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田丸らが島を後にして70年――。2017年の冬、漫画の編集者として働く後村は、ペリリュー島を訪れる。そこはかつて祖父がいた場所。後村は祖父である田丸の足跡を辿ることで、生き残った兵士がどのようにして、長い「戦後」を生きたかを知る――。語られる、帰国直後の日本の姿、亡くなった戦友の家を訪ねた時のこと、再び島を訪れた際の思いがけない再会、そして戦場で体験した出来事。伝えたかった真実、語るべきでない現実、今も鮮明に残る口にしたくない記憶。――戦争、それは自分たちと変わらない普通の人が体験した、ほんの70年前の出来事。今と≪戦争≫の時代を結ぶ真実の記録、完結。
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第二次世界大戦時、ペリリュー島は日本軍にとって大切な軍事基地だったそう。「楽園のような南の島が昔は戦場であった」そのことは史実として知っていましたが…。
主人公は漫画家志望でありながら、兵士になってしまった気の弱い青年。 武田一義先生のホッコリとした絵柄はとても親しみやすいのですが、それが戦場という悲惨な場所とのコントラストを強めている感じがしました。
日を追うごとに減っていく食糧、日本とは違う温度と湿度。なんとしても敵を攻撃しようとする上官、そして戦友たち…極限の中での人間関係の描写が胸に刺さります。
読後は「あ~、現代日本に住んでてよかった…」と思うこと間違いなし!ホント平和が一番!!
Posted by ブクログ
日本の戦争を扱った漫画は精神的にツラくてそんなに読んだことはなかった(はだしのゲンぐらいか?)が、あまり苦しまずに最後まで一気に読めた。
たぶんキャラクターが可愛く書かれているのがよかったのではないかと思う。
ただし内容自体は戦争物なのでハードかつ残酷。
当時の日本について強い非難も美化もしていない、フラットな感じがするところも読みやすい点かと思う。
可愛い絵柄だがしっかりとリアリティが感じられる良い作品だった。
解説もほどよく入っているので、戦争についてあまり知らない人でも読みやすくおススメ。
こういった極限状態を生きた作品をみると、眠れないとか体重がちょっと増えたとか、子供がイヤイヤ期でしんどいとかっていう自分のストレスがあまり大したことない気がして、もうちょっと頑張る気になるところがいいと思う。
Posted by ブクログ
ついに完走。コレがマンガになって本当に感謝。知らなかったことばかりで、今知ることができて本当に良かった。等身大の普通の人の戦争の話。絵柄がかわいいけれど、中身はひどく悲惨。死ぬ原因も戦うだけでなく、餓死、事故死、自死、病死、内ゲバで亡くなる…あまりにも理不尽すぎる。
この巻は戦後70年を一気に。食料や服を取られたり、子どもに財布をすられたり、遺族を回っても、辛く当たられたりされても、怒らない田丸くん、良い人すぎる。いろんな人の戦後があって、いろんな人生があるということ。アニメ版も楽しみ。
あとは、ふと思ったのが主人公たちは、若くて体力があったから生き残れたのかも…。
Posted by ブクログ
かわいくてゆるい絵柄に反し、内容はとてもリアルでシビア。
ペリリュー等での戦いを史実を土台にしながら、あくまでフィクションとして、マンガ作品として完成させたもの。
ペリリュー島での戦いは、兵の数も物資の数も勝る米軍に圧倒的有利があり、すでに日本軍は壊滅状態、散り散りに生き延びた兵たちが集まり、潜伏し、ゲリラ戦をこなしていく。
だが、補給もなければ情報も届かない中、主たる戦いは食糧の調達となり、飢餓と病に苦しめられていく。
そんな、ずっとジリ貧の中、敵に対してだけではなく、味方同士でも疑心暗鬼となる様は、本当に苦しいものであった。
かつて、「バトル・ロワイアル」という小説が流行った。藤原竜也主演で映画化もされたあの作品だ。
訳もなく突然命懸けの戦いに放り込まれる中学生たちの多くが、些細なことでお互いを疑い、殺し合ってしまうストーリーだ。
現実の戦争と比較するのには弊害もあろうが、ペリリューを読み終わった後、わたしは「バトル・ロワイアル」を思い出した。人と人の理解と信頼が崩れ、殺し合いが止められなくなる様が重複したからだ。
考えや価値観が違う、人種が違う。
それでも多くの人は、本当は、自分や自分の大切な人を守りたい、平和に暮らしたいと思っている。
同じ思いなのに、分かり合えずに戦争をする愚かさと虚しさが、とにかく悲しかった。
吉敷くんがとてもいいキャラクターで、一番魅力的であっただけに、想定しうる結末を覚悟していたが、やはり悲しかった。
彼の姿が最後消えてしまうのは、作者も彼の結末を絵として決定づけることが辛かったからなのではとつい思ってしまった。
最終巻の表紙は、美しい南の島にみんなが揃っていて、現実でも無念のままあの地に眠る若い彼らを弔っているようだった。
ペリリュー島
天皇皇后両陛下のご訪問前のことです。パラオに旅行した時、ペリリュー島の一日観光ツアー(旧日本軍の歴史中心)がありました。
歴史好きな私♀は参加したかったけれど、同行者♂がダイビングにしか興味なくあきらめました。
この漫画に出会って、なぜ一人でも参加しなかったのか後悔しました。コロナが終息したら是非訪れたいです。アニメ化も決まったとのこと。本当に楽しみにしています。
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