あらすじ
幼い頃、天涯孤独の身を拾われたエドワードは、英国貴族の子息・レイモンドへの秘めた想いを胸に、主人に忠実な執事、そして兄弟のような幼なじみとして彼に仕えていた。しかし、歴史の歯車が二人を激動の渦に否応なく巻き込んでゆく――。東洋の魔都と呼ばれた大戦前夜の上海を舞台に描かれる珠玉の恋、書き下ろし短篇を加えて待望の文庫化!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
以前ビブロスで出版されいていた『上海~うたかたの恋~』の文庫化。書き下ろし有り。
文庫化に際しイラストレーターさんが変更になっています。
ビブロスの方(イラスト:田中鈴木)も捨てがたい。
上海がかつてイギリス領だった頃のはなし。次第に戦争が激しくなり遂に上海から英国に帰らなければならなくなった時、運命は過酷にも二人を引き裂き・・・。胡弓の物憂げな音色とかが郷愁をさそう作品です。
英国貴族の御曹司×執事(孤児の中国人)
Posted by ブクログ
かわいさんの作品の中でも特に大好きなお話
これだけ受けの設定が悲惨だと、悲壮感たっぷりになりそうなのに、こんなにほっこりできるなんて素敵
受けのエドワードは不運な子だったけど、レイモンド(攻め)の家に受け入れられて、周りは良い大人と兄のような存在のレイモンドだけで、悪い大人が出てこないのが良い
攻めも受けもすばらしい
挿絵も雰囲気があって可愛らしくてとても良かったです
Posted by ブクログ
主人×執事。
BBN版も持っていますが改稿&書き下ろしありということで購入。
改めていい作品だなーと思いました。
一途で健気で控えめな受が大好物なので真ん中のどストライクでした。
『お慕いしております、・・・ずっと、・・・ずっと、お慕いしております』165P
Posted by ブクログ
英国貴族御曹司×拾い子執事というだけで、もう垂涎もの設定なんですが、30年くらい作中で時間が流れるのがたまらない。
気持ちが通じ合っても、受けのエドワードが控えめで慎ましやかで、
執事の分を超えないというのが萌えを最高に刺激してくれます。
おまけに舞台は第二次世界大戦直前…激動の時代を生き抜く
ふたりの行く先が気になって、ページをめくる手が止まりません。
あのタイミングで『ここで、お別れです』って。エド!!!
描写が美しく、上海独特の湿度すら感じます。
英国、パブリックスクール、シノワズリ、執事、主従、オリエンタル…
そんな単語に反応する方はぜひ!
Posted by ブクログ
10年も前に書かれたとは思えない、流行に左右されない名作だと思う。
エドワードがレイモンドをずっとひそかに思い続ける、儚くも熱い想いにキュンときました。「雛が最初に見たものを親鳥と思うように」とありましたが、まさにそう。レイモンドに何人もの恋人ができてもただ側にいるだけ。男同士ということに加えて主と従者という二重の禁忌があるため、せつなさ倍増です。
ただ、レイモンドがエドワードに気持ちが傾く様があんまり詳しくはないような気がするのがちょっと…
それにしても文庫書き下ろしの短編のときの二人はいったい幾つくらいなのかしら?計算すると結構いい歳なきがする。
Posted by ブクログ
映画のようなお話。あらすじだけでラストまでの流れが読めてしまうにも関わらず、一気読みしてしまった。ひっそりと野に咲く花のようなひたむきな風情の受けもいいけど、育ちの良さと闊達さを兼ね揃えたノーマルっぽさ全開の攻めも良かったです。ラストはあっさりしていましたが、苦難に満ちたストーリーの行き着く先だと思うとそれも良し。ド定番なメロドラマですが、幸せな物語を読みたい人にはおススメ。
Posted by ブクログ
「日の名残り」つながりで英国の主人と使用人の話。
「上海〜うたかたの恋」新装版。
1920年代から約40年間の話です。
当時の英国貴族は家柄だけでは食べていけないので、上海に屋敷を構え貿易商をしています。
使用人のエドワードはその屋敷の女中が駆け落ちの際に置いていった子供。つまり中国人です。
メロドラマなんでしょうがエドワードの献身がしみてすごく好き。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
幼い頃、天涯孤独の身を拾われたエドワードは、英国貴族の子息・レイモンドへの秘めた想いを胸に、主人に忠実な執事、そして兄弟のような幼なじみとして彼に仕えていた。しかし、歴史の歯車が二人を激動の渦に否応なく巻き込んでゆく―。東洋の魔都と呼ばれた大戦前夜の上海を舞台に描かれる珠玉の恋、書き下ろし短編を加えて待望の文庫化。
【感想】
大河。
Posted by ブクログ
波瀾万丈な筋書きと反比例するように、かなりしっとりした話。
受けが判りやすいくらい薄幸、健気、儚げ系なので、もう少しイラッとした話になるかと思いきや、存外楽しんで読めた。
そこそこ男の子気質も発揮するのが良いのかも。
10年以上前に出た本の文庫化されたものです。
それにしても上海好きなのな、作者さん。
タイトル通り第二次世界大戦前夜の上海が舞台で、主従、幼なじみ、離別と再会辺りがキーワードのBL。
10年前の作品だからなのか、作風なのかエロ度は低め。
エロエロを読むのも好きだが、この作者のしっとり読ませるBLは他人様にお勧め出来ると思う。
『透過性恋愛装置』は好きなんだけど『いとし、いとしという心』はあんまり好きじゃなかったので、買うのにかなり勇気が要りました。