのか。
    を問う作品であると同時に、残酷な未来を受け入れていても、それでもなお誰かを愛し、傷つけ合い、想う人間の姿を描くことで、人間の美しさ、儚さ、愚かさについて考えることをさせる作品だった。

    問いに対する答えが用意されている作品ではなく、また登場人物が抱えているだろう諦観以外の感情を激しく書くようなこともされていないため、読後の余韻やざわつきが凄まじく残った。

    (なお、原作で読んだほうがいい作品かと)

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    2025年10月13日
  • 充たされざる者

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    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)疾走してる感じ、フロストパクリぽい。でも読ませる。

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]事件が頼み事になってるフロストだな。

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    2025年10月08日
  • 日の名残り

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    お堅いお仕事小説
    脱線に次ぐ脱線がとても長い…ただ物語をつくりこむ執筆の凄さ、そして前作同様 静かな物語だったのを感じた

    今作もイシグロ氏による回想、文学用語の信頼できない語り手 と呼ばれてる物語だった
    わたしを離さないで から入った方が多いと思われる、今作物語はこちらも少し悲劇的に描かれてて、雇主だった者の過ち、女中の思いを気づけなかったなどが最後に想いにふけながら終わってく。しかし見知らぬ男との夕刻の話、つまりダーリントン卿との時間は素晴らしいものではあったのだと、イギリスの執事とはこれほどの仕事で素晴らしくあったのだとと思わせるような内容だった

    誰にでも一生懸命のとき、じっくり考慮し

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    2025年10月07日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    ネタバレ

    映画→原作を経ても理解が難しい作品だった。カズオイシグロ作品は深く話の真理を追い求めると更に分からなくなるので、抽象的に読むのが1番読みやすいのかなと思う笑 でも読んだ人の分だけ解釈があるのは面白いなとも思う。私は悦子は景子のことを後悔するあまり、「自害させない為にどうすれば良かったか」を佐知子と万里子との思い出に重ねて、話していたのだと思った。その中には自戒も込めて、ありもしないような話も入れていたのだと思う笑 これを踏まえてまた映画が観たくなった。

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    2025年10月06日
  • 日の名残り

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    自分の領分において他人との境界含め自分の関与すべき物事を徹底的に分別して、努力次第で自分の掌中に収まる目の前の物事をコツコツと行い、穏やかな生活を維持していくスティーブンス。
    自分の範囲を限定するのではなく手を伸ばす意欲を持てば政治においても人間関係においても多くに触れられて自分で舵を切れるという見方もあるかもしれないが、自身の環境はコントロール不能な側面が多いため、知識の補填や強い意志でどうにかなるものではない(3日目夜ハリーの語る品格への疑念)。スティーブンスはあまりに頑固で枠内に収めることに気を取られすぎているので、関与すべき、関与できる範囲を自ら狭めているような気もするが。
    ああすれば

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    2025年10月05日
  • クララとお日さま

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    初作家さん。読むタイミングが良くなかったのか、ちょっと単調で、特に中段は読むのに苦労しました。徐々にジョジー家族の事情が分かっきて、AIのクララの健気さや一生懸命さが、後半になるにつれ哀しくなる。

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    2025年10月04日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    伏線回収!すっきり爽快!本ではありません。
    自分的に気になってた箇所が明確にはならないのでモヤモヤ感が残りました。
    あとがきを読んで、なるほどなぁと思う事が多々。ニキの言葉にはハッとさせられて思わずブックマークしてしまう文章も。そして会話がとても独特。会話の中で何度も繰り返される言葉が印象的だが、会話でその人の表情、心情まで読者に想像させてしまうところがすごいところ。

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    2025年09月27日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    終始女性の一人称で進む物語。土の中でじっとし続け、最後の一章で飛び立つような展開でした。
    境遇がわからないまま、大きくなっても子どものままのような主人公達。荒れた感情に悲しさや怖さ、色々重ねたら丸になったような独特な感覚を覚える本でした。ひどい話なのになんだか爽やかさも感じるのは、淡々としているからでしょうか。

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    2026年01月24日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    小説を読む限りは、佐知子は実在した人物で、過去の悦子にとってはその価値観に腹の底からは承服しかねる異質の存在だったように解釈していたが、映画ではそれは実は悦子そのものであり、そういう人物がいたかのように二キに嘘をついていたと最後にネタバレをして終わるように脚色されていた。原作に対してあまりにも分かりやすく説明し過ぎであり、火曜サスペンス劇場のような単なるエンタメサスペンス映像になってしまっており、舞台のセットや俳優陣は豪華であるものの、映画としてみると☆1。

    記憶を無意識に変えずしては思い起こすこともはばかられるような過去を抱えながら、強く生き抜いてきた当時の人々の人生が思い起こさせられる。

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    2025年09月24日