まさきとしかのレビュー一覧
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複雑に折り重なった謎の先にある真相を追いかける一冊。面白く読めたものの、引っかかる部分もありましたが。
物語にはSNSが自然に登場し、捜査の手掛かりとしても使われていて、「今はこういう時代なんだな」とあらためて実感。事件と事件が思いがけない形でつながり、真相はかなり奥深いところに隠されていました。
事件に関わる人物の中にはどうしても共感できない人もいて、描かれ方による先入観を自分の中に残したくないとも感じました。また、三ツ矢刑事による真相解明には少し都合よく感じる部分も。
一方で、不運にも事件に巻き込まれながら、誰かを逆恨みすることなく自分にできることを探し続ける人物の姿には救われました。あと少しで実現できたはずの出来事が果たせなかったことを思うと切ない。ほんの少し何かが違っていたら、まったく別の未来もあったのかもしれないと考えさせられる作品でした。 -
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なんだか人間の無気力な部分というのも怖いものなんだなと感じた。
そしたらそんな無気力な人間がアイドルとして生きていて、相手の求める自分というのを演じていたとしたら、その二面性がより怖いなと思った。
アイドルを殺した犯人が誰かというよりかは、読めば読むほど亡くなった方のことがよく分からなくなるのが怖かった。
引きこもりの子の話はちょっとよく分からなかった。
結果外に出られたなら良かったのでは?という気持ちになった。
結局犯人は分かったけど、突然真相となった感じだったのでイマイチ入り込めなかった。
ただ、視点が変われば印象が変わると言うのが怖いなと思った。 -
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ネタバレすごく人気だったわけでもないアイドルグループの元メンバーが解散して10年後に殺される。しかも当時あまり目立ってなかった蒼太。という設定も面白かった。
はじめは「犯人は誰なんだろう」と思って読んでいた。でも読み進めていくうちに、蒼太が亡くなったことで、それぞれの人がどう変化していくのか気になり、そしてそれぞれの人から見た「蒼太」に違和感が出てきて、最後は「蒼太」って何者なん?って思わせていく進め方が面白かった。
その人から見たその人は、本当にその人なんだろうかという感覚が、この作品を読んでいてずっと残った。
蒼太がどういう人間だったのかを説明して終わるのではなく、春子の中に何かが引き継がれたようなところで終わる。その何かが血なのか、環境なのか、性質なのかは分からない。その春子にも子どもがいるけど、どんな子どもなんだろうと思った。
イヤミスではあるけど、重たすぎず、怪異のようなものも少し混ざっていて、展開もよく進むので読みやすかった。
ミステリーとして読み進める楽しさがありながら、最後には「人間って、他人から見たら本当にその人そのものなんだろうか」と考えさせられるところが良かったです。 -
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母親の歪んだ愛の恐ろしさと、それによって引き起こされた悲劇を描いたサスペンスミステリ。
「人の不幸が見たい」から刑事になったという一匹狼の50代女性刑事と、30代新人女性刑事のバディが殺人事件を追っていく警察小説でした。警察小説で女性同士のバディというのが新鮮です。主人公の新人女性刑事・環奈は、思いついたことを何でもすぐ口に出してしまうといううっかり者で(なんで刑事になれたんだろうか…)、シゴデキでぶっきらぼうな先輩女性刑事の緑川との相性最悪なのですが、なんとか一緒に事件を捜査していきます。事件を通して2人の仲が深まるのか…?と思いきや、そういう訳でもないんですが、この2人好きです。これ、シリーズになるのかなぁ。この先の2人の関係がどう変わっていくのか楽しみです。
終盤どんでん返しがあるのですが、うーん…この犯人に気づかない警察は無能では…。これまでの捜査はなんだったのか…。どんでん返しのための後出し設定すぎて、少し興醒めしてしまいました。
登場人物たちは魅力的だったし、前半はとても面白かったので、事件の結末に期待していた分ちょっと残念でした。 -
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ネタバレ15年前の前林市と東京の事件。2つの事件が関係あるのか?母の子に対する愛情が行きすぎた時、人はどうなってしまうのか?重要参考人は何をしたのか?
息子を亡くした母が悲しみに狂う姿が、めちゃくちゃ苦しく、読んでてキツいなぁーと思わされる。その息子が本当に犯人なのか?何をしていたのか?が分からず、、、、これが2つの事件で同じようなことが起こるわけで、2度キツい。。
心理描写はキツいけど、刑事たちの捜査パートなどは気になって読み進めてしまう。読みやすい方ではあった。
犯人松本=いづみとなり、2つの事件が繋がったあたり面白かったけど、大樹の理由とかがまぁ平凡というか、予想の範囲内の狂気であり、衝撃のオチ!と言う感じは受けなかった。 -
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ネタバレ「大好きな人」。
複数の登場人物の視点から語られる「南田蒼太」という一人の青年。
彼は誰にも本心を語らなかった。
誰の前でも自分を演じていた。
しかし、彼あるいは彼女にだけは本心を吐露した。
───だろうか?
「南田蒼太」は良い人を演じていたと思う。
「都合の良い人」を。
そうして愛され、結果殺された。
演じなければ殺されなかったのだろうか?
演じなければ彼は愛されなかったのだろうか?
演じることで幸福を得られたのだろうか?
南田蒼太は、殺されたくなかっただろうか。
この本には「南田蒼太」本人の視点からの物語が語られず、すべての問いの答えが伏されたまま終結してしまう。
我々が「南田蒼太」にどんな答えを出すのかを試されているような作品だった。 -
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ネタバレこの人が犯人かぁ!が分かったのが、ページ半分辺り。はや過ぎない?と思うのも計算のうちか〜
どん・どん・どんでん返しが待っている
ヤラれた( *3* )
表紙のシャボン玉と黒の意味
彼女の悲しさ寂しさが表現されていたんだね
その思いの丈も、犯罪者である彼女が語るとただの独りよがりの「スピーチ」
人によって見ている世界が違うっていうのは
SNS上でも明らか
同じ事柄でもたくさんの意見
子供に寄り添って生きてきた母の気持ちも
届かなければ寄り添って居るとは言えないんだな
まぁ、須美代の場合は寄り添っていたとは
とても思えないんだけど。
いつか子に
届いてますかーーー!!!!
と、猪木のように聞いてみようかな〜(ふふふ)
届いてませーーーん!!!!と来たら凹みそう
存在するものばかりなのかは不確かですが
本を片手に「スピーチ」的札幌探索出来そうな1冊
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Posted by ブクログ
クリスマスイブの新宿で起きた、女性ホームレスの殺人事件。三ツ矢秀平と田所岳斗のコンビが追う中、被害者・松浪郁子の指紋が千葉県の公務員刺殺事件の現場と一致する。
10歳年下の田所に丁寧な敬語を使いながら淡々と核心を突く三ツ矢と、振り回されつつ泥臭く動く田所。二人の掛け合いに救われつつも、描かれる物語はどこまでも重く、苦しい。
まず、生前の松浪夫婦のきめ細やかな生活が描かれる。
しかし、お互いを慈しむ丁寧な日常がいつの日か逃げ場を失っていく過程は読んでいて心が折れそうになる。
役所の職員・東山の冷酷な対応。その東山自身の「判で押したような余裕のない生活」や、妻である里沙のInstagram、出窓やアートフラワーに透ける歪んだ承認欲求。
「フードを被った少年」という謎に翻弄された先で突きつけられるのは、どこまでも後を引く歪んだ親子関係の連鎖だった。
そして、警察官である三ツ矢自身が抱える壮絶な生い立ち。
事件の背後にある暗闇と、三ツ矢自身の閉ざされた心が重なり合い、人間が抱える断ち切れない「業」の深さがこれでもかと押し寄せてくる。
『彼女が最後に見たものは』。タイトルの意味が明かされたとき、そこにあったのは理不尽に奪われた日常と、人間の醜さそのものだった。
決して爽快な読後感ではない。ミスリードによる混乱の果てに、人間の歪みと重い余韻がいつまでも胸の奥に残り続けるドラマだった。