あらすじ
終戦からおよそ1年半――。昭和22年3月、田丸と吉敷は「生きて日本に帰る」という約束を果たすべく、壕からの脱走に成功する。投降――それは数多の苦難を共に乗り越え、生死を共にしてきた仲間の敵になるということ。では仲間にとって≪正しい≫行動とは何か。全体を危険から遠ざけるための規律か。全員を救うための危うさをはらんだ勇気か。指揮官として命がかかる決断を迫られる島田。混乱の中、島に銃声が響く――。生き残った兵士それぞれに、ゆずれない正義がある。本当の終戦をもたらすため、想いを繋いだ若者の生還の記録。
第二次世界大戦時、ペリリュー島は日本軍にとって大切な軍事基地だったそう。「楽園のような南の島が昔は戦場であった」そのことは史実として知っていましたが…。
主人公は漫画家志望でありながら、兵士になってしまった気の弱い青年。 武田一義先生のホッコリとした絵柄はとても親しみやすいのですが、それが戦場という悲惨な場所とのコントラストを強めている感じがしました。
日を追うごとに減っていく食糧、日本とは違う温度と湿度。なんとしても敵を攻撃しようとする上官、そして戦友たち…極限の中での人間関係の描写が胸に刺さります。
読後は「あ~、現代日本に住んでてよかった…」と思うこと間違いなし!ホント平和が一番!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この巻を人に読んで欲しくて、登録する。
もう1巻あるがそれは後日談であり、本来はこの巻が、この戦争の、最終巻。
ここで終わると、救われない気持ちが残る。一応good endingだが、裏に多数の無数のbad endingがある。それはリアルに有った事なのだろう。
この巻で、知りたかった事が分かる。この巻だけでは、気持ちがおさまらない。
だから、次の巻を読んで、真のgood endingになった気になる。
「平和」を実感して涙しているのだ。
Posted by ブクログ
ついに田丸が投降。
その過程では前巻に引き続き兵士間での価値観の違いによる対立によって、命を落とす兵士も出る。
飄々としていた小杉伍長も、田丸とともに逃亡した吉敷も、仲間によって殺害されてしまう。
脚色だとは思われるが、これに類することは実際にあったのだろう。戦争はすでに終わっているというのに残念なことだ。
投降
田丸の米軍への投降で不毛な日本軍同士の争いや疑心暗鬼も解消され、生き残った者達の帰国も実現してよかったが、終戦後の無益な殺し合いで亡くなった若者達の無念たるやいかほどか。。。
Posted by ブクログ
脱走した主人公と吉敷くんだが、途中で島田少尉に見つかり、対峙する。吉敷くんは島田少尉を撃てず、逆に撃たれてしまう。一人で投降した主人公は、アメリカ軍キャンプで本当に戦争が終わったことを知った。そして、仲間に知らせ、投降を促す。結局、ペリリュー島の10,500名の日本軍守備隊は、33名が生き残っただけだった。まれにみる悲惨な戦場だった。
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ようやく彼らの「戦争」が終わりを迎えた。
戦争は続いていると信じ、徹底して臨戦態勢を崩さなかった彼らを思うと胸が張り裂けそうになる。今までの「死」が全て無駄だったことを知り、さぞ絶望したことだろう。20代で経験する出来事としては、あまりにも重すぎる……。
Posted by ブクログ
無敵だったと思って読んでいた、小杉伍長と吉敷君が亡くなってしまった。
せっかくここまで頑張ったのに…。
そして、亡くなったと思っていた、手紙を書いた家族の皆さん。
手紙を書いたのに、やはり亡くなっていたと知らされたご家族の皆さん。
考えるだけで涙が出ました。
Posted by ブクログ
ペリリュー島が激戦地であったことと日本軍玉砕の島であったことは
知識としては知っていましたが、終戦後も戦い抜いていた人たちがいたことは
恥ずかしながらこの作品で初めて知った。
とにかく島での戦いは終わった。
次巻最終巻とか。
巻末の島民のレモケットさんの
「あなたはこの島にまた戻って来ますか?」との問い。
島田少尉との会話。
色々と考えさせられます。
”ビルマの竪琴”読み返したくなりました。
Posted by ブクログ
何度も読み返している、全ての人に読んでほしい戦争漫画。
最終巻、ではなかった。11巻がエピローグらしい。でもペリリュー島での戦いは終わった。終わってくれた。終わってしまった。戦争が終わってから、何人死んだんだ。ちゃんと、終わらせろよ。終わったんなら、末端までちゃんと、ちゃんとしてよ。なんで死んだんだよ、なんのために死なないと行けなかったんだよ。
戦中の死と違う。本来の、日本のためですらない死。憤って、涙がポロポロ出た。
----------------ネタバレ
小杉さん、死んでしまった。20代だった。若かった。飄々としていて、でも筋を通した人だった。吉敷くん、まっすぐで素敵な人だった。最後まで、仲間を撃てなかった。どこに行っちゃったんだろう。吉敷くんと多丸くんが一緒に御飯食べるところ、見たかった。見たかったよう。
素晴らしい
投降という命をかけた行動に感動を覚えました。終戦を信じない残された日本兵とそれを「crazy」と語る米軍が、初めて人間同士として交わるシーンは印象的でした。
Posted by ブクログ
うあぁぁぁぁぁぁ
読後、言葉が出て来ず、慟哭。
これが、戦争か。
復員された方々は、それこそその数だけの何かがあったんだろうと想像せざるを得ない。
Posted by ブクログ
もう戦争は終わっているのに
仲間同士で殺し合うなんて、なんて悲劇だろうか。
吉敷くんが死んでしまったのは本当に辛い。
必要の無い犠牲だったのに。
田丸くんがひとりでも投降したのが偉いと思う。
彼らを説得する為に、少将が現場に呼びかけたことはあったのだろうか。
手紙というのは田丸くんの功績係という職も活かした
素晴らしい提案だったと思う。
結果的にそれがみんなの命を救ったのだし、
みんながそれに感謝し謝ってくれたのは良かったけれど
未だに快く思わない者もいるのは悲しい。
本国が投降しているのに他に方法があっただろうか。
島民の方の仰り用はちょっと納得がいかなかった。
勝利してここが本当に日本の一部なら残るが
そうではなくなって追い出されたのだし
住むにしても一度は祖国に帰って家族と話さなければならないと思う。
入植者ではなく兵士だと部下のことを思って反論し
失明しているのに船に敬礼している姿が切なかった。
Posted by ブクログ
ついに、田丸らの「戦争」が終わりを迎える日が来た。しかし、そこまでに払った代償はあまりに多い。信じてきたことが崩れる衝撃。受け入れられる者と受け入れられない者、理性と感情…交錯し衝突し、誰も幸せになれない事態に陥っていく。「生き残ろうぜ、絶対」このことばの重みが痛いほど心に響き、涙がこぼれます。次が最終巻。どのような幕引きとなるのか。