戸部良一のレビュー一覧

  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    これだけ日本の欠点と言うか日本の弱体化の要因を俯瞰的に正確に指摘出来る日本人がいるんだなと素直に驚き。同じような考えを持つ日本人は一定数いるはず。それでも日本が衰退国として甘んじているのは分かっていても変えられない何かが多々あるからだと思う。自分もそうだけど。

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    2021年10月20日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    独ソ戦やバトルオブブリテンにおける趨勢の転換、ベトナムのフランスからの独立やアメリカとの戦争におけるベトナムの戦い方、イラク戦争におけるアメリカ軍の戦い方の変遷といった実例を通じ、戦略、そして知略やリーダーシップについて分析している。野中氏が35年生まれで、一番若い麻田氏が80年生まれと、かなり年代にバラエティのある4人の著者が章別に分担執筆しているが、内容・文体はよく統一されている。
    内容は多岐にわたるが、ヒトラーも気まぐれなだけでなく戦争経済を考えて戦略を練っていたこと、スターリンも兵站や補給の重要性をよく理解していたこと、米軍は正規軍どうしの戦闘ではベトナムでもイラクでも常に強力であった

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    2021年03月04日
  • 失敗の本質

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    決断と責任と空気

    この本を読みながら感じたことは、決断と責任と空気について、自分も慎重に考える習慣をつけたほうが良いということだ。

    特に忖度というか、場の雰囲気(空気)との付き合い方について、自分はどう向き合うべきかを考えさせられた。

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    2021年01月16日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    成功経験も失敗経験も、その経緯を言語化しておくことは大切なんだということを、改めて感じさせられた。
    ただ、多くのケースは、目的の不明瞭さが、失敗を導くこともわかっているのにね。
    わかっていてもできないのが、人間の性なのか。

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    2021年01月04日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    知略の本質を知るため、読みました。知略とは、情況と文脈に応じて具体的戦略を実践していくことです。知略の4つの要件は①共通善(共通する目的意識)②共感(相互主観性)③本質直感④自律分散系(実践知の組織化)でふ。知略の本質を洞察し理解すれば、どんな場面でも戦略を賢く実践できます。

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    2020年10月31日
  • 国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

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    20世紀に国家の首脳を務めた人物の実績から、国家主導者としてのリーダーシップに共通項を見出そうとする。リーダーシップ論としては勿論、当時を生きていない、記憶に無い世代には歴史の勉強にもなる。内容の濃い一冊。

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    2020年10月30日
  • 国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

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    私にとって『失敗の本質』は、最も影響を受けた書籍であり、それに繋がるその他の本質本も読み続け、今回、本書を読んだ。私自身が備えたいリーダーシップ論とは、スケール始め合うべきものではないが、ここに出てくるリーダー達の成功、失敗事例に対する分析は改めて気づかされるところも多い。私のような小ちゃい人間の生き様にも生かして行きたいと思った。

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    2020年08月15日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    レニングラード攻防戦、バトル・オブ・ブリテンをはじめ、おそらく戦史オタクでないとなかなか知らないであろう内容をこの本で読むことができた。しかし、これだけ詳細に書いてあるのはさすがでした。

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    2020年08月02日
  • 国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

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    政治家の伝記もどきによくある、ぐだぐだノンフィクション(人となりを伝えるとして、新聞記者系がよく書いているのだったか・・)とは、はっきり一線を画した本だ。1980年代以降の世界の代表的政治家が、どういう資質とプリンシプルの持ち主であって、どういう時代背景の下で、どういう判断を下してどういう成果をあげ(そして失敗したか)を、整然と並べて読ませてくれる。最後の総括の2つの章は、政治学が倫理学や哲学と地続きだといわんばかりに、ややペダンティックだが、我々一般読者の知的虚栄心も満足させてくれるスグレモノかもしれない。

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    2020年06月10日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    野中郁次郎先生の"本質"シリーズの4冊目です。

    "戦略の本質への答えは「知略」である。これは日々変化する状況下のもとで組織員一人一人の実践知によって「いま・ここ」に相応しい行動を取らせる唯一の方法である。"

    知略とは、マネジメント・リーダーシップ領域の概念だと言う説明が冒頭になされている事からもわかる通り、焦点の当て方がスターリン、チャーチル、ホー・チ・ミンのリーダーシップ論に比重を置いているように思えました。『戦略の本質』でも取り上げられていた独ソ戦、バトル・オブ・ブリテンベトナム戦争が題材です。
    以下、章別の気付きのサマリーです。
    ■独ソ戦
    国防

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    2020年05月02日
  • 知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利

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    知略とリーダーシップの本質に迫る失敗の本質シリーズの最終章。構成は前著群と変わらず、時系列かつ叙事的に戦闘展開を述べた後に、アナリシスを導出するというもの。

    失敗の本質以上に、企業経営その他あらゆる勝負事に援用しやすいフレームワークにまとめてある点で、その有用性はシリーズ最終作に相応しいものと言える。

    冒頭p7より引用。この部分こそが核心となる。
    "軍事戦略をめぐっては従来、攻撃と防御、機動戦と消耗戦、直接アプローチと間接アプローチといったような二項対立的なとらえ方があるが、われわれは、そうしたとらえ方よりも「二項動態」的なとらえ方こそ、戦略の本質を洞察していると理解している。戦略現象を「

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    2020年02月25日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    失敗から学ぶことは多々あり、それが戦時のことであれば、生死をかけた戦略や行動であるために、更に学ぶべきことは多いと考える。ただし、完ぺきな人間などいるはずもなく、限られた情報の中で、限定合理的に行動した結果であることを念頭に置く必要がある。

    ・ウェーバーの価値自由原理である、ヒト/モノ/カネを効率的に利用できているかという効率性の問題と、価値の問題は分けて考えるべきというのはなるほど。そして、効率的なものが常に正当であるということにはならないというのも納得である。

    ・戦時において、成功した体験は、なかなか否定できない。実績が一度伴うと、それに寄りかかってしまう。必要な時には自己否定ができる

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    2020年01月01日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    戦時の話しをしているはずなのに、なんかすごくしっくりくる。いまも同じような状況に陥っているからなのかな。

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    2019年10月21日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    2012年7月に書かれた本で、1984年に書かれた「失敗の本質」に対して多面的な検証とさらなる考察が実施された本、「失敗の本質」はずっと読みたかった本なのですが、まだ読めておらず、先に新しい版を読むことになりました。

    相応の歴史知識や、太平洋戦争時代の人物像に関する情報がもともとないと、やはり難解であるとは思うが、それなりに長い間勉強してきてから読んだので、僕にはさらに造詣が深まったと思う。

    『戦場のリーダーシップ』という観点では、僕もこれまでいくつか勉強してきてましたが、「キスカ撤退の木村」や「組織人になれなかった天才参謀 石原莞爾」、「独断専行はなぜ止められなかったのか 辻 政信」など

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    2019年03月25日
  • 決定版 日中戦争(新潮新書)

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    日中戦争は、本当によくわからないものだったので、一つの理解の筋を得られたように思った。はじめてしまったら、なかなか終われない。なんでとそうだが、難しい。終結の難しさ。御前会議での陸軍の頑固さは何かと思っていたが、中国での戦いを考えると、確かに理解出来る面がある。目の前の相手に、全く負けていないのに、降伏せざるを得ない。それは出来ないなぁ、と。でも、全体を見渡すと、降伏せざるを得ない。

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    2019年03月01日
  • 決定版 日中戦争(新潮新書)

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    229頁2行目で、
    カイロ会談当時、「中華民国国民政府主席」であったはずの蒋介石の肩書きは「総統」と書かれる。
    専門者にとっては、とんでもないミスではないか...

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    2018年12月19日
  • 外務省革新派 世界新秩序の幻影

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    満州事変後の外務省革新派とよばれる外交官の派閥について書かれたもの。緻密な調査研究に基づき論理的かつ学術的に話が進められており、説得力がある。太平洋戦争に至る我が国の政策決定に与えた影響についてよくわかった。印象に残る箇所を記す。
    「政党は政争に明け暮れ、党利党略にかまけて国民の要望に応えず、最も重大な国防を軽視しているように、少壮軍人たちの目には映った」
    「利潤本意の資本主義経済や政党主体の議会政治は、既得権擁護に傾きがちで国民の要望に応えないばかりでなく、時代の要請つまり「世界史的大変動」にも対応できない、と彼らは批判し、経済の計画化と効率化、国民の経済的・社会的平等の実現、それを基盤

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    2018年11月27日
  • 自壊の病理 日本陸軍の組織分析

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    平時における陸軍のガバナンスの崩壊など目新しい。過去の論文集的な位置づけもあり、第1章では昭和の軍人の専門職化が進行した弊害を解く一方、後半の章では政治化した故に専門職化していないという見解も挙がるなど、やや一貫としていない箇所もあるが、様々な研究もベースに検証されており、非常に興味深い。

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    2017年08月18日
  • 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇

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    国家的視野による戦略、現場感覚のあるリーダー、空気によらない責任者の明確な判断、いずれも全く実現されていない。無意味な戦争に突入する事がないようにするために何をすればいいのか、悩ましい。

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    2017年01月16日
  • 日本陸軍と中国 ──「支那通」にみる夢と蹉跌

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    中国人に近代国家建設の能力が欠けているという認識は、支那通軍人に共通していた。そして、辛亥革命が支那通青年将校の血を湧かせることになるが、それは、アジア連帯あるいいは「東亜保全」的な理念が彼ら支那通軍人の間に脈々と流れていたことを示唆している。この時代の日本人は自分たちの力で、中国の建国を謀ったことが、泥沼の日中戦争の原因といえるのだろう。

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    2016年10月01日