【感想・ネタバレ】公事宿事件書留帳二十 鴉浄土のレビュー

あらすじ

古手問屋の隠居・九郎右衛門は愛妻・お民を亡くした悲しみを趣味の骨董蒐集で癒す日々。それでもお民を偲ぶ気持ちは日増しに募り、ついには墓前で出くわした鴉を彼女の生まれ変わりと信じるまでになっていた。そんなある日、妻の遺品を整理していた九郎右衛門はある異変に気付く……。表題作ほか全六編。人気時代小説シリーズ、堂々の第二十集。

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Posted by ブクログ

公事宿事件書留帳シリーズ第20作。
『木端の神様』
京都の吉田神社近くにある吉田村にある樹齢400〜500年の樅の木を村の難儀を解決するために売り払ったというお話。彦七は、村人が御神木と崇めていたその御神木の木端で神仏を作り、御神木で隠居屋敷を建てた小間物問屋の十四屋の大旦那四郎左衛門に木端の大黒天を届ける事にする。
御神木で隠居屋敷を作るという不埒な事をしたとして四郎左衛門は悔いており、村人に善行を行うようになるという。
京都の情景が手に取るように浮かんでくる文章。素朴な人々の心情。人は変われるという事など、読んでいて心地よい。

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2024年08月15日

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