あらすじ
京都東町奉行所同心組頭の家に長男として生まれながら訳あって京の公事宿(訴訟人専用旅籠)「鯉屋」に居候する田村菊太郎。武士を捨てながらも、同心の弟を助け事件を解決していく。母と二人で貧しく暮らす幼女がかどわかされた。菊太郎が突き止めた犯人の意外な目的とは?「木戸の椿」ほか、全七編を収録した連作時代小説シリーズ第二作。
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異母兄弟の弟に同心組頭を譲り、公事宿の居候というお気楽な日々を楽しむ菊太郎。
本来の賢さ、情の深さ、剣技を使い悪事におとしめられた人々を助けていく
真面目に働いている人から見れば、憎たらしいヒーロー?
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公事宿事件書留帳シリーズ二巻。
江戸後期の京都。巻の始めは京都の師走から始まる。一巻「闇の掟」で主人公田村菊太郎と、周囲の登場人物が出揃いそれぞれのキャラクターを想像することが一段と楽しくなる。
七編の物語には日本の芸術や文化が描かれていて、この時代の京都に彩りを添えている。更なる推理ものに江戸の粋とは違う風情が新鮮だ。
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公事宿(訴訟人専用旅篭)シリーズ第2段。菊太郎さんを取り巻く人たちがまた良い。お信さんとの恋も良い感じ。事件解決の面白さは前作と変わらず健在。
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公事宿事件書留帳シリーズ第二弾。
本書は、田村菊太郎が、師走に、庭にて赤い実をつけている千両を眺めているところから始まる。
なんと風流な事か。
春夏秋冬、どの季節も人間には大切どす。人生にもけじめというもんがおますやろ。四季は1年のけじめどす。
身に染みる一説だなぁ。