【感想・ネタバレ】新しい法律ができたのレビュー

あらすじ

何がどうしてそうなった? 1行目は全員一緒、できた新法25本!

『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第五弾。

著者一覧(掲載順)
金子玲介
日野瑛太郎
朱野帰子
阿部智里
真下みこと
須藤古都離
嶋戸悠祐
多崎 礼
風森章羽
名倉編
真梨幸子
東川篤哉
霜月流
矢樹純
高田崇史
潮谷 験
献鹿狸太朗
高田大介
大沼紀子
矢部嵩
柾木政宗
くどうれいん
白井智之
赤川次郎
五十嵐律人

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 同じ書き出しで、25人の作家さんが25通りの物語を紡ぐ。1編が6ページほどのショートショートだからサクサク気軽に読めるし、様々なジャンルの物語を1冊で楽しめるためお得感がすごい読書時間を過ごした。

 現実の法から奇想天外な架空の法まで、ジャンルもミステリやディストピアものなど、物語の舞台も現代から近未来、果ては明治時代やアメリカの西部開拓時代まで、多種多様な設定の中でその法律が齎す思わぬ影響や人間模様が繰り広げられる。短いながらどの作品もとてつもない読み応えだった。

 法律というテーマ故か、ディストピアものとの相性が特に良かったように感じる。
 ハッとしたのは、今私たちの生きている世界はディストピアではないか、という視点の「もう、ディストピア」を読んだ時だ。
 殺人が許されているパラレルワールドが舞台で、ある日突然殺人が違法になることから物語が始まる。殺人が禁じられたことで以前よりも治安が悪化するストーリーだが、そこへ至るまでの描写がリアルでとても的を射ており、説得力があって戦慄した。

 掉尾を飾るのが、憲法にまつわるストーリーというのが素晴らしいと思った。

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2025年06月28日

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