カズオ・イシグロのレビュー一覧

  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    本当に本当に私のような大ガキには読みずらい文章だった。言葉も、句読点の使い方も本当に難しかった。最後30ページくらいから引き込まれたけど、読むのに3ヶ月ほどかかった、、。
    伏線は後半で回収される。
    衝撃的で切ない気持ちになる瞬間も多かったけど、もっともっと理解を深めたい。
    タイトルの考察も、もっとしたいな
    この世界線ありうるなあ、すごく思った。
    人間って本当に自分たちの都合のために、正当化して文化を作ってばかりな気がするので。
    いつかこんな未来もあるのかなあ、、

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    2026年07月24日
  • 夜想曲集

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    日の名残りの作者の短編集、ということで読んでみました。
    プロットやストーリーなど面白いのですが、短編のせいか、日の名残りで感じたような登場人物への親しみや近しい手触りが薄く、もうひとつ入り込めない感じでした。

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    2026年07月18日
  • 日の名残り

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    英国式の愛国ポルノ。
    老執事があの頃は良かったなぁをする。
    回想されるエピソードが特に面白いわけでもない。
    懐古大好きな老人が読むなら良いが若者が読んでもつまらんよ。

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    2026年07月03日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    やっと読めた。
    遠くからその情景を見ているような、ゾクっとする感じも、えっと驚かされるような言動やその心も、ただそこに存在したかもしれないけど、読み終わったら佐和子や悦子に思いを馳せるよりも、物語りまるっとざらりとした感触が残る。登場人物の心に入り込みすぎない描写によるものだろうか。

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    2026年06月24日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    面白かった。主人公の仕事一筋という精神に感銘を受けた。やはり、そのような人間は、ある意味女性的な繊細な感情というのを排除することが得意なのかもしれない。主人公の父親が、黙々と階段の上り下りの練習をするシーンが感動した。心と体が一致しない老いの残酷さを悲壮感たっぷりに演出されていて、それでも死ぬまで仕事を全うするという、果てしない一流の召使いとしての意地のようなものも感じた。主人公の父親の生き様そのものを表していて涙が出た。「かつての主人は、自分の意思で選択をして間違われた、それに対して自分は選択すらしていない」というのは印象に残るフレーズだった。主人に対する深い尊敬と謙遜をここまで客観的に捉え

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    2026年06月16日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    感慨文学ほぼ初めて挑戦しました。
    向いていないかも、、。
    登場人物たちの感情がなんとなく掴みづらかった。

    物語の雰囲気はとても好き。人物たちには入り込めなかったけど物語の風景とかは想像しやすかった。
    いつもは人物に感情移入をして小説を楽しむけど、今回は物語に入って登場人物達を傍観してる感じで、違った楽しみ方ができました。

    キャシーとトミーが一緒にテープを探すシーン大好き。
    淡くてキラキラでふわふわの映像が脳に流れてきた。

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    2026年06月11日
  • クララとお日さま

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    翻訳が硬めでなかなか読み読みづらくはあったものの、それでも最後まで読みきれたのは、内容が勝っていたからだと思います。
    人工知能を持ったロボットが織り出す物語ですが、人間とロボットの間にある感覚の違いを見事に表しています。
    ロボットだからお役御免でいいのかと思ってしまいました。
    ふと自分も壊れた機械を何も考えず燃えないゴミで出してるなと思い、その感覚に近いのかなとも思いました。

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    2026年06月08日
  • わたしを離さないで Never Let Me Go

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    前にドラマでありましたね。衝撃を受け全話みたのですが原作と出会えたので一読。
    こんな話だったな…と思いながら独特の怖さと隣り合わせ。
    こういう事はもちろん許されてはならないが、形は違えどどこかで行われてかも。と妙に現実味も感じ取れ…
    誰か幸せになれなんだろうか?

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    2026年06月03日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    父親の臨終に立ち会わず、道を過つ元主人ダーリントン卿を止めず、ハウスキーパー(家政婦長)だったミス・ケントンの想いに一切気付かず……。

    常に「品格」を意識して「偉大な執事」たらんと長年努めてきたスティーヴンス。そうして得たのは冷淡、無関心、傲慢、空虚——傍から見ればおよそ人間的な温もりを感じられない立ち居振る舞いと半生だった。終盤にようやく少し認識できた彼のこれから先や如何に。

    己の領分に留まり、そこで全うする。——程よければまっとうだが、過ぎれば世界に対して無自覚・無関心・無批判で空っぽになる恐ろしさ。世界情勢はおろか目の前のミス・ケントンの気持ちにすら暗すぎるスティーヴンスが、彼の上品

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    2026年06月02日
  • 日の名残り

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    真面目な執事の生涯を綴った物語。執事としてのプライドと、仕事第一が故に見過ごした男女の機微。
    豊かな情景描写と細やかな心の動きの表現が淡々とした日常を鮮やかに思い浮かばせる。

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    2026年05月14日
  • 日の名残り

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    イギリスの歴史本を借りたのでせっかくならイギリス文学を、と一緒に借りた本。

    「この人、執事としての矜持にこだわり過ぎて生きにくそうだなぁ」と思いながら読み進めていたが、最後はとても哀愁を感じる終わり方だった。

    当時のイギリスの貴族文化がどんなものだったのかわかっておらず、教養のなさが浮き彫りになるような感想しか浮かばなかった。
    解説でこの作品の読み方を学んだ。

    この作品から味わえることの半分も味わえてない気がしている。

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    2026年05月06日
  • クララとお日さま

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    静謐
    映画化良さそうじゃねと思った、、
    明言せずに設定を雰囲気とか背景で匂わせてくる本だった

    『でも、カパルディさんは探す場所を間違ったのだと思います。特別な何かはあります。ただ、それはジョジーの中ではなく、ジョジーを愛する人々の中にありました。』

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    2026年04月29日
  • 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー

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    ノーベル文学賞受賞記念講演を文庫化したもの。
    イシグロ作品、2020年くらいまでに日本語で出版されたものについては全て読んでいるので、作品に関するちょっとした解説のようなものもご本人の口から聴くことができてとてもありがたかった。私なりの作品に対する解釈が大きく外れていないことも嬉しかった。
    イシグロ作品はどれも、語り手である主人公が根本的な部分で嘘をついていて、それ分かるとき深淵が顔を出す…という内容なのだけれども、どうしてこのスタイルで小説を描こうと考えたか、ヒントを得た別の作品(音楽や映画など)についても紹介しながら解説されていてとても面白かった。
    彼の中での『日本』という国についても言及

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    2026年04月05日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    長崎を旅した時のさまざまな情景が心に浮かび、もしかしたら本当にこういうことがあったのかもしれないな、なんて思ってしまった。

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    2026年03月28日
  • クララとお日さま

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    ネタバレ

    最初の方は読みやすくすらすら読めましたが、途中気が滅入ってしまいました。
    特に、リックとヘレン、その昔の恋人とのやり取りは、この物語の中でも特に醜悪なやり取りだったと思います。
    クララが純真で愛情深く謙虚なAFであるからこそ、そのやり取りがより醜く見えてしまい、そこから読み進めるのが億劫になってしまいました。
    また、その反面、クララのお日さまに対するあまりにも真っすぐな感情には、「そんなことで病気が治るわけがないのに……」という苛立ちのようなものを覚えてしまいました。
    なので、最後にジョジーの病気が治ったことにはとても驚きました。ご都合主義的というか、ファンタジーなシーンだと思いましたが、その

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    2026年03月24日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    ネタバレ

    主人公の悦子は記憶の中の佐知子に自分の罪を投影していたのだろうか。それとも佐知子は本当にあんな女だったのだろうか。とにかく佐知子は愚かで嫌な母親のように描かれている。娘の万里子は完全に被害者だ。女の子の唯一の心の支えの子猫を殺してしまうシーンは本当に心が痛んだ。子供のことをよくわかっていて、誰よりも考えているようなことを言うが、結局なにも見えていない。少なくともそのように読者の目には映る。しかしそれは佐知子が本当にそういう人間だったのか、それとも悦子が佐知子を通して自分を責めていたのか、わからないままだ。
    なぜ悦子は二郎と離婚し、イギリスへ渡ったのか。なぜ景子は自殺してしまったのか。そのあたり

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    2026年03月12日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

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    ネタバレ

    淡々と物語は進むが、先がきになる話だった。
    戦後に海外へ行く女性がどんなことを感じ
    どんなことを考えたのか。

    読み終わった時、なんだかよくわからなかったというのが感想だ。
    2組の親子が交錯し、重なる。
    なぜ二郎と別れイギリスへ来たのか。

    私にはちょっと難しかったかな。

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    2026年03月05日
  • 夜想曲集

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    大きなドラマが待ち受けているわけではないが
    あとがきを読むと、カズオイシグロはチェーホフに大きく影響を受けているようなので
    なるほどと思う

    5篇目のチェリストにて
    まだ足を踏み入れたこともない庭園が遠くに見えました。
    という節がとても羨ましく思えた

    わたしもミス・マコーマックのような人からそのようなレッスンを受けてみたい
    まだ足を踏み入れたこともない庭園、そんな世界を私も自分の音で見てみたい


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    2026年02月26日
  • 充たされざる者

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    あ、こういう話か…いや、こういう話か…を繰り返し、主人公がカフェに出向く頃にはもうどんな話でもなくなっていて、熱が出る直前に見るやけに長いリアルな夢程度のロジックでゆるゆると話がつながっていく。目覚めてもう疲れてるみたいな読後感。

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    2026年02月24日
  • わたしたちが孤児だったころ

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    『私たちが孤児だったころ』は、探偵小説の形式をまといながら、実際には“記憶”と“喪失”をめぐる静かな内面劇として立ち上がる作品だ。
    物語を読み進めるほど、主人公クリストファー・バンクスが追い求めているのは事件の真相ではなく、幼いころに失われた世界そのものなのだと気づく。

    記憶の“ずれ”が生む静かな痛み

    クリストファーは名探偵として語られるが、彼の回想はどこか曖昧で、幼少期の上海は理想化され、現実と記憶の境界はにじんでいる。
    この“にじみ”が物語の核心であり、読者は彼の語りをそのまま信じることができない。

    家族の影が、沈黙の中で形を変える

    クリストファーが両親の失踪を追う動機は、探偵とし

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    2026年02月27日