鷺沢萠のレビュー一覧
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【本の内容】
いちばん大事なのは、お帰りって声をかけてくれる人がいること。
親友の父子家庭に居候しながら家事と子育てに奮闘する元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。
それぞれの「ウェルカム・ホーム」をさがすふたつの物語に優しい涙がとめどなくあふれる。
まるで神さまからのギフトのような慈愛に満ちたサギサワの最高傑作。
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[ POP ]
ホーム――家族の物語だ。母親がおらず父親が二人の家庭など、少し変わった家族の姿が綴られる。
とても温かい気持ちにさせてくれる。
血がつながっていてもいなくても、何人かの人間が不器用に寄り添い -
Posted by ブクログ
【本の内容】
「―この男は、あたしだ…」美亜がはじめて朴さんと会ったのは、所属していた劇団が潰れたのを機に、新橋の飲み屋『スタア』で働きはじめて一週間経つか経たないかの頃だった。
三日にあげずに店に顔を出す朴さんに、美亜はやがて「あたしと同じものを持っている」と、強くひかれていくのだった…。
家族との繋がり、自分の居場所、死について描いた、著者最後の恋愛小説集。
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[ POP ]
孤独を抱え家族の温もりに飢えたもの同士の恋。
でもその恋は寂しく切なく、それでいて純粋で清らかで希望も感じます。
誰にでも孤独の穴を塞ぎ、自分が生れてきた喜びや感謝の気持ちを感じさせてくれる -
Posted by ブクログ
【本の内容】
1970年代、東京。
貧しくとも、ささやかな夢を分け合う二人の男がいた。
九州から単身上京、中華料理店で働く篤志。
身体がデカいのが悩みの彼は、店の先輩・勇のすすめでプロレスの世界に足を踏み入れる。
運を掴む篤志と、見放される勇、その間で揺れるユキ。
時を経て再会した三人は、何を得、何を失ったのか―?
青春の記憶を手繰り、夜の博多に漂うノスタルジック・ラブストーリー。
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[ POP ]
鷺沢萠は、初期の数冊ほどを読んだくらいで、自分の中では興味のない作家だった。
本作もその程度の気持ちで読み始めたのだが、正直、やられた。
ラストの展開に感動してし -
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【本の内容】
ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。
後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。
恋において、友情において、仕事において-。
人生のなかで何かに「落第」してしまった女の子たちへ贈る、短編集。
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[ POP ]
Fとは成績表で「落第」の印。
損を承知で姉のために一肌脱ぐヒロイン、だめんずに付け入られてばかりのヒロインなど、人生の合格点をもらっていると言い難い女たちを描いた短編集。
夏休み前の成績表に一喜一憂するのは子ども時代で卒業。
自分で始末をつける女たちがカッコいい。
[ おすすめ度 -
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人物としては多分友達になれないと感じるのに、作品にはどうしようもなく惹かれてしまう作家やアーティストがいる。鷺沢萠 はその一人である。いろいろな評伝を読むかぎりでは、きっと仲良くなれない人なのだが、彼女が描く物語はとても深く僕の世界に入り込んでくる。
表題作である「さいはての二人」、若さゆえに人生の壁と向かい合えない男が出会う少女との短編「約束」、ひたむきに生きてきた三十路の女性が家族を考える「遮断機」の三編を収録。
僕はもう彼らのように将来への不安や過去の傷とも向かい合うほど若くはない。でも、だからこそ、彼らが作中で気づき、前を向いて生きていこうとする姿に強く心を動かされる。
一人であ -
Posted by ブクログ
表紙裏
みすぼらしい雑種の捨て犬を自宅に引き取った日、私は「おかあさん」になった。だが、コマと名づけた愛犬が大人しかったのはその日だけ。盗み食いはする、抜け毛による大気汚染は深刻、いろんな言いつけが守れない。恩知らずな我が子とのバトルな日々は、けれどこんなにも素晴らしい喜怒哀楽に満ちている。
目次
コマが来た!
セカンドおかあさんのこと
食いしん坊コマ
コマとお散歩
コマは恩知らず
コマのコンタミ
誰でもいいの?
コマの居場所
コマとお友だち
コマの運命
おおむね いいコ
コマはシンプル
性悪女・・・?
甥っ子シンシン
コマへの手紙
コマのおかあさん