作品一覧

  • 陰翳礼讃
    -
    1巻110円 (税込)
    谷崎潤一郎の考察、エッセイ。まだ電灯が無かった時代の日本家屋における日本人の感性は陰翳を生かしたものだった。西洋文化は部屋の隅々まで電灯で明るく照らしてしまうが、これは日本人には合わない。日本人の肌、髪、建築、紙、食器、食べ物、能、歌舞伎など多岐にわたって陰翳の考察がなされている。日本建築の明るすぎない、陰翳を生かした造りが日本人の感性である。「陰翳礼讃」「二月堂の夕」「文房具漫談」の三本を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 細雪 上
    完結
    -
    全3巻110~220円 (税込)
    昭和初期の大阪。四人姉妹の物語。蒔岡家は大阪旧家の元富裕階級だったが、代が代わり徐々に落魄していく。三女雪子は未婚の三十歳。おっとりして美しい箱入り娘だが、なかなか縁談がまとまらない。最近は見合い話も減ってしまっている。個性豊かな人物たち。雪子の見合い縁談を中心に物語は進むのだが……。過去何度も映像化、舞台化されており、当時を代表する美人女優が四姉妹を演じている。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 盲目物語
    -
    1巻110円 (税込)
    四歳のときに盲目になった按摩師の弥市が語る、お市の方の生涯。織田信長の妹で戦国時代一の美女。浅井長政に嫁いで三女を儲けたが、信長との戦いに破れ長政は自害。信長に引き取られるも明智光秀の謀反により信長は殺される。その後柴田勝家と再婚するも、今度は羽柴秀吉に破れ、勝家と供に自害する。悲劇の美女の運命と彼女をとりまく人々。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 卍

    -
    1巻110円 (税込)
    園子は人妻でありながら、美しい光子を好きになってしまい、身体の関係を持ってしまう。女同士の禁断の恋。しかし光子には綿貫という性的不能な男が付きまとっていた。四人の男女が織りなす愛憎。同性愛であることを周囲にバラされ、関係が破綻するよりは心中を装い理解を得ようと画策する。そして思わぬ展開へと……。過去何度も映画化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 秘密
    3.0
    1巻110円 (税込)
    谷崎潤一郎のフェティシズム。「秘密」秘密の趣味は女装して町へ繰り出すこと。初めは恐る恐るだったがやがて優雅な仕草と美しい容貌に男も女も振り返るようになる。ある日劇場で妖艶な女が隣に座る。それは昔交際した女だった。その女にも秘密があった……。「少年」私の少年の頃の思い出。良家の息子の信一には腹違いの姉がいた。ガキ大将のはずの仙吉は姉弟には卑屈な態度で接していた。少年達の遊びはだんだんエスカレートしていった。「秘密」「少年」の2本収録。
  • 刺青
    -
    1巻110円 (税込)
    肌を針で突き刺す時、真紅に血を含んで脹れ上る肉の疼きに堪えかねて、苦しきうめき声を発したが、そのうめき声が激しければ激しい程、愉悦を感じた……。「刺青」谷崎潤一郎処女作。腕のいい刺青師の清吉の願いは美女の肌へ魂を刺り込むことであった。ある日かごからはみ出した美しい足を見たことから、顔も知らぬその女に恋するようになる。翌年、その娘に巡り会ったとき、求めていた女だとわかり薬で眠らせてしまう。一昼夜をかけて女の背中一面に女郎蜘蛛の刺青を彫ったのだった。フェティシズムと官能の文学。過去何度も映像化された作品。他に「幇間」と「恐怖」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 吉野葛
    -
    1巻110円 (税込)
    私は友人の津村に誘われて小説の取材に吉野の山奥へ出かけた。義経伝説や南朝にまつわる故事伝説の紹介、山村の風景や生活を描写しながら旅は進む。しかし津村の本当の目的は……母の実家への訪問。亡き母への思い出、面影を追う子供の気持ちがせつない。そして津村が見初めた女性との再会。
  • 春琴抄
    -
    1巻110円 (税込)
    盲目でありながら天才的な三味線の技量を持つ春琴と丁稚奉公の佐助。類いまれな美貌でありながらわがままで高慢な春琴。どんな仕打ちにも耐える佐助。やがて何者かが春琴の屋敷に侵入し熱湯を浴びせてしまう。醜く焼けただれた顔を誰にも見せたくないと言うと佐助は自ら針で自分の目を潰してしまう。過去何度も映画化や舞台化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 痴人の愛(分冊版) 【第1話】
    5.0
    1~7巻165~220円 (税込)
    「私はとうとう――いや あっさりと禁断の果実に手を出した」 サラリーマンの譲治は、ある日ほのかに想いを寄せるカフェ店員・直巳が進学費用で困っていることを知る。 親切心から援助を申し出た譲治だが、直巳からは「結婚でもしたら中断される援助はいらない」と断られてしまう。 そこで譲治は直巳の信頼を得ようと『家族』になることを提案し、二人は同居を始めたのだった。 しかし部屋の中の無防備な直巳の姿に欲情し関係を持ってしまった譲治は、 その日を境に直巳の性への奔放さに翻弄され始めてーー…。 ※この作品は単行本版『痴人の愛』に収録されています。重複購入にご注意ください。
  • 谷崎潤一郎 電子全集1
    完結
    5.0
    全9巻199円 (税込)
    谷崎潤一郎の名作・代表作を一挙収録した谷崎潤一郎全集の決定版。※本書は全9巻中の1巻目です。 ●目次 刺青 少年 幇間 秘密 悪魔 悪魔続篇 恐怖 金色の死 途上 私 或る罪の動機 或る調書の一節
  • お艶殺し
    -
    1巻220円 (税込)
    「お艶殺し」駿河屋の一人娘お艶と奉公人の新助。世間的には決して結ばれない二人だったが、悪者に唆され駆落ちしてしまう。果てしなく堕落してしまう男女。お艶を救おうとして新助はやむなく人殺しをしてしまう。「殺人とはこれほど楽な仕事か」罪を重ねる新助に対しお艶はどんどん妖艶になっていく。他に「金色の死」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 痴人の愛
    -
    1巻220円 (税込)
    河合譲治は君子と呼ばれるほど真面目な男だが、カフェーの女給をしていた15歳のナオミを見初める。自分の家にひきとって育て、やがて結婚するが、ナオミは次第に奔放な性格を現わすようになる。小悪魔的な女の奔放な行動を描いた谷崎潤一郎の代表作。成長するにしたがい次第にナオミは本性を現わし、金使いは荒く、奔放な性格で何人もの男と淫乱に付き合うようになる。しかし最後に男はナオミに屈服し、実家の財産を処分し奴隷のようになってしまう。何度も映画化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 春琴抄
    3.8
    1巻316円 (税込)
    盲目の地唄の名手・春琴は丁稚奉公の佐助と心を通わせていく。そんなある日、お琴が顔に熱湯を浴びせられるという事件が起こる。そのとき佐助は――。異常なまでの献身によって表現される、愛の倒錯の物語。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 春琴抄
    4.1
    1巻407円 (税込)
    盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら盲目の世界に入る。単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。

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  • 陰翳礼讃
    4.3
    1巻418円 (税込)
    陰翳によって生かされる美こそ日本の伝統美であると説いた「陰翳礼讃」。世界中で読まれている谷崎の代表的名随筆をはじめ、紙、厠、器、食、衣服、文学、旅など日本の伝統に関する随筆集。解説・井上章一 ※本文中に「*」が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 学研の日本文学 芥川龍之介 羅生門 蜘蛛の糸 杜子春 トロッコ 地獄変
    -
    1~109巻440~880円 (税込)
    明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、芥川龍之介の「羅生門」「蜘蛛の糸」「杜子春」「トロッコ」「地獄変」。
  • 少将滋幹の母
    3.0
    1巻440円 (税込)
    高齢の大納言藤原国経は、その美しい北の方(妻)を、左大臣藤原時平に奪われる。「少将滋幹(しげもと)の母」とはこの北の方のことで、「少将滋幹」とはその北の方が国経との間にもうけた一子のことです。この王朝物語は、母を奪われた滋幹の悲しみを中心にして、北の方をめぐるさまざまな男たちの生態を絵巻物のように活写し、成長した滋幹が幼い頃に別れたきりになっていた母と、月夜の桜の樹の下で再会するところで終わる。
  • 春琴抄
    -
    1巻440円 (税込)
    盲目の三味線師匠に仕える佐助の、愛と献身を描いた物語。大阪の薬種問屋の娘琴は才があり美しかったが九歳で失明し、手代佐助に引かれて琴三絃の稽古に通ううち、たちまち頭角をあらわし衆にぬきん出る。二十一歳のとき春琴は弟子のひとりに熱湯をかけられ美貌が傷つけられたと思い込む。佐助は彼女の面影を脳裡に永遠に保持するため、自分で自分の目をつぶして盲目の世界に入る。
  • 猫と庄造と二人のおんな
    3.9
    1巻440円 (税込)
    一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

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  • 新装版 細雪 上
    3.9
    1~3巻457~598円 (税込)
    旧家・蒔岡家の四人姉妹、鶴子・幸子・雪子・妙子。上流社会に暮らす一家の日々が描かれる。上巻では、奔放な四女・妙子の新聞沙汰、美しいが無口で未婚の三女・雪子の縁談を巡って物語が展開してゆく――。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集
    3.9
    1巻495円 (税込)
    女郎蜘蛛の入れ墨を背に彫り込まれた娘が、自らの裡にひそませる欲望を解き放ち、あざやかな変貌をとげる「刺青」、恐怖に取り憑かれた男の禁断の快楽を描いた「悪魔」、女の足を崇拝する初老の男と青年が、恍惚の遊戯に耽り、溺れていく「富美子の足」など、情痴の世界を物語へと昇華させた、谷崎文学に通底するフェティシズムが匂い立つ名作6篇。この世界の奥深くに、本当の自分がうごめいている。
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集
    3.6
    1巻495円 (税込)
    エスカレートする遊びの中で、少年と少女が禁じられた快楽に目覚めていく「少年」、女に馬鹿にされ、はずかしめられることに愉悦を感じる男を描く「幇間」、関東大震災時の横浜を舞台に、三人の男が一人のロシア人女に群がり、弄ばれ堕ちていく「一と房の髪」など、時代を超えてなお色鮮やかな、谷崎文学の真髄であるマゾヒズム小説の名作6篇。この世界を知ってしまったら、元の自分には戻れない。
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集
    3.8
    1巻495円 (税込)
    仏陀の死せる夜、デイアナの死する時、ネプチューンの北に一片の鱗あり……。偶然手にした不思議な暗号文を解読した園村。殺人事件が必ず起こると、彼は友人・高橋に断言する。そして、その現場に立ち会おうと誘うのだが……。懐かしき大正の東京を舞台に、禍々しき精神の歪みを描き出した「白昼鬼語」など、日本における犯罪小説の原点となる、知る人ぞ知る秀作4編を収録。
  • 陰翳礼讃/吉野葛 〈大活字版〉
    値引きあり
    3.0
    1巻499円 (税込)
    大きな文字で読みやすい! 大活字版で登場! 今だからこそ、読まずにはいられない。 文豪・谷崎潤一郎の傑作。 闇に浮かび上がる日本の伝統美を流麗な筆致で描く名随筆「陰翳礼讃」 文豪の中期を代表する小説として名高い「吉野葛」 時代を超えてなお燦然と輝く谷崎文学の最高峰を大きな文字でお楽しみいただけます。 (本書は2016/10/22に小社より刊行された書籍を電子化したものです)
  • 少将滋幹の母
    4.2
    1巻506円 (税込)
    八十歳になろうとする老大納言は、若い妻を甥の左大臣に奪われるが、妻への恋情が断ちきれず、死んでしまう。残された一人息子の胸にも幼くして別れた母の面影がいつも秘められていた――。平安期の古典に材をとり、母への永遠の慕情、老人の美女への執着を描き、さらに、肉体の妄執が理性を越えて、人間を愛欲の悩みに陥れるという谷崎文学の主要なテーマを深化させた作品。

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  • 卍(まんじ)
    4.0
    1巻539円 (税込)
    夫に不満のある若い妻・園子は、技芸学校で出会った光子と禁断の関係に落ちる。しかし奔放で妖艶な光子は、一方で異性の愛人・綿貫との逢瀬を続ける。光子への狂おしいまでの情欲と独占欲に苦しむ園子は、死を思いつめるが――。おたがいを虜にしあった二人の女が織りなす、淫靡で濃密な愛憎と悲劇的な結末を、生々しい告白体で綴り、恋愛小説家谷崎の名を不動のものとした傑作。

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  • 蓼喰う虫
    -
    1巻539円 (税込)
    全てにおいて完璧だと思って結婚した女なのに、なぜ妻という立場になると、欲情しなくなるのだろう……。セックスレスが原因で不和に陥った一組の夫婦。夫は勝手気儘に娼婦を漁り、片や妻は夫公認の間男の元へと足繁く通う日々を送る。関係はもはや破綻しているのに、子供のことを考えると離婚に踏み切れない。夫婦を夫婦たらしめるものは一体何か。著者の私生活を反映した問題作。

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  • 春琴抄
    完結
    2.0
    全1巻547円 (税込)
    大阪道修町の薬商の次女・春琴は、幼いころに失明し、盲目の三味線奏者となる。その春琴に限りなく献身的に仕える丁稚の佐助。二人を通して描かれる耽美主義の極致。
  • 鍵
    完結

    4.5
    全1巻547円 (税込)
    年の離れた夫と結婚した私。私を満足させるために薬を飲んでまで夜の営みに精を出す夫。その夫には私に言えない秘密があった!? その秘密の鍵が!?
  • 細雪 合本版
    -
    1巻550円 (税込)
    谷崎潤一郎の名作細雪。全巻セットで一気に読める。昭和初期の大阪。四人姉妹の物語。蒔岡家は大阪旧家の元富裕階級だったが、代が代わり徐々に落魄していく。三女雪子は未婚の三十歳。おっとりして美しい箱入り娘だが、なかなか縁談がまとまらない。最近は見合い話も減ってしまっている。個性豊かな人物たち。雪子の見合い縁談を中心に物語は進むのだが……。過去何度も映像化、舞台化されており、当時を代表する美人女優が四姉妹を演じている。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 吉野葛・蘆刈
    -
    1巻550円 (税込)
    吉野の紀行文と思わせる出だしから、同級生の男の早くに失った母親の生家探しが語られ、母の面影を思うあまり、生家の姪を許婚(いいなずけ)にするという展開が一気に語られる「吉野葛」。『蘆刈』も、紀行文から夢ともうつつともつかない物語に変容し、出会った男から語られる父のせつない恋愛話がテーマである。未亡人に恋し、その妹をめとり、姉思いの妹との関係が語られてゆく。その息子であるこの男はいったいだれの子供なのか、未亡人はもうすでに高齢になっているのではないかという疑問をのこしながら、男は消えてゆく。大阪移住以来、谷崎潤一郎の作風がだんだん純日本的なものに移行していった時期の代表作。
  • 盲目物語
    -
    1巻550円 (税込)
    三味線の腕も達者な弥市という盲目のあんま師が、かつて仕えたお市の方の悲劇的な後半生を物語る。信長の妹で美人と名高いお市の方は、嫁いだ浅井長政を信長に攻め滅ぼされ、再婚した柴田勝家を秀吉に攻められ、ここで夫と運命を共にする。そんなお市に弥市は深い憐憫の情を寄せるが、それはまた恋慕そのものでもあった。お市にどこまでもついていきたい、地獄までお供したいという気持ちが平仮名を多用した文体で連綿とつづられる。
  • 刺青・秘密
    -
    1巻550円 (税込)
    「刺青」「少年」「幇間」「秘密」「恐怖」の五編を収録した初期短編集。処女作「刺青」は性的錯倒の世界を描き、世紀末的な耽美主義が存分に発揮されているが、頽廃感はまったくない。「少年」以下の諸作も、当時の自然主義文学に対する強力なアンチテーゼであった。
  • 痴人の愛 アニメカバー版
    4.0
    1巻563円 (税込)
    ≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!≫ 日本人離れした家出娘ナオミに惚れ込んだ譲治。 自分の手で一流の女にすべく同居させ、妻にするが、ナオミは男たちを誘惑し、堕落してゆく。 ナオミの魔性から逃れられない譲治の、狂おしい愛の記録。 <シリーズ累計250万部突破!「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
  • 刺青・秘密
    3.9
    1巻572円 (税込)
    肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった光輝ある美女の背に蜘蛛を彫りおえた時、今度は……。性的倒錯の世界を描き、美しいものに征服される喜び、美即ち強きものである作者独自の美の世界が顕わされた処女作「刺青」。作者唯一の告白書にして懺悔録である自伝小説「異端者の悲しみ」ほかに「少年」「秘密」など、初期の短編全7編を収める。

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  • 細雪
    完結
    -
    全1巻576円 (税込)
    大阪船場のかつての名家・蒔岡の四姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子の織りなす人間模様。昭和十年代の蘆屋を舞台にした谷崎潤一郎の名作を漫画化。
  • 細雪(上)
    4.3
    1~3巻605~781円 (税込)
    大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。

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  • 吉野葛・盲目物語
    3.9
    1巻605円 (税込)
    大和の吉野を旅する男の口を通して、失われた古きものへの愛惜と、谷崎生涯のテーマ、永遠の理想の女性たる母への思慕の情を謳った随筆的小説『吉野葛』。夫浅井長政を兄織田信長のために滅ぼされるお市の方の悲劇的生涯を中心に、戦国時代を生きた人間の喜怒哀楽を美しく描き出した『盲目物語』。ともに、日本的なものへの傾斜を深めた谷崎中期の代表作である。

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  • 猫と庄造と二人のをんな
    4.3
    1巻616円 (税込)
    猫に嫉妬する妻と元妻、そして女より猫がかわいくてたまらない男が繰り広げる軽妙な心理コメディの傑作。安井曾太郎の挿画収載。同時併録は美女とペルシャ猫への愛を高らかにうたう未完の小品「ドリス」。
  • 卍まんじ 1
    完結
    2.7
    全2巻627~679円 (税込)
    禁断の愛に堕ちた人妻・柿内園子。年下の令嬢・徳光光子と出逢った一年半前の大阪天王寺から破滅の物語は始まった。四人の男女が絡みあう情欲の恋模様。昭和の文豪が綴った傑作がコミカライズによって甦る。
  • 潤一郎訳 源氏物語
    -
    1巻660円 (税込)
    谷崎潤一郎畢生の大作・新々訳源氏物語を全54帖全巻セットで合本。新字新仮名、谷崎自身による註釈・和歌解釈等も再現し、電子書籍版として読みやすく編集した完全版。 ●目次 新々訳源氏物語序 例言 桐壺 帚木 空蝉 夕顔 若紫 末摘花 紅葉賀 花宴 葵 賢木 花散里 須磨 明石 澪標 蓬生 関屋 絵合 松風 薄雲 槿 乙女 玉鬘 初音 胡蝶 蛍 常夏 篝火 野分 行幸 藤袴 真木柱 梅枝 藤裏葉 若菜 上 若菜 下 柏木 横笛 鈴虫 夕霧 御法 幻 雲隠 匂宮 紅梅 竹河 橋姫 椎本 総角 早蕨 寄木 東屋 浮舟 蜻蛉 手習 夢浮橋
  • 卍

    -
    1巻660円 (税込)
    弁護士の夫に不満を持っている園子は美術学校に通い始め、そこで絶世の美女、光子と知り合う。二人の間にはやがて深い同性愛の関係が生まれます。しかし、その関係を夫に知られ、おまけに光子の妊娠が発覚、さらに綿貫という光子の恋人が現れて、四人の関係は卍のように。……複雑な女性心理の変容のさまを描いた傑作。この物語は園子の告白体で、小説家の先生に語るという体裁で書かれている。
  • 鍵

    -
    1巻660円 (税込)
    閨房を「秘事の情熱」にとどめようとする妻と、忍び寄る体の衰えにあせる夫。妻の情事に官能の妖しい興奮をおぼえる夫……読まれることを前提として書かれた日記を夫婦がお互いに盗み読む物語。夫の日記はカタカナ、妻の日記はひらがなで書かれている。この作品はこれまでに五回、監督を変えて映画化されている。
  • 決定版 谷崎潤一郎全集
    2.0
    1巻690円 (税込)
    近代日本文学を代表する文豪・谷崎潤一郎の初期から最晩年までの傑作小説、随筆、評論、さらに同時代作家による評伝など、代表作約90作品を収録した谷崎潤一郎全集の決定版です。 ■目次 【小説】 青塚氏の話 悪魔 悪魔続篇 蘆刈 或る調書の一節──対話 或る罪の動機 異端者の悲しみ 鍵 覚海上人天狗になる事 紀伊国狐憑漆掻語 聞書抄 恐怖 金色の死 玄奘三蔵 黒白 細雪 上 細雪 中 細雪 下 三人法師 刺青 春琴抄 少将滋幹の母 少年 神童 前科者 蓼喰う虫 小さな王国 痴人の愛 途上 友田と松永の話 日本に於けるクリップン事件 猫と庄造と二人のをんな(挿画版) 猫と庄造と二人のをんな 白昼鬼語 ハッサン・カンの妖術 母を恋うる記 美食倶楽部 秘密 病蓐の幻想 天鵞絨の夢 瘋癲老人日記 武州公秘話 二人の稚児 幇間 (戯曲体小説)真夏の夜の恋 卍 盲目物語 夢の浮橋 吉野葛 蘿洞先生 続蘿洞先生 私 【随筆・評論など】 芥川君と私 いたましき人 泉先生と私 陰翳礼讃 廁のいろいろ 客ぎらい 現代口語文の欠点について 「細雪」回顧 純粋に「日本的」な「鏡花世界」 饒舌録(『改造』昭和二年二月号) 饒舌録(『改造』昭和二年三月号) 饒舌録(『改造』昭和二年四月号) 饒舌録(『改造』昭和二年五月号) 饒舌録(『改造』昭和二年六月号) 饒舌録(『改造』昭和二年七月号) 饒舌録(『改造』昭和二年八月号) 饒舌録(『改造』昭和二年九月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十一月号) 饒舌録(『改造』昭和二年十二月号) 大切な雰囲気 旅のいろいろ 東洋趣味漫談 ねこ 半袖ものがたり 文房具漫談 懶惰の説 【関連作品】 文芸的な、余りに文芸的な(芥川龍之介) 谷崎潤一郎氏(芥川龍之介) あの頃の自分の事(芥川龍之介) 食物として(芥川龍之介) 谷崎潤一郎へ(小熊秀雄) 大阪の可能性(織田作之助) 谷崎文学の代表作「細雪」(佐藤春夫) 食べたり君よ(古川緑波) 牛鍋からすき焼へ(古川緑波)
  • 鍵・瘋癲老人日記
    3.9
    1巻693円 (税込)
    56歳になる大学教授の夫は体力も性的な欲求もめっきり衰えているが、観念的な欲求は旺盛である。そこで、45歳の妻を奔放な女にして、性の享楽を得たいとの願望を日記に書き、それを入れた引き出しの鍵をわざと落し、妻に読ませる。妻も日記に夫の期待に添う気持のあることを書く。ひそかに見られることを願って綴った互いの日記という形をとった『鍵』の他『瘋癲老人日記』を収録。

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  • 刺青 痴人の愛 麒麟 春琴抄
    3.0
    1巻730円 (税込)
    美しく驕慢な女に無条件でひれふす男達の姿は宗教的法悦境にあるかのよう。絢爛な文体と鮮やかな風俗描写、小説の神髄に酔いしれる。 ※この電子書籍は1966年4月に文藝春秋より刊行された『現代日本文学館 16 谷崎潤一郎 I 』に収録された作品の文庫版を底本としています。
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)
    3.7
    1巻737円 (税込)
    ああおいしい。姫君の喉もたべてやりましょう――。おぞましい遊戯に耽る男と女(坂口安吾「桜の森の満開の下」)。大怪我を負った夫に堕ちてゆく妻(江戸川乱歩「芋虫」)。幼き兄妹が罪深き愛故に望む裁き(夢野久作「瓶詰地獄」)。泉鏡花、谷崎潤一郎、小栗虫太郎、太宰治ほか名だたる文豪達による10の良識や想像力を越えた怪作。物語は今、あなたの網膜に焼き付き、忘却を拒む。
  • 痴人の愛【電子限定かきおろし漫画付】<デジタル版>
    3.1
    1巻737円 (税込)
    「私はとうとう――いや あっさりと禁断の果実に手を出した」 サラリーマンの譲治は、ある日ほのかに想いを寄せるカフェ店員・直巳が進学費用で困っていることを知る。 親切心から援助を申し出た譲治だが、直巳からは「結婚でもしたら中断される援助はいらない」と断られてしまう。 そこで譲治は直巳の信頼を得ようと『家族』になることを提案し、二人は同居を始めたのだった。 しかし部屋の中の無防備な直巳の姿に欲情し関係を持ってしまった譲治は、 その日を境に直巳の性への奔放さに翻弄され始めてーー…。 ★雑誌掲載時のカラーを完全収録!! ★★電子のみで楽しめるスペシャル修正仕様★★
  • 痴人の愛
    4.1
    1巻737円 (税込)
    きまじめなサラリーマンの河合譲治は、カフェでみそめて育てあげた美少女ナオミを妻にした。河合が独占していたナオミの周辺に、いつしか不良学生たちが群がる。成熟するにつれて妖艶さを増すナオミの肉体に河合は悩まされ、ついには愛欲地獄の底へと落ちていく。性の倫理も恥じらいもない大胆な小悪魔が、生きるために身につけた超ショッキングなエロチシズムの世界。

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  • 猫は神さまの贈り物〈エッセイ編〉
    3.0
    1巻748円 (税込)
    猫との日常には、いつも新たな発見がある。 太古より人間の側で暮らしてきた猫は、時代や飼われ方によって色々な表情を見せる。 猫と犬の性質の差や猫好きと犬好きの違いについて思いを馳せる「猫と犬」(谷崎潤一郎)や、 吉行家で飼っていた〈モテる〉雄猫と彼についての思い出を語る「モテる系統のネコ」(吉行淳之介)など、 猫の生態と猫が繋ぐ人々の機微を味わうエッセイ集。 【収録作品】 谷崎潤一郎『猫と犬』『猫──マイペット』 奥野信太郎『養猫記』 木村荘八『我猫記』『私の猫達』 寺田寅彦『舞踊』 大佛次郎『お通夜の猫』『山寺の猫』『ここに人あり』 豊島与志雄『猫性』 白石冬美『桃代の空』 吉行淳之介『モテる系統のネコ』 長部日出雄『家なき猫たち』 熊井明子『私の猫がいない日々』 夏目漱石『猫の墓』 中村眞一郎『私の動物記・猫』『猫の災難』 柳田國男『猫の島』 山崎朋子『わが家のライオン』『猫の引っ越し』 黒田亮『猫にマタタビの誘惑』 島津久基『銀の猫』

ユーザーレビュー

  • 春琴抄

    Posted by ブクログ

    春琴抄。パッと見読みづらいのかなーと思ってたけど、じっくり単語単語で見ていくと意外とすんなり入ってきて、読めた。それがまず嬉しい。

    ただただ美しかったと思う、ところどころで爆発的に良い部分(感情的に)があって、たまらんですわ

    僕は潤一郎の書く自尊心の強い女が好きなんだと思った。

    0
    2025年11月24日
  • 細雪(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    巻末の解説に、私の感想を濃縮し洗練させた一文があった。

    p.497より抜粋
    「ヨーロッパの近代小説が個人主義をその思想として内包しているのにたいして、『細雪』が作者の"主観を消す"ことによって、まれに見る物語文学たりえている」

    この小説を読んでいるとき、登場人物の思考や行動から著者の価値観や美意識の投影を感じなかった。これは中々できることではないと思う。どうしても、誰かに自分の意見を託したくなるからだ。言葉や駆け引きそのものが鑑賞に足る、まさに絵巻という表現が相応しい作品である。

    幸子の苦労が報われた、と言って良い結末だったと思う。本当に良かった。また、貞之助の彼女に

    0
    2025年11月08日
  • 魔術師(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    2025/11/08
    p.20
     やや長い間、私は唯、無数の人間の雲の中を嫌応なしに進みました。行く手を眺めると、公園は案外近い所にあるらしく、燦爛としたイルミネエションの、青や赤や黄や紫の光芒が、人々の頭に焦げつく程の低空に、炎々と燃え輝いているのです。道路の両側には、青楼とも料理屋ともつかない三階四階の楼閣が並んで、華やかな岐阜提灯を珊瑚の根掛けのように連ねたバルコニイの上を見ると、酔いしれた男女の客が狂態の限りを尽くして野獣のように暴れていました。彼らの或る者は、街上の群衆を瞰おろして、さまざまな悪罵を浴びせ、冗談を云いかけ、稀には唾を吐きかけます。彼等はいずれも外聞を忘れ羞恥を忘れて踊

    0
    2025年11月08日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    2025/11/01
    「いやいや、妄想の闇に鎖されたまろの心と、そなたの胸の中とは、雪と墨ほどに違って居る。浄玻璃のように清いそなたは、わざわざ危険を冒して、修行をするには及ばないのだ。そなたの体に間違いがあったら、それこそ麿は上人へ申し訳がないではないか。面白い所へ出掛けるのなら、そなたを捨てて行きはしない。浮世はどんなにいやらしい、物凄い土地なのか、運よく命を完うして帰って来たら、まろの迷いの夢もさめて、きっとそなたに委しい話をして聞かすことが出来るだろう。そうすればそなたは、自分で浮世を見るまでもなく、幻の意味が分るようになるのだ。だから大人しく待って居るがよい。もし上人がお尋ねになった

    0
    2025年11月02日
  • 痴人の愛

    Posted by ブクログ

    平野啓一郎『私とは何か』講談社現代新書で言及されており、手に取った。
    男性って、やっぱりわがままに振り回されるの好きなんだなあ、と改めて。おばかで可愛く愛おしい。
    内容は狂ってるし、かなり気持ち悪いのに、耽美な文でむしろ読んでいて心地よかった。

    0
    2025年10月31日

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