かわい有美子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホテルを舞台にしたお仕事もの。働く大人の男同士の恋愛という何とも言えないドキドキ感を、肌身に感じるまでの心理描写でたっぷり楽しむことができました。
草間さかえセンセのイラストも、物語をさらに味わい深いものにしていて、とてもよかったです。
ハイスペックなのに残念なイケメンの天宮が、美しくて上品で完璧なコンシェルジュと評判の朧谷に心惹かれていく様子を、最上のラグジュアリーを提供しなければならない仕事内容を絡めながら描き出していて、ストーリーに引っ張り込まれました。
腐女子のハートをギュッとつかむテクに長けているかわいセンセです…
高級ホテルというだけで興味津々ではありませんか。そこできびきびと働くホテルマン、制服…そしてゴージャスで美味しい食事!ステキなホテルライフにうっとり。
「玉村」の鯛ちらしを一度でいいから食べてみたいです。
でも、その裏には優秀なホテルマン達の並々ならぬ尽力があるんですね。
華やかで厳しい仕事に身を置く天宮と朧谷の、意外に不器用な恋愛と地味な私生活に親近感を覚えつつ、二人がはやくくっつかないかな~とヤキモキさせられました。
公私のギャップが何ともいい感じの二人にニヤニヤしてしまいました。
指輪の件もありきたりなようで、そこに天宮と朧谷のラブラブ感が限りなくにじみ出ていて、すごくゴチソウサマな気持ちになりました。
とても楽しめたお話でした。 -
レビューが…
レビューが「ムッツリ」のオンパレードで笑ったw
ショートの「邪に想いを紡げ」で明らかにされる飯田の「ムッツリ」の中身には私も大いにウケた口ですがw
妄想が沸騰して暴走したのはちょっといただけません。
前作の橋埜の男前っぷりが好きだったので、こちらは残念ながらひとつマイナスにしたくなります。
まあこの二人も割れ鍋に綴じ蓋って感じでかみ合ってるのかな? -
Posted by ブクログ
チャラい大学生が賭けで高嶺の花の年上美人を落として気づいたら本気になってた、王道ストーリー。
こういうのは、かなりツボ。
王道だけどそこはさすがかわいセンセです。二人の心情が丁寧に描かれていて、引き込まれました。
吉見は自分がモテることを当然と思っていて、賭けとはいえ同性で元有名子役で一筋縄ではいかないような真尋相手にも果敢に迫っていくのですが、それ程嫌味に思えなかったのは、自然な形で相手にやさしくできて気持ちよくいられるようにする能力に長けていたからではないかと。あくどい攻じゃなかったのがよかったです。チャラ男をぎゃふんとさせる話は好物ですが、吉見は私的に好感度高くてちょっとかわいそうだったかも。
真尋との恋愛に入るきっかけは最低だったけど…!
一方の真尋は芸能生活のキャリアから周りから経験豊富に思われていて、吉見にもそう見られていると感じると、幻滅されたくなくて演じてしまう健気な性格。初めての恋愛に、吉見に見えないところで戸惑ったり悩んだりしている姿が、とてもかわいかったです。
二人のデートの様子が楽しそうでよかったんだけど、それは後に来る嵐のマエフリとでも言えばいいのでしょうか、幸せがあったからこその切なさが悲痛でした。
でも、軽い人生送ってきた吉見も、演じてばかりだった真尋もそんな苦い思いをして生々しい恋愛を経験して、お子ちゃまから一転して大人びた感じになっていって、二人の魂の成長がほんとにいいなと思えるストーリーでした。
サイモン&ガーファンクルのスカボロー・フェアは、名画「卒業」の曲ですね…大好きです。思わず口ずさんでしまいました。 -
Posted by ブクログ
人気イケメン弁護士と、いそ弁新米弁護士のたくらみvs鈍感対決。コメディタッチで面白いストーリーでした。
以前雑誌で読んだ時には後編が早急でもの足りないかなと思ったんですが、後日談の書き下ろしがついたせいか満足感がアップしました。
イチャコラよりも、二人の丁々発止のやりとりがいかにも口が立つ弁護士ぽくて、このストーリーの読みどころかなと。
あれこれゲイの末國からちょっかいをかけられても、今ひとつピンときていない高岸がウブでかわいいです。さすがの百戦錬磨(かどうかはわかりませんが)も、歯が立たないところがものすごく快感です。
それでも素直な高岸なので、末國はお隣の事務所の弁護士なのに、いつの間にか甲斐甲斐しく彼のために家でご飯を作ったりして嫁状態にさせられている…!本人は鈍いので気付いていないんですよね。
よくわかってないうちに嫁扱い!
さすがにやり手の末國だけのことはあるなぁと( ̄ー ̄)ニヤリ
オオカミと赤ずきんちゃんそのものの二人でした。
当て馬の佐々木が絶妙に絡んでいて、書き下ろしは笑ってしまいました。佐々木と高岸にゆりちっくな妄想してる末國がツボ。意外にも、鈍いはずの嫁に翻弄されている末國でした。
高峰顕センセのイラストがきれいです。
欲を言えば、もっと濃厚なHシーンがあればさらに萌えたかなと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレSAT物。
攻めの犬伏さんがだいぶツボった!!もうこういう懐の広い筋肉系男子、最高です(^^)
事件も起こるけど、そんなに読ませる重さはなくBL小説の中の一要点としての役割をうまく引き出せている感じでした。
お互いに背中を預け合える信頼感。
信頼し、尊敬し、甘えることが出来るなんてホント素敵だわ!!
と思いきや、犬伏さんのエロ暴走www
クチコミに合ったわかめ酒でぶほぉっとなるし、蚊帳とかお寺とかいろんな要素がちりばめられててすごく良かったです!
橋埜さんのツンデレも嫌みないし、ちゃんと犬伏さんの存在を認め自分の気持ちにもある意味素直だったのでいい受けw
スピンオフ物が、最後にいろいろぶちかましたむっつり飯田君とアキラ君とのことで是非読みたい!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ『天使のささやき』『甘い水』シリーズの平河寮つながりで前作にチラリと登場したらしい山下が主役。
高校時代、いつも山下の隣りにいた須和。線が細くて中性的ですごくきれいだと思っていた。外見とは裏腹に男前で理知的で、そんな須和を誰にも渡したくなくて、山下は寄ってくる女も男もすべて蹴散らすみたいにいつも傍から離れなかった。
須和の方でも、屈託のない山下が溢れんばかりに向けてくれる好意が幸せだった。複雑な家庭の事情も親の無関心も、山下が自分を大事にしてくれることで忘れられた。山下がいてくれるから、自分には価値があるのだと思えた。山下だけが生きる支えだった。
ふたりで夢中になって作った紙飛行機。改良に改良を重ねてふたりで教室の窓から飛ばした。ふたり一緒ならどこまでも飛べると信じていた。
お互いがお互いを想い合っているのはわかっていたのに、どうしてもその先には進めなかった。
同じ大学に行こうと言い出したのも、一緒に検察官を目指そうと言い出したのも山下だった。
そのために須和が有名国立大学を蹴っていたことを後になって知り、須和の人生を変えてしまったかもしれないと山下は恐れをなす。自分は司法試験の合格ラインには到底及ばない。須和が先に司法試験に合格した頃には、ふたりの距離はずいぶん開いてしまっていた。追いかけることなどもうできない。一緒に飛ぶことはできないと山下は思い知らされた。
自分が強引にここまで手を引いて来てしまったことに、急に怖じ気づいた山下は須和と距離を置いてしまう。罪悪感がさらにふたりの間に溝をつくる。
須和は検察官へ、山下は警視庁へ、それぞれ別々の道を歩んでからの、およそ10年振りに再会。
山下は昔の面影の欠片もないくたびれた表情の須和に愕然とする。高校時代のきらきらと眩しかった印象は見る影もない。
それでも懐かしさに、逢瀬を重ねるうちに、須和が昔と変わらず自分に想いを残していることを知る。
会う度に昔を取り戻していくようで、どんどんと輝きを増す須和に愛しさがこみ上げる。
高校時代どうしても越えることのできなかった一線を、大人になった今はいとも簡単に踏み越えてしまえるあっけなさ。
それでも、身体だけはさっさと差し出すくせに、山下を想ってくれていた大切な気持ちは胸の奥にしまい込んでしまったみたいな手応えのなさに、山下はもどかしさを感じる。須和の心を取り戻したい。どうしたら、また昔のように戻れるのか。どうすれば、また自分は信じてもらえるのか。
高校時代には手を伸ばしさえすれば簡単に手に入ったはずのものが、いまは果てしなく遠くなってしまった。
そこからの、山下のがむしゃらなまでの誠実さが、山下を想いながらも、どこか諦めきっている須和の切なさが、すごくすごくよかった。
ぶっちゃけ事件やらなんやらは、ふたりの関係にはあまり関係なかったように思う。強いて言えば、相手の都合に合わせて引っ越して転職します…みたいのが簡単にはできないってのが、検察官と刑事である必然性なのかもってのと、同僚を内偵したり、陰惨な外国人犯罪を日々目の当たりにしても、須和さえいてくれたら、自分を見失わないでいられるってとこぐらいだろうか。
繊細な見た目に似合わず須和が案外芯の通った男前なとこと、山下が見た目のわりに案外恋に一生懸命でかわいげがある素敵なカップルだった。シリーズの中で一番好き☆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作を読んでから随分インターバルがあいてしまったので、うすらぼんやりしてしまった相関図等々思い出し思い出し読みました。
前作で恋愛スペックゼロの遠藤と体の関係を含むステディになんとか持ち込んだ神宮寺。相変わらず恋愛の機微なんてこれっぽっちも理解しないデリカシーの無さを存分に発揮する遠藤。
本当は無神経なわけでも鈍いわけでもない遠藤が、
心のどこか大事な部分を麻痺させることで陰惨な過去を受け止めてきたことを、そうしなければ生きてこられなかったことを、そしてそんな自分を薄情だと思っていることを知って心を痛めながらも、懸命に遠藤の心を拾っていこうとする神宮寺がいじましい。
心の奥まで汲み取って癒せるよう器用さも持ち合わせていなくて、うまく言葉をかけられない自分に懊悩しながらも、寄り添おうとする神宮寺の無骨な愛情。決して泣いたり甘えたりはしないけど、神宮寺が真っ直ぐ自分に向けてくる愛情の必死さに内心とても癒されている遠藤。
前作から引き継いでいるタイトル『甘い水』の意味が中盤遠藤の口から明かされる。その重みに思わず胸をつかれて、涙が出た。
そんな遠藤が、安心して背中を預けられる人間。何かあったら必ず助けに来てくれる。自分を全力で守ってくれる。そして自分がどうしようもなくなった時は自分の命にケリをつけてくれる。その存在があるから、自分はいつだって安心して突入できる。遠藤がそんな相手をみつけられて本当によかった。
詳しくは明かされなかったけれど、同じように過去に傷を抱えているらしい篠口が、平然としている分抱えてる傷が深いのではないかという気がして、この人もいつか救済されればいいのにと切実に思う。
かわいさんの地に足の着いた飾らない文体はいつもとても好き。ハッとさせられるようなポエムはないけど、ありきたりな言葉だからこそ胸に響いて何度か泣かされた。
ストーリー展開自体は程よいエンターテイメントだと思う。超個人的な理由&独断で4☆で。