あらすじ
支え合うように快楽でむすぶ、知的障害の兄との関係。「テレファックス」と呼び合う売春。
精子ドナーによる自己の出生の秘密。やがて、兄の子を身ごもってしまう――。
さまよい、新しい現実感で生き抜く十七歳の女子高生〈アミ〉。
朝日新聞を始め多くの紙誌で絶賛された、危険な生の輝きを伝える桜井亜美の鮮烈なデビュー小説。
感情タグBEST3
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テレファックスと呼ばれる売春で自分を切り売りしながらも、その裏では快楽によって結ばれた知的障害の兄との関係。
試験管ベイビー。本音と建前の境界線の表情。
タブーと呼ばれる題材をあえて前面に押し出すことで負の連環から抜け出す主人公の様子が上手く描かれている。
当時の社会の暗部を露骨に描くことが、今の社会に生きる人達の寂しさを知るきっかけになるような気がしてならない。
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★あらすじ★
援助交際、集団レイプ、知的障害をもつ兄との近親相姦と妊娠――。さまよい、新しい現実感で生き抜く17歳の女子高生アミ。朝日新聞を始め、多くの紙誌で絶賛された、鮮烈なデビュー作。
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桜井亜美さんのデビュー作品。そして、彼女に魅了され、引き寄せられた本です。彼女の感性・世界観と理系的な表現がとても気に入っています。内容は人によっては嫌悪感を抱くかも…。
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画像イメージがないのが残念。とてもきれいなので。若いが才能あふれる、残酷で詩的だけど嫌味なく。ノンフィクションならば、今後に同じレベルは望めるのかが疑問ではあるが、、
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高校の頃にはまっていた桜井亜美の小説。
なんでなんだろ。なんか好きだったなぁ。
17冊目のワンダー・ウォールまで持ってる。oasisの曲とのリンク。
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現代の暗い闇の部分にスポットを当て、危険で鮮烈な17歳が描かれている。
どろっとした、何だか胸にぬめりのように残る読後感。
扱っているテーマは難しく、ひとつ間違えばただの官能小説にもなりかねないのだけれど、
非常に深く掘り下げていて、こういった性をテーマにした作品にしては秀逸だと思いました。
…しかし次は読んでて楽しくなるようなのを読もう。
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これがこの人のデビュー作みたいです(苦笑)
すごい人だ……。
えーっと、主人公の女の子、アミは、知的障害者の兄と支えあうような関係の延長線上で、性的関係を結んでいる女の子。
けれど、やがて、その兄の子をアミは身ごもってしまう……。
というのが、物語の本筋。
で。
基本的には、この話の主人公である「アミ」が、桜井亜美さん自身なのかは未だになぞのまま……という。
これが実体験だったら、すごい人だよな……。
と思うわけですよ。
まぁ、ないこともないと思うけど。
世の中さ。
感情が大事なのか、理性が大事なのかは微妙なところなんだと、この人の話を読むたびに思うよ。
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知的障害を持つ兄とファンキーな妹。
二人しかいない閉じられた世界。
妊娠するが、兄は、そのことの意味も分からない。
そして、自分が、人工授精の娘であるということをしり、
なんともいえない存在感としてしまう。
自分の存在が、つねに否定されたなかに
生まれていることを認識し、
自分の存在の確かさをつかもうと努力するが、
なかなかうまく行かない。
こんな気分の女の子をどうやって、
世界の人は救うことができるのだろうか。
つらい話である。
凶暴な若者たちのある意味では、
大きなレジスタンスの時代かもしれない。
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なんかここん所、電車で読むのが恥ずかしくなるような小説ばかりになっています。
というか世の中どうなっちゃっているんでしょうか?
先日読んだ、斉藤 綾子の小説(?)なのか体験談なのかが、俗っぽい感じの本ならば、このイノセントワールドは、もう少し小説っぽくなっているが、それでも2000年前後って女子学生はこんなだったのか?と勘違いしそうな内容です。
知的障害を持つ兄と人工授精で生まれた女子高生の妹。
兄を嫌う母とそれに反発する娘。
その妹であり娘である少女が世間を斜に構えてみながら、自分と兄以外の世界を拒絶し続ける。
なんかここには書ききれない、凄い世界を見せられている感じがします。
おまけに社会学者のあとがきでは、社会の俗を研究するためなのか、テレクラで少女たちのヒアリングを行っているなんている記載があると、どこまでがリアルで、どこからがフィクションなのかとますます、自分の見ている世界が信じられなくなってくる。
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桜井亜美の処女作。解説は宮台真司。
田口ランディと同じような雰囲気のある作品。
mixiの桜井亜美コミュニティでも他に読んでいる作家として田口ランディを挙げている人が多かった。
田口ランディの作品からオカルト的な内容を抜いたら桜井亜美に近くなるのかもしれない。
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妊娠中に読んだのだけれど、読みながらお腹が張ってしまった。妊娠中に読むような本じゃ無かったなぁ。後味も悪い。
中高生みたいな危うい年代の子供に、自分を損なう事の危険さを伝えるにはどういう言葉が説得力を持つんだろうか…と考えながら読んだ。
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<きっかけ>なんとなく気になってたんで買って読んでみました。
<コメント>作者の経歴は
東京都生まれ。
1996年に『イノセント ワールド』で小説家デビュー。
のみで正体不明の作家。
援助交際、近親相姦、集団レイプ、オヤジ狩り、引きこもり、エイズなど様々な状況に置かれている人間の恋愛がよりリアルに描かれている
(はてなより引用)
前評判の高い作家さんであるものの
本作品がデビュー作だからか
あと一歩な感じがしました。
他の作品をその後読んでいないので
今現在どのような描写を行っているか気になったりもするのですが
あれ意外は読んでませんねぇ。。
ちなみに、映画化もされてますね。
(注:映画は見てません)
Posted by ブクログ
高校生の頃、幻冬舎文庫が初めて発売された時に本屋で見かけて、それから桜井亜美にはまった。でもいつの間にか読まなくなっていて、ちょうどあれから10年後の今、実家に帰った際に再読してみた。無垢で純粋だからこそ傷付きやすい心を持つのは、若さの象徴。そんな印象を受けつつ、何でも出来ると思わせるような奔放さがまぶしかった。こんな風に人を愛することが出来たら、なんて思ってしまったのは、私がまだ青いからだろうな。好みの文体と言い切ることは出来なくなっていたけれど、懐かしく切ない話でした。