あらすじ
残り2つの一軍昇格枠をかけた二軍最後の練習試合、対黒士館戦!! クリスの出場で、沢村栄純(さわむら・えいじゅん)は投手としてさらなる進化を遂げ、試合の流れも青道ペースに!! だが、クリスを知る敵ベンチの男・財前の策で、沢村とクリスのバッテリーは窮地に追い込まれ……!?
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試合に出ること。
それを当たり前のことのように描いているスポーツマンガは、やはりフィクションだと感じてしまう。
『ダイヤのA』は野球エリートを集めた強豪校を舞台にした高校野球マンガである。甲子園に出ることはとても難しいことだが、甲子園を目指すチームで試合に出ることは、同じくらいに難しいことだ。甲子園のアルプススタンドで声を張る3年生が美しいのは、彼らの中にはチームの誰よりも練習をして、それでもベンチの18人に入れなかった男がいるからである。
試合に出られない悔しさが高校球児を大人にするし、レギュラーを奪うための努力が青年を男にする。そんなことを、このマンガは教えてくれる。そして「そこ」を描くことが、プロ野球ではなく高校野球を描く意味なのだと、私は思う。(書店員・アンコウ)
感情タグBEST3
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3年生ということ。
この巻は重いですよね……
選ばれなかった3年生と選ばれた1年生
そして、監督がかける言葉……
ダイヤのAの中でも屈指の名シーン。
クリス
クリス先輩のライバル登場で苦戦。奇しくも故障で絶望を味わったもの同士の再戦。クリス先輩コンディション不十分でも安心感がもうすごい。一年ぶりに試合出場のクリス先輩活躍巻。
地道
主人公がいきなり活躍し始めるマンガが多いが、こういう地道なところから始まるマンガは逆に新鮮。読者アンケートですぐ切られる少年ジャンプではこういう展開は無理だろう。
Posted by ブクログ
うまく噛み合って来はじめた栄純とクリス先輩のバッテリー。
がしかし対戦相手の中にいた、クリスと同じ中学だった選手財前が、肩を壊してリハビリ中のクリスを徹底的に狙うよう指示を出す。
バント攻撃で揺さぶられ、ついに悪送球してしまうクリス。
しかしその財前も、足の怪我に苦しんでいたのだった。
そしてついに自分の投げ方を見つけた栄純。
クリス先輩の「ナイスボールだ」には泣けますね。
練習試合の結果、一軍に小湊と栄純が昇格。
しかし二軍残留となったクリスのことを思うと、栄純は自分の一軍入りを素直に喜べなかった。
レギュラー入り出来なかった3年生に、監督は「これからも俺の誇りであってくれ」と頭を下げます。
最期の夏の3年生はベンチに入れてあげたいのが、人情です。
でもそんな甘いことを言ってはられないのも、実情。
監督はツライですね。
★は3.5.