プロフィール

  • 作者名:横溝正史(ヨコミゾセイシ)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1902年05月24日
  • 出身地:日本 / 兵庫県
  • 職業:作家

大阪薬学専門学校卒。1948年『本陣殺人事件』により第1回日本探偵作家クラブ賞(後の日本推理作家協会賞)長編賞を受賞。『八つ墓村』、『犬神家の一族』、『悪魔の手毬唄』、『病院坂の首縊りの家』など数えきれないほど多くの作品を手がける。『犬神家の一族』をはじめとする多くの作品が映画化され評判となった。

作品一覧

  • 本陣殺人事件
    完結

    本陣殺人事件

    少年・青年マンガ

    3.5
    全1巻1,485円 (税込)
    それは雪が降り積もる夜明け前。静寂を破る琴の音と共に始まった――。 伝説と化した「金田一耕助シリーズ」第一作。完全なる密室に、誰もが知る名探偵が挑む。 『タイム』誌が選ぶ「史上最高のミステリー&スリラー本」オールタイム・ベスト100(The 100 Best Mystery & Thriller Books of All Time)選出。 世界に誇るジャパニーズミステリーの金字塔を、美麗に完全コミカライズ。 【解説:山口直孝(二松学舎大学文学部教授)】
  • 獄門島 金田一耕助ファイル 3 アニメカバー版

    獄門島 金田一耕助ファイル 3 アニメカバー版

    小説・文芸

    4.1
    1巻594円 (税込)
    ≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!通常表紙版と内容が同じ商品です。ご注意ください。≫獄門島ーー江戸三百年を通じて流刑の地とされてきたこの島へ金田一耕助が渡ったのは、復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。『三人の妹たちが殺される……おれの代わりに獄門島へ行ってくれ』瀬戸内海に浮かぶ小島で網元として君臨する鬼頭家を訪れた金田一は、美しいが、どこか尋常でない三姉妹に会った。だが、その後、遺言通り悪夢のような連続殺人事件が! トリックを象徴する芭蕉の俳句。後世の推理作家に多大な影響を与えたミステリーの金字塔!!<「文豪ストレイドッグス」シリーズとは>中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、横浜を舞台に「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクション。
  • 車井戸は何故軋る 横溝正史傑作短編集

    車井戸は何故軋る 横溝正史傑作短編集

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,999円 (税込)
    ミステリ界の巨匠・横溝正史。本格推理、耽美小説、時代小説など多岐にわたるジャンルで活躍した著者の軌跡を堪能できる傑作十七編を、入手困難な初出誌と初刊本をもとにして執筆順に収録。寄宿舎内で起きた、死体のない殺人を描くデビュー作「恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)」。かつて亡き姉と過ごした蔵の中で、少年が遠眼鏡で見たある光景が語られる「蔵の中」。河を流れてきた、胸に短刀が刺さった蝋人形が悲劇の幕開けを告げる、〈由利麟太郎〉シリーズ「猫と蝋人形」。『犬神家の一族』の原点ともいうべき名品の雑誌掲載版「車井戸は何故軋る」。殺人の濡れ衣を着せられた男が隣人・金田一耕助に救われる、「蝙蝠(こうもり)と蛞蝓(なめくじ)」。著者没後に発表された、記憶喪失の女性の正体をめぐる「空蝉処女(うつせみおとめ)」などを精選して贈る、珠玉のベスト短編集!/【目次】恐ろしき四月馬鹿(エイプリル・フール)/河獺(かわうそ)/画室(アトリエ)の犯罪/広告人形/裏切る時計/山名耕作(やまなこうさく)の不思議な生活/あ・てる・てえる・ふいるむ/蔵の中/猫と蝋人形/妖説孔雀樹(ようせつくじゃくのき)/刺青(いれずみ)された男/車井戸は何故軋る/蝙蝠(こうもり)と蛞蝓(なめくじ)/蜃気楼島(しんきろうとう)の情熱/睡(ねむ)れる花嫁/鞄の中の女/空蝉処女(うつせみおとめ)/編者解説=末國善己
  • 名月一夜狂言 人形佐七捕物帳ミステリ傑作選

    名月一夜狂言 人形佐七捕物帳ミステリ傑作選

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,599円 (税込)
    神田・お玉が池に住む岡っ引きの佐七親分。京人形のような色男ぶりから「人形左七」と呼ばれる彼は、明晰な頭脳で多くの事件を解決する名探偵でもあった。羽子板のモデルになった娘が次々に殺される、佐七初登場作「羽子板娘」。隠居した元大身の旗本が主催する、月見の宴で招待客が殺され、四つの証拠品がそれぞれ別の客が犯人だと示唆する「名月一夜狂言」。恋女房のお粂、子分の辰五郎と豆六と共に活躍する、佐七の名推理を描いた17編を収録。ミステリ界の巨匠による人気捕物帳シリーズから、選りすぐりの本格ミステリを収録した決定版!/【目次】羽子板娘/名月一夜狂言/戯作地獄/生きている自来也(じらいや)/出世競べ三人旅/鶴の千番/春色眉(まゆ)かくし/彫物師の娘/春宵(しゅんしょう)とんとんとん/狐の裁判/当り矢/風流女相撲/たぬき汁/遠眼鏡(とおめがね)の殿様/呪いの畳針/ろくろ首の女/初春笑い薬/編者解説=末國善己
  • まぼろしの怪人
    値引きあり

    まぼろしの怪人

    小説・文芸

    3.3
    1巻418円 (税込)
    厳重な警戒態勢を潜り抜け、高価な宝石類を略奪して日本中を荒らしまわる、まぼろしの怪人。次々と姿を変えては行方をくらまし、正体も隠れ家も謎のままだった。そしてとうとう、警視庁の敏腕警部、等々力宛の犯行予告が届く。クリスマスの夜、警察の威信を賭けた闘いに、現場にあらわれたのは……? 神出鬼没、大胆不敵な大泥棒に、探偵小僧・御子柴進が等々力警部や敏腕記者の三津木俊助らとともに挑む、傑作ジュブナイル。
  • 幽霊鉄仮面

    幽霊鉄仮面

    小説・文芸

    3.0
    1巻880円 (税込)
    重役室にいる折井の耳には、奇妙な口笛が聞こえてきた。不思議に思い窓を開け、身を乗り出した彼はなんと胸をナイフで刺されて殺害された! 同僚を殺害された三津木俊助は怒りもあらわに復讐を誓った……。
  • 怪獣男爵
    値引きあり

    怪獣男爵

    小説・文芸

    -
    1巻418円 (税込)
    瀬戸内海の真ん中に浮かぶ奇妙な小島、男爵島。そこには、得体の知れない怪物が住んでいるという噂があった。史郎と二人の少年は、ヨットで島の沖合を走っているところを突然の嵐に襲われる。三人が島へ逃げ込んだそのとき、彼らのヨットを奪って何者かが逃げ出した。それこそが噂の怪物だったのだ! 島の所有者・怪獣男爵は何を隠しているのか。等々力警部と小山田博士がタッグを組み謎に迫る、サスペンス溢れる傑作長編。
  • 真珠塔・獣人魔島
    値引きあり

    真珠塔・獣人魔島

    小説・文芸

    -
    1巻440円 (税込)
    翼から鬼火のような青白い光を放ち、夜空に舞う無気味な金色のコウモリ。探偵小僧の御子柴進少年は、金コウモリが自動車の中から銃を発砲し、女性を殺害する現場を目撃した。三津木俊助とともに事件の調査を行う進少年のもとに、催眠術を駆使する金コウモリの魔の手が迫る……(「真珠塔」)。刑務所を脱走した悪党を追いかけた先で、脳の移植手術が秘密裏に研究されている骸骨島を見つける進少年の冒険劇「獣人魔島」を併録。
  • 青髪鬼
    値引きあり

    青髪鬼

    小説・文芸

    3.0
    1巻396円 (税込)
    新聞にいっせいに掲載された三つの死亡広告。うちの一人、宝石王古家万造氏が何者かに殺害された。光る無気味な目や大きくさけた口。復讐の怨念に燃える青髪鬼を、三津木俊助は捕らえることができるのか?
  • 夜光怪人

    夜光怪人

    小説・文芸

    3.3
    1巻792円 (税込)
    ホタル火のような妖しい光を放つ怪盗・夜光怪人は秘蔵のダイヤの首飾りに狙いをつけた。警備にあたった三津木俊助だったが、夜光怪人に裏をかかれて失敗。金田一耕助が事件の解決に乗り出すこととなる……。
  • 金色の魔術師

    金色の魔術師

    小説・文芸

    -
    1巻792円 (税込)
    名探偵・金田一耕助の一番弟子を自認する立花滋は、冒険好きな友人二人と少年探偵団を結成。だが、彼らの前に「わしはな、七人の少年少女をもろうていくつもりじゃ」と語る、謎の魔術師が現れる。金色のフロックコートに身を包んだ、奇妙な鷲鼻男の狙いとは? 立花少年たちは、同級生が魔術師に連れ去られ、悪魔の生贄にされようとしている世にも恐ろしい場面に遭遇し……! 横溝正史による、推理ジュブナイルの傑作。
  • 蝋面博士

    蝋面博士

    小説・文芸

    -
    1巻836円 (税込)
    怪しい男を追いかけてアトリエに入った御子柴進は、異様な物体を見つけて驚いた。それは裸の男の蝋人形で、しかも剥がれた蝋の下から本物の人間の手がのぞいていたからだ! 人間を殺して蝋人形に仕立て上げる、蝋細工の面のような顔をした蝋面博士の暗躍に、等々力警部と御子柴少年は手も足も出ずに苦しむ中、アメリカ旅行中の金田一耕助が予定を繰り上げ帰国した――。表題作のほか「黒薔薇荘の秘密」「燈台島の怪」「謎のルビー」を収録した傑作集。
  • 仮面城

    仮面城

    小説・文芸

    3.0
    1巻836円 (税込)
    朝の尋ね人コーナーに、突然自分の名前が出てきたのを見て、文彦少年は驚いた。不思議に思いつつその人物に会いに出かけ、雑木林を抜けて古びた洋館にたどり着いたその時、館の中から少女の悲鳴が聞こえた。夢中で中へ飛び込むと、そこには頭に鮮血を滲ませ、床に倒れた老人が! ふとしたことで恐ろしい事件に巻き込まれる少年たちと、金田一耕助の活躍を描いた表題作の他「悪魔の画像」「ビーナスの星」「怪盗どくろ指紋」を収録。
  • 大迷宮

    大迷宮

    小説・文芸

    -
    1巻836円 (税込)
    避暑のため軽井沢に滞在する滋と謙三。サイクリングに出かけた先で急な夕立にあい、古びた洋館に泊めてもらうことに。2人を手厚く出迎えたのは、10年前に行方不明になった世界的サーカス王の遺児、剣太郎だった。ところがその夜、怪しい足音を聞いた滋と謙三が剣太郎の寝室をのぞくと、ベッドの天井が突然下がってきて……? 名探偵・金田一耕助の大人気シリーズ。金田一と怪獣男爵の対決が、ここに幕を開ける!
  • 黄金の指紋

    黄金の指紋

    小説・文芸

    3.5
    1巻748円 (税込)
    「君に預けておく。これを金田一耕助という人に渡してくれ……」そう言って難破船の遭難者が死ぬ前に言付けた黒い箱。邦雄少年が中を開けて見ると、それは燦然と輝く黄金の燭台だった。思わず息をのみ慌ててしまおうとした時、彼は妙なことに気がついた。燭台の火皿に指紋が一つ焼きつけられていたのだ。邦雄は知らなかったが、これこそ一人の少女の運命を握る大切な証拠の品だったのである……。巧みな変装術と鮮やかな推理で事件の核心に迫る金田一耕助の活躍!
  • 迷宮の扉

    迷宮の扉

    小説・文芸

    3.5
    1巻792円 (税込)
    金田一耕助の行く所、必ず事件あり。三浦半島巡りを楽しんでいた金田一は、嵐に遭い、竜神館という屋敷へ逃げこんだ。直後、一発の銃声と共に背中を撃たれた男が土間に倒れこんできた。殺された男は、毎年この屋敷の主、東海林日奈児少年の誕生日に、カードを届け、ケーキを切りにくる男だった。莫大な財産をめぐる人々の葛藤をテーマに、完璧なトリックと緻密な構成で描く傑作本格推理、ほか二篇。
  • 金田一耕助の冒険

    金田一耕助の冒険

    小説・文芸

    3.3
    1巻1,034円 (税込)
    雑踏で賑わう吉祥寺駅前で、金田一耕助と等々力警部が、一人の青年を見張っていた。やがて、動き出した青年を等々力警部が尾行し、金田一は、見当をつけていた現場へ先廻りすることになった。青年は、一年前に不可解な事件に巻き込まれて失った記憶を取り戻そうとしていた。その事件の鍵を握る謎の女は、彼の瞳の中だけに存在するのである。今ようやく、事件の全貌が明らかにされようとしていた…。(瞳の中の女) 一篇ごとに趣向を凝らした、金田一耕助異色の事件簿。
  • 死仮面

    死仮面

    小説・文芸

    3.7
    1巻792円 (税込)
    ※本書は、昭和59年7月に刊行された角川文庫『死仮面』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 昭和23年秋、「八つ墓村」事件を解決した金田一耕助は、岡山県警へ挨拶に立ち寄った。ところがそこで、耕助は磯川警部から、無気味な死仮面にまつわる話を聞かされる。東京で人を殺し、岡山に潜伏中の女が腐爛死体で発見され、現場に石膏のデスマスクが残されていたのだ。デスマスクはいったい何の意味なのか。帰京した耕助は、死んだ女の姉の訪問をうけ、さらに意外な事実を聞いて、この事件に強い興味をそそられた。三十年ぶりに発掘された巨匠幻の本格推理に絶筆「上海氏の蒐集品」を併録する。
  • 幽霊座

    幽霊座

    小説・文芸

    4.0
    1巻836円 (税込)
    ※本書は、昭和48年9月に刊行された角川文庫『幽霊座』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 人気随一の若手歌舞伎俳優が失踪、17年後の追善興行で、またしても殺人事件が……。梨園にわだかまる因習と確執、激しい親子の愛憎の中に謎が隠されていた! 表題作に「鴉」「トランプ台の首」を収録。
  • 毒の矢

    毒の矢

    小説・文芸

    4.0
    1巻814円 (税込)
    高級住宅街緑ヶ丘町一帯に、突然、悪意に満ちた奇怪な密告状が舞い込み始めた。差出人は黄金の矢と名乗る謎の人物。はじめは、たちの悪いイタズラと笑い過していた人々も、殺人事件が起こるにいたり、たちまち恐怖のどん底に叩き落された。被害者はアメリカ帰りの富裕な未亡人で、むき出しの背中に彫られたトランプ散らしの刺青のうちハートのクイーンの部分を、無気味なからす羽根の矢が深々と刺し貫いていた! 金田一耕助の名推理が冴える奇怪ミステリーの傑作、ほか一篇を収録。
  • 吸血蛾

    吸血蛾

    小説・文芸

    3.8
    1巻880円 (税込)
    木箱のふたをこじあけた瞬間、思わず縫い子たちは後ずさりした。箱の中には、乳房をえぐりとられ、その血だまりに一匹の蛾を浮かべた若い女の死体が……。服飾界の女王として君臨する美人デザイナー浅茅文代。だが、突然アトリエに死体入りの木箱が送り込まれたのを手始めに、彼女の大事な専属モデルたちが次々と殺されていった。犯人の目的は何か? そして、灰色ずくめの服装で暗躍する無気味な狼男とは何者? 全編にあふれる怪奇とロマン、横溝正史の傑作長編推理!
  • 華やかな野獣

    華やかな野獣

    小説・文芸

    4.2
    1巻792円 (税込)
    ※本書は、昭和51年8月に刊行された角川文庫『華やかな野獣』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 臨海荘の大ホールでは、大勢の男女が集うパーティが催されていた。 一夜限りの相手を物色する享楽的な宴が終わろうとした矢先、ベッドルームで死体が発見!  被害者は美しい女主人で、左の乳房をえぐられていた。ボーイに変装し潜入していた金田一耕助は駆けつけた警官たちと取り調べを開始する。 だが、事件の裏には大規模な麻薬密売が複雑にからんでいて……。 表題作に「暗闇の中の猫」「睡れる花嫁」を加えた傑作本格推理。
  • 壺中美人

    壺中美人

    小説・文芸

    3.8
    1巻792円 (税込)
    ※本書は、昭和51年7月に刊行された角川文庫『壺中美人』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 陶器収集で有名な画家が自宅のアトリエで何者かに殺害された。 現場におもむいた金田一耕助は、聞き込みを続けるうちに数日前、テレビで見た“壺中美人”と称する曲芸を思い浮かべる。 なんと発見者のたえは、血にまみれたパレットナイフを握りしめたまま、身体をねじまげ壺の中へ入っていく女の姿を見たというのだ!  表題作ほか奇妙な廃墟で起きた殺人事件を追う「廃園の鬼」を収めた、愛と裏切りを映し出す、横溝正史の傑作推理。
  • 死神の矢

    死神の矢

    小説・文芸

    3.6
    1巻792円 (税込)
    ※本書は、昭和51年5月に刊行された角川文庫『死神の矢』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 弓の収集家として名高い考古学者の古館博士が、三人の若者を招き弓遊びに興じていた。見事的を射た者を、愛娘早苗の婿とするというのだ。 だが、その直後、競技に参加した若者の死体が発見される。浴室の中でシャワーを浴び続ける男の胸部には、白塗りの矢が射ちこまれていた……。 解決不能と思われた密室トリックを名探偵・金田一耕助が解き明かす。 一風変わった隣人の嫌疑に挑む「蝙蝠と蛞蝓」を併録したファン必読の小説集。
  • 貸しボート十三号

    貸しボート十三号

    小説・文芸

    3.8
    1巻858円 (税込)
    ※本書は、昭和51年3月に刊行された角川文庫『貸しボート十三号』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 白昼の隅田川に漂う一艘の貸しボート。中を見た人々は一斉に悲鳴を上げた。そこには首を途中まで挽き切られ、血まみれになって横たわる、男女の惨死体があったのだ。 名探偵・金田一耕助による聞き込みで、事件直前に、金ぶち眼鏡をかけ、鼻ひげを蓄えた中年紳士がボートを借りたことが判明。謎の人物を追って捜査が開始されたが、事件は意外な方向に……。 表題作に「湖泥」「堕ちたる天女」を加えた、横溝正史の本格推理。
  • 支那扇の女

    支那扇の女

    小説・文芸

    3.6
    1巻792円 (税込)
    鮮血が飛び散る部屋の中で、血溜りに鼻を押しひしゃげて突っ伏す寝巻姿の女。そして隣の部屋には、額をざくろのように割られ、凄まじい形相をした老婆が死んでいた! 駆けつけた等々力警部と金田一耕助はただちに聞き込みを開始。だが、使用された凶器の意外な捨て場所、さらに70年前、世間を恐怖のどん底に陥れた毒殺事件とのからみが、事件をますます複雑にしていった。謎の因縁話に秘められた斬新なトリック、横溝正史の傑作長編推理。ほかに「女の決闘」を収録。
  • びっくり箱殺人事件

    びっくり箱殺人事件

    小説・文芸

    4.0
    1巻836円 (税込)
    箱の蓋をはね上げ、バネ仕掛けの人形のように男が飛び出した。だが瞬間、まえのめりに倒れこむと激しく痙攣し始めた。男の胸には、箱の中に強いスプリングでとめられた鋭い短剣が突きささって……。スリラーふう軽演劇『パンドーラの匣』の舞台で起った、恐怖の殺人事件! 名推理で犯人を追いつめる等々力警部の活躍は? 本格推理小説の異色傑作。ほか「蜃気楼島の情熱」を収録。
  • 扉の影の女

    扉の影の女

    小説・文芸

    3.8
    1巻902円 (税込)
    築地の橋下で発見された若い女性の変死体。依頼人によると犯行現場は築地ではなく、西銀座の路地だという。事件の謎が俄然金田一の闘志を掻き立てる。金田一耕助の謎めいた日常生活も描く異色作!
  • スペードの女王

    スペードの女王

    小説・文芸

    3.7
    1巻792円 (税込)
    片瀬の沖に浮かんでいた若い女の首なし変死体。内股にはスペードのクイーンをあしらった名人彫物師による刺青が! もう一人、同じ刺青をもつ女がいるようで……。複雑に絡み合う謎に金田一耕助が挑む
  • 迷路の花嫁

    迷路の花嫁

    小説・文芸

    4.0
    1巻880円 (税込)
    かけ出しの小説家松原浩三は、ふとしたことからとてつもない恐ろしい事件に巻き込まれていった。暗い夜の町を散策していた彼は、偶然行き会った若い女の異常な様子に不審を抱き、後を追いかけた。だが、通りがかりの警官と共に、女が消えた路地へ踏み込んだ彼は戦慄した! 軒灯にヤモリが這うクモの巣だらけの無気味な家、そして縁側からまっ赤な猫の足跡が続き、血の海と化した座敷には、無数の切り傷から鮮血をしたたらす全裸の女の死体が……。横溝正史の傑作長編推理小説。
  • 魔女の暦

    魔女の暦

    小説・文芸

    3.5
    1巻858円 (税込)
    浅草のレビュー小屋舞台中央で起きた残虐な殺人事件。魔女役が次々と殺される――。不適な予告をする犯人「魔女の暦」の狙いは? 怪奇な雰囲気に本格推理の醍醐味を盛り込む、傑作長編推理
  • 夜の黒豹

    夜の黒豹

    小説・文芸

    3.4
    1巻924円 (税込)
    金田一耕助は等々力警部とともに、異様な事件現場に急行した。連れ込み宿のベッドに女が縛り付けられて縊死している。その胸部には殴りがきのトカゲの絵が残され、部屋はなぜか水浸し。さらに事件の直前、近くのホテルでは、未遂に終わった同様の事件をベルボーイが目撃していた。だが、警察に事情を話した直後、彼は何者かに轢き逃げされてしまい……。愛と欲にまみれた連続殺人事件の真相に金田一が挑む、名作本格ミステリ。
  • 完本 人形佐七捕物帳 一

    完本 人形佐七捕物帳

    小説・文芸

    -
    1~10巻3,300円 (税込)
    横溝正史が愛惜をもって描いた時代劇調ミステリシリーズ―江戸を舞台に、人形のような色男である佐七が繰り広げる推理劇
  • 雪割草
    値引きあり

    雪割草

    小説・文芸

    4.0
    1巻638円 (税込)
    出生の秘密のせいで嫁ぐ日の直前に破談になった有爲子は、長野県諏訪から単身上京する。戦時下に探偵小説を書くことを禁じられた横溝正史が新聞連載を続けた作品がよみがえる。著者唯一の大河家族小説!
  • 黒澤明監督作品「羅生門」「蜘蛛巣城」の原作2冊を合本で読む!
    値引きあり

    「日本を代表する名監督の映画になった原作を合本で読む!」シリーズ

    小説・文芸

    -
    1~4巻429~1,100円 (税込)
    【収録書籍】 『羅生門・鼻・芋粥』著者:芥川龍之介 『新訳 マクベス』著者:シェイクスピア 訳者:河合祥一郎 【映画紹介】 映画「羅生門」 芥川龍之介の同名作品を基に、1950年黒澤明監督により三船敏郎、京マチ子の出演で製作された時代劇大作。その強烈なテーマ、独特の映画手法によって公開時に大きな話題となった。1951年のヴェネチア国際映画祭でグランプリを獲得、51年度のアメリカのアカデミー賞外国映画賞を獲得し、世界の評価も集めた。 映画「蜘蛛巣城」 1957年、黒澤明監督によりシェイクスピア作「マクベス」を日本の戦国時代に翻案し、能の様式美を取り入れ制作された作品。監督が得意とする強烈な人間描写が凄まじいまでに迫り来る。特に、主演の三船敏郎によるラストシーンは圧巻!
  • 花髑髏
    値引きあり

    花髑髏

    小説・文芸

    3.9
    1巻440円 (税込)
    名探偵由利先生のもとに突然舞い込んだ差し出し人不明の手紙、それは恐ろしい殺人事件の予告だった。指定の場所へ急行した彼は、箱の裂目から鮮血を滴らせた黒塗りの大きな長持を目の当たりにするが……。
  • 血蝙蝠
    値引きあり

    血蝙蝠

    小説・文芸

    3.3
    1巻396円 (税込)
    肝試しに荒れ果てた屋敷に向かった女性は、かつて人殺しがあった部屋で生乾きの血で描いた蝙蝠の絵を発見する。その後も女性の周囲に現れる蝙蝠のサイン――。名探偵・由利麟太郎が謎を追う、傑作短編集。
  • 憑かれた女
    値引きあり

    憑かれた女

    小説・文芸

    3.3
    1巻418円 (税込)
    自称探偵小説作家の井手江南に伴われ、エマ子は恐る恐る不気味な洋館の中へ入った。そして問題のドアが開かれた瞬間、彼女は恐怖の悲鳴を上げた。部屋の隅に燃えさかる暖炉の中には、黒煙をあげてくすぶり続ける一本の女の腕が! ここ数カ月間、日夜恐ろしい悪夢に悩み続けてきたエマ子は、それが実際の事件として眼前にくり広げられたと知って戦慄した……。名探偵由利先生と敏腕事件記者三津木俊助が、鮮やかな推理を展開する傑作長編、ほか首吊り船/幽霊騎手の2篇を収録。
  • 蝶々殺人事件
    値引きあり

    「由利先生」シリーズ

    小説・文芸

    3.5
    1巻473円 (税込)
    原さくら歌劇団の主宰者である原さくらが「蝶々夫人」の大阪公演を前に突然、姿を消した……。数日後、数多くの艶聞をまきちらし文字どおりプリマドンナとして君臨していたさくらの死体はバラと砂と共にコントラバスの中から発見された! 次々とおこる殺人事件にはどんな秘密が隠されているのだろうか。好評、金田一耕助ものに続く由利先生シリーズの第一弾! 表題作他「蜘蛛と百合」「薔薇と鬱金香」を収録。
  • 不死蝶

    不死蝶

    小説・文芸

    4.3
    1巻880円 (税込)
    「蝶が死んでも、翌年美しくよみがえるように、いつか帰ってきます」二十三年前、謎の言葉を残し、突然姿を消した一人の女。当時、鍾乳洞殺人事件の容疑者だった彼女は、成長した娘と共に疑いをはらすべく、今、因縁の地に戻ってきた。だが、その彼女の眼の前で、再び忌わしい殺人が起きた! 被害者の胸には、あの時と同じく、剣のように鋭い鍾乳石が……。迷路のように入り組んだ鍾乳洞で、続発する殺人事件の謎を追って、金田一耕助の名推理が冴える!
  • 蔵の中・鬼火
    値引きあり

    蔵の中・鬼火

    小説・文芸

    4.2
    1巻374円 (税込)
    ※2019年1月23日まで配信していた『蔵の中・鬼火』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 澱んだほこりっぽい空気、窓から差し込む光、箪笥や長持ちの仄暗い陰。蔵の中でふと私は、古い遠眼鏡で窓から外の世界をのぞいてみた。それが恐ろしい事件に私を引き込むきっかけになろうとは……。
  • 真珠郎
    値引きあり

    真珠郎

    小説・文芸

    4.2
    1巻374円 (税込)
    ※2018年11月21日まで配信していた『真珠郎』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 鬼気せまるような美少年「真珠郎」の持つ鋭い刃物がひらめいた!浅間山麓に謎が霧のように渦巻く。無気味な迫力で描く、怪奇ミステリーの最高傑作。他1編収録。
  • 丹夫人の化粧台 横溝正史怪奇探偵小説傑作選
    値引きあり

    丹夫人の化粧台 横溝正史怪奇探偵小説傑作選

    小説・文芸

    4.0
    1巻440円 (税込)
    美貌の丹夫人をめぐる決闘に敗れた初山は、「丹夫人の化粧台に気をつけろ」という言葉を残してこと切れる。勝者の高見は、丹夫人の化粧台の秘密を探り、恐るべき真相に辿り着き――。表題作他13篇を所収。
  • 本陣殺人事件 1

    本陣殺人事件

    少女・女性マンガ

    3.5
    1巻704円 (税込)
    婚礼の夜に密室で死んだ夫婦。犯人は如何にして現場から逃走したのか? その巧妙なトリックと意外な犯人に金田一が迫る!
  • 犬神家の一族 1

    犬神家の一族

    少女・女性マンガ

    5.0
    1巻704円 (税込)
    仮面の男、第4の相続人、謎の復員兵…。犬神家の財宝を巡る複雑な人間関係が、犬神家の象徴「斧・琴・菊」に見立てた連続殺人に発展する!!
  • 横溝正史翻訳コレクション 鍾乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密

    横溝正史翻訳コレクション 鍾乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    横溝正史は、一流の翻訳者でもあった。雑誌「新青年」編集長時代から積極的に海外作品を自ら翻訳し、紹介しつづけた正史。本書では、これまであまり触れられることのなかった翻訳者・横溝の業績に光を当てる。 「八つ墓村」ほか、一連の創作の発想源ともなったウィップルの「鐘乳洞殺人事件」、19世紀末の一大ベストセラーとして名高いヒュームの「二輪馬車の秘密」の二長篇を収録。後者では、単行本版と結末の異なる雑誌掲載版も併録した。時を経てなお古びない正史の闊達な訳文の妙を、ぜひご堪能あれ。
  • 名探偵・金田一耕助シリーズ 悪魔が来りて笛を吹く

    名探偵・金田一耕助シリーズ

    少女・女性マンガ

    4.0
    1~3巻550円 (税込)
    宝石商「天銀堂」で店員10名が何者かに毒殺され、宝石が奪われる事件が起こった。元子爵の椿英輔はその容疑で取り調べを受け、釈放後に失踪……。その後、椿家でフルートの音色と共に凄惨な連続殺人が…果たしてフルートを吹く怪人の正体は椿元子爵なのか? 椿家の人間たちが恐れる「悪魔の紋章」とは何なのか? 名探偵・金田一耕助が怖ろしくも哀しい事件の謎を解く! 横溝正史の傑作推理小説をJETが漫画化。表題作ほか『雌蛭』を収録。
  • 金田一耕助ベスト・セレクション 1 犬神家の一族

    金田一耕助ベスト・セレクション

    少女・女性マンガ

    5.0
    1~4巻550円 (税込)
    犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛が莫大な遺産を残して亡くなった。その相続をめぐり、斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)――大財閥・犬神家の家宝になぞらえた、戦慄の連続殺人事件が幕を開けた! 華麗にして恐ろしい、横溝正史の金田一耕助シリーズ代表作をJETが迫力の漫画化!!
  • 人形佐七捕物帳傑作選
    値引きあり

    人形佐七捕物帳傑作選

    小説・文芸

    -
    1巻440円 (税込)
    神田・お玉が池に住む岡っ引きの人形佐七が江戸でおきたあらゆる事件を解き明かす! 横溝正史の傑作捕物帳全作品から厳選。冴えた謎解き、泣ける人情話……初めての読者にも読みやすい7編を集めました。
  • 人形佐七捕物帳 巻一

    人形佐七捕物帳

    小説・文芸

    5.0
    1~24巻550円 (税込)
    「半七」「銭形平次」と並んで三大捕物帳といわれる「人形佐七捕物帳」。その最大の特色は横溝正史ならではの情痴・妖艶・欲望・怪奇・諧謔のからむ物語の面白さと、脇役の活躍の妙にある。主人公はむろん、神田お玉が池の佐七(人形とつくのは人形のように端正な美男であることから)。これに恋女房のお粂《くめ》、「雷ぎらいの」きんちゃくの辰と、「蛇ぎらいの」うらなりの豆六がからむ。とくにひょうきんな豆六は関西弁を駆使する、なくてはならぬ脇役だ。 この巻は、佐七一家の成り立ちを知る絶好の入門編。佐七が初めて名を売ったてがら話「羽子板娘」、辰五郎が船宿の船頭から足を洗って佐七の子分になったいきさつを描く「開《あ》かずの間」、やきもち焼きの姉さん女房お粂と一緒になるきっかけの事件「嘆きの遊女」、上方出の御用聞き志願で佐七に弟子入りし、へっぴり腰で《御用や、御用や》とかしましく立ち回る豆六の登場をえがく「螢屋敷」など6編を収録。

ユーザーレビュー

  • 金田一耕助ファイル1 八つ墓村

    Posted by ブクログ

     映画「八つ墓村」が上映されると知り、本棚の横溝正史覧を確認し、本書を読み直した。消費税3%の時代に購入していた作品である。1977年に渥美清が金田一耕助に分した八墓村では、野村芳太郎監督や橋本忍の脚本で、濃茶の尼や村人が「八つ墓明神のたたり」として、オカルト映画的脚色で、世間を震撼させた。さて、原作はどうか?毛利に負われた尼子一族の言い伝えを縦軸に、実際に起きた岡山県津山の30人殺し(映画「丑三つ村」)をモチーフにした横軸で紡がれる連続殺人事件である。が、しかし、八つ墓村の地下を縦横に走る鍾乳洞や洞窟の探検と主人公を中心とした恋慕と家族愛が織りなす、夢のある冒険・恋愛活劇が私には強く印象に残っている。鬼首村(おにこべむら)で起きた「よる歩く」や「悪魔の手まり歌」の事件を解決して、保養のために寄った八つ墓村の西屋に滞在中の金田一耕助が、東屋を巡る連続殺人事件で、事件を解決へと導くが本書での出番は極めて少ない。村人に追われながらも、自然洞窟に眠る尼子一族の残した財宝を探検して発見する主人公辰也と典子の純愛。著者の横溝正史は、戦時中に岡山に疎開して、意にそぐわない作品を書かされることに嫌気がさし、戦後に疎開中に知った事件や怨恨をテーマに戦後の推理小説と金田一耕助を一躍有名にする。私見になるが、横溝正史の各作品に低通するのは、アジア・太平洋戦争に対する静かな怒りと内省、戦争による親族たちの血肉を争う憎悪と苛烈(かれつ)なトラウマと葛藤を現しているように思う。横溝作品を読み返したい意欲が増すが、一方で積読も増える葛藤に苛(さいな)まれる。

    0
    2026年10月02日
  • 金田一耕助ファイル3 獄門島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (表紙が違うんですが多分中身は同じなのでこれで登録)

    市川崑監督をはじめとする映画はいくつか見ていて粗筋も犯人も知っているんだけど、金田一耕助(以下、耕ちゃん)ものは原作だとやっぱり良いので読んでいっている。
    今回はなんと言っても『本陣殺人事件』で探偵デビューした耕ちゃんが、その後戦争の真っ只中で「人生でいちばん大事な時期を空白で過ごし」たあとというのがなんかぐっと来ました。25、6歳だった耕ちゃんは30半ばのくしゃくしゃの頭に和装にソフト帽子の中年に。物語中盤で『本陣殺人事件』で親しくなった岡山県警磯川警部と再会してお互い感じ入る場面があるんですがこのあたりはやっぱり戦争中は考えることもなかった相手が無事で相変わらず活躍しているって知ったときの感慨は私たちが想像するより深いんだろうなあ。
    ※放送禁止用語が使われていますが重要な鍵のためそのまま記載しています。

    その金田一の耕ちゃんは瀬戸内海の小島「獄門島」に向かっている。表向きは戦友鬼頭千万太(以下チマタ)の戦死を伝えること。しかし彼には裏の目的があった。なんとしても生きて帰ることを望んでいたチマタが無念の病死に際しての遺言「俺が死んだら三人の妹たちが殺される…俺の代わりに獄門島に行ってくれ…おれの従兄弟が…」という願いを叶えるためだった。
    金田一耕助物語では親族関係がとても複雑に絡み合うのでまとめておく。
    まずは「網元」について。物語で網元の地元での強さ、漁師たちをまとめる力などは読んでいたんだけど、ここで説明されていたのを読んで納得でした。そりゃー強い。
    漁師には3階級ある。一番下は船も網も持っていない。農家で言えば小作人。
    次の階級は船も網も持っているけれども小規模なので、「自作農」みたいな感じ。
    それらに君臨するのが、船も網も漁業権も持っている網元。「大地主」にあたるんだけどそれより権力がある。網元は漁穫の全てを総取りして、漁師たちに日当を渡すという関係。漁師は網元からそれぞれの網、鯛網、壺網、鰯網…などなどの網をその場その場で借りなければいけない。そして「板子一枚下は地獄」の世界に生きる漁師たちを束ねるだけの肝っ玉が必要となる。改めてナルホド。
    ●鬼頭家(島随一の網元の本家。「本鬼頭」と呼ばれる)
    嘉右衛門(故人):「太閤」と呼ばれる程の権力を持っていた。死んだことにより獄門島の権力のバランスが崩れる。
    与三松:嘉右衛門の長男で本鬼頭の当主のはずなんだけど、「気ちがいさん」で座敷牢に入れられている。
    チマタ(故人):鬼頭家の跡取りだったが、戻れなかったことでどうなるか…。
    月代、雪枝、花子:チマタの三人の異母妹。知的障害者だろう。派手な振り袖に帯に髪飾りでいつでもキャラキャラ大騒ぎで、異様な雰囲気を醸し出す「徒花」。
    お小夜(故人):月・雪・花の母。女役者だったのが与三松の後妻になった。
    一(以下ハジメ):嘉右衛門の次男(与三松の弟)の息子。
    早苗:ハジメの妹。ふんわりカールの美女だがなかなか度胸があるらしい。

    ●分鬼頭(わけきとう。嘉右衛門の従兄弟?の家)
    儀兵衛:当主の老人。本鬼頭から権力奪取を狙っている。
    志保:儀兵衛の妻。あだっぽい中年女性。ものすごく権力奪取を狙っている。
    鵜飼章三:分鬼頭夫妻が、本鬼頭から権力奪取のために住まわせている復員軍人。美少年。

    ●島人
    了然(りょうねん)和尚:獄門島の千光寺住職。故嘉右衛門老人と親しく、島での権力者。
    了沢(りょうたく):千光寺典座で、了然の跡継ぎ。
    荒木真喜平:獄門島村長だが、故嘉右衛門老人の派閥なので、もし分鬼頭が権力を握ったら追い出される。
    村瀬幸庵:獄門島の医者。故嘉右衛門老人の派閥なので、もし分鬼頭が権力を握ったら追い出される。
    竹蔵:漁で潮つくりという大切な役目。
    清公(せいこう):流れ者の床屋。俳諧もかじっていたので嘉右衛門のお太鼓持ちだった。耕ちゃんの重要な情報源。なお、よそ者耕ちゃんが島人から犯人じゃないかと疑われた時に「馬鹿言っちゃいけない、仮にも金田一の旦那は江戸っ子だ。本鬼頭を乗っ取る気なら回りくどいことしないでピストルパンパンぶっ放して解決すらあ。だいたい江戸っ子がこんな島の麦なんざ食ってられるか」とかばってくれた?ようで、耕ちゃんをなんか複雑な気持ちにさせるのです・笑

    ●警察関係
    磯川常次郎:岡山県警察部の警部。耕ちゃんとは『本陣殺人事件』で知り合っている。戦争を経てお互い前の仕事を続けているとわかって感慨深くなっている。なお階級は当時と同じ警部。同僚では警視になった者もいるけれど、戦争のゴタゴタで昇格しそびれたけれど、そのために県警名物の古狸警部としてドドーンと一目置かれているらしい。
    清水巡査:獄門島巡査。島では事件はそんなに起きないので(起きても島の人たちが島の掟で解決する?)、瀬戸内海の海賊対応の仕事なんかもやっているらしい。「向こうは7,8にんポンポンピストル売ってくるし、警察の船も弾丸打ち込むし、壇の浦以上の大合戦ですよ」ってのが警察のお仕事。なるほど。

    ●獄門島絶大な権力の鬼頭家の跡取り順番
    チマタ→月→雪→花→ハジメ→早苗→儀兵衛。
    儀兵衛と志保には子供がいないので、美少年鵜飼章三を雪月花の婿に入れて権力を取ろうとしている。
    チマタの遺言のとおりに「俺が死んだら三人の妹が殺される」としたら、ハジメが跡取り。
    そして現在では「私はハジメさんの戦友でした。ハジメさんは生きて、もうすぐで戻ってきますよ」という復員兵が獄門島を訪れた。

    ●帰ってきたもの、帰ってこなかったもの
    死亡:チマタ
    生きているという知らせがあった:ハジメ
    戻る予定:戦争中に供出されていた千光寺の釣鐘が、戦争が終わったために鋳潰されずに返還されることになった。

    ということで耕ちゃんは戦友の遺言で獄門島に渡ったのだ。
    美しい早苗さんに驚かされる。徒花のような三姉妹に驚かされる。艶っぽいお志保さんに驚かされる。
    そして獄門島の権力争いが蠢いていることを感じる。他所から来た巡査の清水さんは「この島の者はみんな気がくるってる」というくらいだ。
    千光寺の釣鐘が戻って来た日に、チマタの葬儀が行われることになった。だがその夜から連続殺人が起きるのだった。

    今回の連続殺人では、死体を俳句に見立てた装飾をされる。まだそれに気が付かない頃の耕ちゃんが「なんだ、有名な松尾芭蕉か!」などと食傷気味なんだけど、俳句を見てすぐに読人とか背景をかを思い浮かぶのが、戦争を挟んだとはいえこの時代の、耕ちゃんの教養だよなあ。(アメリカ放浪していたので、英語もペラペラのはず)
    「無惨やな 冑の下のきりぎりす」(松尾芭蕉)
    「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」(松尾芭蕉)
    「鶯の 身を逆に初音かな」(宝井其角)

    横溝正史物は死体が装飾されておどろおどろしいんだけど、それでも読めるのは「死」をだのエンターテイメントにしていないことだよなあと思います。P167に「死という事実は厳粛であるべき」って書いてあるのですが、これだけ死体を弄られていても読んでいて不愉快にならないのはちゃんと死を一人の人間の人生の終わりとして書いていることを感じるからじゃないかなあ。そして耕ちゃんも、死を前に不謹慎なことを口走る人には不快の目を向けるのであります。
    そんなおどろおどろしい死を書きながらもちょっと笑ってしまう場面も。駐在の清水巡査が海賊対応する様子(の報告)だとか、岡山県警の磯貝警部と知り合いだって聞いて「あんたはいい人みたいだけど、磯貝警部に疑われるような悪党じゃないだろうね?」と勘違いされるところ、そしてその清水巡査に最初の殺人犯人と間違われて牢屋に入れられちゃったところで「バカ、バカ、清水さんのバカ!」と悔しがるところ。しかし結果的には耕ちゃんが牢屋に入ったお陰で第二の殺人が起きたので耕ちゃんの無実が証明されたのである、あんまり嬉しくないタイミングだけどね(^_^;)。
    今回の殺人は、偶然と偶然が重なり、さらに合ってはならないタイミングでの「嘘」によって行われたことだった。まさに酷いことが重なっちゃったよなあ。
    そして犯人には現実の罰よりも酷い「絶望」が与えられる。それでも後味が悪くないのは、残った人たちが戦後の新しい獄門島を立て直そうとする早苗さんの強い眼差し。また醜い権力争いしているかと思われた分鬼頭の儀兵衛老人がさすがは網元の大人物で、良くも悪くも封建社会の権化であった嘉右衛門老人のことを「とにかく稼いで使ってそのために島の人々の暮らしが豊かに明るくなったことは確かだ」とお互いを認め合っていたのも良かった。

    そういえば横溝正史は「金田一耕助には、恋人も妻もいない」って書いていますが、全小説で耕ちゃんがほぼ唯一よろめいたのが、美しく案外肝が座った早苗さん。東京に出ませんか?って一応プロポーズ???耕ちゃんがんばったね。(振られたけど)

    0
    2026年09月23日
  • 獄門島 金田一耕助ファイル 3 アニメカバー版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (表紙が違うんですが多分中身は同じなのでこれで登録)

    市川崑監督をはじめとする映画はいくつか見ていて粗筋も犯人も知っているんだけど、金田一耕助(以下、耕ちゃん)ものは原作だとやっぱり良いので読んでいっている。
    今回はなんと言っても『本陣殺人事件』で探偵デビューした耕ちゃんが、その後戦争の真っ只中で「人生でいちばん大事な時期を空白で過ごし」たあとというのがなんかぐっと来ました。25、6歳だった耕ちゃんは30半ばのくしゃくしゃの頭に和装にソフト帽子の中年に。物語中盤で『本陣殺人事件』で親しくなった岡山県警磯川警部と再会してお互い感じ入る場面があるんですがこのあたりはやっぱり戦争中は考えることもなかった相手が無事で相変わらず活躍しているって知ったときの感慨は私たちが想像するより深いんだろうなあ。
    ※放送禁止用語が使われていますが重要な鍵のためそのまま記載しています。

    その金田一の耕ちゃんは瀬戸内海の小島「獄門島」に向かっている。表向きは戦友鬼頭千万太(以下チマタ)の戦死を伝えること。しかし彼には裏の目的があった。なんとしても生きて帰ることを望んでいたチマタが無念の病死に際しての遺言「俺が死んだら三人の妹たちが殺される…俺の代わりに獄門島に行ってくれ…おれの従兄弟が…」という願いを叶えるためだった。
    金田一耕助物語では親族関係がとても複雑に絡み合うのでまとめておく。
    まずは「網元」について。物語で網元の地元での強さ、漁師たちをまとめる力などは読んでいたんだけど、ここで説明されていたのを読んで納得でした。そりゃー強い。
    漁師には3階級ある。一番下は船も網も持っていない。農家で言えば小作人。
    次の階級は船も網も持っているけれども小規模なので、「自作農」みたいな感じ。
    それらに君臨するのが、船も網も漁業権も持っている網元。「大地主」にあたるんだけどそれより権力がある。網元は漁穫の全てを総取りして、漁師たちに日当を渡すという関係。漁師は網元からそれぞれの網、鯛網、壺網、鰯網…などなどの網をその場その場で借りなければいけない。そして「板子一枚下は地獄」の世界に生きる漁師たちを束ねるだけの肝っ玉が必要となる。改めてナルホド。
    ●鬼頭家(島随一の網元の本家。「本鬼頭」と呼ばれる)
    嘉右衛門(故人):「太閤」と呼ばれる程の権力を持っていた。死んだことにより獄門島の権力のバランスが崩れる。
    与三松:嘉右衛門の長男で本鬼頭の当主のはずなんだけど、「気ちがいさん」で座敷牢に入れられている。
    チマタ(故人):鬼頭家の跡取りだったが、戻れなかったことでどうなるか…。
    月代、雪枝、花子:チマタの三人の異母妹。知的障害者だろう。派手な振り袖に帯に髪飾りでいつでもキャラキャラ大騒ぎで、異様な雰囲気を醸し出す「徒花」。
    お小夜(故人):月・雪・花の母。女役者だったのが与三松の後妻になった。
    一(以下ハジメ):嘉右衛門の次男(与三松の弟)の息子。
    早苗:ハジメの妹。ふんわりカールの美女だがなかなか度胸があるらしい。

    ●分鬼頭(わけきとう。嘉右衛門の従兄弟?の家)
    儀兵衛:当主の老人。本鬼頭から権力奪取を狙っている。
    志保:儀兵衛の妻。あだっぽい中年女性。ものすごく権力奪取を狙っている。
    鵜飼章三:分鬼頭夫妻が、本鬼頭から権力奪取のために住まわせている復員軍人。美少年。

    ●島人
    了然(りょうねん)和尚:獄門島の千光寺住職。故嘉右衛門老人と親しく、島での権力者。
    了沢(りょうたく):千光寺典座で、了然の跡継ぎ。
    荒木真喜平:獄門島村長だが、故嘉右衛門老人の派閥なので、もし分鬼頭が権力を握ったら追い出される。
    村瀬幸庵:獄門島の医者。故嘉右衛門老人の派閥なので、もし分鬼頭が権力を握ったら追い出される。
    竹蔵:漁で潮つくりという大切な役目。
    清公(せいこう):流れ者の床屋。俳諧もかじっていたので嘉右衛門のお太鼓持ちだった。耕ちゃんの重要な情報源。なお、よそ者耕ちゃんが島人から犯人じゃないかと疑われた時に「馬鹿言っちゃいけない、仮にも金田一の旦那は江戸っ子だ。本鬼頭を乗っ取る気なら回りくどいことしないでピストルパンパンぶっ放して解決すらあ。だいたい江戸っ子がこんな島の麦なんざ食ってられるか」とかばってくれた?ようで、耕ちゃんをなんか複雑な気持ちにさせるのです・笑

    ●警察関係
    磯川常次郎:岡山県警察部の警部。耕ちゃんとは『本陣殺人事件』で知り合っている。戦争を経てお互い前の仕事を続けているとわかって感慨深くなっている。なお階級は当時と同じ警部。同僚では警視になった者もいるけれど、戦争のゴタゴタで昇格しそびれたけれど、そのために県警名物の古狸警部としてドドーンと一目置かれているらしい。
    清水巡査:獄門島巡査。島では事件はそんなに起きないので(起きても島の人たちが島の掟で解決する?)、瀬戸内海の海賊対応の仕事なんかもやっているらしい。「向こうは7,8にんポンポンピストル売ってくるし、警察の船も弾丸打ち込むし、壇の浦以上の大合戦ですよ」ってのが警察のお仕事。なるほど。

    ●獄門島絶大な権力の鬼頭家の跡取り順番
    チマタ→月→雪→花→ハジメ→早苗→儀兵衛。
    儀兵衛と志保には子供がいないので、美少年鵜飼章三を雪月花の婿に入れて権力を取ろうとしている。
    チマタの遺言のとおりに「俺が死んだら三人の妹が殺される」としたら、ハジメが跡取り。
    そして現在では「私はハジメさんの戦友でした。ハジメさんは生きて、もうすぐで戻ってきますよ」という復員兵が獄門島を訪れた。

    ●帰ってきたもの、帰ってこなかったもの
    死亡:チマタ
    生きているという知らせがあった:ハジメ
    戻る予定:戦争中に供出されていた千光寺の釣鐘が、戦争が終わったために鋳潰されずに返還されることになった。

    ということで耕ちゃんは戦友の遺言で獄門島に渡ったのだ。
    美しい早苗さんに驚かされる。徒花のような三姉妹に驚かされる。艶っぽいお志保さんに驚かされる。
    そして獄門島の権力争いが蠢いていることを感じる。他所から来た巡査の清水さんは「この島の者はみんな気がくるってる」というくらいだ。
    千光寺の釣鐘が戻って来た日に、チマタの葬儀が行われることになった。だがその夜から連続殺人が起きるのだった。

    今回の連続殺人では、死体を俳句に見立てた装飾をされる。まだそれに気が付かない頃の耕ちゃんが「なんだ、有名な松尾芭蕉か!」などと食傷気味なんだけど、俳句を見てすぐに読人とか背景をかを思い浮かぶのが、戦争を挟んだとはいえこの時代の、耕ちゃんの教養だよなあ。(アメリカ放浪していたので、英語もペラペラのはず)
    「無惨やな 冑の下のきりぎりす」(松尾芭蕉)
    「一つ家に 遊女も寝たり 萩と月」(松尾芭蕉)
    「鶯の 身を逆に初音かな」(宝井其角)

    横溝正史物は死体が装飾されておどろおどろしいんだけど、それでも読めるのは「死」をだのエンターテイメントにしていないことだよなあと思います。P167に「死という事実は厳粛であるべき」って書いてあるのですが、これだけ死体を弄られていても読んでいて不愉快にならないのはちゃんと死を一人の人間の人生の終わりとして書いていることを感じるからじゃないかなあ。そして耕ちゃんも、死を前に不謹慎なことを口走る人には不快の目を向けるのであります。
    そんなおどろおどろしい死を書きながらもちょっと笑ってしまう場面も。駐在の清水巡査が海賊対応する様子(の報告)だとか、岡山県警の磯貝警部と知り合いだって聞いて「あんたはいい人みたいだけど、磯貝警部に疑われるような悪党じゃないだろうね?」と勘違いされるところ、そしてその清水巡査に最初の殺人犯人と間違われて牢屋に入れられちゃったところで「バカ、バカ、清水さんのバカ!」と悔しがるところ。しかし結果的には耕ちゃんが牢屋に入ったお陰で第二の殺人が起きたので耕ちゃんの無実が証明されたのである、あんまり嬉しくないタイミングだけどね(^_^;)。
    今回の殺人は、偶然と偶然が重なり、さらに合ってはならないタイミングでの「嘘」によって行われたことだった。まさに酷いことが重なっちゃったよなあ。
    そして犯人には現実の罰よりも酷い「絶望」が与えられる。それでも後味が悪くないのは、残った人たちが戦後の新しい獄門島を立て直そうとする早苗さんの強い眼差し。また醜い権力争いしているかと思われた分鬼頭の儀兵衛老人がさすがは網元の大人物で、良くも悪くも封建社会の権化であった嘉右衛門老人のことを「とにかく稼いで使ってそのために島の人々の暮らしが豊かに明るくなったことは確かだ」とお互いを認め合っていたのも良かった。

    そういえば横溝正史は「金田一耕助には、恋人も妻もいない」って書いていますが、全小説で耕ちゃんがほぼ唯一よろめいたのが、美しく案外肝が座った早苗さん。東京に出ませんか?って一応プロポーズ???耕ちゃんがんばったね。(振られたけど)

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    2026年09月23日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

    Posted by ブクログ

    横溝正史の長篇ミステリ作品『夜歩く 金田一耕助ファイル 7』を読みました。
    『悪魔が来りて笛を吹く 金田一耕助ファイル 4』に続き、横溝正史の作品です。

    -----story-------------
    「我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真が、古神家の令嬢八千代のもとにまいこんだ。
    三日後に起きた、キャバレー『花』での佝僂画家狙撃事件。
    それが首なし連続殺人の発端だった……。
    因縁の呪いか? 憎悪、貪欲、不倫、迷信、嫉妬と、どす黒い要素が執念深くからみあって、古神家にまつわる、世にも凄惨な殺人事件の幕が切って落とされた!!
    -----------------------

    1948年(昭和23年)から1949年(昭和24年)に中央文芸社から出版されていた大衆文芸・小説雑誌『男女』(後の『大衆小説界』)に連載され、1950年(昭和25年)に刊行された作品……金田一耕助シリーズの第3作です。

    古神家の令嬢八千代に舞い込んだ「我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった……卓抜なトリックで推理小説の限界に挑んだ力作。

    佝僂の画家や夢遊病、旧家の因縁、嫉妬などのモチーフをこれでもかと詰め込んだ、怪奇色の濃い本格長篇ミステリ……「汝夜歩くなかれ」という不気味な警告を発端に、狙撃事件、首なし死体、血塗られた村正、佝僂の人物の入れ替わりなど、複数の謎が互いに絡み合いながら進行します、、、

    古神家と仙石家の複雑な関係、夢遊病の八千代の存在が、誰もが秘密を抱えているような不穏な空気を生み、読者を物語の奥へと引きずり込みます……物語は途中から岡山県の鬼首村へ舞台を移し、閉ざされた山村の陰鬱な雰囲気がさらに怪奇性を強めます。

    村に伝わる因習や土地の空気が、古神家の謎と結びつき、物語のスケールが一段と広がるのも魅力です……そして本作最大の特徴は、金田一シリーズでは異例の叙述トリック、、、

    語り手の一人称が読者の認識を巧みに誘導し、終盤でその「語りの罠」が明かされることで、真相の意外性が鮮烈に立ち上がります。

    怪奇味と本格性、そして叙述の妙が見事に融合した、読み応えたっぷりの一作でした……面白かったです。

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    2026年09月22日
  • 金田一耕助ファイル5 犬神家の一族

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    見立て殺人かと思いきや、そうでもなかったていう笑
    後々考えると「ん?」と思うところはあるし、全部佐兵衛翁が悪いやんって話なんだけど、これはもう雰囲気が抜群に楽しい小説

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    2026年09月18日

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