武田一義のレビュー一覧

  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2巻

    無料版購入済み

    普通の人の戦争

    雑兵物語の二次大戦版、でしょうか。最近は、戦国時代ものでも雑兵目線物が出てきましたが、二次大戦は逆に大名のような幹部・トップクラスの漫画は少ないなーと。でもこな作品では、より庶民のなかの普通の人が見た普遍的な戦争の日常やエグさなどが描かれていて、いつの時代にも通用しそうですね。

    #タメになる

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    2025年12月13日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 3巻

    sun

    ネタバレ 無料版購入済み

    生々しくも優しく

    開戦から約1か月。楽園は焦土と化し、田丸らは極限のサバイバルへ突入する。渇きから空腹へ──今度は「飢え」が兵士たちを蝕む。作者の筆は容赦なく、食糧ゼロの絶望を抉り出す。

    可愛いデフォルメの兵士たちが、蒸し風呂のような洞窟で朦朧とし、夜な夜な食を探す姿が痛々しい。守備隊本部は玉砕を請うが許可されず、徹底持久の名の下に苦しみが続く。田丸はスケッチを続け、人間の尊厳を繋ぎ止めるが、飢餓は精神を崩壊させる。絵柄の優しさと残酷のギャップが、ますます心を刺す。

    極限状態での人間関係、諦念とわずかな希望──史実の重みが細部に宿る。読み終え、息が詰まる。戦争の狂気を、こんなに生々しく優しく描くとは。シリー

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    2025年12月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2巻

    sun

    ネタバレ 無料版購入済み

    戦争の愚かさと人間の脆さ

    1巻の猛攻から一転、2巻は米軍上陸3日後の洞窟潜伏生活へ。
    田丸ら生き残りは、灼熱の島で「渇き」という新たな敵に苛まれる。作者の熱量はさらに増し、持久戦の地獄を容赦なく抉る。可愛らしいデフォルメの兵士たちが、泥と汗にまみれ、喉の渇きに狂いそうになる姿が痛い。
    サンゴ礁の楽園は、すでに血と腐敗の臭いに満ち、昼夜問わぬ米軍の掃討が迫る中、水一滴の確保が命綱。食糧の欠乏、湿熱の苦痛、仲間とのささやかな会話──それらが、史実に基づくリアリティで息を詰まらせる。

    田丸はスケッチを続け、美しい自然や人間の表情を捉えようとするが、渇きはそんな純粋さを蝕む。戦争の狂気が、身体の極限から精神を崩壊させる過程が

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    2025年12月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    sun

    無料版購入済み

    熱き警鐘

    これはものすごい熱量の作品だ。
    太平洋戦争末期のペリリュー島を舞台に、漫画家志望の気弱な青年・田丸一等兵の視点から、史実を基にした苛烈な地上戦を描き切る力作であり、久々の、胸をえぐるほどの傑作だ。

    南洋の楽園たるサンゴ礁の海と美しい森が、米軍の猛攻で血と泥に塗れる地獄へ変貌するコントラストが、まず目を奪う。
    作者の筆致は、3頭身の可愛らしいデフォルメキャラで兵士たちを愛らしく描きながら、戦闘の凄惨さは容赦なくリアルに叩きつける。
    食糧が尽き、湿熱の空気が体を蝕み、仲間が次々と無残な死を遂げる──その残酷さが、ほのぼのとした絵柄とのギャップで倍増し、読者の心を抉るのだ。
    主人公の田丸は

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    2025年12月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

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    劇場版の公開に合わせて無料公開されていたので、失敗の本質で興味を持ったこちらを。
    可愛い絵柄で、悲惨な戦争の様子を理解できてとても良かったです。戦略の失敗は戦術ではどうやっても取り戻せないを絵に描いたような状況で必死にもがく様子が伝わります。

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    2025年12月06日
  • ペリリュー ―外伝― 1

    無料版購入済み

    ペリリュー本編からこぼれ落ちた話、とのことですが、アメリカ兵の話、ペリリュー島に元々住んでいたフィリピン人の話、戦争の後の話、と物語を多角的に描くことで、却って本編世界の厚みが増したと感じられる作品でした。どうしてこれほどに辛い経験を人はまた繰り返すのでしょうね…

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    2025年12月05日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    無料版購入済み

    ペリリューとは何だろうな、と名前だけ知っていた頃から思っていましたがペリリュー島のことだったのですね。絵柄が随分可愛らしいにも関わらず、伝わってくる戦争の痛みに慄きながら読みました。悲しい、という感情すら贅沢に思われて、泣くに泣けませんでした。今世界中で右翼の動きが強まっている中、どうか一冊でも世に広まって、読んで欲しい漫画だと感じました。

    1
    2025年12月05日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 11巻

    Posted by ブクログ

    星5つじゃ足りないと思えるくらいに傑作だった。
    おもろいと表現して良いのかわからんけどおもろかった。
    笑える箇所ひとつもなくて心がすり減る内容で戦争モノにありがちな一人で無双したり大逆転したりすることもなく淡々と人が死んでいく。

    デフォルメされた絵柄だから読めたけどリアルな絵柄だったらさらに読むのきつかったかもしれない。

    心がすり減る内容だったけど読んで良かった。

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    2025年11月10日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2巻

    Posted by ブクログ

    戦争で何かあったかとは一概には伝えられないがその一部を見れたような気がする。人がこんなにも簡単に死を迎えてしまうのかと心傷に浸る暇もないのがよく伝わってきた。戦争についてより詳しく知るためのいいきっかけになる本でした。

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    2025年10月06日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2巻

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    ネタバレ

    兵士の語り。
    笑いながら同じことを繰り返す人。嘘みたいに勇敢な最期を話す人。
    悲しみの大きさが話を大きくする?

    仲間のいる鍾乳洞もまた背筋が寒くなる怖さ。

    けが人をおとりにしてどうにか水を手に入れる。
    残酷な作戦ではあるが、現場の兵士は仲間のためにと思っている。

    こんなのあんまりだ。みんなかわいそう。

    自分がこんな酷い死に方するなんて思ってなかったはず。

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    2025年09月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

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    ネタバレ

    父のように勇敢に死にたいと言った小山くんがスコールの後の空襲で足滑らせて頭打って死ぬ。

    小山くんの死を嘘くさく英雄談にして遺族に知らせる功績係。あれ?小山くんのお父さんも本当は?とんでもないことをしたしまったんじゃないか。

    たまたまそこにいてたまたま当たって死ぬ。突然に。さっきそこにいた人たちが。
    僕もあんなふうに死ぬかもしれない。

    虹の下の凄まじい轟音と悲鳴と叫びと。血と火薬の匂いと。どんな風景かと想像する。

    瀕死の仲間の銃の暴発で死ぬ分隊長。25歳。2人の子供。
    兵士にもいろんな人がいる。

    戦場のリアル。最後の一人まで戦い続ける任務。

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    2025年09月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2巻

    tk

    購入済み

    どんどん話が重くなってきた
    集団自決、怪我人を囮役にするなどポップな絵柄で誤魔化してはいるけどエグい描写ばかり
    やっぱり戦争はダメだよ

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    2025年08月20日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    tk

    購入済み

    これ実際にあったことなんだもんなあ
    かわいい絵柄と残酷な描写のギャップで読みやすいです
    虹の下で殺し合いをしてる描写が印象的でした

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    2025年08月18日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    Posted by ブクログ

    かわいらしい絵柄でとても入りこみやすく頭にスッと入ってきました。
    想像を絶する部分がこんなにも突然来るものなのかと毎度衝撃を受けました。
    映画化決定ということで今回、読んでみましたがリアリティを伝えやすい工夫が多数あってとても楽しめました。

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    2025年08月14日
  • ペリリュー ―外伝― 4

    Posted by ブクログ

    本編11巻と外伝4巻描ききることができました……という作者の最後の言葉。え、終わってしまう? これからも描き続けて欲しいのだが。良いニュースは今年の暮れにアニメ映画として上映されるとのこと。是非、観に行きたいと思う。

    2
    2025年07月29日
  • ペリリュー ―外伝― 4

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    行かないで

    戦争の虚しさがよく描かれていた作品だと思います。外伝は描ききれなかったお話が雑多に詰め込まれるのかと思ってましたが、最終巻はエピローグとしてもまとまってて涙が止まらなかったです。
    私はアクションや血はあまり得意ではないのでこのタッチでなければ読みきれなかったと思います。
    一方で作品内で「戦争をリアルに描くことなんて無理」という意見もあり、想像しながら読むという不思議な作品でした。
    行ってきますと言う吉敷くんに思うのは行かないでほしいということだけ。
    当時家族を兵に送り出さなければならなかった人たちはもっともっと辛かったのかと思うと言葉になりません。

    本作の長い制作期間の中で、知識が増えるほど

    #切ない #泣ける

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    2025年07月29日
  • ペリリュー ―外伝― 3

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ALL ABOUT SUZY」
    戦争が引き裂いたひとつの家族というか女性の物語

    心に残る。

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    2025年07月10日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    購入済み

    重い、けど読む

    たまたまYouTubeで2025年12月に公開予定の映画の特報映像を見て、気になったので検索してこの作品を知りました。
    元々同じ様に動画で日本統治時代のパラオの話を見ていたので、その時の戦いがこの話なのかと内容を知る良いキッカケになりました。

    まだ2巻までしか購入しておりませんが、2巻でこんなに言葉に表すのが難しい気持ちになるのか…と感じました。
    それでも続きは気になるので気合を入れて読み進めたいと思います笑

    この作品は可愛いらしい絵柄に対して残酷な表現が割とリアルに描かれていますが、読みやすい作品だと思います。
    既に本編は完結している様ですが、主人公や周りの登場人物達がどう過ごしていくの

    #深い #切ない

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    2025年03月12日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1巻

    Posted by ブクログ

    こんなにかわいいイラストなのにとても悲惨な内容でした

    戦争のなかにも同僚との団欒や虹の美しさに感動するなどあまりにも日常との繋がりがありすぎました
    1つの命が確かにあったのにあまりにも軽くみられている当時の現実を見せられました

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    2025年03月02日
  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 11巻

    Posted by ブクログ

    エピローグにしては、あまりにも読後感が良過ぎる。「戦争のことは何も思い出しくない」という人もいるなか、帰国してからも戦争と向き合い続けた田丸は本当に凄いと思う。上手く言葉に出来ないが、彼の言動ひとつひとつに刺さるものがあった。片倉の「話を聞けば体験していなくても描けるとお考えですか?」という作品の根底を覆しかねない台詞もまた良い。戦争のリアルを知る者が減ってきているからこそ、読み手側も漫画から戦争体験者の想いを汲み取る努力が必要なのかもしれない。

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    2025年02月11日