杉井光のレビュー一覧

  • 世界でいちばん透きとおった物語2(新潮文庫nex)

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    2です。

    2ということは…?と、思わずページをペラペラしかけたけど、そこはがまんがまん。

    物語の中にもう一つ物語が。
    このスタイル、アンソニー・ホロヴィッツぽくて好き(今、「マーブル館殺人事件」の順番が先頭になってるので、もうすぐ読める!ワクワク)

    主人公のいる穏やな世界に反比例するかのような
    作中作品の暴力的な描写に少し嫌悪感。
    けれどその結末はすごく気になる内容で、
    先が気になってしまう複雑な心模様。(ミステリー好き、いや、ミステリ好き人間の葛藤)

    なかなか筆の進まない主人公がこの作中作にもまれ、
    あがきながらたどり着くラストは良かった。
    小説を愛する人たちの
    やさしい幕引きだった

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    2025年11月10日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    トリを飾る杉井光さんのほかは皆平成生まれの
    若手作家陣によるSNSをテーマにしたアンソロジー。

    石田夏穂さんの「タイムシートを吹かせ」が
    とにかく面白くて、ちょっとほかの内容が記憶から薄らいだ。

    今推しの作家さん、新名智さんの「霊感インテグレーション」は
    同名の単行本も出ていて、
    内容としてもまだまだ膨らみそうな話。

    佐原ひかりさんの作品は
    少し歪んだ人間関係から
    何らかの神髄を引きずり出してくるような物語が読みどころ。
    今回は「あなたに見合う神様を」
    推しと自分の関係値について。

    0
    2025年11月06日
  • 羊殺しの巫女たち

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    ネタバレ

    なんとなく途中から最後が予想できたが、最後の最後で座敷童子で済まされて少し残念だった
    ただ文章は読みやすくスイスイと読ませてもらった

    0
    2025年11月03日
  • 羊殺しの巫女たち

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    村の守り神であるおひつじ様について
    その謎のつくりと仕掛け
    視覚的な驚異にこだわるあまり
    人の内面が疎かになり
    じわじわと締めつけられるような
    心理的な怖さがなかった。
    過去の出来事と重ね合わせながら
    物語がすすむため、どうしても
    同じようなことの繰り返しになってしまい
    核心に辿り着くまでに間延びして
    不気味な世界を楽しむというより
    ただ文字を追うだけになってしまった…

    0
    2025年10月29日
  • 羊殺しの巫女たち

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    ネタバレ

    おひつじ様の正体は結構序盤で(名前とか)察しがつくんだけど、察しがつく分、数の矛盾にはまったく気づかなくて、あとで言われて気づいた。そして過去編での語り手のモノローグが読み終わった後に見返すと、祥子ちゃんへの嫉妬が見えるのがいい。個人的に赤子を生け贄に差し出すこの村の風習が悪なのは当然として、よく分からないままある日いきなり村が不景気になって職を奪われた人はいるんだろうな……って思うと、なんか居たたまれなくなる。いや、無自覚でも血の上に恩恵を受けていたら報いを受けたんだけど。

    0
    2025年10月02日
  • 羊殺しの巫女たち

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    綾辻行人の「Another」を思い起こさせる青春ホラーミステリー。装画も遠田志帆さんと、似た雰囲気を持っている。12年の時を隔てた2つの時代が同時進行し、クライマックスで交錯する構成が面白く「世界でいちばん透きとおった物語」とはまた違った作風を楽しめた。硬派なラノベといった感じの文章も読み易く、これからも注目していきたい作家さん。

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    2025年09月28日
  • 神曲プロデューサー

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    ネタバレ

     「楽園ノイズ 7」を読み終えたのちに、本書にたどり着いた。
     2013年7月に刊行された蒔田シュンの物語。小説すばるに掲載された5編からなる連作短編集で、刊行から10年以上を経て昨年文庫化されていた。
     僕にとって本書は、「楽園ノイズ」の登場人物として既に見知っている人たちの過去に、いったい何があったのかを追体験するものとなってしまった。
     著者すらも本書執筆時には考えてもいなかったであろう未来を知ったうえで12年前の“今”を読むと、二重写しになった写真を見ているような感じで、本書を純粋には読めていないと思う。

     音楽業界の端っこで便利屋として生きてきた蒔田シュン(30歳)と日本を代表する

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    2025年09月25日
  • 神様の本

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    ビブリア古書堂、下町和菓子栗丸堂、神様の御用人は、面白かったけれど、その他が、酷かった。くだらないし、面白くないし、取って付けたような内容で、読むに堪えない。

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    2025年09月22日
  • 羊殺しの巫女たち

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    過去作で大きなインパクトを杉井さんの作品ということで注目されていたため、本作を手に取りました。物語の雰囲気はとても好みだっただけに、お話のオチが途中で読めてしまったため少し評価は落ちたかなと思います。

    本作の「神様に供物を捧げる風習を持つ村」、「6人の同窓生が集まる」という2つの設定は個人的にはとても好みだったと思います。デスゲーム的な展開を期待することもできれば、6人が協力して戦う的な展開も想像できたため読んでる途中はすごく想像力が掻き立てられて楽しかったかなと思います。ただ、オチが少し弱いというか、「そこが伏線?」というような感想を抱いたので、評価が少し落ちる結果となりました。

    0
    2025年09月11日
  • 羊殺しの巫女たち

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    ネタバレ

     現在と過去とで物語が進んでいく。12年前の祭事で何が起こったのかの村ホラー的なお話でした。おひつじさまってなんなの。何が起こったのと気になって読む手が止まりませんでした。所々に違和感を感じてラストにそうかと。少女たちの覚悟に脱帽。ラストは物悲し着持ちでいっぱいでした。

    0
    2025年09月10日
  • 神様の本

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    ちょっと時間がなくて(言い訳)ビブリアの短編しか読まなかった
    てかビブリアの短編集だと思ってたんだよ

    聖書の話はおもしろかった

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    2025年08月07日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7名の若き作家たちのSNS系など令和の時代のアンソロジー。目玉は杉井さんだろうか。「世界でいちばん~」の続編?のような短編で唯一の書き下ろし。他は小説新潮で特集された作品と結城さんの「#真相を~」から1編。目玉の杉井さんが一番のキャリアというのがうむうむ、というところか。全体的にシニカルな作品が多くやはり令和を切り取ることになるとこういった作風が増えるのだろうか。その中で佐原さんの作品は純粋?な青春もので良かった。

    浅倉秋成 かわうそをかぶる
    Vチューバーを題材にした作品。一番怖かった作品かも。タイトルの良さと2重人格?のような造りがよかった。
    大前粟生 まぶしさと悪意
    文藝出身ながらエンタ

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    2025年07月28日
  • 神様の本

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    6名の作家が「神様×本」をテーマの短編集

    浅葉なつの「神様の御用人」が読みたくて手に取ったが、やはりこのシリーズは面白い
    黄金たちが真剣に「ハッピーターンの旨味の粉の正体について議論する」姿がほほえましい
    「ふりかけおかか専門家、命婦の御許殿」の土産が笑えた

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    2025年06月16日
  • 天嬢天華生徒会プリフェイズ

    購入済み

    首輪以外内容覚えてない

    メインヒロインが普段から首輪付けてる変人で、更に人に一方的に物を送り付ける変人だということばかりが印象に残り、
    話の大半を通じて明かされていく物語の本筋、語り部である「ぼく」に纏わる謎とその解明がさほど話の構築において効力を持たなかった。
    主人公が常に外部の事態に巻き込まれ、他者から施しを与えられ、利用されてばかりで、自ら事態を動かすこと、他者に施しを与えて自らの事態に巻き込むというのがなく、舞台である天蓋学園と生徒会の設定を作中キャラから解説される、所詮驚き役以上のものが薄い。
    特に物語途中にヒロインがシンボルである首輪を外される場面があるのだが、そこで主人公が見てるだけでなにもしなかった、

    #萌え #じれったい #シュール

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    2025年06月12日
  • 世界でいちばん透きとおった物語2(新潮文庫nex)

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    裏側 読み解くって行為が小説にも必要な時があるなって感じました。お茶漬けのようにサラサラっと読んで、余韻でポカポカする時もあれば、濃厚豚骨ラーメンのスープの材料を考えながら完食して、余韻で満腹感を味合う事もあります。そんな事を思いました。

    小説を何度か書いてみようと思ったことがありますが、せいぜい原稿用紙3枚ぐらいで力尽きてしまいました。小説を書ける人は凄いと思います。

    ミステリー小説の裏側を見ているようで面白かったです。ただ、タイトルが2になっていますが、1ほどの驚きはありませんでした。

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    2025年12月03日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    作家7名によるアンソロジー。
    カワウソの妖精・雨露ゆゆというVtuberと交際していると噂された音楽プロデューサー「うみの」が殺害された。ゆゆの活動を続けるべきか否か、視聴者の判断を仰ぐべく配信をすることに…浅倉秋成『かわうそをかぶる』。
    動画配信アプリで一躍人気者になった女子高生。若手女性教師は彼女が動画を撮らなくなった訳を探ることに…大前粟生『まぶしさと悪意』。
    霊能力者と相談者のマッチングアプリで「幽霊からプッシュ通知が届く」という不具合が起きている。案件を任されたアプリ開発会社の新人社員がアプリをインストールしたところ…新名智『霊感インテグレーション』。
    年齢を偽り、マッチングアプリで

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    2025年04月27日
  • 神様の本

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     メディアワークス文庫創刊15周年記念企画のアンソロジー第2弾です。本書に対して失礼かもですが、日頃の読書の箸休め(あ、漬物ではなく和物ですね、アンソロジーだけに…)感覚で選書し、するする読めました。

     6名の作家が、「神様×本」のテーマに時々謎解きを加え書き下ろした短編集です。内容はいかにも日本人特有ですね。それは、神を否定しないけれども特定宗教を信仰しない「無宗教」からくるのかと…。何にすがるかは人それぞれね、だからこそ関心も楽しみも多岐で、許容範囲も広いんでしょう。

     実際に関係する神様も、全知全能の神、キリスト教、日本の神様、本の神様、都合のいい人まで様々で、内容もコメディタッチで

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    2025年04月18日
  • 神様の本

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    「ビブリア書店」や「神様の御用人」などの人気シリーズのスピンオフを含むアンソロジーだったので、やはり気になって手に取ってしまった。
    ビブリア書店の方はなかなかミステリアスで面白かった。
    紅玉いつきさんは、違った色の作風で、ちょっと意外だった。

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    2025年03月27日
  • 六秒間の永遠

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    杉井さんの本を続けて読んでいる。
    面白いんだけど、ちょっと展開や仕掛けに共通点があるなあと思ってきた。

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    2025年03月03日
  • 世界でいちばん透きとおった物語2(新潮文庫nex)

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    紙の本でしか実現しないことをやった前作があるので、どんな仕掛けかと楽しみにして読んだ。
    ある意味前作よりも、ちゃんとミステリー。というかミステリーの物語。面白い構造。
    今回も霧子さんがいい。

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    2025年11月26日