山田貴敏のレビュー一覧
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・「冒険しちゃいけないわけじゃないんだよ。でも冒険するんだったら、もっとちゃんと調べて、準備してからやらなきゃね。
自然を甘くみると、今回みたいなことになるから」
・「年をとることは、弱くなることじゃない。年をとるだけ、いろんな経験をして、
ぼくらの知らない知恵をたくさん持つようになる。
年をとっている人は、それだけで大切なんだよ。ぼくだって、いまだに、いろんなことを教わるからね」
・乗り物酔い防止:
①乗り物に乗る前は、十分に睡眠をとる。消化によいものを食べる。酔い止めを飲む
②乗る時は、車なら助手席、バスならタイヤの前を避ける。電車なら、進行方向に向いて、景色が見えやすい場所 -
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「ハルくん、お日さまは死なないんだよ。お日さまにとって海はね、お布団なんだ」「お布団?」
「そう。これから、お日さまは、おやすみするんだ」「なんで、おやすみするの?」
「お空を見てごらん」「あ」「お日さまが寝てくれないと、お星さまが起きられないんだ。
ほら、お月さまが、お日さまの代わりに、ずっと起きててくれるんだよ」
「ふ~ん。おじさん…お日さまはまた、ちゃんと帰ってくる?ずっと寝てたりしない?」
「明日の朝、見てごらん。お日さまは、ちゃんと起きて、お空に帰ってくるよ」
・水頭症
・髄膜炎
・誤飲
・石灰:アルカリ。体の中の蛋白を溶かしてしまう。石灰が目に入った時、じわじわと -
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・「病気でもケガでも、深刻なものほど、患者さんが治そうと思わない限り、治りません。
ぼくらは患者さんが、治りたいと思う気持ちを、手助けする立場でしかありませんから。
何故、治そうとしないのか?何故、治したくないのか、ぼくにはわかりません。
でも、今の状況を考えたら、早乙女さんが積極的に病気を治そうとなさっているとは、とても思えません。
このままでは、早乙女さんの病気は治りません。悪くすれば、麻痺が進んで、瞬きもできなくなるかもしれません。
何度も言いますが、ぼくは全力で治療をします。早乙女さんの麻痺の原因が何なのか、一刻も早く知りたいと思っています。
そのためには早乙女さんの協力が -
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・「患者さんから、ぼくらってどう見えるんだろう。ミナさんが前に、こうやって寝ていて、言ったんだ。
先生、つまんないですよね、もっと楽しい景色が見えたら、もっともっと早く良くなると思うんだけどなあって。
それから、ミナさんが一人でベッドの位置をいろいろずらしたりして、
寝てても、窓から一番きれいな景色が見えるようにしてくれたりしたんだ」
・「ミナさんは、確かによく失敗したりするけど…いつも患者さん目線なんだ。
本当はぼくらが、一番忘れちゃいけないことなんだけどね。
だから、ときどき、ミナさんを見習って、こうやって寝てみるんだ」
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・「他の人はどう思うかわからないけど、ぼくは変われない人間なんていないと思う。
特に、本当に変わりたいと心から思っている人は、きっかけさえあれば、変われるんじゃないかな」
・「ぼくは、この島の力を信じているんだ」
・「ぼくは、人の命を救うために医者になりました。そのためなら、できる限りの努力をすると決めています。
たとえ、助かる命を放棄する人の命だとしても、
それをそのまま放っておけるだけの勇気は、ぼくにはありません。
もし、そのために、ミナさんの血液が必要なら、ぼくは使います。訴えると仰るなら、訴えてください」
・「先生…結局あの人…何も変わらずに行っちゃいましたね」
「そう -
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・回想療法:昔体験した楽しかったこと、嬉しかったことを思い出すことで、心と脳を活性化して、
お年寄りが前向きに生きる活力を蘇らせようというやり方。
・グループホーム:介護が必要な認知症のお年寄り5~6人程度が、
スタッフと家庭的な雰囲気の中で共同生活を行うことで、
残っている能力を引き出して、認知症の緩和を促すことを目的とした施設。
・「この島の人達は、ちゃんと現実と向き合って暮らしていますよ。
離島で生きていくっていうのは、少し住んだくらいでわかるような、そんな甘いものじゃないです。
それに…バカ正直だから生きられないような世の中の方がおかしいんです。
ぼくはこの島に来て、そ -
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・「私は、おまえの幻痛の原因は、おまえの抱え込んでいる過去にあると思っている。
おまえが本当に幻痛から逃れたいと思っているなら、私にすべて話してみないか?」
・「保証などない。だから強制はしない。
おまえが自ら語ろうとする意志がないなら、無理やり言わせたところで、
所詮、潜在意識の奥深くに眠る幻痛の病巣は見つからないだろう」
・「三上新一を妬み、憎むことで生きてきたおまえは、三上新一の命を奪ったと、コトーを逆恨みし、
幻痛を与えた私を憎むことで、新たな生きる糧とした。そういうことだ」
・「違います。捨てられたのはあなたじゃない!!母親に捨てられたのは、あなたじゃない。
亡くなっ -
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・「ぼくはいつも医者として、病気を診ずに人を診るんだ、と思っていました。
でも木村さんを初めて診た時、ぼくの専門外だったこともあって、幻痛という病気にしか目がいきませんでした。
木村さんが、人を診なきゃ医者じゃないということを、ぼくに身をもって教えてくださったんです」
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・「木村さんはもしかして、心のどこかで、この痛みが治らなくてもいいと思っていませんか?
ぼくには、その痛みを一生背負っていくことで、息子さんへの償いをしているように思えます。
木村さん…でも本当にそれでいいんでしょうか。
…辛いでしょうけど、事故のこと、もう一度思い出してください。
事故直後、座席に挟まれた息子さんは、痛みをこらえて、まずお母さんを気遣って、ごめんなさいと謝ったんですよね?
そんな優しい息子さんが、お母さんが手首を失った上に、一生辛い痛みを抱えていくことを、本当に望むでしょうか?
木村さん、治しましょう。亡くなった息子さんのためにも、この病気、治しましょう」
・幻 -
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・「医者は、痛みの原因がわからない時、患者に”痛くないはずだ”なんて言います。
でも、患者が”痛い”と言えば、それはやっぱり”痛い”んですよ」
・「言っちゃなんだが、あなたは”痛み”というものについて何一つわかっちゃいない。
”痛み”は、人間のすべての気力を失わせる。楽しむ、喜ぶ、働く、生きる…
その気力すべてを奪って、人の一生を”痛み”に耐えるだけのものに変えてしまう」
・「私は、医者の本分とは、患者の”痛み”を取り除いてやることにあると思っています。
患者本人から一刻も早く”痛み”を取り除いて、本来の生き方を取り戻させてやる、それが”医者”だってね」
「鳴海先生、おっしゃるこ -
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・「わしは両親の反対を押し切って、この島の診療所の医師になった。
父のコネもあって大病院での地位も約束されておったが、逆にそれに反発してのお・・・
島の診療所の医師になるっちゅう正義感に燃えとった。
だがの、コトー先生、今回、母が寝たきりになってつくづく思った。
わしは『他人のため』『島民のため』などとぬかしながら、結局、自分の正義を満たすため、
『自分のため』にしか生きちゃこなかった。
寝たきりになった母は、わしに帰ってこいとも言わん。
認知症の父を抱え、どれだけ苦労したか、わかっていながら、わしはずっと目をつむってきた…
わしはこの年まで家族のことを何一つ顧みず、自分のエゴ -
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・「おまえが立ち会ってくれた母のオペで、私は母の呪縛から逃れたと思っていた。
だが呪縛は解けちゃいなかった。それどころか、私と同じ境遇の少年をもう少しで殺すところだった。
幸いオペはなんとか成功して少年は助かったが、あれ以来私はメスも握れなくなった。
どんなに簡単なオペでも、手が震え、体が硬直する。
私はこの国で、臓器移植の権威と呼ばれた江葉都怜だ。
その私が、メスも握れない…それでも医者か?
このまま母の呪縛から逃れられず、一生を終えるくらいなら私は…」
「じゃあ医者を辞めればいいじゃないですか。
医者に未練があるから、自分を追いつめて、アルコール依存症にもなる。
だったら -
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・家でできる?PCRのやり方
①オナベとどんぶり、コンロと電気ポット、菜箸(さいばし)と発泡スチロールの箱と氷、温度計、そして遠心機を用意
②血液サンプル(患者さんの血液)を溶解液と反応させて、蛋白質を取り除く
③サンプルにイソプロパノールを加える
④遠心機で沈殿させ、核酸(生物の設計図。このなかに遺伝子が含まれる)を抽出→
この中に含まれるウイルス遺伝子を増幅(目立たせて見つけやすくする)して検出する予定
(対象がRNAウイルスの場合、逆転写酵素を使ってDNAに変える必要がある)
⑤サンプルに酵素と基質、
そしてプライマー(ウイルス特有の遺伝子部分を増やして、目立たせるために使う、ウイルス遺伝子の鋳型)を加 -
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・「オレは…この島が嫌いだった。いつ見ても変わらない景色、海の香り、波の音…
ちっぽけな島で生まれて、ただ生きて、死んでいく。どこに行っても知り合いばっかりだ。
オレは何のために生まれてきたのか…これじゃまるで井の中の蛙だ。
中学の頃からそんなことばかり考えていた。高校で本土にいた時には、正直帰りたくなかった。
でもオレは一人息子だ。病気がちのおふくろを見捨てるわけにもいかない。
オレはあきらめた。そして、おまえの母さんと見合い結婚したんだ」
・「オレはもう自分の気持ちを抑えられなかった。
毎晩のように、おまえの母さんと話し合った。一緒にこの島を出ようと言い続けた。
出て何をし -
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・「ぼくは昔ここにいた時、次々に運ばれてくる患者さんの容態ばかり気にしていました。
それを専門ごとに振り分けて・・・」
「当たり前だ。そうでなければ専門医のいる意味がない」
「でも島の診療所は違います。歯が痛い子も来れば、お嫁さんのことを考えてお腹が痛くなったおばあさんも来る。
病気やケガだけ診てたんじゃ話になりません。ある意味、何でも屋でなくてはならないし、
患者さんと向き合って、そのひととなりを知らないと、治療もできません。
ぼくはそういう人達を1,000人以上抱えています」
「だからなんだ?今さら私に離島医療を説くつもりか?」
「そうじゃありません。ぼくのことをヤブと言う -
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・「あなたほどの腕があれば、御自分でできないはずがない。それを何故!?
御自分の母親なら、どうして自ら執刀されないんですか!?」
「もし私が自ら執刀すれば、私は間違いなく…母親をこの手で殺してしまうからだ」
・「医者としての私が言う。何もしなければ朽ち果てるだけの患者がいるのに、お前は何もしないのか、と。
だが患者は、私が憎しみ続けた母だ」
・「意識を取り戻した母親に、いったい何を望むのか?
失敗して意識を取り戻さないことを望むのか…実際にそうなってみなければ、何もわからんのだ。
それが今の偽らざる気持ちだ。君以外のDrに、このオペを頼むつもりはない」
・「今の私は医者じゃない -
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・杉は、枝打ちしたりして手間をかけないと、すぐにダメになる。
・「医者としてでなく、患者さんの立場から見たらどうだろう?
君に治療を受けている患者さんは、生かされてると思ってるか、生きていると思ってるか」
「生かされている・・・?」
「生かされていると感じてる患者さんは、自分から生きようとはしてくれない。
生きているという実感があって、初めて生きようとしてくれる。
もし、三上君がやり残したと思うわだかまりがあるなら、
その患者さんの残りの人生に、生きているという実感を持たせてあげることだと思うんだ」
・「無理かどうか、やってみなきゃわからないじゃないですか!
医者だから、ボク