【感想・ネタバレ】ウェルカム・ホーム!(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

血なんか繋がってなくても大丈夫。魔法のことば「お帰りなさい!」を大きな声で叫んだら、大好きなあの人は、たちまち大切な家族に変わるから。離婚し親にも勘当され、親友の父子家庭宅に居候しながら、家事と子育てに励む元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し、愛情を注いで育てあげた前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。それぞれの奮闘に温かな涙がとまらない2つの物語!

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Posted by ブクログ

読んで良かった。
普通ではない、変わった形態の家族の二篇の物語です。
家族とは戸籍上の構成員ではなく、人生と日々の暮らしでつながっている関係なのだ、と改めて考えさせられます。
1つ目の渡辺毅編は、子供が書いた作文をストーリーに組み込む使い方
が絶妙です。
2つ目の児島律子編はラストの急展開と温かさに感動します。

鷺沢萠はやっぱり、凄い小説家でした。

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2024年05月26日

Posted by ブクログ

久しぶりに鷺沢萌さんの本を読みました。
2つともいい話。
一生懸命生きてる感じもあって、爽やかに、だけど人との繋がりの大切さをそっと教えてくれるそんな気がしました。
鷺沢萌さんの本はわりとたくさん持ってるので再読しようかな。

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2018年07月16日

Posted by ブクログ

「ウェルカム・ホーム!」
血なんか繋がってなくても大丈夫。魔法のことば「お帰りなさい!」を大きな声で叫んだら、大好きなあの人は、たちまち大切な家族に変わるから。


離婚し親にも勘当され、親友の父子家庭宅に居候しながら、家事と子育てに励む元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し、愛情を注いで育てあげた前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。それぞれの奮闘が詰まった物語です。


キャリアウーマン児島律子のウェルカム・ホーム!は、読んでからのお楽しみということで、渡辺毅のウェルカム・ホーム!に関する書評です。


主人公は、離婚の結果、住む場所と経済力を失った毅。そんな毅に「ここに住む場所と経済力は無いが、それ以外のことに時間を割ける男が一人。ここに住む場所と経済力はあるが、それ以外のことに時間を割けない男が一人。同居するのは、合理的だろ」という親友の言葉から全てが始まった。毅と親友、そしてその息子の物語。


今では、主夫という言葉が市民権を得ている状況ですが、著書が刊行された2004年には、まだ世間に浸透していなかったのではないでしょうか。そんな中、毅は親友の家事全てを一手に担った。あっぱれ。毅は、元シェフだったので、料理に手こずるのではない(但し、テキトーな学生生活の延長線上で父親の繁盛店を継いでしまった為、結果的に店を潰してしまい、親に勘当されるという有り難くないお墨付ではあるが)。そんな彼が、手こずったのは、オトコの沽券である。


一言で言ってしまえば、”このオトコの沽券について毅がオタオタしている物語”となるのですが、それがアットホームであり、ちょっと感動ものであったりするのです。特に、毅が独り言を言うシーンが、絶妙。ユーモラスであり、男として思うところが出ていたり、息子への熱い思いが出ていたりで、独り言が重要な役割を果たしているのは間違いないです。この部分だけ切り取ってもきっと楽しめるw


毅たちは、本当の家族ではないのですが、血なんか繋がってなくても「お帰りなさい!」を大きな声で叫んだら、大好きなあの人は、たちまち大切な家族に変わる。なんと素晴らしいことだろう。


心がほっと温まる、そんな作品です。しかし、弁当を作って貰える有り難さ。羨ましいことこの上ない。

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2018年06月14日

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これは素晴らしかったなぁ。遺作ってことだけど、今更ながら、早逝されたことが残念です。二つのウエルカムから構成されている中編集だけど、両方ともがそれぞれに違う魅力を放ってます。で、個人的に好きなのは後半。夫の連れ子の幼少期から思春期、ともに過ごした日々を回想した後、久しぶりの再開に用意されたドラマの数々に、もう涙腺崩壊。これだったら、作者の狙い通りに泣かされちゃっても、何も文句ないです。もちろん、ふとしたきっかけでパパ2人になってしまった前半作品も、特に息子の作文とか凄く素敵。

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2018年02月26日

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家族って血の繋がりじゃなく、絆なんだなー
暖かくて、感動して、少しクスリと明るくなれる物語。
シングルとか、海外出張とか、離婚とか、現代的だけどわざとらしくない、良い本に当たりました。
「辿り着いたじゃないか、辿り着いちゃったじゃないか!!」

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2018年01月02日

Posted by ブクログ

血の繋がっていない家族の話が2編。どちらも良かったが特に小島さんと娘の話に涙。出来過ぎの結末ではあるが、苦労した母とそれを裏切らなかった娘。全てをハッピーエンドにまとめてもらってとってもうれしい。タケシさん家のノリくんは作文が上手過ぎ。我が家の息子もこんなに出来る子だったら親の悩みも少なかったんだろうな。

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2017年12月10日

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ネタバレ

鷺沢さんの本の中で一番か二番目に好きな本。
読みやすいしね。
特にひとつめの話は温かくて好き。
二つめはなかなか苦しい気持ちになるけど、ハッピーエンドなので。

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2017年07月26日

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渡辺毅と児島律子の物語。この二人に関連性はなく、それぞれの家族の形が描かれている。
所謂、両親が揃っていて・・・という「普通」の家族、「普通」の結婚を逃した二人が、自分達なりの幸せと家族の形を捉え、受容していく過程がよかった。表現が適度にポップで、重すぎず暗すぎず。幸せにもひたりすぎずで、これからも様々に形を変えうる家族の可能性を秘めながら、前向きに進んでいこうとする家族たちに感動しました。

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2014年03月05日

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近年、米国のファミリー映画は、ゲイカップルの子供の話だったり、ちょっと変わった形で、家族のあり方を問う作品が増えており、その度に大きな反響を呼んでいる。

鷺沢さんが、10年も前に、先駆けるかのように、『血縁とも婚姻とも恋愛とも違うもので結びつく人々』を描いているとはなんとも素晴らしい感性。

家族について、考えさせられました。

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2013年12月23日

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久しぶりの鷺沢萠。家族とは何かを問い続けた作者が最後に遺した作品。フツーな家族って何?フツーな家族なんてないんだから、自分に正直に生きれば良いんじゃない、とでも言いたげな作者の優しさに触れられる作品。来年4月11日で没後10年。早すぎるよ、鷺沢さん。


2021年3月26日更新
家族の在り方がますます多様化している昨今、そして、自分自身も齢を重ね、子の親となったところで、久しぶりに手に取って再読。

刊行されたのは平成16年3月。もう17年前。そして、その1か月後、4月11日に自死。

当時、30代半ばにして、この作品を書いていた作者の慧眼に改めて感動する。

日本でも、ようやく先日同性婚を認めないことは違憲であるとの判決が札幌地裁でなされた。本作は、LGBTQを取り上げたものではないが、性別か夫婦の在り方や役割に対する固定観念が大きく揺らぎ、男性の育休も決して珍しくなくなってきた今現在でも、この書は新鮮であるし、当時からその問題意識を見透かしたように、しかしそれを一つのエンタテインメントとなり得る小説として著していたことに、驚かされた。

今の時代、鷺沢さんが見ていたらどう見えたんだろう。あれから日本内外で大きく時代は変わり、従来の価値観、倫理観、モラルも大きく変わっている。また、国際関係も、プレーヤーが変わってきている。韓国との関係は、過去最悪といえるほど冷え込んでいる。そんな今に、鷺沢さんがいたら、どういう発信をして、どういう作品を残しているのか、見てみたい。

でも、最後に一言重箱の隅をつつくようで申し訳ないけど、ダメ出しさせて。鑑みるのは「に」であって「を」ではないんです、鷺沢さん。本書収録作品2作、それぞれ1回ずつ使っているけど、どっちも誤り。あ、1980年代の日円と米ドルの為替レートにも違和感あったかも。

まあ、そんなこんなを措いて、本書は気軽に楽しく読める作品。今の時代においても、広く読まれてほしい。

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2013年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に大好きな1冊
なかなかへんてこな家族構成をしていて、幸せなんだけど
世間の常識と比べると・・・と考えてしまう主人公
いろんなことがありながらもお互いに助け合いながら
絆を感じ、その形に感動する

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2011年02月10日

Posted by ブクログ

初期の短編「帰れぬ人びと」を読んでとても良かったので、手に取ってみた。初期とは雰囲気が変わっていてビックリしたけれど、切実さとユーモアが共存する文章に惹き込まれ、最後にはあたたかな結末。とてもすてきな2篇だった。
「家族」の在り方を問いながら「ホーム」という言葉で、自分の居場所、拠りどころ、赦しを提示する感性が好き。著者は「帰れぬ人びと」を最期にきちんと帰したんだよな、著者にとっての「形のある何か」は作品であったのかな、などと思うといっそう切ない。

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2023年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

笑ってるのに泣かされたり、泣いてるのに笑わされたり忙しくも楽しい読書でした。ココロはとても大満足。温かくなりました。

血の繋がりのない親子のお話2作。

親友の親子の家に住み家事全般を受け持つタケシパパのお話と、夫の連れ子の娘に愛情を注いだのに、別れてしまったことを後悔しているバリキャリの律子さんのお話。

どちらもじーんと胸にきました。実は初めて読む鷺沢萌さん。解説の三浦しをんさんの文章も素敵です。

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2022年01月21日

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1万円選書でやってきた1冊。
フツーじゃないことがフツーだと感じられる温かい人たちで成り立つ家族の話。
周りと比べるのではなく、自分のできることを役割として一生懸命やることって良いなって思えたし、いろんな考え方があるなって思えたし、なんだか憎めない人たちに共感できてほっこりした。

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2019年11月23日

Posted by ブクログ

「お帰り」の声が聞こえる。

どちらの物語も、血の絆より心の絆。そもそも家族とは何なのか。型にはまった「家族」じゃなくても、むしろそのような絵に描いた「家族」よりも、温かい帰る場所、それを家族と呼びたい。

この物語が書かれたのは、最初に出版されているのが平成16年とあるから、2000年代初頭だ。その頃から、働く女性について、家族の在りかたについて、問題提起されていた。でも、そこから20年近く経って、まだ状況は変わらない。女性が家にいるべきだとか、女性が働くのなら、家事と子育てを完璧にこなしてこそとか、まだまだ日本社会の意識は変わっていない。どちらの家族も、まだ「フツー」ではないとされるだろう。どんどん状況は変わっているのに。

「渡辺毅のウェルカム・ホーム」妻を亡くした親友の家で、居候しながら家事と子育てを担う渡辺毅。ある日、親友の息子・憲弘の作文を偶然読んでしまって、その内容に問題を感じたが――。なかなか自由になれない「オトコの沽券」という考え方。でも、「フツー」でない人ばかりがいる「フツー」の中で少しずつ大切なものを探して。きっと憲弘はいい大人になる。

「児島律子のウェルカム・ホーム」キャリアウーマン児島律子の前に突然現れた青年は、前夫の連れ子の名前を出してきて――。幸せな人情話。バブル前後のアメリカや日本の経済状況やそれに踊った人のことも出てきて、読み応えあった。日本人の価値観とは。なかなか自由になれない「あるべき女の姿」と、もがく女性、流される女性。青年の頭の良さというか、新世代感が救い。

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2019年01月22日

Posted by ブクログ

メメちゃん本が復刊した。こんなウェルカムな話とびつかないわけもなく。何度読んだかわからんが、それでも読むし、読んだら、泣かされる。自業自得で父子家庭でどんづまった友人に拾われたタケッパー。昔とった杵柄で家事全般を引き受けるが、ちょいちょい出てくる男の沽券。厄介だ。「向いてる分野で役に立つ。それいいんじゃないっすかね。」それが当たり前になるといいんだけどね。後半はバツ二バリキャリウーマンの物語。血が繋がってるから家族なのか。家族になろうと思って家族になるのか。

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2018年08月13日

Posted by ブクログ

家族って?
フツーって?
易しい言葉で問いかけます。
あーいいなあ
この著者もっと読んでみたいなあ
えっ?!35歳で亡くなっておられる
自死とある
また他の作品も読んでみよう

≪ おかえりと 迎えてくれる それが家 ≫

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2018年07月13日

Posted by ブクログ

誰もがフツーじゃないし、誰もがフツーじゃないんだから、逆にみんながフツーなんだよ。
結婚、夫婦、親子、血縁関係=家族という関係にとらわれない結びつき、ほのかなぬくもり。おかえりなさい、と暖かく迎えられる場所。
本当にいい作品ですね。35才という若さで亡くなった天才作家鷺沢さんの遺作。

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2018年06月30日

Posted by ブクログ

なんかいいよなー。わたしもタケパパのごはん食べたいし、律子に洗濯してほしい。
今の時代、血の繋がりに意味はないとおもう。実の親を殺すこともあれば、自分が産んだ子を絞め殺すことだってある。それならば、同じ釜の飯を食う他人同士の方がずっと家族だもの。
家族の定義について考え直すいい機会になりました。
ツーじゃないのがフツー。まさにそれ。フツーになることないんだよな。

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2018年02月11日

Posted by ブクログ

「渡辺毅のウェルカム・ホーム」
コミカルに軽いタッチで描かれた、男3人の生活。父子と毅。
主夫であり友であり、もう一人の父であり母であり。けれどそんな肩書きより「家族」というだけでじゅうぶんなのかもしれない。

「児島律子のウェルカム・ホーム」
こちらはキャリアウーマン律子のお話。
突然の見知らぬ青年の訪問。経てきた2度の結婚。ラストへ向けじわり盛り上がってゆく。
個人的にビビッときたのが、聖奈の不登校のきっかけとなった夜のシーン。彼女の心の衝撃が伝わってきて、チクチク胸が痛かった。

どちらもほっこりあたたかい読後感。どうぞお幸せに。。

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2015年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『渡辺毅のウェルカム・ホーム』
憲弘(小学生)の家は少し変わっている。
お父さんがふたりいるからだ。
本当の父親である英弘と、その友人である毅がふたりの父親ということになるが、英弘は働きに出、毅が主夫(在宅で働いてもいるが)をしている。
そのことを憲弘が正直に作文に書いていることに焦る毅。
毅は英弘にマズイと相談をするのだが、それは自分が同性愛者だと誤解を受けているということではなく、自分が男としての沽券を大事にしているコンプレックスが浮き彫りにされる。
事実、毅は自分の収入だけでは生活が厳しくなったがために、忙しすぎて家事も子育てもできない英弘の家事を分担してくれれば養う(ほぼ)という条件を呑んだのだから。

この物語りは一瞬、ゲイカップルの子育て奮闘記かと思うのだが、そうではなくて血の繋がりがなくても家族というあたたかい共同体はできるのだと教えてくれる物語りだ。


『児島律子のウェルカム・ホーム』
キャリアウーマンの律子の元に、ある日突然訪れた若者。
「僕、セイナさんと結婚しようと考えている者です」
突然の告白に仰天するが、何より驚くのは読者だろう。
この時点で、律子は結婚もしていなければ子供もいない雰囲気なのだ。
しかし、そこから過去に律子が結婚しており、相手の連れ子(セイナ)を育てていた時期があることがわかる。
しかしあることをきっかけにセイナとはケンカ別れ。
夫とはその前からダメになっており離婚していた。
それから年月が経っての話である。

こちらも血の繋がりのない家族の物語。
読んでいて、よかったねぇと素直に感想が出る。

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2015年07月24日

Posted by ブクログ

好きなタイプの話で、終わり方もよかった。
お話は2つ。まったく互換性はない。

最初のストーリーは、友達と同居することになった渡邊と友達と死んだ母親の元に生まれた子供と一緒に3人で住むことで起きる些細な日常の積み重ね。
日常って言っても、彼らにとっては事件ってこともあるしね。
子供が無邪気なのがいいね。きっと心の中では思うことはあるにしても、きっと父親の楽天主義に影響されているのか、そういう無邪気さが救い。

主夫をすることになる渡邊も葛藤はするんだけど、自分が「いい」と思える仕事が家事だってわかってよかったんだよね。もちろんすんなりこの結論にたどりついたわけではなけど。

2話目のキャリアウーマンの律子の話も好き。
子持ちと結婚して、子供の世話をすることに悪戦苦闘するんだけど、結局離婚することになって、血は繋がっていなくても大事に育ててかわいがってきた子供との別れはつらく・・そして時は経ち、ある日男の子が訪ねてくるって流れ。

なんだろう。
両方ともきれいごとかもしれないけど、あったかい。
そうそう。あったかいの。
家族っていいな。
そういう意味で。

二組とも子供(同居している、していた)とは血はつながっていない。でも愛おしみ、慈しみ、教えられることの大さといったら。
単に働いているだけではわからないこともある。

私は子供はいないけど、こういう家庭、というか心の持ち方を忘れないようにしたいと思った。

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2014年11月24日

Posted by ブクログ

【本の内容】
いちばん大事なのは、お帰りって声をかけてくれる人がいること。

親友の父子家庭に居候しながら家事と子育てに奮闘する元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。

それぞれの「ウェルカム・ホーム」をさがすふたつの物語に優しい涙がとめどなくあふれる。

まるで神さまからのギフトのような慈愛に満ちたサギサワの最高傑作。

[ 目次 ]


[ POP ]
ホーム――家族の物語だ。母親がおらず父親が二人の家庭など、少し変わった家族の姿が綴られる。

とても温かい気持ちにさせてくれる。

血がつながっていてもいなくても、何人かの人間が不器用に寄り添い、一緒に暮らすべく試行錯誤している様子に、「ああ、こんな家族が欲しいなあ」と思わせられる。

彼らは最初から気が合うから家族になったというよりも、一生懸命家族になろうとしている。

友人の息子でも、夫の連れ子でも、関わり合ううちに主人公自身が少しずつ変わっていく姿がいとおしい。

そうしてつくりあげた家族だからこそ、ただ一緒にいる家族よりもずっと強固な絆で結ばれるのだろう。

そんな、とても羨ましい光景を見せてくれる小説だ。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年08月28日

Posted by ブクログ

本当に、惜しい人を亡くしたんだなあと、つくづく思う。
心が満たされる2編。
読んでこんなに幸せな気持ちになれるものって、そうそうない。

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2011年02月25日

Posted by ブクログ

なんかずっと恩田陸ばっかり読んでたせいか、変に探った読み方をしてしまった…
かるーく、さらっと読み流して後味すっきり!の2作。秀作。

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2011年05月20日

Posted by ブクログ

解説の三浦しをんさんが全て物語ってくれてると思う。多様性?の時代だから色々有って良い。
自分なりのフツーで生きて行けたらそれで良い。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

初めて読んだ
この時代にもう多様性というか、色々な家庭のあり方をテーマにしてるのかと思った
自分が知らないだけかもしれないけど

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2022年04月09日

Posted by ブクログ

2019.4.9
2話目が好みだったが、子供を持たない選択をした自分には分かり得ない感動かもしれない。
いつか自分も自分の人生では何も残していない…と凹む日が来るのだろうか。。
その時は自分の選択を丸呑みにして斜め上を向いて進んでいこう。

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2019年04月09日

Posted by ブクログ

読む本が無かったので平台の本を手に取ってみました。名前だけは聞いた事ある作家さんだなぁ…と思って紹介を見たらもう亡くなられていたんですね。随分若くして…と思ったら自殺、と出てきてびっくりしました。

男性二人が家庭を作る話はどこか牧歌的でメルヘンで可愛らしい感じがするのに、なんで義母と血のつながらない娘の話はナマナマしくなるんだろう。自分が女性だからそう感じるのかなぁ…なんてちょっと思ったけどやっぱりシリアス度が大分違うよな、ウン。

出てくる男が大体ダメンズみたいな感じでこの作者さん、そう言う男性好きだったのかなぁなんて思いました。確かにマトモなの、小学生の彼だけじゃん(笑)同性にだったら家事全般を行って主夫と言えるのに女性相手だと出来ない男の肝っ玉の小ささよ… なんだそりゃ、と思うけどまあそう言う考えの男性は多いかもしれない。

女性の方の話は、色々ツッコミ入れまくり。義娘のカレシも普通、電話連絡とか先にしない?飛び込みで二時間待たれてもねぇ…。彼女の罪悪感とか、最後に年齢を聞く辺りも正直、え?という感じ。そして婚家の家族も色々とヘン。なんでコイツと結婚したんだか…と後輩が吠えてましたがまさにそんな感じで理解出来ないし、感情移入も出来ませんでした…

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2018年01月30日

Posted by ブクログ

様々な悩みと共に生きていく人々の「ホーム」を探る中篇二つ。

フツーという枠で人を括ることがどんなに愚かなことか。
ある意味ではフツーではない環境を持った主人公達が、最終的に自分なりの「ホーム」を見つけていて、じゃあフツーなあなたの「ホーム」は?と問いかけられているような読後感。今生きている環境に改めて感謝させられた。
どちらもホロリとくるようなラストが用意されていて、全体的に見るとすっきりと読めるが、個人的には二つめの話の展開がちょっと。。
回想を中心に事実の羅列のようなじれったい描写が続き、少し読み進めるのが辛かった。控え目にこの星数で。

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2012年07月06日

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