桜井亜美のレビュー一覧
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まず、横書きのスタイルに少々面食らいました。でも読み進むとだんだん気にならなくなってきたけど。でも普通携帯のメールでそんなに長く書かないだろ、とちょっと突っ込みたくなったのは仕方ないことなんでしょうか。それとも最近の高校生はあんな長文メールをやり取りしてるの?
嵩巳のメル友、CROWと、游が出会った不思議な女性NINAが交差する瞬間から、物語はどんどんと横に繋がっていく人間関係に翻弄されていきます。面白いくらいに繋がっていって、最後にはApri*Kissの正体が明らかになるわけなのですが。
少々ご都合主義が入ってるな、と感じずはいられないんだけれども、それでもApri*Kissが動いたこと -
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ネット連載小説の単行本化。写真との「衝撃のビジュアル小説」。愛とSEXに傷つき心に闇を抱える4人の女たちの前に現れる美しい男アギト。
4人の女になるのは真中瞳…ほくろがなければ同一人物とは思えないほどの変身っぷり。そしてアギトは小林俊…すごくかっこいい!最近の桜井亜美の本に出てるこの人、見てるだけでうっとり。まさに★★★★★。
いつもどおりの魅力的な登場人物。夫を新婚旅行でダイブ事故死させた美しい未亡人、凛花。13歳で異母兄にレイプされた過去を持つ優等生、沙夜。不思議な予知能力がありランパブでバイトする大学生、真帆路。歌手になりたいタレントで沖縄出身の25歳、頬月。
4人の女たちにかかわり章 -
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全編がメール形式で横書きの本。そういった意味では斬新。さすが桜井亜美。
メールだけの小説だからメールに状況説明が多いのは仕方ないけど現実に携帯メールがこんなメールばかりだったらウザいんじゃ?
このヘンが私ってもうおばさんか?なんたって携帯メールって打つの面倒っちぃもんね。
1時間くらいで読めるし軽くお手ごろで面白かった。
Apri*Kissが誰なのか追い詰めていく感じは火サス見てるみたいだし。だけどさぁ、Apri*Kissも示唆的なことばっか言ってないでストレートにモノ言えないものかねぇ?いくら正体不明、謎のApri*Kissといえども匿名のうえにこれからするべきことがメッセージだよ?読まな -
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ネタバレ桜井亜美さんの桜井亜美さんらしい小説で。
看護師のセイラが周囲を振り回しながら、自分の望みをかなえるために彷徨う話。
桜井さんの小説は。
どんなに酷いこととか、法律に反することをする人が主人公でも。
決して、それをした本人が幸せになれなくて。
「幸せ」を探すために彷徨う話なんですよね。
お利口さんな言い方をするのなら、「そんなことで幸せになれないんだよ」という小説なのだけれど。
決して、そんなことを言いたくて書いてるんじゃなくて。
結果として宗だったんだと思います。
でも、割とセイラは無意識に悪い……というか、今の表現でいうところの「サイコパス」。
そんな救いがなくて -
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ネタバレ創作系女子が、絶対に一度はやる、音楽を聴いて、その歌詞を元に物語を作る……という鉄板のやつですね(苦笑)
今回、テーマとなった曲は5曲。
残念ながら、知ってる曲もあれば、知らない曲もありました。
歌詞はきちんと載っているので、その点で苦労することはないと思います。
まあ、なんというか、この作者さんの話は、いつもどおり、とっても中二病でした。
この点に関して、まったくぶれないのは素晴らしいと思う。
私がもっと若い時に書きたいと思っていた小説がそのまま具現化されている感じで、とても辛くて切ない……。
そして、登場人物への共感具合が半端ないのもそれはそれで嫌ですね。
なんにせよ、十代の女の子 -
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ネタバレえーっと……アカリという女の子とシドという男の子が、一本のエイズ検査用スティックに二人の唾液を垂らしてみると、陽性を示す反応が出た……という話。
どっちかがエイズなのか? 両方ともがエイズなのか?
極限状態で行われる生活。
他にもアカリには不思議な能力があって、人の思考が読み取れる……というものだった。
んっとね。
若いそれもイイコではない男女の恋愛物語……というのが、この人の書いた話を語るのには一番いい形容詞だと思う。
個人的に、この人の話……どうして読もうと思ったのかは忘れてしまったのだけれど……この人の話は……。
何だか……僕が書きたいものを書いてる……という気持ちにさ -
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ネタバレ内容としては「理由のない死」に憧れを抱く「ホタル」という女の子が、あるシンジという男の子と出会って、変わっていく話。
簡単に言うと、そんな感じ。
多分、ホタルがシンジに抱いた感情を「恋」と人は呼ぶのだろうし。
その点で言ったら、この本は十分に恋愛小説だと思う。
でも。
「桜井亜美」っていう作家が書いてるのって、多分きっと、今の僕が一番書きたいもの……「飢え」だと思うんだよね。
「愛に飢えている女の子」とか、「愛に飢えている男の子」が、身を寄せ合う。
もちろん、飢えている理由も様々だし。
その表現の仕方も人によって様々。
だから、同じテーマでいっぱい小説をこの「桜井亜美」って人は -
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ネタバレえーっと、内容としては。
母親の近親相姦で生まれたサリナは、指が三本しかない。
祖母であるサリナの父親の妻である女は、サリナのことを「悪魔」だと言ってはばからない。
そんなサリナはある日、スカイダイビングをしている天使のような少年・セイヤと出会う。
みたいな話。
やっぱり、書いてることは一緒なんだよなー……。
どんなに設定を変えても、書いてることは一緒。
個人的には皆一緒の話に思えてしまう(爆)
でも、それが酷く心地いいんだ、私にとっては(苦笑)
欠落した少女の話を喜ぶ、欠落した少女……なわけですよ、私は。まぁ、もう、少女、なんていっていい年は随分前に終わっているみたいで -
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ネタバレこれは、先にあげた「MADE IN HEAVEN Kazemichi」の別バージョン。
風道って男の人は、樹里という女の人と付き合ってたんですよ。
で、その樹里さん視点の話。
たまたまなんですけど……私、「Kazemichi」読んでから、「Juri」を読んだんですけど……同時刊行だったらしいこの2冊……個人的にはやっぱり「Kazemichi」から読むことをオススメします。
一応、時間軸としては、そっちが正解の並び方なので……。
まぁ、「Juri」の方から先に読むと、推理小説してるみたいな気分になれるのかな……?
わからないですけど。私は「Kazemichi」を先に読んでしまったの -
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ネタバレ事故で亡くなってしまった少年が、体の大部分を機械に入れ替えられ、「再生」されてしまう……という、設定だけ見れば、ちょっぴりSFチックな話(苦笑)
でも、中身はちっともSFっぽくはなくて、ものすごくヒューマンドラマ。
体の中身はほとんど機械だけど……きっと、風道は誰よりも人間っぽい気がします。
好きな恋人との別れを惜しんで……。
妹とを大事にしてて……。
きっと誰よりも人間っぽい。
風道の両親よりも誰よりも。
でも……風道の両親も誰も彼も、あれもあれで人間だからこその、弱さなのかしら……?
よくわからない。
ただ、これだけは言えるのはきっと。
どこもかしこも機械だら -
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ネタバレつぅ、わけで感想。
えーっと、物語は、18歳になる前に、ヴァージン・ブレイクしたいと背伸びをする女子高生・ミユウちゃんの話。
うん。じゅうはちってあんた……とか、ちょびっと思うのはもう、気にしないことにしておく(個人的事情)
まぁ、それはさておき。
これはまぁまぁ、普通のラヴ・ストーリーかな……。
ミユウちゃんは、500人以上の女の子と寝て、そのたびに写真を撮りコレクションするのが趣味という二十九歳の男・トウグウジを、最初の相手に選んだが……。
というのが、物語の話。
うん。恋愛って、そんなに綺麗なものじゃないよねぇ……ということを痛感するかな……ちょっとだけ。
諦めたいけ -
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ネタバレ明日香は、韓国と日本、二つの国籍を持っている。しかし、どちらも捨てられず、どっちつかずな明日香は、自分の居場所を見つけられない。
いつも冷めている恋人・ヒデともうまくいかず、他の男とのSEXで寂しさを紛らわす。
でもって、明日香にはいじめられた苦い過去があり、その加害者であったヒロサワと数年ぶりに再会する。再会した際に、連れ去られそうになり、ハンドバックを振り回し、ヒロサワの目を傷付けてしまい、彼の仲間である男に治療費を要求される。
そんな時、ヒデと大喧嘩し、その時にヒデには精神病院に入院している弟がいることを知った。
大金を盗んだ明日香はヒデと、精神病院から連れ出したヒデの弟・耀治 -
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ネタバレこれがこの人のデビュー作みたいです(苦笑)
すごい人だ……。
えーっと、主人公の女の子、アミは、知的障害者の兄と支えあうような関係の延長線上で、性的関係を結んでいる女の子。
けれど、やがて、その兄の子をアミは身ごもってしまう……。
というのが、物語の本筋。
で。
基本的には、この話の主人公である「アミ」が、桜井亜美さん自身なのかは未だになぞのまま……という。
これが実体験だったら、すごい人だよな……。
と思うわけですよ。
まぁ、ないこともないと思うけど。
世の中さ。
感情が大事なのか、理性が大事なのかは微妙なところなんだと、この人の話を読むたびに思うよ。 -
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ネタバレとりあえず、これが桜井亜美作品最後です。
これから先、しばらく推理小説とか読んでるかもー……。
よくわかんないけど。
この話は、幼い頃、炎天下のしゃ虫に取り残され意識不明に陥ったことがトラウマとなり、人を愛することができない女子高生・ユーリの話。
やっぱり、この話も、最後にエンドマークがついたような、ついてないような……そんな感じでした。
ハッピーエンド、とはいえないし。
これ、どうするんだよ……って思うようなことが作中にあって、その後処理もできてない。
でも、もしかしたら現実なんてそんなものなのかもね、とか知ったような口を聞いてみる。