山田貴敏のレビュー一覧
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・回想療法:昔体験した楽しかったこと、嬉しかったことを思い出すことで、心と脳を活性化して、
お年寄りが前向きに生きる活力を蘇らせようというやり方。
・グループホーム:介護が必要な認知症のお年寄り5~6人程度が、
スタッフと家庭的な雰囲気の中で共同生活を行うことで、
残っている能力を引き出して、認知症の緩和を促すことを目的とした施設。
・「この島の人達は、ちゃんと現実と向き合って暮らしていますよ。
離島で生きていくっていうのは、少し住んだくらいでわかるような、そんな甘いものじゃないです。
それに…バカ正直だから生きられないような世の中の方がおかしいんです。
ぼくはこの島に来て、そんな当たり前のことが、ようやくわかりました」
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・「私は、おまえの幻痛の原因は、おまえの抱え込んでいる過去にあると思っている。
おまえが本当に幻痛から逃れたいと思っているなら、私にすべて話してみないか?」
・「保証などない。だから強制はしない。
おまえが自ら語ろうとする意志がないなら、無理やり言わせたところで、
所詮、潜在意識の奥深くに眠る幻痛の病巣は見つからないだろう」
・「三上新一を妬み、憎むことで生きてきたおまえは、三上新一の命を奪ったと、コトーを逆恨みし、
幻痛を与えた私を憎むことで、新たな生きる糧とした。そういうことだ」
・「違います。捨てられたのはあなたじゃない!!母親に捨てられたのは、あなたじゃない。
亡くなった主人のほうなんです」
・「主人は言ってた。もしコトー先生に出会わなかったら、人を恨んだり、妬んだり、
その結果、人を追い落としたり、追い落とされたりだけの人生で終わったかもしれないって…
主人が亡くなる時も、コトー先生に感謝はしても、恨んだことなんて絶対になかった。私も同じ」
・「オレは…オレは…どうしたら…」
「医者になれ。三上新一は医者になった。今からでも遅くはない」
・「やつは今、この三十年余りの自分の人生と葛藤してるんだ。
いくら、真実が自分の思っていたものと違っていたと言い聞かせても、
それを頭ですぐに理解できるほど、人間は単純じゃないということだ」
・「変わるか変わらないか、医者を続けるか続けないか、それは鳴海自身が決めることだ。
やつがどう結論を出しても、私はその気持ちを尊重するつもりだ」
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・「ぼくはいつも医者として、病気を診ずに人を診るんだ、と思っていました。
でも木村さんを初めて診た時、ぼくの専門外だったこともあって、幻痛という病気にしか目がいきませんでした。
木村さんが、人を診なきゃ医者じゃないということを、ぼくに身をもって教えてくださったんです」
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・「木村さんはもしかして、心のどこかで、この痛みが治らなくてもいいと思っていませんか?
ぼくには、その痛みを一生背負っていくことで、息子さんへの償いをしているように思えます。
木村さん…でも本当にそれでいいんでしょうか。
…辛いでしょうけど、事故のこと、もう一度思い出してください。
事故直後、座席に挟まれた息子さんは、痛みをこらえて、まずお母さんを気遣って、ごめんなさいと謝ったんですよね?
そんな優しい息子さんが、お母さんが手首を失った上に、一生辛い痛みを抱えていくことを、本当に望むでしょうか?
木村さん、治しましょう。亡くなった息子さんのためにも、この病気、治しましょう」
・幻痛:切断して、存在しないはずの手や足に痛みを感じる。
この感覚は、脊髄と脳、または切断した断面近傍が原因で生じるといわれている。
特定の短い時間だけ痛みが生じる。
痛みを緩和する方法として、まず義足や義手が適切なサイズか確認する。
他にも、内服治療やカテーテル治療など。
鏡を使って、残っている反対側の手足を見ながら、
脳に『幻痛は無傷である』という情報を受け取らせるミラー療法がある。
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・「医者は、痛みの原因がわからない時、患者に”痛くないはずだ”なんて言います。
でも、患者が”痛い”と言えば、それはやっぱり”痛い”んですよ」
・「言っちゃなんだが、あなたは”痛み”というものについて何一つわかっちゃいない。
”痛み”は、人間のすべての気力を失わせる。楽しむ、喜ぶ、働く、生きる…
その気力すべてを奪って、人の一生を”痛み”に耐えるだけのものに変えてしまう」
・「私は、医者の本分とは、患者の”痛み”を取り除いてやることにあると思っています。
患者本人から一刻も早く”痛み”を取り除いて、本来の生き方を取り戻させてやる、それが”医者”だってね」
「鳴海先生、おっしゃることはわかりますが…それが何故、木村さんの右手首切断という結論になるんですか?」
「痛くないはずの手が痛いと言う患者には、もう手そのものが無いと自覚させることが、一番の治療だからですよ」
「ぼくは…鳴海先生と少し違って”痛み”を乗り越えることで得られることも大きいと思っています。
鳴海先生が正しいとか、間違っているとかではなく。辛いリハビリや痛みに耐えて治療した時、
その人はそれからの人生に立ち向かう勇気を与えられるんだって、そう思います。
ぼくは…実際にそういう人達を見てきました」
・「ピクリとも動かないのに、ひどい痛みを伴う→手を、治るという確約もなく、そのままにして、
苦しみ、耐え続けることが、木村さんにとって本当に幸せなんでしょうか?」
・「自分の体の一部を失うということは、他人には計り知れない重圧がかかりますから。
私もその体験者です」
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・「わしは両親の反対を押し切って、この島の診療所の医師になった。
父のコネもあって大病院での地位も約束されておったが、逆にそれに反発してのお・・・
島の診療所の医師になるっちゅう正義感に燃えとった。
だがの、コトー先生、今回、母が寝たきりになってつくづく思った。
わしは『他人のため』『島民のため』などとぬかしながら、結局、自分の正義を満たすため、
『自分のため』にしか生きちゃこなかった。
寝たきりになった母は、わしに帰ってこいとも言わん。
認知症の父を抱え、どれだけ苦労したか、わかっていながら、わしはずっと目をつむってきた…
わしはこの年まで家族のことを何一つ顧みず、自分のエゴだけで、この診療所をやってきた。
親の気持ちもわからんバカモンが、『他人のため』などと言う資格はない。
それを、この年になって初めて気付いた。
コトー先生、わしは故郷に帰って、母の面倒を見る。
この何十年もの借りが返せるとは思えんが、一日でも早く帰って、母の面倒を見てやりたい。
・・・それが、ここを辞める本当の理由だ。これもエゴかの・・・」
・「母さん…ぼくは…ぼくは今まで自分の思い通りに生きてきました。
大学病院でミスを起こした時も、島の診療所へ来る時も、何の相談もせずに…
ぼくが何でも一人で決めて・・・父さんや母さんの言うことなんて聞きもせずに…
ぼくは」…父さんや母さんのことを…今まで・・・ずっと・・・」
「健助…今の暮らしが嫌なの?」「違います。ただ…」
「ならいいの…元気?」「はい…」
「難しく考えることなんてない。おまえが幸せなら、それでいい。
父さんも口に出して言わないけど、親なんてそんなものよ。
おまえが病気してないか・・・ケガしてないか…それだけが心配」「母さん…」
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・「おまえが立ち会ってくれた母のオペで、私は母の呪縛から逃れたと思っていた。
だが呪縛は解けちゃいなかった。それどころか、私と同じ境遇の少年をもう少しで殺すところだった。
幸いオペはなんとか成功して少年は助かったが、あれ以来私はメスも握れなくなった。
どんなに簡単なオペでも、手が震え、体が硬直する。
私はこの国で、臓器移植の権威と呼ばれた江葉都怜だ。
その私が、メスも握れない…それでも医者か?
このまま母の呪縛から逃れられず、一生を終えるくらいなら私は…」
「じゃあ医者を辞めればいいじゃないですか。
医者に未練があるから、自分を追いつめて、アルコール依存症にもなる。
だったら治しましょう。ぼくと一緒に呪縛を解きましょう。
あなたがどう言おうと、僕はあなたが医者だと思ってますから」
・「私はどうすればいい?」「今のままでいいです。
医療に関係なくても、何かやる気が起きるまで、今のままここにいてください」
・「まだ今は、どうしていいかわからない。
でも江葉都先生が『虐待の記憶』と、『手術』や『傷』というものとを、
結びつけて考えている限り、いつまでたっても治らないと思うんだ。
どうにかして『手術』も『傷』も『血』も『アザ』も、『虐待』とは関係のないものだと自覚してもらえたら、
きっと最後にはメスを持てるはずなんだ」「…」
「とにかく、江葉都先生の心の傷は深くて、簡単に治るとは思えない。
ゆっくりと時間をかけて、いろいろ考えながら治療していこうと思ってる」
・「何故ここまでする!!私に医師生命まで賭ける価値があるのか!?
オペができなくなったらどうする!?おまえを信頼する島民達はどうなる!?」
「信頼してますから。ぼくは江葉都先生を信頼してますから」
・「おまえは自らパンドラの箱を開けた。信頼と結果は別物だ。覚悟はできているんだろうな」
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・家でできる?PCRのやり方
①オナベとどんぶり、コンロと電気ポット、菜箸(さいばし)と発泡スチロールの箱と氷、温度計、そして遠心機を用意
②血液サンプル(患者さんの血液)を溶解液と反応させて、蛋白質を取り除く
③サンプルにイソプロパノールを加える
④遠心機で沈殿させ、核酸(生物の設計図。このなかに遺伝子が含まれる)を抽出→
この中に含まれるウイルス遺伝子を増幅(目立たせて見つけやすくする)して検出する予定
(対象がRNAウイルスの場合、逆転写酵素を使ってDNAに変える必要がある)
⑤サンプルに酵素と基質、
そしてプライマー(ウイルス特有の遺伝子部分を増やして、目立たせるために使う、ウイルス遺伝子の鋳型)を加える
⑥オナベの温度を92℃、どんぶりの一つを53℃、もう一つを72℃に設定する
⑦スポンジラックにサンプルを突っ込む→92℃のオナベに1分間漬け込む(熱変性。DNAの2本鎖を1本ずつに引き剥がす)
→53℃のどんぶりに1分間漬け込む(アニーリング。1本鎖になったDNAにプライマーを反応させる)
→72℃のどんぶりに1分間漬け込む(伸長。ポリメラーゼによる新たなDNAの合成)
⑧⑦の作業を40回繰り返す
⑨寒天ゲルの中で電位泳動→カーテン閉めて電気消す→ゲルに出てきたパターンから、どのウイルスか判定する
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・「オレは…この島が嫌いだった。いつ見ても変わらない景色、海の香り、波の音…
ちっぽけな島で生まれて、ただ生きて、死んでいく。どこに行っても知り合いばっかりだ。
オレは何のために生まれてきたのか…これじゃまるで井の中の蛙だ。
中学の頃からそんなことばかり考えていた。高校で本土にいた時には、正直帰りたくなかった。
でもオレは一人息子だ。病気がちのおふくろを見捨てるわけにもいかない。
オレはあきらめた。そして、おまえの母さんと見合い結婚したんだ」
・「オレはもう自分の気持ちを抑えられなかった。
毎晩のように、おまえの母さんと話し合った。一緒にこの島を出ようと言い続けた。
出て何をしたいの?と訊かれても、オレは閉塞感から、ただ島を出たいとしか言えなかった」
・「おまえの母さんは、この島の全てが好きだった・・・島や人や、波の音や、
海や山の香りや・・・全てが好きだと言った…よく見て、よく聞いていれば、オレにもわかると言った」
・「この一週間・・・ずっと寝たきりで、窓から見えるのは空だけだった。
毎日毎日、無心に空を見続けた・・・ここを出てからの暮らしを振り返ってみたりもしたよ。
そのうち、あることに気がついた。
潮の香り、海風の音…砂浜に押し寄せる波の音…
耳や目や鼻を研ぎ澄ませば、一日たりとも、同じ香りや、同じ雲や、同じ波の音はなかった。
オレはこの年になって初めて気がついたよ」
・「一日として同じ日はない・・・今日と明日じゃ波も雲も風も香りも、みな違う。
憧れてた本土の空はどうだったか…風は?雲は?
何も思い出せん…思い出せるのは、病院で嗅いだ薬の匂いだけだ」
・「お前を見て気がついた。『どこ』じゃない」
・「今さら何を言っても許してはくれないだろうが・・・すまなかった…
今ならわかる。この島の良さも、お前がここを出なかったわけも。
ここにいるだけで、何もかもがあたたかい」
・「人を信じる。心底信じる。もしかすると、その気持ちが癌をやっつけてくれたんじゃないかと思ってます。
そう思わせてくれたのは、コトー先生、あなただ」
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・「ぼくは昔ここにいた時、次々に運ばれてくる患者さんの容態ばかり気にしていました。
それを専門ごとに振り分けて・・・」
「当たり前だ。そうでなければ専門医のいる意味がない」
「でも島の診療所は違います。歯が痛い子も来れば、お嫁さんのことを考えてお腹が痛くなったおばあさんも来る。
病気やケガだけ診てたんじゃ話になりません。ある意味、何でも屋でなくてはならないし、
患者さんと向き合って、そのひととなりを知らないと、治療もできません。
ぼくはそういう人達を1,000人以上抱えています」
「だからなんだ?今さら私に離島医療を説くつもりか?」
「そうじゃありません。ぼくのことをヤブと言う人もいます。
でも、そういう人達の信頼に応えようとすることで、ぼくは成長できると思っているんです」
保険師助産師看護師法 第4章37条:医師が行うのでなければ、衛生上危害を生ずる恐れのある行為をしてはならない。
ただし、臨機応急の手当てをする場合は、この限りではない。
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・「あなたほどの腕があれば、御自分でできないはずがない。それを何故!?
御自分の母親なら、どうして自ら執刀されないんですか!?」
「もし私が自ら執刀すれば、私は間違いなく…母親をこの手で殺してしまうからだ」
・「医者としての私が言う。何もしなければ朽ち果てるだけの患者がいるのに、お前は何もしないのか、と。
だが患者は、私が憎しみ続けた母だ」
・「意識を取り戻した母親に、いったい何を望むのか?
失敗して意識を取り戻さないことを望むのか…実際にそうなってみなければ、何もわからんのだ。
それが今の偽らざる気持ちだ。君以外のDrに、このオペを頼むつもりはない」
・「今の私は医者じゃない。生きている・・・死んでいる・・・この患者はどっちだ?」
「人間として答えるならば、あなたが『生きている』と思っている以上、この患者は生きています。
医者として答えるならば、生きていなければ、ぼくはここにはいません」
・脳梗塞
・「江葉都先生、もういいです。何をどう言っても、あなたは医者だった。どんな過去も関係なかった」
・「スタンスの違いなんかない。結局、ぼくも、あなたも同じ医者でした」
・(奇跡は起きる…信じることで奇跡は起きる!)
・「認めたくはなかったが、優しい母の思い出も、私の中によみがえった。
それだけは心から言える。母に会えてよかったよ」
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・杉は、枝打ちしたりして手間をかけないと、すぐにダメになる。
・「医者としてでなく、患者さんの立場から見たらどうだろう?
君に治療を受けている患者さんは、生かされてると思ってるか、生きていると思ってるか」
「生かされている・・・?」
「生かされていると感じてる患者さんは、自分から生きようとはしてくれない。
生きているという実感があって、初めて生きようとしてくれる。
もし、三上君がやり残したと思うわだかまりがあるなら、
その患者さんの残りの人生に、生きているという実感を持たせてあげることだと思うんだ」
・「無理かどうか、やってみなきゃわからないじゃないですか!
医者だから、ボクは医者だから、患者さんのためにできることが一つでもあれば、やらなきゃいけないんです!!」
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・「君は生きてる証を残したいんだ。君がそこにいたっていう…君は優しい人だ。
術後、重度の障害を持てば、一生お母さんが苦しむんじゃないか
…そういうふうに考えて、君は死ななきゃならないと思ってる。
でも、死にたいとは思ってないから、この世にしるしを残そうとする。君は生きたいんだ」
・「…もし、俊太の記憶がなくなっても、母さんが思い出させてみせる。
もし俊太が言葉を話せなくなっても、おまえが思ってることは、どんなことでもわかってみせる。
おまえが生きてさえいてくれたら、母さんには、一日一日、おまえのしるしが残っていく。
俊太がいるだけで、どれだけ幸せか…」
・「彼は、ぼくを信頼してくれた。まだ何もしてないうちに、それに応えないとしたら、医者をやってる意味なんてない」
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・「星野さん、どうかした?」「え!?べつに何も…」「本当に?」「はい…」
「…じゃあ、そんな声してちゃダメだ。診療所に来る患者さんは、みんな星野さんを見てる。
みんな、自分がどんな病気か不安でいる時に、星野さんの明るい声が患者さんを不安から救うんだ。
なのに、星野さんが不安そうにしてちゃダメだ。
星野さんは気付いてるかどうか知らないけど、星野さんが治した患者さんだって、いっぱいいるんだ。
島の人達は、みんな星野さんを信頼してる。診療所にいる時には、それを忘れないで」
・「星野さん、重い病気を治すのに欠かせないものは、何だと思う?」
「欠かせないもの?」
「どんなにいい薬を使っても、薬に生かされてるうちは、完治とは言えない。病人に一番必要なのは生きがいなんだ。
和美さんが、血だらけになってまで井戸水を汲んできたのだって、ただただ息子さんの嬉しそうな顔を見るためだけだと思う。
息子さんもそれをわかっていて、わざと汲みに行かせたんだ。母親に対する愛情は、星野さんと同じさ。
和美さんの入院していた介護センターの先生に、電話で訊いたんだけど、和美さん、少し痴呆(認知症)の症状が出ていて、
夜中に体をかきむしって、血だらけになることがあったから、手足をベッドに縛られていたらしい。
真義さんは、そんなふうに縛り付けられた母親を見てるくらいなら、死んだ方がマシだって言って、
夜中にかきむしるのなら、毎日爪を切って、一晩中起きて見張ってるって言って、退院させたんだって」
・「くだらなくても、タケヒロ君にとっては、食事も摂れないほど切実な悩みなんです。
食べたり食べなかったりというのは、たぶん、他にも悩みがあるんでしょう。
原さんだって子供の頃、今思えばくだらないと思うようなことを、真剣に悩んだことがあったでしょう?
ぼくらは、それを笑っちゃいけないんです。同じ目線で見てあげてください」
・「もし、タケヒロ君が自分から話してきたら、その時は、原さんの経験から教えてあげてください。もちろん真剣に」
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・蜂は黒い物を攻撃する
・「どんな患者かは関係ありません。ぼくらの仕事は治療することで、裁くことじゃないんです」
・「彼が君に銃口を向けながら、君に言ったな。医者は無理に正義面する偽善者の集まりだって。
私に言わせれば、エゴのかたまりだ。今の君のように、治療することだけが患者を救う唯一の道だとしか考えない」
・「まだ患者は死んでない!!この人は生きてるんだ!!」
・「辛い未来が待っているから、助けられる命を助けない?それは、ぼくらが決めることなんですか?
江葉都先生、あなたがそう考えるなら、あなたは医者じゃない。
未来は変わるかもしれない。でも命がなくなった事実は変えることができないんですよ!
由田さんはドナーカードを持っていたそうですね。あなたはそれを、ぼくに言わなかった。
あなたは臓器移植の権威だ。どうせ死刑になる由田さんが死ねば、罪のない別の誰かを助けられる、そう考えたんですか?
命の価値なんて、ぼくらが決めるべきじゃない!
ぼくはオペします。何度でも」
・「これだけは言っておく。君がどう思おうと、私も医者だ。
移植治療のために、他人の死を望んだことなど、一度もない。
私は今まで、生かされているだけの患者を何百と見てきた。
私がオペを拒否したのは、そういう患者をまた作りたくなかったからだ。
だが、君の言う通り、1%の可能性で治療する患者がいることも事実だ。
あとは、医者としてのスタンスの違いだと、私は思う」
・「もし君が今、この不正を握りつぶしてしまったら、君はその時から医者じゃなくなる」
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・コンパートメント症候群:打撲→筋肉中に血液がたまる→たまった血液が組織を傷害する→放置すると、壊死の恐れ
→対処には、筋肉を包んでいる膜をナイフなどで切り開いて、締め付けを緩めること
・「最初から、なんでもできるやつがすごいと思うかもしれねえが、そんなやつはたいしたこたあねえんだ。
父さんも毎日毎日、叱られながら漁師になった。
でもな、叱られたから、逆にいろんなことを覚えた。回り道した分、いろんな道を覚えられた。
まっすぐ歩いてきたやつより、いっぱい道を知ってるんだ。どっちがすごいと思う?
タケヒロ…おまえは自分の道を歩けばいい。誰かが先を歩いていても、おまえは自分のペースで歩いていけばいい。
それがダメだなんて誰にも言わせねえ。誰がなんて言おうが、おまえはオレの自慢の息子だ」
・アジュバント病:体内に入っている異物がアレルギー反応→臓器障害
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・「嘘も方便。これも医者だ」
・「病人を治すのは、どんな医療機器でも薬でもない。人だよ。人と人…
医者は病人と向き合うことで、初めて病気に立ち向かえるんだ」
・「病気を見ずに、病人を見ろ」
・『往診の道すがら見し、しんきろう』
・(病気を見ずに、病人を見る。人が人を治すんだ)
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・「君は島を離れるわけにはいかないと言うが、こう言っちゃなんだが、たかが離島の診療所だろう。
医者がいないのが不安だというなら、代わりを行かせてもいい。どうだ」
「教授、ぼく以外の人でオペをしてください。
ぼくは、たかが離島の診療所で、大学の医局では学べなかった多くのことを学びました。
ぼくは、この島の人たちに教えられて、ここで初めて医者になれたと思っています」
・「ぼくらが患者さんの命を握ってるんじゃないんだ。ぼくらは、患者さんの決めた運命を手助けするのが仕事なんだ。
そのために、ぼくらはなるべく多くの情報を正確に伝える。
オペするも、しないも、最後に決めるのは患者さん自身なんだ。
ぼくにも経験があるけど、医者になると、つい自分の力を過信しちゃうからな。お互い気をつけよう」
・エキノコックス:寄生虫。治療は寄生部分の切除。放置すれば、肝臓、肺、脳や骨にまで浸食し、死亡する。
人から人へはうつらない。動物の体内で寄生虫の卵→経口感染
・「重圧は、今も毎日感じているよ。でもぼくには、目の前の患者さんと向き合って、全力で治療することしかできない。
ここが離島であってもなくても同じだ。ぼくらが医者であることに変わりないじゃないか」
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・「価値が無い命なんてない!!」
・「都会と違って、古志木島(ここ)じゃあ住んでる人間全部が顔見知りだ。
オレはな・・・この島の人間はみんな家族だと思っている。
家族が危ない目に遭ってるのを見たら、まず助けに走る」
・「先生は!!この島に来て一年にもならねえ。でもな…誰よりも島の人間のことを考えてくれた。
先生は島の人間だ。オレ達の家族だ!オレはそう思ってる」
・心タンポナーデ
・「初めから全て、嫌だ嫌だと思ってると、毎日我慢するだけの暮らしになってしまう。
家族そろって飯が食えるだけでうれしいって…なんでそう思えなかったんだろうな」
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・硬膜外血種:頭部の打撲→硬膜と頭蓋骨の間に血液がたまる→要外科手術
・「人間性ってやつは、大人は騙せても、子供は騙せねえもんさ」
・敗血症ショック
・「ここは学校じゃない。同じ病気の患者さんが10人いたら、10通り、いやそれ以上の治療法を考えてみるのが当然だ。
治った後の患者さんの生活を考えたら、ぼくらはすすんでリスクを負わなきゃいけない時もあるんだ。
ぼくは医者にマニュアルなんかないと思ってる」
・尿管結石:腎臓にできた石がこぼれおちる→尿道に詰まる→尿が流れていかない→
腎臓が圧迫され激痛。
リスク因子は、①水分摂取量が少ない、②汗かき、③大食い、④肉類をよく食べる、⑤糖分や塩分の摂取量が多い、
⑥運動不足、⑦ストレスなど。
予防するには、①水分(カフェインや糖分を含まない水や麦茶など)摂取を1日2リットル以上、
②塩分や糖分、脂肪分を控えめに、③食物繊維とミネラルを摂る、④寝る前にコップ一杯の水を飲む、
⑤寝る3時間前は、固形物を摂らないなど。
とにかくたくさん水を飲んで、おしっこを出すことで、石をだすことが必要だ。
・「変わって良くなるものと、変わらないでいいものがあると思います。
ぼくはこの島には、変わらないでほしい。変わらないことが魅力になる日が、きっと来ると思います」